2016/08/19 のログ
ご案内:「とある街の路地裏」にセリオンさんが現れました。
■セリオン > 拳の一打で、顔面を陥没させた男が、仰向けに崩れ落ちた。
意識は失っている。そればかりか、指が数本、あらぬ方向へ折れ曲がっている。
だというのにその女は、倒れた男を見下ろして――
「えーいっ」
小さな跳躍。右足の踵に全体重を乗せ、男の喉を踏み砕いた。
見ればその周囲にも、
首が180度後ろを向いている者。
頭蓋が頭頂から潰れ、眉までめり込んでいる者。
壁に顔を押し付けたまま、時折手を痙攣させるだけの者。
何人もの人間が、死ぬか、或いは死ぬ寸前で身悶えていた。
「……ふぅ。少しは運動になりましたかね」
ただ一人、無傷の生き物は――修道女のような姿をして、慈母の如き微笑みを浮かべて。
しかしその両手は、幾人もの血が混ざりあった赤に濡れていた。
ご案内:「とある街の路地裏」にエレクトラさんが現れました。
■エレクトラ > 少し離れた所で気を失い倒れている女。
目隠しをされ、轡を噛まされ、後ろ手に架せられて木に繋がれている事から、男達に捕われていた事を教える。
ただ衣服の乱れが無い事から、捕われてから時間が経っていないのを感じ取れるか。
むしろ、この娘を捕えた後で新しい獲物としてかかっていった相手に、男達は全滅させられたのかもしれない。
■セリオン > 「……あと5人くらいは居て欲しかったですねぇ」
女が何をしていたかと言えば、憂さ晴らしというか、八つ当たりである。
なんとなく、見た夢が面白くなかった。理由としてはそんなところだ。
そんな理由で人体を損壊していたのだが――
「……ん?」
次の獲物は居ないかと見渡したところで、遠くに何かいるように見える。
闇に慣れた目でよくよく見れば、女だった。
「おやおやおや」
囚われ、目隠しに轡、枷、なんともまあ好ましい恰好。
これでもう暫く放置していれば、輪姦の憂き目にあっていたところであろうが――
今回は幸いに、或いは生憎と、加害者になり得るのは一人である。
「おやおやおやおやおや――」
無造作に歩いて近づいて行くと、セリオンは、女の轡に手を掛け、外すだろう。
だが、目隠しも枷もそのままだ。
そして悪いことには、女が身に着けている、まだ乱されていない衣服に手を掛け、上から順に引き裂いて行く。
それこそ、目を覚まさぬなら下着に至るまで全て、身に纏えぬ端切れと化すだろう。
■エレクトラ > 薬を嗅がされて意識を失っているのだろうか、女が近づいてきても目を覚ます様子はなく、轡を外されてもまだ取り戻さない。
衣服に手を掛けられた所で少し身動ぎはするが、乱れがなかったのを引き裂かれ、レースフリルの下着に包まれた白磁の肌が晒された所で微かに呻きを漏らす。
呻きを上げた事で少し様子を見るために女が手を止め、少し経っても意識を取り戻さない事で一糸纏わぬ姿で女の望む体勢にされた所で意識を取り戻す。
「なっ、何ですか、これは」
意識を完全に取り戻すと同時に上げる声、目隠しのせいで一糸纏わぬ姿なのにも気が付かず、体勢のせいで少し違和感は感じるが、上下感覚も何も分らず不安そうな様子だけを見せて。
■セリオン > 「何ですかも、何も、見たままで――ああそうか、見えませんか」
相手の目隠しを剥ぎ取っていないのは意図的なものであるが、それを冗談めかして、さも今気付いたかのように。
そして、木に繋がれた女が動いたとしても、ぎりぎり足が届かない程度の位置に留まって、
「余興ですね。誰か、親切な人が貴女を助けに来るまでに、貴女が何人に犯されるか。
私は2日くらいかけて30人程度かなーと思ってるんですが、どうでしょう」
と、言葉の残酷さとは裏腹、極めて軽い調子でそう言ってのける。
■エレクトラ > 「はい、見えませんし、何故こんな事になっているのかも分りません」
少しずつ分ってきたのは後ろ手に枷られている事、鎖で繋がれてはいるが身体は自由に動かせる事、身に着けていた物は全て脱がされている事。
どこなのかは分らないが、少なくとも感じられる人の気配は一人、羞恥心で赤く染まりながらも足はぎゅっと閉じて少しでも身を隠そうとして。
「余興なんて止めてください、お願いします。貴女がその親切な人になってくれませんか?」
軽い調子で告げられる残酷な言葉、そんな事をされたらと想像しただけで恐怖に震え、声の方向から目の前にいるのを感じ取ると素直に頭を下げ、懇願して。
■セリオン > 「……んー。もう少し面白い感じの子だったら、持ち帰るんですけれどねぇ。
貴女は多分、こういう所で無惨に、集団に犯されてるのが似合う子なんじゃないかと思うんです。
と言うか、なんで貴女、こんなところで繋がれてるんですか。趣味ですか?」
助ける気は無い、と、ほぼ欲望を隠しもせずに告げて。
相手が身をすくめ、体を隠そうとする様子を眺めていたが――
「じゃあ、こうしましょう。
貴女が、私をその気にさせるよう、上手く誘ってくれたら、貴女を助けてあげてもいいです。
……勿論、どういう意味で言っているかくらいは、理解できると信じていますよ?」
セリオンはまだ、直接は手を出さない。
まだ相手も、言葉の調子は冷静であり、十分以上に余裕はあるだろうと踏んでいるのだ。
もう少し追い詰めてから、判断しても良いだろう、と。
■エレクトラ > 「面白い感じって何ですか。お持ち帰るは、まぁ、その意味は分りますけど。
そんな事は似合いたくありませんし、望みません。
趣味であるはずがありませんし、何故こうなっているのかも分りません」
言葉から大人しく助けてくれそうな様子はなく、言外に含む意味も分り頬を赤く染めながら答えて。
身を竦め、身体を隠しながら告げ、己の意思でこうなっているかのように返されて、思わず激昂したように告げるが、立場にはっとしてすみませんでしたと頭を下げ。
「そっ、そうですね、意味は分りますが、神に仕える身として・・・でも・・・・・。
処女以外は捧げますので、どうか私を助けてくださいませ」
竦めていた身を起こし、そっと足を開いて全てを晒すと恥ずかしそうに真っ赤になってぼそぼそと告げる。
意味は分っていても、今までに経験がなければ、上手い誘い方が出来るはずがなく、ほぼド直球に告げ、これでは駄目でしょうかと目隠しはされたまま、上目遣いで見上げる様子を見せて)。
■セリオン > どうしたものか、とセリオンは考える。
別に今は、色欲にそう飢えている訳でもないのだ。
ただ、寝覚めが悪かったから憂さを晴らそうとして、人間を何個か壊しただけのこと。
目の前に、縛られた獲物は居るが、この獲物は壊して楽しむべきタイプとも、また違うように思える。
かといって、組み敷いて犯すというのも、なんとなく――
「……まあ、良いでしょう」
結局、セリオンは、相手の拘束を解いた。
枷を外し、目隠しを取り――だが、それだけだ。
そうしたからと言って、別に破られた服が元に戻る訳でも、どこからか服が湧いてでるでも無し。
選り好みをしないのなら、身近に血塗れの、男物の服が、中身入りで落ちてはいるが。
そうして、衣服以外の自由は許した相手の裸体を眺めながら、セリオンは路地裏の地面に腰を降ろし、
「じゃあ、約束通り……そうですね、自分で慰めてみてくださいな。
面白いショーを見せてくれたら、代金として服くらいは差し上げますし……そうでなければ」
その続きは、言葉にしないが。
■エレクトラ > 「ありがとうございます」
足を開いたまま、上目遣いに見上げていると告げられた言葉にほっと息を吐く。
枷を外され、目隠しを取られるとはっきりと分る己の一糸纏わぬ姿。
近くに転がっている布切れが元々身に着けていた物だと分かるはずもなく、目の前の女は純粋に助けてくれたのだと信じ、羞恥で真っ赤になったまま立ち上がり頭を下げて告げる。
身近にある血塗れの男物の服には、恐怖を感じるだけで手に取るはずもなくて。
眺められる裸体は、身体に纏わり付く蒼銀の髪が灯かりにきらきらと煌き、メリハリのはっきりとした体型が露で。
「はっ、はい。約束は守ります。面白いショーと言えるかは分りませんが、どうぞご覧ください」
言葉にしない続きには気が付いたまま告げ、豊満な乳房を下から掬うように持ち上げ、掌の上で数度たゆんたゆんと重たげに弾ませて鷲掴む。
そのままゆっくり揉みしだいていたかと思えば、存在を主張し始めた桜色の乳首に人差し指をかけ、上下左右に捏ね回し、摘んで扱き硬く尖らせる。
甘い声を零しながら、左手がゆっくりと股間に下り、髪と同じ蒼銀の叢に潜り込むと軽く梳くように撫で、羞恥と快楽で肌を艶やかに染めて淫核を摘み、包皮を剥いて熟れた果実のような紅玉に輝く華芯を露にして。
■セリオン > 暫くの間、セリオンは、女が自慰に耽るのを眺めていた。
こういう見世物は、そういう店で金を出せば幾らでも見られるが、路上で見るのは珍しい。
なまめかしい声を上げながら、己の体を弄ぶ女を観賞し――
「……うーん」
と、両手を組み、セリオンは唸った。
「どうにも貴女、慎ましいと言いますか、淫らさが足りていませんね。
処女だから、という訳でもないのでしょうが……」
成程、世の男どもであれば、今にも飛び掛からんばかりに情欲をそそられるところであろうが。
血が出る程に相手を噛み、窒息する程に首を絞め、痣も残るほどに殴りつける、セリオンはそういう趣味の女である。
如何に美しい光景であろうと、今宵は血生臭さに餓えているということなのか――
「だから、後は彼等に任せましょう」
そう言ってセリオンは、路地裏の、入り口の方角を見た。
そこには3人ばかりの男が、横たわる屍に戦きながらも、肩に怒りをみなぎらせている。
屍と化した者たちの仲間なのだろうか。
だが、その目は直ぐにも、裸体のエレクトラを発見するだろう。
「頑張って逃げ切ってごらんなさい。捕まったら……まあ、何でも差し出すと言うのなら、処女くらいは守れるかも知れませんよ。
それ以外に何を失うのかまでは、さすがに私も責任を持てませんがね」
そう言ってセリオンは、路地裏を、足早に去って行く。
エレクトラにも、長い時間の余裕はない。
裸体のまま、直ぐに走って、男の足から逃げ切れるかは――運次第であろうか。
逃げ切ることができず、捕えられた場合は――
その場合は、男達の嗜好が、偏っていることを祈るばかりだ。
ご案内:「とある街の路地裏」からセリオンさんが去りました。
■エレクトラ > 女に告げられ、手を止めて振り返る入り口、そこに男の姿を発見すると縋るように女に視線を戻す。
さらに告げられた言葉と共にその場を後にするのを見、己も慌ててその場を後にする。
血塗れの男物の衣服にはやはり手が伸ばせず、裸のままで闇に紛れる様にしながら、男達から逃げ切れたのは運が良かったと言えるだろう。