2019/05/31 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場(過激描写注意)」にブラッドドレスさんが現れました。
ブラッドドレス > ダイラス、アケローン闘技場。
コロッセオの中程で、若く筋肉質の男が革鎧を身に纏い、対戦相手の登場を待っている。
時折手持ち無沙汰に素振りをしたり、端のベンチに座って水袋から水を飲んだり。

今宵の闘技場にて行われる闘技は、普段催されているような殺傷流血已む無しの無差別級ではない。
参加には以下のような条件がつく。

・防具は闘技場から支給された物のみ着用できる。貫頭衣、ローブ、革鎧程度の軽装。
・武器は殺傷能力の低い木の棒か徒手空拳のみ。棒の長さ太さはある程度自由に選べる。
・攻撃魔法は使用不可(問答無用の反則負け)。
・武器を落とすか、足裏以外の箇所を地について3秒経つと敗北。降参もあり。

模擬演舞に近い、あるいは遊戯の範疇に近い闘技である。それでいて勝者にはそこそこの賞金が授与される。
また、スリルに欠けるルールにも関わらず客の入りもいい。
参加の敷居を低くして闘技場に新たな風を引き込もうという算段だろうか?

……否。こんなのはもちろん建前である。
いま闘技場にいる男の対戦相手(つまりこの闘技場に入ってきてくれる貴方だ)が着せられる防具に仕掛けがあるのだ。
それはブラッドドレスと呼ばれる、防具の形に擬態した異形の生物。
見た目も質感も鎧そのものながら、裏地からいくらでもおぞましき触手を生やすことができる、いわゆる触手服である。

そんなものを着せられて闘いに臨んでも、ロクな結果には行き着かないだろうことは誰にだって想像できる。
だが、その事実は貴方には知らされない。少なくともアリーナに入り相手と対峙するまで、それはただの防具だ。
注意深く防具を調べても、仮死状態にあるブラッドドレスの正体に気づくのは難しいだろう。
噂に聞いている可能性もなくはないだろうが、知っていて尚ここに来るのだとしたら……なかなかの傑物だ。
いま待ち構えている闘士、そして観客の大半は、触手服による陵辱劇が展開されることを知っている。