2021/07/05 のログ
■ソラム > 「そんなこと言わずに.....ね?」
女性が放った小さな火の玉は間違いなく彼女の腕に当たった、筈なのだが、魔力への耐性が高いからなのか、腕になにか当たった気がするという程度で済んでしまい、効果が薄すぎたことがわかるだろうか。
「それとも....私が怖いの?」
とりあえず、女性に怖いのかを聞くために腕を固定していた翼脚を収納し、首を傾げながら問いかけるだろうか。
怖いなら別に構わないし、むしろ避けられるのかな....と彼女は思っている。
「.....人間の常識って、つまらないなぁ」
ただし、レイプ等と女性が言っていたことに反応すると、小さく呟き、女性に何かを聞かれれば言葉を濁すだろうか。
■ミシェイル > 「怖いかだと?図々しいやつめ!!」
抵抗する意思を保ったまま、ミシェイルは睨みつける。
その態度は恐怖よりも怒りが色濃い。
「突然襲っておいて常識を語るんじゃない!クソッ!こんなやつらを住まわせてるから、この国もおかしくなっていくんだ!」
抵抗してもがき、敵意と嫌悪感を露わにして毒づく。
火の玉が効果が薄いと分かっても諦めるつもりはなかった。
しかし、このままでは逃れるのは難しい。
不意打ちにしても立て続けにしては効果は更に落ちてしまう。
怒りで熱くなりながらも、反撃の隙を探り続ける。
■ソラム > 「あはは....それに関しては、こっちもゴメン」
つい疼きのせいで、と女性に説明する。
警戒心丸出しの女性に言っても殆ど効力を示すことはないだろうが、事実は事実なのだ。彼女は仕方なくそう割り切った。
「悪気はなくて....その.....何も言えない....」
ポツリポツリと言葉を紡ぎながら、女性の両肩からそっと両手を離すと、代わりに右手を下腹部に添え。苦笑気味な笑みを浮かべた。
「時々下腹部の疼きがあって....今回は本当に....その...不意に襲っちゃったの」
本当にゴメンと素直に謝罪する。
ここは彼女の心が成長している証とも言える。理由を話せるようになっただけマシになったのだろう。
「___ぁ、忘れてた」
そう言って再びファイルを開き手慣れた動作であるページを捲ると、ある1ページで手を止める。そこにはオークに関しての対処法が彼女なりに書かれていた。
「.....一応、オークに関しての情報を渡しておこうかなって」
疼きのせいで忘れてたと頭を掻きながらそう言うと、女性の方にファイルが見えるように向きを変え、女性に渡すだろうか。
■ミシェイル > ソラムのあまりにも自分本位な言葉に、ミシェイルの怒りはあっけなく限界を迎えた。
ソラムが異種族である、という点も大きいが何よりも身勝手な理由で襲われそれも悪意がない、などと言われては火に油。
奴隷の身分で、このような姿をしているからどれだけ侮っても無碍に扱っても良いと思われているのだ、と感じたのだ。
こうなると、それほど悪びれた風でもない態度は余計に頭にくる。
やはりその程度の、軽く扱って良い存在だと思っているのだろう。
そしてそれまでのやり取りがどうでもいいとでもいうように、一方的に打ち切られて仕事の話に戻るともはや我慢など出来なかった。
ソラムがファイルを渡そうとする動きに合わせ、体重を乗せた拳がソラムの顔面に迫る。
最低限の理性で抜剣は控えたが、直撃すれば素人を殴り殺す事も可能な程の勢いの拳だ。
しかし、問題が起きれば立場や身分上自分の方が不利な可能性が高いといった事などは完全に念頭にない。
後先を考えない、怒りの籠もった拳を繰り出すミシェイルの表情は怒りの激しさとは裏腹に氷のように冷たかった。
■ソラム > 「_____!」
女性が拳をつくった時点で察していたが、ここまで早いとは彼女も思っていなかった。だが女性の拳が彼女の顔面に命中する___その前に銀色の鱗で覆った左腕で受け止める。
ガギィンという金属がぶつかった音と共に女性の拳は止まるだろうか。
「......これでも保険はかけている、つもりなんだけどね」
そんな言葉とは裏腹に、再び背中から現れた翼脚で素早く彼女の身体を拘束する。
翼脚の片方で両手を、もう片方で首を潰さないように掴み、身動きを取れないようにする。
「.....流石に、後のことを考えよう、ね?」
女性を諭すように言いつつ、彼女は落としてしまったファイルを回収しコートの近くに投げるように置く。
叫べば、喉を潰すぞとという脅しも兼ねて、彼女は首を掴む翼脚の握る力を強め、彼女はミシミシと女性の首筋を潰そうとする。
■ミシェイル > 拳を防がれ拘束されるミシェイル。
どのみち殴った後どうするかなど考えていなかったのだから、こうなるのも当然であった。
しかし持ち前のプライドの高さから、無礼な異種族に諾々と従う気になどなれるはずもなく。
「ケダモノの、分際でっ……、説教か……!」
首を締め上げられ、かすれた声になりながらも敵意の籠もった調子で言い返す。
とはいえ、このままではいくらなんでも分が悪い。
手足やしっぽが追加で生えてこない限り、体術が届く事はなさそうだし生える予定もない。
至近距離での攻撃魔法はまだストックがあるが、先程の不意打ちがほぼ無意味だった事を思うと今それを使うのも得策ではない。
しかし戒められ打つ手もなく、首を締められながらも敵意の籠もった目で睨みつける事だけはやめなかった。
ご案内:「平民地区(過激描写注意)」からミシェイルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 自然地帯 荒野」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。