2023/08/09 のログ
■ヴェルム > 「ああ、そうさせてもらうよ……」
立ち上がる少女、小さい女の子だが…でかい、でかくね?
飲んだ栄養剤の成分が全部下半身にいっちゃうくらいでかい。
また酔ったみたいに青年の血色がよくなったりするのは生理現象だろう。
頭を撫でられて気恥ずかしそうになったのもあるだろうが。
大人びた子供なのか、小さな大人なのか判断の難しい女性だが、まぁ胸のサイズではっきり判断できる。
「そうか、ナースさんか。
それでもこういう状況では頼りになるし、実際助かったよ」
女性は医者になれない…王国ではそうだったなと常識が違うことを思い出して少し自嘲気味に笑う。
どこか寂しそうに見えたのは見間違いではないだろうが。
彼女のような命を助ける職務につく人は尊敬できる、特に自分のような人間はだ。
例え信仰の問題や常識の壁があったとしても、青年には一切の偏見はなかった。
「医者でないことが驚きだ、医療に係るものの鏡だね。
とはいえ、仕事というからにはこちらも対価を払わねばならないし、俺もそうしないと収まりがつかない」
そう言いながら青年は立ち上がり、改めて片膝をついて彼女の片手を差し伸べる。
その立ち振る舞いはまるで市井の者とは別格の、恭しく礼儀正しいものだったろう。
「よろしければこの後、エスコートさせていただけないだろうか。
この私、王国軍第十三師団師団長、ヴェルム・アーキネクトが貴女の騎士となり、お守りしよう」
自らのことを名乗りながらこの後のエスコートを申し出る青年。
酔っ払いの戯言と言えばそれまでのシチュエーションでこそあるが、その振舞いや眼差しは真剣そのもの。
例えエスコートを受け入れなくとも、医療関係者との繋がりを持つことはプラスに作用するという強かな思考もまたあって。
■リーナ > 「よろしい~。」
にっこりにこにこ、お花畑でも背負ってしまいそうな満面の笑み。
柔らかそうな唇はにっこり吊り上がって、ほわほわして、みせる。
栄養剤と言うのは得てしてそう言う物だ、効果を限定してないので、全身に回る栄養素に、体は元気になる。
周り回れば、下半身も元気になるのだ。
「はいー。でもー。できればーこういう状況は余り無い方が、良いのですよぉ~?」
基本的に、重要な役割などは男性が主に担い、女性は大したことの無い仕事しかできない。
どの国も、そう言うお国柄であり、男尊女卑は基本的な感覚だと思われる。
特に有能だとしても、男性が居て、それを補佐が精々か。
それを嘆いても仕方がないし、出来る事を出来る限りするしかない。
「うーん……とは言え~。今は、お仕事外の~緊急救助ですからぁ~。」
お礼をどうしてもしたいと言われると、逆に困ってしまう。
何せ、医療従事者とは言え、医師ではない者が、勝手に医療行為を行っている。
闇医者と言われても仕方がない。
これが、冒険者のヒーラー等であればまだ言い訳は聞くのだろうけれども。
気品さえ感じる立ち居振る舞いに、あわあわ、と両手を、頭を振って。
「うーん、うーん……。
判りました。ヴェルム・アーキネクト様。
私は、リーナ・トゥルネソルと申しますわ。
今宵は、高名な騎士様のエスコート、護衛を対価に、させて頂いてもー?」
騎士とは貴族、貴族の申し出を断るのは、とても失礼な事だ。
彼の名乗り対して立ち上がり、ナース服の短いスカートの裾をチョンと摘まんで、ぺこりとお辞儀を。
先程の良いなどは、忘れたかのような、イケメンの笑顔に、白い頬を、ほんのり染めて。
良いのかな、大丈夫なのかしら、ともじもじ。
お嬢様な立ち居振る舞いだが、間違いなく、庶民なのだ。リーナは。
■ヴェルム > 「難しく考える必要はないさ、貴女は俺を助け、俺はその礼を尽くすというシンプルな話さ。
もしこれで問題を発する者がいれば、全力で貴女をお守りする」
ゆるふわな雰囲気ながら社会常識に対する忌避のようなものを感じられる彼女の言葉。
心配は無用とばかりに自信を持って守ると言い切るのは豪胆さと立場を持っているから。
「ありがとう、リーナ様。
私の騎士としての誇りにかけてお守りしよう…して、トゥルネソルとはかの高名な商店の?」
庶民というが育ちが良いのは話をしていても明らか。
エスコートを受け入れてくれる彼女に微笑み、優しくその手を取ればまずはこの裏通りから表へと出ることにしよう。
どこか照れてもじもじしている姿はとても愛らしく、守ってあげたくなる存在だ。
そして彼女の名乗りにあったトゥルネソルとは、もしや知らぬ者などいない商店のそれであり、彼女はそこのお嬢さんなのだろうかと。
と、そこで話し方があまりにも硬かったことにはっとする。
「ああ、すまない…堅苦しすぎただろうか、素直にデートと言った方がよかったかもしれないな」
少なくとも今のヴェルムは非番であり、騎士を名乗りエスコートを申し出る堅苦しさよりは、素直に好意を向けたほうがよかっただろうかと、困ったような笑顔で彼女を見つめる。
■リーナ > 「本当に~頼もしいと思いますわ~♡
お任せ~致します~。」
一応、常識とか、通例とか、そう言った一通りの教育は受けているので、それを破る事は良く無いという事は判る。
先程は、緊急事態と言う事で御目溢しも少し位はして貰えるだろうけれどと思うが。
それでも、怖いものは怖い、経験が少ないから、判断材料は少ないのだ。
そして、自信をもって守ってくれる、と言うのは、嬉しいもので、ほわぁ、と暖かな雰囲気が舞うのだった。
「あのぅ、そのぅ。様は~、付けないで戴けると~うれしいですの~
あ、はい~。
私は~その、トゥルネソルで~、間違いはありませんわ~。
リス・トゥルネソルの、娘です~。」
トゥルネソル商会、其れなり以上に有名な商会だと思う。
ダイラスに本店を置き、マグメール、ヤルダバオート、バフート等主だった都市に拠点を置く商店。
様々なものを扱うほか、護衛のある、馬車での陸送、海竜リヴァイアサンであるリーナの祖母の守りのある海運業。
更に、リスが考案した、竜の谷から連れてきた竜を使った空輸……それによって高品質な、食料などの供給。
一応、富豪に位置していいだろう、商会。
其処の末娘だ。
彼の質問に、こっくり、大きく頷いて見せた。
「で、ででで、デート……。ですかぁ~!?
嬉しいのですが~駄目ですわ~。そう言う逢瀬は~もっと、仲良くなってから~で、御座います~。」
思わぬ言葉に、細い目を見開くリーナ。
金の竜眼が、まじまじとヴェルムをしっかり見据える。
そして、ぷるぷるぷるぷる、と全身で、首を横に振る。
好意は素直にうれしい、でも、そう言うのは、ちゃんと段階を踏まねばいけないと小さな体全体で。
段階を踏めばいいという事でも、有る。
襲ったりとか、しないですよね?とうるり、と目元に涙滲ませて、見上げる。
■ヴェルム > 二人はとりあえず、王都の通りを歩きだす。
目的地は彼女にお任せしているのでまっすぐ家路に向かうのであれ、途中で買い物に立ち寄るのであればお供する。
少なくともこのエスコートが短く終わってほしくないというのは、二人の共通の思いだろうから。
「わかったよリーナ、俺のこともヴェルムで構わない。
騎士だというのも気にせず友人と思ってくれ。
それにしてもトゥルネソルとは、通りで育ちの良いお嬢さんだと思った。
師団の長としてはこういう商会と繋がりを持ちたいところだが、なかなか縁が無くてな、ふふ…リーナが繋いでくれるかもしれないな」
様付けはしないで欲しいということであれば、お互いに砕けた話し方でも問題ないだろう、その方が気が楽でもある。
彼女の出自を知って納得した表情の青年は、好奇心旺盛な瞳で彼女を見つめる。
独自性の強い軍隊としては、商会とのパイプは持っておきたいところ。
商会にしてみても軍隊は大口の顧客として魅力が大きい、しかし軍隊と関わり合いを持ちたくないという性質もあるかもしれない。
リーナがその接点になってくれるかもしれないという、ちょっとした期待をしてしまうのは無理もなく。
「ははは、慌てているリーナも可愛いな。
承知した、では俺だけはデートと思うことにするよ、さ…どこか寄り道するところはあるかい?遠慮なく言ってくれ」
荷物持ちもするさと笑みを浮かべながら、彼女の横に並んで歩く。
デートと聞かされてわかりやすいくらい動揺する姿もまた愛らしい。
段階を踏んでという律儀な彼女に合わせるように、自分だけはデートと思うことにして。
襲うとか言い出せばきょとんとした表情を浮かべてから、軽く笑ってしまうだろう。
「襲うのはそうだな、もっともーっと深く仲良くなってからだな」
襲うというのが恋人の戯れのひとつと思うことにして、安心させるように彼女の髪をなでなでしてあげようか。
■リーナ > 彼が歩き出す、それについて行く少女は、ちょこちょこちょこ、と小動物の様相。
私服とはいえ、騎士に守られているという安心感があるのか、にこにこしながらついて行く。
歩幅的なものがあるので、一寸急ぐ。
一寸急ぐとたゆんとした胸が、ショルダーバックでπ/しているお胸が、ばるるるん、と揺れていた。
目立たないかもしれないが、短めのスカートに包まれている桃のようなお尻もぷりんとしていた。
「判りましたわ~ヴェルム様。
男性のご友人は~初めて、ですの~。少しドキドキしますわ。
確かにトゥルネソルですけど~。別に、貴族ではありませんのよ~?
師団長様~……!
そう言うお話に関しては~お母様でないと~。
私は~お店の方針には関わりがあまりありません、ので~。」
砕けた話し方に、こくこく頷いて、有難う御座います、と言う物の。
本人、之で砕けている積りらしくわぁ、と嬉しそうに両手を合わせての返答。
ただ。商会とのパイプに成りえるかどうかは―――また別の話となる。
トゥルネソルの、マグメールに関しては、リスが取り仕切っているから、彼女ではないと、なのだ。
娘だから、と勝手に動かしたりできないのである。
母に紹介、程度になる、と申し訳なさそう。
「えぇ、と……。
お仕事が終わって~帰るところでしたので~。
取り立てて、何も考えて居なかったのですわ~。」
行きたい所、と言われても。
其れこそ、帰り道に、ヴェルムを発見してと言うより道だったから、急にどこかに行きたいか、と言われても思いつかず。
どうしましょう、と彼の後ろを、ぴょこぴょこ歩きながら、背中を見上げて首を傾げる。
「襲う人は、好きじゃありませんー。」
ぷい。
襲うというのは、隠語とかそう言うのではなく、純粋に、其のままの意味だったらしく。
仲良くなったら、と言う言葉、頭を撫でられてもそっぽを向く。
でも、撫でる手を止めはしなかった。
■ヴェルム > エスコートしながら歩くのはこの場合気が楽だ。
視界の片隅でも認識できるくらい派手に揺れる凄い胸とか、チラリズムなお尻に視線を奪われなくて済む。
まぁ他の歩行者の視線をしっかり奪っているので、その内小さな衝突事故でも起きそうではあった。
「へぇ、そうなのか…リーナの性格なら友達も多いと思ったが。
それなら男友達第一号はいただきだな。
もちろん商会してくれるだけでも十分ありがたいが…ビジネスライクな話は別の機会にしておこう、今はエスコートが大事だからね」
それでも気を利かせてくれてありがとうとお礼は言いつつ、そのお母様との紹介はまたの機会に回すことにする。
せっかくの友人同士、いきなりビジネスが絡むのは節操がないだろうと。
「そうだね、この時間だし…軽い食事でもしたり、あるいは日用品を少し買い足すのもよいかもしれない…ふむ、ここは手作りの小物を売っている店らしい、寄ってみるかい?」
普段の道も視点を変えれば新たな発見がある。
この時間でも開いている小さな飲食店もそうだし、ヴェルムが示した個人販売店では、木製やガラスのかわいらしい小物が売られていた。
「わかったわかった、襲わないよ、一応騎士だし。
好きな人を襲うなんてもってのほかだからね」
撫でられながらそっぽを向く彼女に苦笑しつつ、改めてそういった行為を否定する、カジュアルな騎士の誓いを添えてだった。
■リーナ > ちょこちょこちょこちょこ、たゆんたゆんぷるんぷるん。
母親譲りのばくにうを、思う存分揺らして付いて行く、彼が護ってくれているからと全幅の信頼を置いている。
そもそも、自分の肢体に気を払っていないのか、不躾な視線などには鈍感なのか、隠したりするような様子は無くて。
「そうでも有りませんわ~?
外に出るのは~余りありませんし~。
ふふ、ええ、そうですわね~。」
お仕事なお話は、しかるべき時に。
今は、彼の言う通りに、お礼代わりの護衛と、エスコートの方が優先なのだと思った。
何処に行くのだろう、にこにこしてて細い目は、彼の背中を追いかけて、ちょこちょこ進む。
「買い物は……何時も商会で済んでおりましたわね~。
手作りの小物ですか~。
見たいですわ~。」
基本的に日用品とか、必要な物は商会で手に入る。
物に困った事は無いのはお嬢様の特権なのだろうけれど。
手作りの小物は、用途は兎も角として、手作りとしての一品物はお店にはない。
なので、彼のエスコートに同意し、店に入る事を決める。
母親の遺伝なのか、見知らぬものをみたりすることに対する興味はそれなりに有るのだと思う。
「団長様ともあろうお方が~。
冗談でも襲うとか、言わないで下さいましね~?」
次は、めっ、しますから。
頬をぷっくりと膨らませて、そう言うのは嫌なんですから、と、確り意思表示。
そんな風に、和やかに、二人は店を眺めた後に、富裕地区にある、トゥルネソル家まで送ってもらうのだろう―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からリーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にレザンさんが現れました。
■レザン > 「暑すぎない?」
かんかんと日差しが照りつける平民地区の昼。
いつものように街に紛れ込んだ小さな妖精だが、やはり暑さには参る様子。
「うーん、いたずらしつつこの暑さをごまかす方法は……あ、そうだ!」
日陰に隠れればいいんだ!
というわけで、その辺を歩いているスキのありそうな人間の作る日陰──
すなわち、脚の間に入り込もうとする。
相手がスカートなんか履いていたらその中に潜り込んでしまうだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からレザンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にレザンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からレザンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にコルボさんが現れました。
■コルボ > 「だっる……」
うだるような暑さの中、雨が降れば和らぐかと思えばそうでもなく。
ただただじめじめとする気候、異様な暑さの中でその不快さは助長されて。
「どっか涼みに行くか……?」
いっそ郊外に遠征する依頼でもギルドで受けようかと思ったが、
さてこの酷暑の中、国のどこかが涼しい保証があるのだろうかと。
「マージでこう、数十年に一度ってのは……」
たまらず果実水を屋台で買うが、まあまあぬるい。
一気に飲み干しながら、ひとまずは食堂にでも足を運ぶか、と思ったが、
店の前で足が止まる。
なんともまあ、考えることは皆同じでひしめき合ってる有様で。
ややあって、踵を返し、日陰を求めて路地裏に向かっていく。