2021/03/09 のログ
ご案内:「◆奴隷市場都市バフート 路地裏(過激描写注意)」にシルフィエッタさんが現れました。
シルフィエッタ > 久方ぶりに怪盗として依頼された仕事は、とある好事家の持つ宝石を盗み出すことだった。
曰く、その宝石は数年前に没落した貴族の家宝で、罠に嵌められた貴族が泣く泣く手放したものらしい。
金よりも名誉や技術を売る仕事だが、怪盗としての仕事をサボり続ければ忘れられてしまうのが世の常。
そろそろ一働きしておくか。そう思っていた矢先の依頼を、二つ返事で受け入れたのがつい二週ほど前のこと。

調査を進めた結果、ターゲットの宝石は、好事家がバフートに建てた別荘にあることが分かった。
そこから現地での張り込み調査を進めるも、潜入手段は悪徳の都に相応しい手段が唯一つ。
好事家が購入した奴隷として入り込む。それ以外に、忍び込む隙は見当たらなかった。
どうしたものかとは悩めども、受けた依頼を保護にするのは信条に反する。
それ故、少女は身を売った。好事家が訪れるという奴隷商の元に。

――そして、現在。未だに少女を購入しようという好事家は現れていない。
なにせ、裏路地にひっそりと立つ小さな店だ。看板も目立たなければ、皆素通りとなる。
店主曰く、お偉い様がお忍びでやってきても、目立たないのが売りらしいが、はてさて。
ともあれ、今日の少女は、媚薬を内側に塗りたくったラバースーツを纏い、路地に立っていた。
いわゆる客引きである。通り掛かる人が居たら、声をかけて中へ連れ込む。役目はそれだけ。
ただし、店主によって定められたノルマを達成できなければ、その際は罰を受けることになる。

「……とは言っても、そもそも人が通らないんだよなぁ」

ボソリとぼやく少女だが、その頬はほんのりと赤い。内側の媚薬が浸透し、火照っているのだ。
はぁ、と零す息もどこか甘く、気だるい。僅かに蕩けた風情の少女は、静かな路地に人が来るのを待っていた。

ご案内:「◆奴隷市場都市バフート 路地裏(過激描写注意)」からシルフィエッタさんが去りました。