2021/09/25 のログ
ご案内:「◆街郊外(過激描写注意)」に北方蛮族オーガさんが現れました。
北方蛮族オーガ > 月光下に強い血の匂いが充満していた
風が吹き溜まり、小さな広場になっていた街道から外れた小さな森の奥
轍が縒れて森へ突っ込んで消え、その広場で横転し車輪を四方へ転がしていた

馬は一頭が首がない状態で倒れ伏し、数頭立てと見られた残りはこの場にいない
横転した馬車に首や身体の一部が無いだらりとした姿が凭れ、最後の一人は扉を身体で塞いでいた
護衛達は乗客を逃す暇も与えられなかった

その前に一見して業物と知れる片刃を下げた巨躯がのそり、と佇んでいる
最後に手を合わせ、首を刎ねた男の身体を丁寧に持ち上げ馬車からどかして下ろした
そして、肩口に折れて刺さった槍の穂先を無造作に引き抜く
血が吹いたが気にしない
視線は戦った男へ注がれ、黙祷でも祈りでもないが超然とした雰囲気だった

北方蛮族オーガ > 獅子鼻じみた潰れ大きな鼻梁が空を仰ぐ
力灰色の顔が、月を見上げ、大きく吠えた

 !!!!!!!!!。

雄叫びは勝利の証
征服のけじめであり、制約によって課せられた使命。邪神の使徒である彼は相手を打倒したならばそれを誇り、周知せねばならない
たとえ、打倒した相手の仲間を呼び寄せることになろうとも

太い首をごきり、とならし遠くに聞こえた蹄の音へ身体を向ける
下げた一刀を担ぎ直し、オーガは仲間が来るよりも敵の援軍が先と踏んだ
口元がにやりと、歪む
戦う為の種として生まれた以上、それは望む所だった

街の辺縁をパトロールする警備隊がやってくるのをゆっくりと、待つ
やがて小さな広場は、再び新鮮な血の匂いに満ちるだろう

ご案内:「◆街郊外(過激描写注意)」から北方蛮族オーガさんが去りました。