2023/08/18 のログ
■ルミ > 少年がそこを通りかかったのは、まったくの偶然であった。
滞在している宿に向かう近道だった──そんな些細な理由で、
一人、路地裏を歩いていた。
「あれ──」
眼をこらすと、何か蠢く影のようなものが見える。
なんだろう、と思っていると、どさり、という音がした。
一人が地面に倒れ込んだのだ。
そうして、そこに人影がひとつだけ残ることになる。
少年は目を丸くして、小走りで近付いた。
一体どうしたのやらわからないが、すぐに残った人影の姿が見えてくる。
倒れた誰かさんの前に、女性が一人立っている。
見た目からすると、踊り子か。
少年は、女性に動揺した様子がないことと、
倒れた相手を助け起こそうとする様子がないことに、違和感を覚える。
が、しかし、二者が全くの他人である、という可能性もある…
他人でなくても、仲が他人よりもっと悪いこともある。
などなど考慮すると、倒れた相手にこの踊り子が何かした、
と決めつけるのはさすがにまだ早い。
少年は倒れた人物を指さして、一番穏当と思われる質問をした。
「お姉さん、そっちの人はどうしたのさ? 酔っちゃったのかな。病気だったら人呼んでくるけど」
■ニュクス > 踊り子の視線の先。
やってきたのは小柄な少年であった。様子を見ながら不思議そうな声かけ。
内容は無難なモノであるし、気を使った穏当なモノ。
しかしそれを受けても女はうっすらとした微笑を崩さなかった。
「あぁ―――きっと酔ってしまったのだと思うわ。」
白々しく言葉を口にし、ちらりと倒れ込んだ者を一瞥。
しかしすぐに少年に視線を戻すだろう。
気配や魔力。精気の雰囲気。
きっと人間ではないのだろうと考える。そう、美味しそうね、と。
「人を呼ぶ必要は無いと思うわ。―――多分ね?」
本当は悪い女性かもしれない。そんな風に答えつつ。
踊り子はすうっと自分の腹を撫でる。少年の気を惹くように。
腹に刻まれた紋様な薄く輝いたように見える。少年の視線を縫い留めるように。
薄く―――女の甘い香りが少年の鼻腔をくすぐる。戻ろうとする意志をせき止めるように。
少年の警戒心を、女の魅力がゆっくりと蝕むように。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルミさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からニュクスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏路地の宿」にルーシュイさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 裏路地の宿」にヴァンさんが現れました。
■ルーシュイ > とうに日が落ち、夜も更けた頃合い
訳アリが多く泊まる宿の一室で、
昼の間惰眠を貪りつくした女がようやくその双眸を開いた
「くぁ……寝すぎたのぅ……」
欠伸を噛み殺しながら
覚えるのはわずかばかりの空腹で
貴族共をふっかけ、食い尽くすのもいいが
この国の貴族にかけられたものはたいして美味くもない呪いが多いために
腹を満たすだけであれば人並みの食事の方がマシな気になってくる
「さて、どうするかえや……」
煙管を咥え、煙を燻らせながらそう思案する
■ヴァン > 些細な事が発端で、男はまた解呪を求めていた。
些細――呪いをかけた相手にとっては些細な事とはとても言えないが。
男の知己の呪い師が話してくれた噂話では、このあたりに求めている存在が出没するという話だった。
その存在を話したのは匙を投げたことに負い目を感じてか、あるいは不服そうな男の反応に身の危険を感じたからか。
地に届かんとする長く白い髪。その間から生える二本の紅い角。……似たような容姿はそうそういないだろう。
道行く者や商店の主らに話しかけ足跡を追い、足を止めてくれた礼に小銭を渡す。
そんなことを繰り返して辿り着いたのは一軒の宿屋。
店主に話を聞いて部屋を確認すると、3度ノックをした。
「腕が確かな解呪師がここにいると聞いたが……間違いないかな?」
名前までは知らない。外見がわかり、呪いから解放されればそれ以上のことを詮索する気はなかった。
気になるのは実力があるか、そして代金を払えるか。後は――そもそも、起きているかどうか。
■ルーシュイ > 部屋に響くノックの音と伺いの声に
思考は途絶えるも、次いで届いた香りは紛れもなく“餌”のそれで
丁度いい時に来てくれたと、喉の奥で笑みがこぼれる
「鍵はかけておらぬよ、入るがよかろうて」
折角の食事をだらしのない姿で迎え入れては逃げられかねない
寝台の上で僅かに居住まいを正してから迎え入れてやる。
扉越しの声音からして相当に手を焼いている様子であるから
逃げられる可能性は低いだろうが、それでも念には念をいれて損はない
■ヴァン > 扉の向うから声がかかるとノブに手を伸ばし、部屋に入る。
ベッドに座る姿は男が聞いた外見通りだった。まずは第一関門突破、といったところか。
「呪いをかけられて、馴染みの解呪師からは手に負えないと言われた。で、貴女なら解呪できると思う、と。
――営業時間中かな? 違うなら隣の部屋を借りて待つよ」
男の声に目の前の彼女は否定の声をあげなかった。解呪師なのは間違いないだろう。後はその実力か。
男の格好はややだらしない、と言えるだろう。ジャケットを着ているのにシャツを裾から出している。
ジャケットさえ着ていなけばそう目立つ格好でもないだけに、アンバランスさが目につく。
「さて。医者にするように症状や経緯を伝えればいいかい?
それとも、見ただけでわかったりする?」
男の目の下には隈がうっすら浮かんでいる。呪いの影響によるものだろう。
部屋の中で何か座るものがないかと視線がさまよう。
■ルーシュイ > 「わえが起きて、そこに客がおるならば時間なぞ関係あるまい。
……まぁ、つまらぬ呪いよなぁ。主に解呪の意思があるのであれば流れる川のごとく綺麗に濯ぎきることができるであろうよ」
極まれに治す気のない客がいるが、そういった客ほど面倒なものはない
その点、目の前の男は根治を求めているようで安心できる。
煙管を燻らせながら男を観察すれば、体格はほどほど、程よく鍛えられている様子で
気配的にも空腹を満たすには十分な相手である。
で、あれば時間外などという言葉で先送りにするのは勿体ないというものだが
顔を見やるにそれなりの期間眠れていない様子に
途中で倒れぬかの不安が沸き上がる
「大方、眠れぬだとか悪夢を見るだとか、人の扱う呪であればそのあたりであろうて
匂いからしても命に係わるほどのものではないし、大したものには見えぬ故な。
……あぁ、どこへなりとも好きに座ればよい。わえの傍であろうとわえは気にせぬよ」
視線をさまよわせる様子に
さぁびすの一環だと、指を鳴らし術により椅子を出してやり、着席を勧める
■ヴァン > 「ならよかった。あとは――代金か。あんまり高いと『呪いをかけた相手に詫びを入れる方がマシ』ってことになる。
6千で足りるかい?」
つまらぬ呪い、という言葉に安堵の声をあげつつもやや眉を顰めた。男はそれなりに苦しんでいるのだろう。
平民が1ヶ月暮らせるだけの金額を口にするが、その点について男は平静なようだ。
男の口調からは過去に同じ存在に呪いをかけられた経験があること、その時は相手と交渉して解呪に至ったことが伝わってくる。
それらを含んで考えるに、目の前の男は外見以上にろくでもない存在であることは明白といえた。
「眠りが普段より浅いのかな、疲れが抜けない。……歳のせいじゃないぜ?
命には――どうだろうな。こんな炎天下が続いてると、ちょっと不安になる」
呪術の素養が高い者には、男をとりまくいくつかが見えるだろう。
男の身体から黒い呪いの糸が一本伸びている。伸び方からして、呪いをかけた者は王城か富裕地区にいるようだった。
身体をぐるぐる縛っているように見えるそれは、休息をとっても体力が回復せず疲労が溜まる効果がある。
効果自体はありふれた物だが、高位術者の手によるものなのか通常よりも色が濃く、そして太い。糸と評したが、綱といった方が適切か。
他にも腰にさしたナイフと男の右手が青い糸で繋がっている。強化した武器に己の名でも刻んでいるのだろう、気にしなくてよさそうだ。
そして――黒い綱に紛れてよく見えないが、男の胸のあたりにも何かあるようだ。綱よりも強い、だが厄介そうな餌の匂い。
女の言葉からして、人間ではなさそうだ。角のある人間は今の所、見たことがない。男に害をなさないなら気にはしない。
突如現れた椅子に素早く顔を向けながらも、勧められるままに着席する。
疲れを伝えつつも軽口を叩くのは余裕を示しているのか、もともとそういう性分なのか。
「で、俺はどうすれば――?」
魔法陣の中に座る、相手に触れてもらう、解呪の手法は人それぞれだ。医師に従う患者のように指示を待つ。
■ルーシュイ > 「金子には困っておらぬ故なその10分の一で良いぞ。
わえにとっては商いなぞ食事のついでゆえな。金など肥え太った豚共から搾り取ればよい」
事実、これまでに貴族たちから搾り取った財は膨大で
向こう百年は尽きることがないほどである。
「疲労をためるだけなど、ほんにつまらぬ呪いよなぁ
かけるならせめてキツイ幻覚を見せる程度にはすればよいものを」
目に映る呪いの他、胸元に宿るモノに興味がわくが
出されてもいない食事を暴いてがっつくなどという
飢えた犬の如きはしたない真似はする気もない
そうして、椅子に腰かけ指示を待つ様子に
"治療法"までは聞いていないことを悟る
「あぁ、そうさなぁ……
香と酒、どちらが好みかのう?
どうせやることは変わらぬが、気が楽なほうを選ぶがよい」
術により取り出すのは香炉と火酒の瓶、どちらを選んだところであくまでも術の媒介でしかない
■ヴァン > 「……おぅ。それは助かるね」
口ではそう言うが、金に興味がないという言葉には目を細めた。
金持ちの道楽だから金は要らないというケースもあるが、何か他の代価を求められることもある。
「……前回かけてきた呪いは『もげる』筈だったらしい。
俺がレジストしたからか、何かトラブルが起きたかでこんな症状になったらしいが――」
何が、とは言わない。何にせよ本来は身体の一部が欠損する筈の呪い。
人の身にとっては一大事ではあるが、目の前の女――魔族か何かか――にはつまらぬものなのだろう。
シャツの裾の位置を直しながら、続く言葉を大人しく聞く。
「……? じゃあ、酒で」
やることは変わらない、と言った。酒も香も、おそらく精神に効率よく作用させるためものだろうと男は推測した。
リラックスさせるのか、無防備にさせるのか。疲れはあるが、眠ってしまうということはあるまい。
どちらが良いか考え、生来好きな方を選んだ。
■ルーシュイ > 「チッ……まだ十全に喰らっていた方が面白みのある呪いだったというに
主よ、次があれば耐えることなくそのままに持ってくるがよい」
折角であれば珍味を喰らいたいというのは
知性を持った生物としてはそう珍しくもない興味。
その場合、呪いを喰らうことに少々手間がかかるが
それを援ける魔法薬なども財には含まれている
「あいわかった。ほれ、喉が焼けるほどに強い酒だがのぅ」
酒が選ばれたのであれば、香炉は不要と虚空に投げ捨て
代わりに杯を取り出し、並々と酒を注ぎ差し出す
その際に酒へと術をかけておくのを忘れない
「飲み干せばすぐにでも効果は表れる故な。さすればわえのやり口は嫌でも理解できようとも」
毒ではない、と示すために己も同じように杯に注いだ酒を一息で煽って見せる
■ヴァン > 「いや、呪いなんざ本来喰らいたくないんだが……。
呪いにかかった知り合いがいたら紹介するから、それで勘弁してくれ」
とんでもないことを言う女に、解呪師特有のジョークだと思って適当な言葉を返す。
消える香炉、取り出された杯、酒を注いだ際の細かな仕草から術の気配を感じる。
解呪のための段取り、というやつだろう。
「……わかった。美人のお嬢さんを肴に酒が飲めるってのはいいね」
飲めばわかる、という言葉に不安・警戒がないかと言えば嘘になるが、他に選択肢もない。
女が呷った方に術の気配は――いや、詮索はよそう。医者を信じない患者が快癒することはない。
少し遅れ、勧められるままに酒を呷る。スキットルにジンを入れるくらいに男は酒好きだ。火酒の強い口当たりに僅かに唇の端を歪める。
先程までどこか疲労感を感じさせていた筈の男だが、酒を口にするとやや目の輝きが増した。喉を鳴らした後、うまそうに溜息をつく。
空となった杯を手で弄びながら、女の顔へと視線を戻した。
「……ん、悪くない。お代わりをもらいたいくらいに」
冗談を言いつつ、『効果』が何かを感じとろうとする。
■ルーシュイ > 「その言、忘れるでないぞ?化生との約束事。口約束であったとして逃れることは叶わぬからな」
こうして広めてくれる客がいるからこそ
日がな一日惰眠を貪っていられるのだから、口約束であったとしても逃がしはしない
「はは、口がうまいのぅ。お嬢さんなどという齢ではないが、誉め言葉として受け取っておこうぞ」
酒を飲み干せば即座に込められた術が
呪いを精力へと変換してゆき、さしずめ、強力な媚薬を飲んだかのように
極めて強い発情効果をもたらすだろう
「やらぬよ。二杯も飲んで使い物にならなくなっても困るからなぁ
で、そら……そろそろ効いてきたのではあるまいか?」
呪いが強ければ強いほどに精力は強くなるとはいえ
酒精に負けられても困る
■ヴァン > 「いたら、な」
ともあれ、まずは呪いが解けてからだ。
困っている人に紹介をする程度なら男が困ることもない。
「!? おいおい、冗談だろ……」
少しづつ呪い――それに伴う疲労状態が消えていくのがわかる。
代わりに身体が火照ってくるのは酒のせいではない。小さく舌打ちをした。
男がだらしない格好をしていたのは、股間を衆目から逃れさせるためだった。
疲労状態が続くことによる男性自身の勃起――いわゆる疲れマラ。
少し焦ったようにベルトを外し、カーゴパンツの前を寛げる。女の術だと確信がなかったらさすがに初対面の相手にはしなかったろう。
もう少し術の効果が強いかベルトを緩めるのが遅かったなら、布と擦れ痛みすら覚えていたかもしれない。
下着越しに存在を主張する男根は、はっきりと形がわかるほど。
効いてきたのでは、という女の言葉に軽く息が漏れた。
こういった解呪方法は聞いたことがない。知己の解呪師に担がれたか、あるいは美人局の類か――?
いくつかの可能性を考えて、結局女の言う事に従う。
席を立って帰宅しても問題は解決しない。そもそもこの状態では帰るに帰れない。
仮に効果がなかったとして、愉しめるならそれはそれで良いのではないか――。
「どうやら効いてきたようだが……次はどうすればいいんだい?」
立ち上がり、女の左隣へと座る。唇に浮かぶ笑みはどこか楽しそうだ。
女の術により黒い綱は消え失せ、心臓付近に赤黒い球体の形をした呪いがみえた。おそらく、男自身がかけたもの。
■ルーシュイ > 「うむうむ、立派なブツよなぁ。やはり、喰うならば豚よりも鍛えた男のモノよ」
下着越しにもしっかりといきり立った男の逸物に気分は上がり
鼻に届く精の匂いによりしっかりと呪詛が造り替えられていることに満足そうに頷く
「くはは、人は苦痛よりも快楽を好むであろう?
故に、快楽のままに呪詛を吐き出せるようにわえが手ずから組み上げてやったまじないよ」
本来、呪詛に応じた手順を踏まずに根を張った呪詛を引きはがすのはとてつもない苦痛と負担を伴う
それを面倒だと食い散らせばじきに周囲から餌はいなくなる
ならば逆に向こうから持ってくるようにすればいいとの発想で組み上げた仙術。
それとも、痛い方がよかったか?と言外に問いかけ
「後は出なくなるまで吐き出せばよい。
そのためであればこの一時、わえの体を好きにしてよいぞ。
というよりもわえに出せ。喰らうために変えてやったのだ、無駄にすることは許さぬ」
傍らに腰かけた男の逸物の先端を指先で触れるか触れないかの位置でひっかき
まずはどうやって味わうかを考える
■ヴァン > 「お眼鏡に叶ったようで何よりだ」
満足そうな相手、その説明に頷いてみせる。
女の言う通り、呪いの解除をかけた者以外が行うことは危険が伴う。
解除者が代わりに呪いを受けてしまうこともあるし、下手な手順を踏めば苦痛を受け、場合によってはショック死してしまう。
だから解呪は長時間かかるし、報酬も高くなる。
「痛みも生きてる実感を味わえるから悪くはないが――こっちの方がいいね。
この状態で『後は自分でマス搔き続ければ大丈夫』って言われたら怒るね、さすがに。
出すにしても、そっちの準備はできてるのかい?」
先端への微かな刺激に小さく鼻にかかった声をあげる。
最早隠す必要もないと下着も膝下まで下ろすと、黒い姿が現れた。大きさや太さはこの国の人種の体格相応だろうか。
ただ、少年のように身体のラインに沿って反りたっている。硬さは女の故郷の人種のそれを想起させる。
「喰らう、ね。呪いを精に変えて吐き出させる、か。
サキュバスはただ精を吐き出させて糧とするが――その言い方だと、呪いが『食事』なのか?」
身体の線がわかる衣装越しに手を伸ばす。触れる指先は布越しに肌の弾力を、肌が露出する部分では滑らかさを愉しむ。
ボタンやホックなどを器用に外しながら、女の臀部を撫でた後に秘所へと右手の中指を這わせた。
どれだけ熱があり、潤んでいるか――。スリットの沿わせるように前後に指を動かして確認する。
■ルーシュイ > 「阿呆、すべて飲み干してやるわ
わえの腹でも、胎でも、好きなだけ注ぐがよい」
腹が空いているところに現れた食事なのだから
全て己に注いでもらわねば困る
「しかし、中々に使い込んどるようだの……もっとも慣れているならばこちらとしても楽でよい」
露になった逸物はそれなりの女を食ってきたのであろうことが見て取れ
これからの一時を思えばとくり、と腹が疼く
「ん……ふふ……呪詛喰らいの化生、それがわえよ」
素肌を撫でられれば僅かに息が漏れ
秘所に触れたのであれば
狭くはあるが、既にとろりとした蜜を湛えており
指が動くたびに奥からさらに溢れだすが、
入り口はもどかしいというかのように指先を軽く締め付ける
■ヴァン > 「無駄にするなってことは……顔にぶっかけるのはダメってことか。
ん? あぁ、まぁ。人並みには。ま、それで呪われたんだが……」
呟きから女絡みの呪いだと伝わるか。先程男が言った『もげる』も、何がかは予想できようというもの。
肌に触れた際に漏れた息に思わず笑みがこぼれる。
秘所に添えた指が蜜の存在を感じ取ると、動きを徐々に大きくさせ、つぷ、と指先が沈み込んだ。
背中側から指を入れているからGスポットへの刺激は弱く、不規則なものになる。指の第二関節あたりを曲げ、押し付けて震わせる。
規則正しく中指を抽迭し、蜜を掻き出しては淫らな水音を立てさせる。
「化生……シェンヤンで聞いたことがあるな。妖怪? とかいうやつか。
食事ってことは、セックス自体でお嬢さんが快楽を感じることはないのか? 食事目的以外ではしない?」
頭部へと視線を向けた。尖った耳はこの国でも目にするが、角は珍しい。
続けた問いは意地悪なものだろうか。指先への反応で答えを推測しつつ、返答を待つ。
左手は豊かな胸元へ伸び、服がダメにならないようにカップ部分をずり下ろすと乳房の下側や横をかするようになぞった。
掌で乳房全体を覆い揉みしだいた後、露わになった先端を擽り、摘まみ、捏ねる。
同じ刺激を与えぬように気ままに双丘の間で手を動かしながら、青黒い瞳は女の表情の変化を見逃すまいとしている。
「じゃ、お言葉通り……最初は膣内で受け止めてもらおうか」
やや性急に過ぎる気もする。普段なら一度は指先だけで女をイかせ、とろとろの感触を味わいながら膣内に自身を沈めるのが好みだ。
だが女は食事を望んでいるようだし――男も我慢はできそうになかった。
女をベッドに腰掛けさせた姿勢から横たわるようにさせ――離れた位置にあった枕を女の頭の下に差し込む。
男は女を覆うようにし、両足をあげさせると硬さを保った自身を陰唇に宛がった。