2022/01/01 のログ
ご案内:「バフートの宴会場(過激描写注意)」にエクリアさんが現れました。
■エクリア > あえて照明を抑えられた薄暗い室内。
立食形式で無数のテーブルがならび、中央にはそこだけは照明が当てられているステージ。
そのステージで演じられているのは輪姦と乱交の乱痴気騒ぎ。
それだけであれば、この国ではさほど珍しいものではないが。乱痴気騒ぎの贄となっている女性が、お姫様やお嬢様と呼ばれるような高貴なる血筋の者であったり。姫騎士や聖女などと呼ばれる高嶺の花であったりすれば、話が変わる。
よくよくみれば、柱の物陰や壁際などでも男女の交わりが見られるあたり、このパーティの性格が窺える。
「この国には売国奴が多いというべきなのか。それとも、欲望に忠実な者が多いというべきかしらね?」
裏社会寄りの連中による祝いの場。
欲望に忠実な連中に、協力するならばと囁いてみれば金と女で転ぶ者の多い事と、変に巻き込まれぬようにと壁際からステージの乱痴気騒ぎを観賞しながら、この国の腐りようを嘲笑い。
手にしたグラスを満たす果実酒をゆっくりと味わう。
この室内にいる男はだいたいが金か女で職権を乱用したり、色々と目を瞑ってしまう腐った連中かその身内。女はその同類か、さもなくば欲望の贄へと堕とされた雌かただの奴隷。
それ以外の者はといえば、給仕か護衛。あるいは、甘い蜜のおこぼれ狙い。
勘のいい者であれば裏社会のみならず、魔族とのつながりを察しているかもしれないが。それでも変わらず欲に耽る腐れ具合を嗤う。
ご案内:「バフートの宴会場(過激描写注意)」に黒曜石さんが現れました。
■黒曜石 > 壁際に立ち並ぶのは、主から正装を支給された護衛達。
その中に一人、混じっている彼に違和感を覚える者がいるかどうか。
一見すれば、人にしか見えない姿。
茫洋と、パーティーの様子を映す目だけが、人ならざる者のように深い色合いを窺わせる。
何故、こんな場所に――ということにはさして意味が無いだろう。
そこらの柱の陰で、自分の用事にご執心な男の一人に雇われただけだ。
「………人でないものが、混じっているな。」
だから、ぽつりと呟いた声を聞き咎めるものはいない。
雌の淫らな喘ぎ声、雄の荒い息遣いの前に消えていくだけだ。
そうして、一歩、二歩、持ち場を離れて向かう先は
壁際でグラスを傾ける娘の方。
――ふわり、と一片、彼女の紅の目に映るのは火の粉の薄片。
それに気付いた頃には、声をかけるのに差し支えない場所にまで歩いてくる姿が見えるだろう。
■エクリア > 人間達の演じている痴態を酒の肴に、ひっそりと昏い愉悦を味わっている。
それは、嘲り弄ぶ人間観賞であると同時に、腐り過ぎてて係ってると害にもなる切り捨てるべき相手の見極めでもある。
あるいは、このような乱痴気騒ぎの空気に流されずに真面目に職務を遂行するような使える人材の見極めでもあり。
ただ愉快に時を潰しているだけの時間では無い。それなりに、周囲にも気を払っていた感覚の網に引っ掛かった存在へと、ふと目線を流す。
「ん……ん?」
意識を向けて、視線を向けた先には護衛のひとりとおぼしき男。
しかし、ただの護衛では無いと。ただの人間ではないと、向けた感覚が相手が人外らしき存在だと識別し、訝し気に眉を寄せ。
言葉を交わす距離へと近づいた相手へと、何か用があるのかと相手の言葉を促すように首を傾げてみせる。
■黒曜石 > 有象無象の中、触れ合う黒と紅の眼差し。
もっとも、黒のそれは焦点すら合っていないように見える。
有体にいえば、正気のそれではないようにさえ見えるのに。
確かに彼女を認識し、歩を進めてくる。
「―――魔王、か?」
ぽつり、とまた言葉が零れて落ちる。
ふわり、ふわりと灰が舞う、火の粉が舞う。
会場の他の誰も気付かない程度に、そこかしこに舞う。
―――そうして、漸く辿り着いた。
首を傾げる仕草に応えるでもなく
問いの答えを求めるでもない。
ただ、娘に向けて彼は手を伸ばしていく。
傷に塗れた五指が触れようと近付いていく中
―――刹那、ノイズのようなものが空間を奔った。
ご案内:「バフートの宴会場(過激描写注意)」から黒曜石さんが去りました。
ご案内:「バフートの宴会場(過激描写注意)」からエクリアさんが去りました。