2021/06/09 のログ
ご案内:「遺跡深部(過激描写注意)」にフランチェスカさんが現れました。
フランチェスカ > 四季の変遷とは無縁の、生温かく湿った空気が流れる場所。
蒼白く、ぬめぬめと濡れ光る洞内の中央に、一際高く聳える石柱――――――

厳密に言えば、それは、ただの石ではなかった。

蒼く光っているのは、粘液を纏いつかせた異形の類が、
びっしりと石柱を覆っているためである。
地面に太い根を下ろし、幾重にも枝分かれした触手のような一群は、
ひとつの人形を、贄としてその場へ磔にする役割を果たしていた。

頭上高く両腕を戒めるもの、ドレスの裾が捲れるのも構わず、大きく脚を開かせるもの。
細い胴に巻きついて、撓る肢体を支えるもの―――――そして。

「ん゛、ふ………ぁう、……んっ、ん゛―――――――」

仰のいたくちびるを割って、喉奥へ潜り込むもの。
口淫を強いるようなその動きにも、きちんとした理由はある。
ねばねばとした分泌液、時折吐精にも似て撒き散らされる濁液には、
人形の生命を維持し、意識を混濁させ、より贄に相応しくする効果がある。
やがて来るべき何ものかに、新鮮な状態で、人形を明け渡す下拵えだ。

人形の眼は開かない、開いても、硝子玉のように虚ろであるだけ。
その唯一の欠陥こそが、人形がここに居る理由だった。

使い捨ての人形、その中でも回収不能になることすら視野に入れた、
むしろ、回収する気など無い使い方。
最後には食らわれることが義務であり、仕事であり――――――人形が味わう苦痛が、快楽が、
やがて訪れる何ものかへの、何よりの供物、餌になる。
使い捨ての玩具の、効率的な使い道のひとつとして、これはもはや、日常的な光景と言えた。

フランチェスカ > 所詮は外法、人間の領分を逸脱した行為の産物。

ときには大きく失敗することもあり、形を成さないことも多い。
けれどもっとも面倒なのは、ここに在る個体のように、
ほんの少しの瑕疵が見つかったときだ。

処分するにも気を遣う、秘密は守られねばならない。
こうした場所は、その時のために幾つか、用意されたものだった。

「ぁ゛う、………ふぅ、ん゛、んっ、……… ぁ、ぐ!」

もっと潤沢な魔力を求めて、餌を求めて。
異形の一部が、人形の胎を犯し始めた。
すかさずもう一本が菊孔を穿ち、白い女の身体は大きく揺さぶられる。

それは凌辱とも呼べない、凄惨な捕食行為の始まり。
助けは来ない、あとを片付けに来る者も無い。
次の失敗作が廃棄されるのは、果たしていつのことか――――――。

ご案内:「遺跡深部(過激描写注意)」からフランチェスカさんが去りました。