2018/06/16 のログ
エインセル > 彼女が自分の全てを知らなくて良かったと心から思う。また、同時にこれからも、知られてはいけないとも。
彼女が少女の魔術を知ったならば、きっとそれを当てにしてどこまでも深く深く、淫蕩の沼に溺れるしかなくなるのだから。
少女の体は、自分で思った以上に睦言への適性が高いらしく、犯すにはうってつけの能力と才能、そして付加価値を持っていた。
そして同時に、快楽を徹底的に叩きつけられても受け入れられる精神力――強い意志の力が、、甘い悦楽を受けきる為の素地を作っていた。

ぷるん、と引きずり出された子宮。弾力があって艶々した、赤くて丸い器官。
彼女に強引に引きずり出されたそれは、しかし外気を受けてプルプルと震える、弾力のある肉の袋だ。
それを彼女は弄ぶつもりで、子宮口をぐりっと弄られながら。

「へひゅっ、わ、わたし、のっ、赤ちゃんの、袋っ……にゃに、する、の、ぉおっ♡♡♡
 ふ――ぎぃいいっ♡♡♡いだ、ぁ、ぁ、ぁあっ、はりっ、ぶすって、や、ぁ、ぁ、ぁああぁっ♡♡♡」

ぶつん、ぶつん、と表面に、浅く差し込まれる針。それは、内臓をミシンにかけるかのような風情だ。
ぷつんぷつんぷつん。何度も何度も、ただひたすら繰り返されるそれは、少しずつ位置を変えながら、彼女の魔力を染料の様に宿す。
彼女が淫魔や魔王であれば、この様な面倒な真似をしなくても、指一つで刻印を刻んでしまえるのだろう。
或いは魔術師である少女であっても、タトゥシールの様な触媒を用意すれば、ここまで面倒で狂気的な真似をしなくても済む。
しかし彼女は、もし仮に簡単に刻印を刻む手段を持ち合わせても、こうして一針一針を打ち込む手を取るだろう。
何せその方が、少女が喘いで声を上げ、痛みと快楽に震える姿が長く楽しめるのだから。

ひ、ぎぅ、と小さな悲鳴を零し続ける時間が、軽く見積もっても数時間は流れた頃、ぼんやりと子宮の表面に淡い光が浮かぶ。
それは、魔力によって自ら発光する、彼女の家に伝わる家紋。子宮そのものを彼女の物として捧げてしまった、何よりも鮮明な証明。
時を巻き戻せば何の問題もなく戻せるはず、にも拘らず、少女には不思議とそんな思いが沸いてこない。むしろこうして、刻印を刻まれた事実を喜んですらいる。
ふぅ、と興奮の混ざった荒い呼吸を漏らしながら、淡い燐光の感覚だけを覚え、彼女の言葉に耳を傾けて。

「ひひゅっ、ぅ……私、レインの物に、されちゃった……♡ん、ぅ、なに、を――?」

子宮がゆっくりと押し込まれて、徐々に元の場所へと戻っていく。子宮表面に刻まれた刻印もそのままに。
それは、僅かな疼き以外の何も帯びていなかったのだが、彼女が再び右腕を蠢かせると、途端に鉄の鏝を押し付けられた様な熱と、強烈な飢餓感が沸き上がる。

「いぃいいいいっ――あ、づ、ぁ、ぁ、ひぁああっ――へひっ、ぃ、ぁ、ぁあっ♡♡♡
 おにゃ、かっ、あづ、く、てっ、うずいてっ、や、ぁ、ぁあっ、これ、つら――ひ、ぅううっ♡♡♡」

普通ならばまず届かない、結腸に刻み込まれた対となる刻印の様な鍵。
刻印が起動した瞬間、少女は性に飢えた雌狼に変えられてしまう。そう、呪われてしまった。
彼女の腕を咥えこんだまま、子宮が火炙りにされるような感覚。ずくんずくんと、鼓動する様に飢えが加速して。
人間はおろか、並の魔物の精液ですら無力化して食らってしまいそうな刻印――これに勝てるのは、余程の性業か、尋常じゃない強度の精を持つ英雄・魔王の類だろうか。
彼女が少女を独占しようとしている。そう分かるから、彼女の言葉にはこくりと頷くと。

「――れ、いんっ……んぐっ、ぅ、んんんっ――嫌いじゃない、よ?」

好き、と言わないのは、照れが半分、認めたくないのが半分。まだ、ちょっとだけ、少女に勇気と度胸が足りなかった。

レイン・レジネス > 数時間を経て、所有の印を完成した瞬間――これ以上の幸福感を味わったのはいつ以来か。初めてやも知れない。
生まれて初めての、快楽を伴わぬままに脳髄を焼き尽くすような幸福感で、レインは甘い声さえ喉から漏らした。
エインセルが。あれほどに乱れ狂いながらも、屈服の言葉を吐こうとしなかった彼女が、自分の物になったと宣言したのだから。
子宮に刻んだ呪い――それを少女が容易く消せることを、まだレインは知らない。
仮に知ったとしたらどうするのか。……或いは毎日消させて、毎日、日課のように何時間もかけて針を打つのかも知れない。
その度に、全く未知の痛みに触れるように泣き喘ぐ様を見る事が出来るなら、それもまた幸福ではあるのだろうから。

「……あはぁ……素直じゃないなぁ」

嫌いじゃないと言われれば、〝そんな筈はないだろう〟と言わんばかりに笑いながら――右腕を一気に引き抜いた。
長いストロークで腸壁へ与えられる最後の一撃。握り拳を吐き出した尻穴は、もう、元のような慎ましい窄まりには戻るまい。
長い間少女の胎内に収まっていた腕は、腸液で少しばかりふやけているようにも見える。
レインはその腕を少女の鼻面へ、何も言わずに差し出した。
いかにスライムで身体の奥まで清めた後と言えど、臓腑の臭い、腸液そのものの臭いを纏う腕は、お世辞にも良い香りとは言えまいが――

「……それじゃ、今日は休もうか」

虜囚たる宣言をした少女が、差し出された腕に対し、いかなる行動を取るにせよ。
この夜の狂宴はこれまでだとレインは宣言するし、事実、空は太陽が昇り始める頃合いだろう。

死んだように眠り、夕暮れに起き、喰い、そして交わる。この館に居る限り、エインセルは人ではなく獣である。
ただ己の欲望を満たし、そして他者の欲望を満たす為に使われる甘美なる堕落の日々。
それに空いて外へ出かけようと言うなら、この女は未練がましく袖を引きながらも――

この少女は、自分以外の誰かに、どこまで躾けられるのか。
更なる快楽を知って再び戻って来た時、この少女は自分をどこまで悦ばせてくれるのか。

――そういう期待をしてしまえば、いつまで引き留めることもできなくなる。
選別に送るのは子宮へ直接刻んだ淫紋――と、大きめの試験管に収まった青い液体。

「空間圧縮の術式が施されてる、古代文明の遺物……らしい、よ?」

そんな大仰なものに、あのスライムを詰め込んで渡したのである。
たいがい技術と資源の無駄遣いであろうが、その晴れやかなる表情には、いっぺんの迷いも無かったとか。

エインセル > 少女の魔法は、対象が強力であればある程、或いは範囲が広ければ広いほどに代償が大きくなる。
今回の場合は、子宮に数時間かけて刻まれた刻印であるから、子宮の状態を巻き戻せば復元できる。
代償となるのは、精々一週間分の全経験――彼女との出会いより前にさかのぼることになるだろうか。
そんなことをぼんやりと考えながら、しかしそれをしようとは思わない。何せ、不思議なことに嬉しいのだ。
こうして、今まで感じた事のない痛みと共に刻み込まれた、他の人には悟られることのない、確かな証。
それは、少女が初めて他者を主と認めた瞬間。逆らえない相手、逆らいたくない相手を作った瞬間だった。

「ん、ふふ、レインこそ――お、おぉおおぉぉおおおっ――♡♡♡」

ぐぶん、と思い切り、右腕を引き抜かれる。それこそ、東方に伝わる河童なる魔物が行う、尻子玉を抜くというのがふさわしい様な、一撃必殺の引き抜きだった。
ごぼん、と空気の入る音がするほどの一撃は、尻穴にだらしない広がりを与えるような一撃。これで少なくとも、一日は閉まり切らない肉穴になる。
逆に言えば、一日でしっかりと窄まりになってしまうあたりが、少女の天才的な睦言の素質なのかもしれない。
目の前に差し出される腕。むわりと漂う臭いは中々に酷いが、それでもちろりと舌を出して舐め始めるのは、主の手を綺麗にするという思いが強いからだろうか。

「んむ、ん、ちゅ……そ、だね。だけど、夜明けだから、今寝たらまた起きるのは、夜、かもだよ」

汗をたっぷりかいた少女は、すっかり疲弊した様子でベッドに沈み込みながら告げる。彼女のせいですっかり夜型だ。
差し込む日差し、その中で眠るのは、この時期だと若干眩しすぎる。だが、それでもとても幸せだった。
彼女と共に一寝した後は、ともに食事を。そしてまた夜の睦言に。流石に次の睦言はこれほど濃くはなかったのだとか。
そんな、メリハリが若干ついた怠惰な生活を、都合にして一週間ほど――流石にそろそろ、一度離れないとまずい気がする。
だから少女は、契約の完了を告げるとともに、彼女の家を出るべく声をかけた。引っ張られた。袖をぐいぐい。お陰でちょっと伸びたかもしれない。
だが、結局彼女も少女がここを離れる意味を理解してくれたらしく、選別をいくつか――主に淫猥な目的に使われる色々を差し出された。
それは、まぁ一応受け取っておくことにする。どこかで使えるかもしれないし、スライムの方は野営のトイレ代わりにもなる――代わりに中をかき回されるのと、試験管を尻に刺して排泄するのが大変そうだが。

「うわぁ、技術の無駄遣い――っと、そうだ、私も、レインに一つ、渡しておく」

別れ際、黒いローブを纏った少女は、懐からくすんだ鈍色の鈴が先についている細い枝を取り出す。
それを、一つ鳴らしてから彼女に差し出すと、コホンと一つ咳払いをしてから。

「……私に会いたくなったら、鳴らすといい。とりあえず、レインが呼んでるってことは、分かるような仕組み。
 まぁ、鳴らした所で、気が向いた時にしか来ないけれど……或いは、ひもじくて死にそうなときは、遠慮なく頼るからよろしく」

そう言いつつ、ふわり、と少女は微笑んだ。恐らく彼女は一度も見た事ない、柔らかな笑み。
それが少女の心からのもので、彼女に対する好意を、言葉より如実に伝えるものと知っているから。
そうして、少女はまた自分の道を歩いていこう。厄介な刻印と付き合いながら、トラブル続きの楽しい日常へ。
そうしてまた彼女の前にやってきた時、土産話が出来る様にと――いずれまた訪れる、長い長い、爛れた日々には、その位の別の味を添える為に――。

ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からレイン・レジネスさんが去りました。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からエインセルさんが去りました。