2016/04/02 のログ
ご案内:「鮮血浴泉」にロザリアさんが現れました。
ロザリア > 「はぁ…」
真紅の泉に肢体を沈め、心地よさげな吐息を漏らす

霧深い渓谷、そこにひっそりと位置する湯浴み場
普通の人間ならば吐き気を催すような鮮血の浴場

「このような時間も久しいな…」

ゆったりと、湯浴みを楽しむ吸血姫
こうやって城から羽を伸ばすのも久しぶりであった

ロザリア > 鮮血が満たされた湯浴み場
魔族の国といえどそんなものが自然発生するわけもなく

泉の畔には"絞り滓"が折り重なるようにして積まれている

「……良き血も、久しく口にしておらんな」

手指に絡む鮮血を紅い舌がぺろりと舐める

街に仕掛けた魔術式も解呪されて以降、立ち寄り難い
そろそろ若い娘の美味な血液を欲していた

「(欲をいうなれば…玩具にもなるような……)」

近いうちに再び街に行くのも良いかもしれない

ロザリア > うら若き処女の怯える顔、快楽に堕落してゆく姿を眺めるのも良い
それが血液への素晴らしいスパイスとなる

豊かな双丘を滑らせ撫でるように鮮血を馴染ませてゆく
古来は若さの秘訣などという眉唾な話に踊らされた者もいると伝え聞く

人に効果があるかどうかは知らないが、
少なくとも吸血鬼にとっては良いものである

「……モーガン、減った分の人間は補充しておくのだぞ。
 できれば若い娘が良い、純潔のな」

声を宙へと向ければ飛んでいるコウモリの1匹が弧を描き飛び去ってゆく

ロザリア > 人間どもの街にちょっかいを出していた魔王どもも今は何をしているのか

「(北方の帝国とやらの話もある。見物ではあるな…)」

ゆったりと、鮮血にその細い肩までを沈めて深い息を吐く

ご案内:「鮮血浴泉」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「鮮血浴泉」からヴィクトールさんが去りました。
ご案内:「鮮血浴泉」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > 魔族の国、そんな人間が入り込むような場所ではないところにこの男は何故か入り込んでいた。
ダンッ、ダンッと地面を蹴って彼女に見えるところへ跳躍すると、色白の可愛らしい女の姿に口笛を吹かせてご満悦そうな笑みを浮かべるが、泉の畔に重なった絞り滓の山を見れば、苦虫を噛み潰したように顔を顰めてから、大剣を引きぬいた。

「おい、嬢ちゃん……そこの奴らぶっ殺したのはアンタか?」

最近人が攫われ、魔族の国に運ばれた。
そんな情報を元に仕事柄調査が必要になったのだが、ここに踏み込めるのは組合の中でもこの男ぐらいだった。
恐らく魔族であろう彼女を前にしても、不遜な態度で様子を見つめながら切っ先を向け続ける。

ロザリア > 「……む」

軽い口笛の音にそちらを振り向く
そこで男の姿が見えれば、僅かに口元を歪めて笑う

「…人間の男は抜身を構えて女の湯浴みを覗くものなのか?」

年齢に粗ぐわぬ、誂うような目線を男へと送る

ヴィクトール > 「まぁ、普通はしねぇな。湯浴みを覗くぐらいならその場で押し倒して食ってるぜ?」

にやりと笑えば挑発の言葉に冗談のような言葉で答えてみせると、切っ先を一旦屍の山へと向けて指し示す。

「そこで死んでんのがうちの契約先から探してこいって言われた奴らでよ…それが血ぃ絞り出されて女の風呂にされてたって言うだけで収まりつくとおもうか?」

問うまでもなく、その犯人を連れて来いだの、殺して来いだのとなるだろう。
少々呆れたような、困ったような声色で紡ぐと、改めて切っ先を彼女へ戻した。

「ってことでだ、アンタが大人しく捕まってくれりゃ楽なんだけどよ…どうするよ?」

小娘と思ってはいるが、相手は魔族であろうと思っていた。
面倒なく捕虜となるかといえば疑わしい、一応の言葉をかければどうだと言いたげに軽く首を左へ傾けて、彼女の答えを待つ。

ロザリア > 「そうであるな。
 下賎な人間の男はそういうものであったか」

くつくつと小さく声を漏らす
続く言葉をその耳にとらえれば、死体の山を眺めて

「此処が何処であるかも、吾が誰であるかもわからぬということか…?
 魔物に喰われぬうちにさっさと失せるがよい」

向けられた切っ先に臆する様子もなく、
その胸元と下半身を手で覆いながら応える

羞恥というよりは、人間に見せてやるものではないとでも考えているのか

ヴィクトール > 「あぁそうだぜ、そんで高飛車な何でも知ってる、何でもできるって面してるような女を泣かせるのが一番楽しいぜ?」

つまりお前だと言いたげに憎たらしいニヤついた笑みを浮かべながら、わざわざ指差してまで彼女を示した。

「何処かぐらいは何となくしってるぜ、だがアンタは知らねぇよ、知って欲しけりゃ名前ぐらい言えよ。魔物か…もう何体ぶった切ってきたかわかりゃしねぇよ」

力づくでボコボコにしてやろうかと少し思ったが、兄に習った事を思い出す。
相手が見下してるなら利用してやれ、それは最大の油断であり、チャンスでもあると。
相変わらずに無作法者と見えるように悪態をつきつつ、泉の淵に膝を付けば、血の中へと掌を沈めると、それを掬いあげて泉へ垂らしていく。

「…マジで血かよ、飲み食いじゃなくて美容のためってか、魔族はわけわからねぇよ」

そんな動きも目的はそれではない、泉に手を突っ込めばもう仕込みは終わりなのだから。

ロザリア > 「低俗なことだな」
笑みではなく、僅かな嫌悪感をその評定に浮かべて

「飲み食いためだと言っても理解はせぬであろうに。
 …捕えたは良いものの飲むに値せぬ人間はこういった使い方しかできぬのでな」

男の気も湯な行動をその眼に映しながら、そう言葉を投げる

「さて、二度は言わぬぞ。人間如きに名乗る名もなければ続ける言葉もない。失せよ」

ヴィクトール > 「そうかい、じゃあアンタらはその低俗以下だぜ? ただの人間にお仲間がサシでぶっ殺されてるんだからよ」

煽る、更に煽る。
憤り、嫌悪するならそれでいい。
相手の冷静さが減った分、自分が有利になるのは、殺し合いでも同じことで、ただそれに従う。
理解できないだろうと言われれば、いんやと呟きながら苦笑いを浮かべてそちらを見やる。

「うちの兄貴はアンタらと喧嘩したくないんだとさ、血が欲しいなら犠牲なく平和的にやればいいだろうとか、いいだすぜ?」

多分と付け加えながらクツクツと笑う。
血の中にひっそりと混じった彼の魔力は、それこそ周囲に満ちた瘴気…もとい、空気のような気配とかわらぬほど溶け込んでいく。
それを血の泉の中に行き渡らせていくが、その浸透具合が分かるのは今のところ彼の瞳だけだろう。

「可愛い面して、本当に生意気だな? じゃあその人間ごときがよ、今からアンタを酷い目に合わせる…ってのはいったか、まぁそうしてやるって言っても、信じねぇんだろうな。そら信じねぇだろうな、マジで高飛車だからよ」

ゆっくりと、ゆっくりとくだらない言葉を並べていく。
彼女へ苛立ちを、冷静さを失わせようとしつつ時間を稼ぐために。

「でも、弱点ぐらいは知ってるぜ、これだろ?」

パチンと指を鳴らす、その瞬間にここに来る前にたっぷりと実物に触れて理解し、把握した存在へ血の泉に浸透させた魔力を変貌させる。
意思で変貌する魔法は、その血の成分を彼がイメージした存在へと変化させるだろう。
液体は赤色のままに聖水へ、血の鉄分は銀へ。
彼女が肩まで使っていたとすれば、それは差し詰め自ら檻に身を沈めているような状態になるはずだが…果たして。

ロザリア > 「……仲間?」
ぴくん、と耳が反応する
が、すぐに単に魔族のことであろうと落ち着ける

「平穏に与えられる食事に牙をなくした人間どもらしい発想だな。
 ……何?」

自らの肌に触れているものの変質を感じる
成程、先ほどの行動の意図はこれかと

神の祝福を受けた聖水や、銀が触れればその肌は焼けてしまう

ふっ、と小さな笑みを浮かべたと思えば、とたんに無数の輝く蝙蝠へとその体が散り散りとなる

男は呆気にとられるだろうか、それとも予想し得る展開だろうか

散り散りになった蝙蝠が光となって集まり、そこから全裸のロザリアが現れた

「…で、弱点がどうした?」

まるで隠そうともせず、碧の瞳が男を見つめる

ヴィクトール > 「あぁ、あんたらと同じ魔族だよ」

そして、聖水と銀へと成分を変えた血が彼女へ襲いかかれば、してやったりとにやりと笑うところだろうが…その手前の一言に眉がピクリと動く。
変化した蝙蝠達が再び集結して彼女へと変われば、半目閉じた憎たらしい笑みを浮かべつつ、小馬鹿にする様にぱちぱちと小さく拍手をしていた。

「それで性格が良けりゃ尚良の体してるのに勿体ねぇな、まぁ、んなことよりも…牙をなくすとかそういう話じゃねぇんだよ」

嘲笑を浮かべていた表情が引いていき、一気に全身から魔力があふれだす。
それは人間の魔力ではなく、彼女達と同じ魔族が使う真っ黒な力。
改めて冷静に目標を据えた瞳が全裸の彼女を見やりながら、切っ先を向けていく。

「やっぱ、アンタは切るぜ。力で捩じ伏せる」

言葉に乗せた魔法は、自身が浮かべるイメージを彼女へ叩きつけようと放たれる。
恐らく効かないだろうとは思っているが、意志を力にする魔法を誇示するように放つだけ。
彼女にしては大した言葉ではなかったであろう一言、牙をなくした人間という言葉が無償に腹が立った。
兄は腰抜けでもなければ平和ボケもしていない、馬鹿正直に糞真面目すぎるだけだと心の中で呟く。
怒りは力に、しかし囚われないように心の奥へ仕舞いこみ、原動力だけを手に相手の出方を見やる。

ロザリア > 魔族
それだけでは激昂する理由にはならない
彼女が情を持つ範囲は極端に狭いのだろう

「ヴァンパイアに性格の良さを求められても困るというものだな。
 ……ほう、抜身を振り翳して女を襲うか。
 面白い。普通の人間と違う力も感じるな…しばし戯れてやろう」

くすりと嗤えば、周囲の金属の燭台がいくつも現れる
その鋭い先端をまるで剣のように、男へと向けて
自身に向けられたであろう力ある言葉を、その強大な魔力で打ち放す

ヴィクトール > (「少しはお怒りになるかと思ったが…そうでもねぇか」)

少しだけ先程の会話を脳内でざっと振り返っていく。
仲間といった時は反応したが、魔族といったら反応がなかった。
この違い…組合にいた鼻持ちならない鳥の事を思い出すと、試してみるかと思い、片手を血の泉に翳す。
魔力を回収するだけだが、わざと血ごと吸い上げるようにして巻き上げ、大剣へと浴びせていく。
吸血するように大剣に赤を染みこませるも、あっという間に黒色に戻る。
まるで吸血鬼が血を吸うかのような仕草をとってみせる。

「そうだな、俺が倒したお仲間さんもクソ野郎だったからな。あぁ、襲うぜ? 仕事だからよ」

先程の血の動きに重ねて言葉もそれらしく煽り立てる。
そして、蝋燭台が現れると、なんだこりゃと思いながら一瞥し、放った言葉の力を魔力で打ち返されれば大剣を水平に構えて、その場で一回転するようにして、全力で振りぬく。
人間離れした回転速度、破壊力が円となって放たれ、魔力と周囲にある蝋燭台を切り払おうとする。
人間が当たれば簡単に両断されて即死するであろう剛の技を振るう。

「裸踊りの相手してやるよ、上手に踊れよ?お嬢様」

ニタリと笑いながら煽り言葉も忘れない。

ロザリア > 放たれた剣閃によって燭台は斬り砕かれ、薙ぎ払われる

ロザリアはといえば、ほう。といったような、感嘆の声を小さく漏らした
このまま男に向けた鋭い先端を突き刺してやろうと言う腹であったが、見事に出鼻を挫かれたといったところか

男がする妙な仕草、それは吸血を思わせるような所作である
そして言葉の節々に感じるそれは、おそらく

「…吾から冷静さを奪おうとしているのか?
 健気なことだな。可愛らしいぞ、人間」

燭台を打ち払うだけにとどまらぬ剣閃は強烈な金属音と共に消失する
音の発生源には、先程までは存在していなかったはずの鋼の盾
それが少女を護るようにして、宙に浮いている
それはやがて金色の魔力の粒となって消え去った

「裸踊りなどと、吾の湯浴みを襲ってきたのは貴様であろうが。
 ……貴様の血には惹かれぬ、血を吸わずに帰してやろうと思ったが、無礼が過ぎる」

片手に魔力が集積し、次に出現したのは黄金の巨大な片刃の刃
姿を表すプロセスを見れば魔法の類であることはおそらく見てとれただろう
重さを感じさせない巨大な刃が、
細い指先の動きに合わせて宙を踊り、男に斬り掛かる

ヴィクトール > まずは相手の攻撃を潰し、このまま冷静さを奪えれば精神的な優位が手に入る。
フェイクでの精神の揺さぶりをかけてみたものの、見破られてしまったらしい。
バレたかとニヤリと笑いながらも心は乱さない、一番の持ち味は不屈さなのだから、それ以外は仕方ないと割り切って行く。

「っと…!? 何だ今のは」

金属の派手な音が響くと、何事かと思うが放った斬撃がいつの間にか現れた銅の盾に防がれている。
更にそれが変化すれば魔力の粒となるのが見えれば警戒しながら、大剣へと魔力を注ぎ込んでいく。

「ぁ? そうだったけか? 忘れちまったよ。 ……んなのにも気付かねぇのか? 煽ってんだよ、引っかかる辺りまだまだお嬢様だな?」

無礼だからと反応しただけでも、倍返しのごとく煽り立てる。
巨大な刃を生み出すのが見えると、瞬時に浮かんだのは戦旗槍の形状、あれなら刃を受け流せると思うが、魔法に強い旗の力を防御で晒すのは避けたい。
恐らく相手は魔術師のタイプ、旗で絡めとって繊維を叩きこめば封じ込めるはずと考えたからだ。
ならば、勘違いさせるためにと、大剣を黒い靄で包んで変化させ、戦旗槍へと変化させていく。
旗の繊維を一部透明化させて穂に回し、刃全体に魔法を弾く力を宿す。
そして。

「うらぁっ!!」

読み違えたら大怪我だが、振り下ろされた刃を槍の横薙ぎで迎え撃つ。
彼女の作った刃が魔法で作用するものなら、まるでバターを切るように穂が刃を切り裂くだろう。
魔法を切る槍、そう思わせるためのフェイクの防御のために。

ロザリア > 「!」

器用なことをする
と、同時に妙な武器を持っているなと

巨大な刃が分断され魔力の粒となって消える様子を見ながら、
吸血姫は若干の驚きをその表情に見せる

しかしそこで追撃の手を止めないのは、
ある意味では戦闘慣れ"していない"ことを現す
魔王をも捩じ伏せる強大な魔力を保有するこの吸血姫は、
人間があらゆる手段を講じてようやくまともに斬り結ぶレベルに辿り着けるほどの所謂格上である

「(この程度の刃では、強度に劣るか)」

だからこそ、攻撃の手を止めない
人間如きに、自身の貴金属魔法を破れる筈がないというある意味慢心にも近い感情と共に

「…面倒だな。終わらせるぞ」

ロザリアの手に膨大な魔力が集約してゆく
金属粒子を魔力制御し撃ちだす、所謂重金属粒子砲に近い、彼女の必殺魔法である
魔力の集約に時間がかかるのは見て明らか
しかしそれを護る、彼女を覆うような形で再び金属の盾を、今度は2つ出現する

ヴィクトール > 驚いた様子が見えれば、それは見逃さない。
これで相手は刃を魔法を切る槍と思ったはず…と思うものの、なにか違う。
相手の意志を色のついた靄として見れる瞳には、靄の色が変化していないのに気付く。
一瞬の驚きの色が直ぐ消えた、それは何やら絶対の自信のような絶対の色。
ならばと思えば、槍を携えて彼女の方へと走る。
魔力を足に流し込み、その力を推進力のごとく地面に叩きつけながら走れば、かなりの速度で接近するだろう。
恐らく、相手も接近すると分かったから盾を出したと判断していく。
魔法を切り裂く槍のまま鋭い突きを繰り出せば、それは先程の刃の時のように盾を切り裂いていく。
そして、戦旗が本性を表す。

(「あぁ、終わらせようぜ」)

守りの穴を開けたと同時に旗の部分が一気の伸びて裂けていき、五本の帯となって切り裂いた隙間から素早く進入する。
それが彼女に届けば四肢と喉を絡めとり、繊維を彼女に押しこむことで魔力を散らせ、魔法を使えない状態へと封じ込めてしまおうとするだろう。

ロザリア > 剣に続き盾までも容易く
矢張り、今のこの男が持つそれは先ほど弾いた武器とは異なる性質のモノだ
疑念が確信へと変われば、魔力の収束を急ぐ
間に合わないならば間に合わないなりに、既に下級の魔神程度なら跡形もなく消滅させられる程度の魔力は溜まっている

しかし、その先は数百年を生きた吸血姫の知識にすら無いものだった

「なっ…」

細い腕脚が巻き取られ、一瞬の隙が生まれる
構わず魔法を撃ってしまえば良かったものを、と
どうやったかはすぐには理解はできないが、散ってゆく魔力をせめて叩きつけてやろうと

「───がッ」

言霊による命令を発する前に喉を締めあげられ、強大な魔力が消沈してゆく
引き千切ってやろうと腕を動かすが、巻き取られ身動きがとれなかった

ヴィクトール > 予想通り、彼女は切り裂かれるまで刃が特殊だと気づかなかったようだ。
しかしこちらの射程に入られた時点で、ある意味魔術師の戦略としては失敗のレベルだろう。
それでも戦えると思った理由は、あの意識の色から察することが出来た。
四肢を、喉を絡めとって魔法を封じ、魔力を散らさせていき、絡め取られている間は特殊な現象を発生させられない。
あの蝙蝠に変わったのが能力であれば、それすらも発動を封じ込まれていることになる。

「俺は弱いんでな、しっかり捕獲させてもらってからな?」

魔力を操り。ポケットから取り出したのは対魔族用の拘束具。
首輪とリストバンド状の手枷、足枷の5つだ。
真っ黒なそれには彼の槍の旗と同じ加護が掛けられ、無理に外そうとすれば、内側から魔族にとっては劇物にある聖水銀がにじむ仕組み。
魔族が触れれば激痛をもたらすそれだが、成分に聖水と銀が使われているのもあり、彼女にとっては二重に凶悪かもしれない。
拘束したまま枷を魔力の補助椀で操れば、彼女に嵌めて確実に自由を奪おうとする。

ロザリア > 「うっ…くっ!」
文字通り藻掻くように体をくねらせる
しかし魔力の循環しないその体は見た目通りの少女そのものである

貴様…!誰にこのようなことをしているのかわかっているのか!?

そう吼えようにも、喉を締めあげられ掠れた声が出るだけである
魔力を失った少女はなんなく拘束具を装着させられることとなるだろう

が、その碧の瞳だけがギラリと男を睨みあげている

ヴィクトール > 枷がはまり、彼女の危険を完全に封じ込めてから槍の拘束を解いていく。
それでも魔法も能力も使えず、魔力は拡散してしまう。
ただの少女へと成り下がらせれば、偉そうに文句を吐き出す彼女へ鼻で笑いながら、槍を大剣に戻し鞘に納める。

「力に溺れて魔術師の基礎も忘れた、自惚れのひでぇ、技術の欠片もクソもねぇ、ただの我侭お嬢様だろ?」

そういうと、鋭いフックを鳩尾へと叩きこもうと素早く振りぬく。
傷にならず、なおかつ苦悶を与えられる部位。
当たればドズッ!と鈍い音共に激痛と苦しみが走ることは間違いない。

「少しは恥じろよ? 雑魚と見下した野郎に傷一つ与えられず素っ裸のまま捉えられた惨めな姿晒してるんだからよ」

ニヤニヤと笑いながら言葉の暴力は止まない。
遠慮無く罵れば掌を伸ばし、白く大きな房をぎゅっと鷲掴みにしようとするだろう。
今から犯してやると言わんばかりに、笑みを浮かべながら。

ロザリア > 投げかけられる罵倒の言葉に、眉間を寄せギリッと牙を鳴らす
先程までの余裕は消え失せ、ただただ敵意のみを視線に込めて向けている

「…その振る舞い、このままで済むと…ぐぇぶッッ───!?」

華奢な体が大きく く の字に折れ曲がり、突っ伏すように倒れこむ
げほげほと咳き込みながら嗚咽を漏らす様子は実に被虐的で

「ッう─── さ、触る、な…!薄汚い人間…!!」

握り締められた真っ白な乳房が淫らに撓む
痛みと、羞恥に整った顔を歪ませた

ヴィクトール > 普通ならこんな命を握られてるような状態になれば、おとなしくなるものだが、力があったことでそういう感覚がロストしているのかもしれないとすら思わされる。
ならば教えてやろうと、乳房を捕まえて引っ張りあげて起こすと、背中へと掌を回して再び鳩尾へ拳を叩き込む。
ドズッと内臓でも叩き潰そうとするかのような破壊力を、中身を破裂させない程度に叩き込むが、その衝撃が余すことなく流れるように背中に手を添えていた。
それは壁に叩きつけられて殴られたようにダイレクトに衝撃が残る。

「じゃあ足掻けよ? 頑張れば枷が外れるかも知れねぇしな」

実際に足掻けば酸のように肌を焼く聖水銀が溢れる仕組みの枷。
足掻くことも出来ないと知らしめようというのか、そんな言葉を掛けながら拳を何度も何度も鳩尾へ叩き込み、10発程、何を言おうと反応せず、淡々とした暴力で鳩尾を叩き、暴力で彼女の言葉を無視して現状の力の差を思い知らせようとした。

ロザリア > 「ぎぃッ!?」
華奢な体躯と言えど乳房に体重が全て乗ることは耐え難く、ミチプチと柔肉の繊維が僅かに千切れるような音と共に悲鳴が漏れる

「ぁ…ッ、き、貴様…ッ…きさ… おごえっ」

まるで物のように自身の体を扱われたことに敵意を剥き出し睨みつける
しかしそんな顔も、再び腹部を襲う鈍重な痛みを共に歪まされてしまう

投げかけられた言葉にプライドを刺激され、吸血鬼の爪を振るおうとすれば右腕の枷の仕掛けが叩く

「──っひ …ぎぁっ、あぁぁぁッッ!!」

肉の焼けるような音と共に白煙と、少女の悲鳴が木霊する
そこでようやく、自分の置かれた状況が絶望的に近いことを察したのか、顔色が変わる。
そして───

「ぁ…… ──ぉぁ」
……幾度かの殴打が終わる頃には、眼も虚ろに、力なく崩折れるように倒れこんだ

ヴィクトール > 「んだって? きこえねぇ…なっ!」

貴様呼ばわれすれば、しっかりと鳩尾を殴り、苦悶の痛みを押し込んでいく。
爪を抑えこみながら、罰というように聖水銀が染み出し、肌を焼く。
そして血の滲む部分から聖水銀が入り込めば、それは体内を駆け巡り、痛みとなって更に責め立てる責具ともなる。
躾の拳が終わる頃には、かなり大人しくなったのが見えれば、更に屈辱を刻もうと掌に魔力を集めていく。

「名前を言えよ、それと…生意気いってごめんなさいって言ってもらおうか、それと完全に敗北しましたともな。別に言わなくてもいいぜ? その時はその枷を一生外れないようにロックして、奴隷市場の公衆便所においてやるからよ」

そんな屈辱に塗れた命令を下し、従わなければ放り込まれる場所はさらなる地獄。
王都にある奴隷市場、そこの公衆便所と呼ばれる小さな建物は、不要になった性奴隷を捨てていき、タダで性処理を行わせ続ける地獄。
一時の恥と永遠の地獄、どちらを選ぶかとニヤニヤしながら選択肢をつきつける。

ロザリア > 「げほっ、げふッッ」
口の端から落ちるのは、胃液ではなく、血液
たっぷりと食事に採ったであろう処女の生き血である
少女の柔らかい腹肉に抉り込まれた拳はその痕をしっかりと残す
痛ましい、と思える姿もこの場ではそれを感じ取るものはいない

「……死ね、塵屑め。
 人間どもの足元に捨てる程度の気位など…持ちあわせておらぬ」

荒くなった息遣いの合間から漏らした小さな言葉は雄弁かつ無謀
男の言葉は逆に、少女の気位の高さを刺激したのか、
ニヤニヤとした男の笑みに、その碧瞳を睨み効かせる

魔力が封じられているこの状況で、それが働くかはわからない
しかし古来から吸血鬼の眼に備わっている一つの機能…
所謂【魅了<チャーム>】
機能するかどうかもわからず
効いたとしてもこの状態ではどう作用するかもわからないが
それが吸血姫の少女にできる、この場では最後の抵抗だったのだろう

ヴィクトール > 血を吐き出すものの、それぐらいで彼女が死ぬとは思えず拳は回数をこなすまで止まらない。
しっかりとへし折った上で屈服を求めるも、まだ抗えるのは少々驚きつつも小さくため息を零した。

「ならちょいと変えるか…っ」

違うものにしようと考えところで、睨みつける瞳から溢れる力が一瞬だけこちらに牙を向いた。
しかし、直ぐに枷の全てから聖水銀が溢れ、抵抗を戒めるだろう。
元々精神作用の魔法を魔族から食らって奪ったのもあり、そのまま彼女に蕩かされる事はなかったが、代わりに嗜虐性が一気に強まることとなった。
掌に集まった魔力で、無毛の丘に魔法を押し付ける。
黒いインクで描いたような魔法陣、それを浮かばせると、そこから溢れる真っ黒な水晶が辺りに散らばり、二人を囲い込む。

「お前に触れると今日俺に負けて、ボコボコにされてから犯される映像が、触れた奴に見える魔法を残してやった。そいつを解除したきゃ、俺を倒さねぇと消えねぇから一生恥さらしだな」

魔法陣は消えてしまい、恥丘は何事もなかったかのようになるだろう。
そして、その体を抱き寄せると適当な岩の上に腰を下ろし、膝の上へ座らせていく。
両手に余るほどの房を撫でるように可愛がり、先端のくぼんだ部分はその淵をなぞる程度で一番の性感帯には触れない。
内股もつぅっとなぞりあげて割れ目に近づくが…敢えて触れずに再び下がっていく。
こそばゆく淡い快楽だろうが、まるで生殺しのように彼女の快楽を煽って性の飢えで責め立てようとしていく。

ロザリア > 「な…に…?」
男の言う言葉が理解できないといった顔をする
ただただ、自身を辱めるだけの魔法
そんなことをして、この男に何の得があるのか、ロザリアには理解がまるでできない

同時に、チャームが効いたのかはたまた失敗だったのか
それすらもわからず、されるがままに男に抱き上げられる形をとらされる

「き、きさま、一体何のつもり、だ…!」

先程までに自分を打ち付け続けていた手が、今度はまるで優しく触れてくることに困惑の色を覗かせる

ご案内:「鮮血浴泉」からヴィクトールさんが去りました。
ロザリア > 【出会うべくして出会ったのか定かではない、そんな二人の
魔族の国での一幕はひとたび帳が降りた】

ご案内:「鮮血浴泉」からロザリアさんが去りました。