2021/08/03 のログ
ご案内:「バフート 闘技場(過激描写注意)」にユエインさんが現れました。
ユエイン > 日夜奴隷が売り買いされ悪徳の蔓延る街バフート。娼館街や奴隷市場を始めとした珍しくもおぞましいその街の名物に闘技場がある。ダイラスのアケローン大闘技場や王都にあるそれと同様に挑戦者や奴隷、魔物等を戦わせ観客達はその勝敗に賭ける。
ただ違うのはルールの過激さ、敗者は人とて扱われず、ゴミの様に捨てられ、嫐られる。
その過激さに魅入られ、取り憑かれた人間が集まる街の闘技場は今、盛大なヤジとブーイングに包まれていた。


「……ったく、うるさいのぅ。強い相手を用意出来ない方が悪いじゃろうて」

非難と怒号の中心にいるのは戦いの舞台に1人上がっている長身の女。
深いスリットの入った黒いチャイナドレスを纏い、顔の上半分を覆う狐面を付け、口元だけを出した出立ちの女の周りは惨状が広がっていた。

つけられていたチョーカーが爆発し首から上が吹っ飛んだ男の死体、衣服の一部を残し灰となった下級魔族の残骸、壁に激突しピクリとも動かなくなった大きな牙を持つ4足の魔獣。
いずれもが試合にて女と戦い、敗北したもの達の姿であって。

「これで9連勝……後1勝で無事こちらの完全勝利となるはずじゃがどうじゃ主催殿、最後の対戦相手の準備は出来たのかの?」

来賓席の中腹、一番目立つ座席に座る主催に対し煽りを飛ばす。
連戦の圧勝により既に女のオッズは元返しに近い数字まで下がっており、観客も闘技場側も殆ど儲けを出ない状態。
このままフラストレーションを貯めてみすみす女に勝ち逃げされたとなれば主催者もただで闘技場を出ることは出来ないだろう。
それを理解して、女はニヤニヤとした笑みを浮かべながら、次の試合が組まれるのをまっていた。

ご案内:「バフート 闘技場(過激描写注意)」からユエインさんが去りました。