2020/11/16 のログ
ご案内:「宿屋(鍵付)」にイディオさんが現れました。
ご案内:「宿屋(鍵付)」にシャルロッテさんが現れました。
■イディオ > (冒険者ギルドは、本日も盛況な状態である。様々な冒険者が依頼を受けて、旅立ち、依頼を終えた冒険者が戻ってきて、受付で報酬を貰うのだ。
丁度今、男の前衛冒険者と、魔術師の女の二人組が、ギルドの扉を開けて入ってくる。依頼を終えてすぐに戻って来たのが判るだろう、所々に泥などの汚れに、戦闘をした後の様な物が、二人に所々残っているから。
受付の方に行き、依頼終了を伝える書類を手渡しすれば、それを確認する受付、報酬を持ってくると良い、奥に下がっていくのが見える。)
「しかし、まあ……あれじゃ、教会は通せないわな。」
(今回の依頼、沸いたゾンビを退治する為の依頼だったのだが、依頼人がネクロマンサー……の家族の物だった。本人は既に死別していて、遺品の魔道具が暴発したという結末。
教会に依頼をすれば、逆にその家の全員が疑われかねないし、そのネクロマンサーの所有する墓地は其れなりに広かった。
其れなりに金を持ち、土地もあった、だから、秘密裏にそんな研究が出来ていたのだろう、あの墓地も家人の話では別の名義で持っている墓地らしい。
兎に角、深くは突っ込むのは面倒でもあったし、依頼とは関係のない所に入りそうだったので、ある程度にしておいた。
墓地に有ったゾンビは兎も角、魔道具近くに有ったゾンビは、ネクロマンサーが直々に調整したというだけあった。
正直に言えば、聖職者が、若しくはそれに準ずる冒険者が欲しかったレベルだ。
それでも、彼女の機転と、男の古代の兵装のおかげで、なんとか潰せた。)
「ま。アトリエ、だったか、あれはもう使えなくなったけどな。」
(彼女の提案にのっとり、結界の張られていたらしい、アトリエに上位ゾンビを閉じ込めて其処を焼き払うという豪快で乱暴な方法。
其れで何とか退治し、更に持って行った聖水も使いまくって、浄化も完了した。
その後彼女の黒魔術だか何だかで、後始末。
家人にも見てもらったうえでの完了なので、報酬は満額。
やれやれ、と男は付かれた表情で笑いながら、ギルドからの報酬を待つ状態で。
今日、手伝ってくれたローブの少女の方を見やる、魔術師だかし、今回のチーム相手だ、体力とか大丈夫だろうか、と。)
■シャルロッテ > 「う~ん、すごかったですねぇ…でもあれじゃ、教会通せても、退治できるパーティが居たかどうか…ですねぇ…」
最初こそゾンビの数は知れてはいたが…後から沸くわ沸くわで…後から出てきたゾンビ程タチが悪い始末。
最初は余裕で炎で焼き殺していたものの、次第にシャルロッテの魔力も危なくなってきて…黒魔法でちょびちょびと魔力を奪ったり、
魔力回復薬を飲みながらの一方的な戦闘。ずりずりとゆっくり歩くことしかできないゾンビ…最初はそうであったが、
途中からファイアアローなんて使い出すゾンビまで出だす始末で…まあ、素体が魔道士かなんかだったのだろうけども…
物理攻撃なゾンビはイディオ様に任せて…飛んでくる魔法は先読みのないただ狙っただけって感じだったので、ローブの中で、
こっそりと猫の獣人に変身して、軽いフットワークで交わしては、虚空に集めた黒魔法の弾丸を連射して倒してゆく…
最後は結界にとじこんだゾンビ達にありったけの魔力を無属性でぶちこんでスッキリ…それと一緒に魔道具も灰となって崩れてしまう…
さて、バレる前に人間に戻ろうか…とシャルロッテは元の人間型に戻ってゆく…
戦闘より、あちこちに散らばった肉片 それにしても悪臭がひどかった… そっちのほうが報酬が欲しいほどであったが。
「まあ、ネクロマンサーのアトリエなんて、どーせ録なもの作らないのでしょうから、良いのではないでしょうか…」
魔力を使い果たすと大地からの吸収が始まる故に、躰が火照り始める…暑苦しいフードは後ろに下げて…手のひらでぱたぱたと…
ほんのり紅色のついた頬…今回の報酬が入れば、夢にも見ていたローブが買えるはずである…わくわく感に胸を躍らせる。
そんな笑顔も、イディオ様には、可愛く映ったかもしれないが…
■イディオ > 「確かに……。聖騎士団とか、それが出張るレベルかも、知れなかったな。」
(物量と、あと、ゾンビの質、徐々に上がっていくのは夢見が悪い、冒険者でも、中堅以上のパーティが必要だったはずだ。
今回、二人でこなせたのは、魔術師であるシャルロッテが、様々な魔法を使えるからに他ならない、酷使しすぎてしまった感もあるかもしれないな、と。
自分も全力で戦った。盾を地面に打ち込んで其処をバリゲートにして、彼女の魔法の隣でクレインクインで狙撃したり。
後の方のゾンビに至っては豪炎の大筒の、火炎魔法で吹き飛ばしたり、久しぶりに五回が足りなく感じた。
大きな怪我自体はない物の、色々と疲労した今回の依頼だった。)
「本職である、シャルロッテが言うなら、そうなんだろうな。ネクロマンサーが作るとなると、ゾンビしか思い浮かばない。」
(碌な物と言うくだり、彼女の方がそう言ったことに詳しいと思うし、彼女がそういうなら、そうなのだろう。と納得する男。
家人に報告したが、その件に関してはお咎めも無く、通常通りに報酬を約束してくれた。
彼らからしても、不気味な物であり、なんなのかが判らないというのが大きいのだろう事が伺えた。)
「―――?」
(まだ、戦闘の余韻が残っているのか、頬が赤い彼女、確かに、戦闘が終わり、依頼を報告し、そのままこっちに来た。疲労が残っているのだろうと思いつつ、その仄かな色気を感じて。
声を掛けようとする前に、ギルドの受付から声がかかり、大きな金貨袋を二つ。自分の分と、彼女の分、同額入ったたそれが手渡される。
金貨袋に一杯にある金貨は、本来4人で貰うべき量、それが二人分という事なので、実質は倍といって良い。)
「はい、シャルロッテ。君の取り分だ。」
(そして、そのまま半分―――二つある袋の、一袋を彼女に差し出そう。)
■シャルロッテ > 「あは…そうだったかもしれませんね~ 私もありったけの魔力使い果たしましたから~」
二人共、ギルドへの帰路で、殆ど会話がなかったのが、二人の消耗具合を示していたかもしれない。
「まっ、他にもキメラとかしか作ってない悪いイメージしかないネクロマンサーですけど、一時的に故人を蘇らせて、会わせたりと
そういった夢を実現する力ももってるのですよぉ?…でも普段はそんな感じですけども…それも無敵のゾンビ集団とか作って、
大きな戦闘の戦力にしたり、相手の士気を根こそぎ奪ったりで、それなりの活躍はあるのですよ…」
ん~と天井を見上げて考えてるあたり、あまりそういった役立つ事をするネクロマンサーが思い浮かばないようなのは
イディオ様にも伝わったかもしれない…・
「黒魔術とネクロマンサーの術は、結構相性があいますからね…合作魔法とかあるくらいですから…でも私の本職は黒魔術師で
同職ではありませんよー…? まっ、傍から見れば、黒魔術師の中には、屍を操るのが好きとかいう、変わった魔術師もいますし、
なんなら、そっちに転職してしまえーっていつもいうのですけども。」
と…そんな会話をしている中、ギルドの職員が持ってくる金貨袋、最初の請負人であるイディオ様が受け取るが、なんだか袋が大きい
ような…?と訝しげに見つめる…そうしているうちにイディオ様から渡される金貨袋…明らかに重い。
「あれ?こんな報酬じゃなかったはずですけども…これ、イディオ様の分も混ざってませんか…?」
片手で持つ金貨袋とイディオ様を交互に見ながら、そんな疑問をぶつけてみたり…
■イディオ > 「いやあ、本当に助かった。シャルロッテが居たから、何とかなったようなものだし。」
(彼女の魔法は、黒魔法が主であったが、精霊魔法に、無属性魔法……だったか、様々に魔法を使ってもらった。やはり、魔法を使える人が一人いると、全然変わるもんだな、と経験からは判って居たが、それを再確認できた。
ただ、その上で、消耗が酷かった、と言うのが、今回の依頼なので、その難易度的には、ギルドに文句をつけたかった。
……が、4人までと言う依頼だ、それを二人で強行したのは自分たちでもあるし、どうしたものか、と。)
「あぁ、確かに、仮、だとしても……蘇生を求める人は居るし、故人と会話したいと位人もいるのか、そういう人からすれば、ネクロマンサーは、必要なのか。
……確かに、あの見た目と匂い、士気が減るし、死んだ仲間がゾンビになってくると考えると。」
(彼女の説明に、納得する。そういう使い方は役に立つんだな、と。とは言え、矢張り、同じく魔術師である彼女から見ても、ネクロマンサーと言うのは悪のイメージなのだろう。
それは理解することができた。)
「すまん、黒魔術とネクロマンサーの術の違いが、良く判らなかった。けど、今回の依頼で、ネクロマンサーはゾンビ、黒魔術は、攻撃魔法と、覚えておくよ。」
(そもそも、魔法と言うもの自体が、男からすれば未知の領域だ、分類などの話にはついて行けない。ネクロマンサーは死者をゾンビにする術。黒魔術は攻撃する魔法と言う分類訳にしておくことにした。
彼女からは、不服かもしれないが……。素人なりに頑張って覚えようとした結果。)
「ああ。今回は、シャルロッテの活躍の方が比率的にな。だから、気持ち程度さ。これでも、報酬は俺でも、1・5人前は貰ってるし。
足りないなら、そうだな。食事とかでも、どうだ?」
(今回は、此方のリサーチ不足での戦力不足、故に謝罪の意味も込めて置いた、と笑う男、昏い瞳を細めてみれば、悪役の笑いにも見えるだろうか。
純粋に謝罪の意味もあるから、食事も。
今回の依頼で感じたが、そう言うのは恐縮しそうではあるが、奢るよ?と。)
■シャルロッテ > 「あは…それは私も同じですよぉー…あんな沢山の魔法とんできたら、やっぱり私の瞬発力だけでは逃げ切れませんし…
あれ?たまにイディオ様を盾に使ってたの、気付きませんでした?」
下を向き、唇に手を当てて…でも少しは申し訳なさそうにいうシャルロッテ。相手がゾンビとはいえ、素体が魔法使い集団となれば
数にものを言わせて放たれる魔法をそうそう全部かわしきれる訳がない訳で…それにたまに…とはいうが、実は結構使っていた…
少ないパーティでも、一人は魔道士が入ってる。魔道士は需要が高いが、素質が必要な為に常に人材不足。少々経験の浅い魔道士でも
前衛主体のパーティには引っ張りだこで…別にシャルロッテが強いからあちこちから誘われているわけでもない。ただ黒魔道士の中でも
突出した魔力をもっていても、たまに仲間まで巻き込む事があったので、若干評判が悪いだけで…
「うん、そういうのを職にしてるネクロマンサーもいるのですよ。そういう役立つ研究をしてるネクロマンサーが作るゾンビは、
あんな醜態な姿してないし、悪臭なんてないんですけどねぇ…魔術師も個性があるし、私みたいに複数の系統の術を操れる
黒魔道士も多くいます…」
まっ…魔道に少しも縁がない人には、その違いがわからないのは仕方ないなーと少し悲しいながらも現実とはそんなものと受け入れて
いるシャルロッテではあったが。
「うん、まあ、そんな感じで覚えて頂けると、だいたい合ってますからー」
と、にこにこ笑いながら話すシャルロッテ。
「そうですかー?それならお言葉に甘えさせていただきまして…私の行きつけの酒場にでも…?」
と、大きな金貨袋を懐に収めて…お誘いを受けるシャルロッテであった…
■イディオ > 「いいや?だって、それは俺の役割だろ?むしろ、偶にしか使えない盾で済まなかった。ゾンビのように意思が無いと、うまく誘導しきれなかった。」
(彼女の動きは気が付いていたし、男の盾は、男のスタイルはそれを補佐するものだ、魔術師が十全に安全に魔法を使うには前衛の盾がしっかり働かないとならない。
数は数と言え、相手がゾンビといえ、後衛に敵を回すのは忸怩たる思いがある。それは、男自身一人で依頼を受ける事が多く、パーティプレイの不足が原因であり、其れの実感できた、いい機会でもあった。
それと、彼女が安心して盾に使えた、男の盾は、魔法すら受け止めて弾くことに気が付いていたからだろう。男の盾はそういう物なのだ。物理的にも魔法的に、極めて頑丈。魔法毎ぶん殴ったりもできる逸品。)
「そう言うのは、軍に居そうだな……。ま、それはそれとして。今回は、その多彩な術で助かったよ。補助の魔法も凄く助かったしさ。」
(彼女の黒魔法、多岐にわたり、身体能力のブーストの魔法などもあった。彼女自身自分にも使っていたようだし、其れのおかげといえるはずだ。
大怪我なく戻ってこれたのは。
大事なのは、彼女が手伝ってくれて生きのこれた、これに限る。)
「おや。意外。と、其れなら……じゃあ、シャルロッテの行きつけで行こうか、せっかくお金も入ったし、がっつり楽しもうか。」
(控えめ、と言ってもやはり、彼女も冒険者なのだろう。こういう話に飛びつくところ、好感が持てる。なら、せっかくお金がたくさん入ったのだから、彼女の行きつけで、上手い物をしっかり食べようと、男は笑う。
流石に、何処が行きつけかまでは判らないので、どこにあるんだ?と首を傾いで見せた。)
■シャルロッテ > 「う~ん、魔法を弾ける盾持ちなんて、早々いないのですよー…だいたいは私が魔力コーティングして、比較的弱い魔法なら弾ける
程度に加工してあげているくらいですから…それに、私が目立ってイディオ様を挟む形な戦略たててたのは私ですから…?」
と、少し舌を出して、おどけて見せるシャルロッテ…パーティ慣れしてない人はその戦闘を見ればすぐ分かる。さすればやはり、
本領を発揮できるような動きをするのも、また、パーティメンバーの役目でもあるわけで…ゾンビたちが放つ魔法の一部がイディオ様の
盾に当たっても、全く動じないのを確認していたので、できた戦法でもあったから…
「こちらこそ…イディオ様がいなければ、少々の怪我では済みませんでしたよ? 私がゾンビになってたかもしれないと思うと、
少し…というか…背筋が凍りますねっ…」
前衛が勇気をもち、目前の敵に立ち向かえる様にするのも、また、後衛の仕事である。また一人ではまともに戦闘ができない後衛という
のもあり、お互いを補佐しあいながら危険に立ち向かうのが、パーティを組むという事の意味でもあった。
「あ、先に言っておきますけどぉ…そんなお上品なお店ではありませんよ?
うーん、隠れた名店…っていうのが一番しっくりくるかな…? 主に酒類を貿易してる
商人からご贔屓にされてる、美味しくて安いお店です。ここからだとー…繁華街の少し離れた場所にあるからーでもそれ程は遠くは
ないですから、行きましょ?」
と、イディオ様の手をとり、向かおうとするシャルロッテ…
時も夕暮れ…なかなかいい時間でもある…それに魔力を大地から補給してるとはいえ、微々たるもの。できれば、別の【モノ】から
回復したいもので…シャルロッテの中に半ば使い魔として居座ってるスライムも、今回の戦闘で大分と魔力を使い、その【報酬】を
強請っているのもわかる…
ここから歩いて20分ほど…ちょっと遠いが、雑談でもしながら歩けば、そんなに遠くは感じないだろう…
■イディオ > 「はは、これは、遺跡で見つけたから。国に出回っているマジックアイテムとは、一線を隔してるし。そういう意味では、俺は良い盾を持っていると、自慢できるよ。
ま、想定以上の数のゾンビ、限られた情報の中では、最高の戦略だったと思うよ。」
(あの時は、あれが最高のはずだった、依頼人に依頼を聞きに行き、地図なども貰い、どれぐらいいるかの推定も貰っていた。下調べ出来るシーフがいなかったから、あの時点で取れる手は取りきっていた。
これは、仕方のない事だ、と。自分が前に出て魔法を弾き、彼女が魔法を打つ、それで十分でもあったはずだったし。
最初はそれでよかった、後から後から強くなるのが想定外も良いところだっただけで。)
「……あと、様、なんてつけなくてもいいよ。今更、だけど。
え?あのゾンビ、そういう系?呪い伝染する系?」
(彼女に軽く、同じ冒険者なんだから、様とか要らないとか、そんな風に言っていたが、その後の言葉に目を丸くする。彼女がゾンビになる。と言う一言。
確かに、ゾンビにも様々いると聞く、噛まれたりしたら、その場で死んで、ゾンビになると言うのも聞いた話がある。
彼女の言葉を聞いて、初めて、その可能性を思い立ったのである、噛まれたり爪を立てられてはいなかったが、マジで、と冷や汗ガタラりと垂れる。)
「酒が、安くておいしい、隠れ場、良いじゃないか。美味しい酒は心を豊かにするから。
上品な方がきついと思う、ほら、上品な酒場って、格好とかも気にする必要あるんだし。
それなら、行こうか。」
(おいしい酒が飲めると言うのは、冒険者にとっては、とても、とても、良い物だ、良く冒険者ギルドに酒場が併設されるのは、酒が楽しみと言う冒険者が多いから。
イディオもまた、その多くの冒険者と同じように酒が大好物なのである。
小さく柔らかな手に、手を引かれておっとっと、と笑いながら彼女と共にギルドから出て、繁華街、酒場へと向かう。
20分と言うのは、会話をしながらでは、気になるほどの距離でもなくて。)
「へぇ?ここ、か。」
(連れてこられた場所、確かに隠れ家のようにひっそりとしている酒場、この町に、国に詳しくなってきているが、まだまだ知らない場所だ。興味津々に扉を眺める。
隠れているだけあって、メニューとかが、他の酒場の様に張り出されてないんだな、と。)
■シャルロッテ > 「そうですねぇ…見るからに…とても良い盾…だけども、ほんと、そんな盾がどこに…ってくらい年代の古い盾ですねぇ…
古代に失われた技術でも使われているのでしょうか…魔道具の種類が分かる私にも、この盾はさっぱり…」
と、イディオ様の盾をまじまじと見る…確かに魔力は感じるが…シャルロッテでも、その種類までは判別できなかった。
あのファイアランスを何度も浴びても、びくともしないのである。相当な逸品であることには間違いはない…が…
パーティといっても、即席パーティな上、先に下調べできる人材すら居なければ、ぶっつけ本番にしかならないのは
誰が考えても明らかなものなので、顧客からの情報にしても、今出てるゾンビだけの話だったし、後から湧いてくるのは
顧客からも想定外であっただろうから、それも仕方ない。まあ、パーティなんて生きて帰ってこれればそれだけで
万歳なのだ。依頼に失敗しても、五体満足で帰ってくれば、また再挑戦だってできるのだから。
「…ん…様って呼んじゃうのは、私の癖なのですよ…以後はイディオって呼びますねっ…
ああ、自然に発生するゾンビじゃなくて、強制召喚されたゾンビに噛まれたら…終わっちゃいますね…?
引っかかれる位でしたらー 神聖魔法で治癒かければ、大丈夫ですけどねっ…私は使えませんけど…」
何事もなかったから良かったものの、ちょっとタチの悪い悪ふざけな声で笑ってみせるシャルロッテ…
「殆ど直営店並のお値段ですから、少しお高いエールでも、普通の値段くらいで呑めます…肴も料理もシェフがいい腕してて、
とても美味しいのですよー?」
一昔のシャルロッテを知る人からみれば、その明るさにびっくりするだろう…それほどに昔は暗かったシャルロッテ。
今では男性の手を握り…案内まで出来る様になったのは、大きな冒険から無事生還できた自信からくるものなのか。
「…はい、ここですよー」
と、OPENと書かれた木札を見ると…いつものように「リスティナー今日もきたよー!」と叫びながら、店内へと…
「って…今日はミユ様じゃないですかー…どうしたんですか…?リスティナ様は…?」
シャルロッテの後ろから覗き込めば、カウンターの奥にいる小柄なミレー族の店員がみえるかもしれない…
■イディオ > 「はは、流石に遺跡に有ったものだし、何時の迄かは……判らないな。
ただ、強くて、固くて、魔法も弾いて、武器に使える―――伝説級に凄い盾だから、愛用してる。」
(この言葉は、半分は嘘である自分の知識の中では、自分の生活していた時代の物であり、それを盾に加工したものである。が―――。長期間眠っていたせいで、今と自分の本来の時代が、どれだけの時間が経っているのかが判らない。そして、それだけの年月を経ても全く劣化していないという事実、時間を推し量ること自体が不可能と思うのだ。
答えられない、判らないから、本当に、判らないとしか言えないのであった。
あともう一つ、男以外に使えないプロテクトもあるが、それは言わなくても良いだろう。)
「ああ、無理に、とは言わないし、其れで無理が出るなら、呼び方くらいは我慢するからさ。
とは言え、マジか、マジか、マジか……っ。後で一応教会によって、確認しておくに越したことないな……!
ゾンビになりたくないし、うん。
まあ、予想外の敵とかも多かったし、ダメージはほとんどが魔法によるものだし、今回の依頼は大成功と言うべき、だよな。」
(足りない情報に、不確定な敵、予想以上の数、それらを持って、二人で何とかできたし大ダメージなく、帰ってこれているのだ。彼女の感覚に同意するように、成功だった、帰ってこれた、と男は笑って見せる。
ただ、質の悪い悪ふざけのお言葉、男の生存本能にびしっと来たようで、お酒が終わった後に、ちゃんと調べに行こうと。
念には念を、生き残るための鉄則とばかりに、ゾンビ化するような呪いがかかってないか、調べようと思うのだった。)
「ほほう、ほほーう。それは、それは、お財布緩んじゃうなぁ……!」
(おいしいお酒に美味しいご飯、それは、男にとってはとても大事な部分だ。嗜好と言うべきか、数少ない楽しみのうち一つになる。
どろりと濁った瞳は、それでも光は戻らないが、顔はにやにやニヤニヤ、不気味に笑う。いっそ目を閉じていたほうがまだいいかもしれないとか。)
「知り合いのお店か……。」
(彼女の過去を知らないから、手を引かれて歩くところに積極的だなーと言う認識程度。そして、入るなりの会話に、成程、知り合いの店だかラ、安心して勧められるのかと考える。
知っている店なら、味も良いのだろう、そう、感じて。)
「どうも店主さん、今回パーティを組ませてもらって、助けてもらったからお礼に奢るお話したので。
この店で、一番いいお酒をシャルロットに、俺には、お勧めで。お値段は報酬があるので、其れなりに高くても。」
(ミレー族の店員は戸惑うだろう、『ミレー族』を差別してない男。というか、彼の認識ではミレー族は異種族でしかなく、奴隷ではない。
過去から来た男の常識のずれが、此処に一寸出てしまうだろう。
報酬の袋から、金貨の束を出しながら、何処まで行ける?と、笑って見せる。)
■シャルロッテ > 「あ、そうなのですか~ 私にもまだまだ判らないものがあるものなのですねぇ…」
魔道具に関しては、かなり精通しているシャルロッテ。でもその知識をもってしても、わからないこの盾。研究してみたい!
っていう気持ちがちょっと出そうになるが、これはイディオの愛用品。下手な事したら、どうなるかわからないので、
そのあたりの気持ちはぐっと堪える。もしかしたら、これからの冒険の中でまた出会えるかもしれないのだ。
「ん~できるだけ、イディオって呼びますね?
まっ、その盾なら、ゾンビに引っ掻かれたり、噛まれる前に叩き潰せるでしょ…♪」
呑気な声でいうシャルロッテ。まあ、今回の場合、いっぱい聖水を持っていってたので、噛まれたとしても、飲めばゾンビ化
はしなかったハズ。というのも、それでゾンビ化を免れたって噂には聞くが、実際にみたことはないので、教会で確認取る
というイディオの判断は正解かもしれない。シャルロッテは最悪取り囲まれても、自分を中心に黒魔法をぶっぱなせば
なんとかなるので、あまり気にはしていなかった。今回それを使わなかったのは、墓石自体も全部吹っ飛んでしまうからで、
後始末が大変なのは予想済みだったからであったから。
「確かに、大成功でしたね~ まっ…今日は飲んでややこしいことは忘れましょう~
今日の報酬なら、そこらの安エールなんて飲まなくても、十分に安いお値段でのめますよぉ?
って…きいてますかー?」
にやついたイディオ様、心ここに在らずといった感じで、それに少し呆れ顔のシャルロッテ…
「美味しい飯と酒と女…でしょ?男の三大欲求は…」
両手を上げて、呆れ顔。そんな声も、イディオの耳には届いていないかもしれない…
さて、店の中に入る二人。
「ミユ…リスティナはどうしたのですか…?」
とミユに問いかけるシャルロッテ…
ミユ「ん~…なんだか知り合いの冒険者と旅にでるとかで…ってそんなに遠い所に行くのではないのです…
新しい遺跡が見つかったとかで、昔のパーティに呼ばれたそうなのです…だから数週間だけ、私が店番を…
というかんじなのですよぉー」
小柄なミユと呼ばれる仮の店長は、少し困った様にそう告げたのであった…
ちょっと世間話になりそうになるシャルロッテではあったが、それhおいおい二人の時にすればいいと思い、
イディオを前に出す…そして、イディオの挨拶があると、ミユと呼ばれる店長は、ぱっと明るい顔をして…
「そうだったのですね~ 一瞬、あの奥手のシャルロッテが彼氏を連れてきたのかと、あせっちゃいましたですよ?」
クスクスと…というよりはケタケタと誂う様に笑う店長。
報酬の袋から出される金貨を見れば…
「あわっ…そんなにお高いお酒はないのです…。最高級のエールでも飲みきれない位飲めるです…」
「お肴も、お料理もこのお店の最高のものをお出しできるのですよ?」
ミユと呼ばれる店長は、ビックリした顔で片手で口を塞ぐようにして、そう告げたのであった。
■イディオ > 「世界は広くて狭いし、未だって、無名遺跡群の中には、アンゲロスだったっけ?ああ云ったものがあるんだしさ。」
(盾に向けられる熱視線、興味あります、と言う雰囲気が男でもわかる。でも、実際に渡すわけには行かない。本来であれば、渡しても構わない筈なのに、それを止めるような声が、脳内に聞こえる。
不思議だと思うのだけれどもその声に従う事にして、彼女には残念ながらも、盾を渡さずに興味を逸らすような言葉を放つ。
まあ、もう、何回もあっていれば、渡すのに抵抗が薄くなるかもしれないが。)
「ああ、構わないよ。俺も、もともとシャルロッテ、って言ってるしな。」
(彼女の言う通り、この盾であればゾンビであれば、そうでなくても十分に叩き潰せるし、貫くことも出来る。そもそも、この盾は隠れることが出来る位に大きいのだ。
そして、酒場には不釣り合いだよな、と思い出して、盾を亜空間に収納する。ついでに、業火の大筒と、剣とクロスボウも盾に装着してしまい込む。
流石にこれから武器は必要ないので、これで良いだろう。鎧は―――流石にしまい込むことは出来ない。
彼女の方にはなるべくゾンビは行ってない筈だし、言った分は彼女は処理で来ていたと思うが―――)
「一応、後でシャルロッテも調べた方が良いぞ。
ああ?聞いてるよ、大丈夫大丈夫。」
(料理の値段等を説明してくれる彼女に、一応ではあるが、聞いてるよ、と返答と、彼女も調べてもらった方が良いとだけ、絶対はないんだし、と。
飽きれている表情をしている彼女、それに対しては、声を一段堕として彼女に聞こえる程度に。)
「流石に、初対面で一回目の冒険だったけども。シャルロッテは可愛いと思う。嫌でなければ、後で、如何だい?
酒を飲みながら、とも思ったけれど。君が乗り気なら、今のうちにさ。」
(タイミング自体は計っていた、冒険者と言うのは一期一会で、今後があるとは限らない。だから。彼女のボヤキを聞くならば、改めて。
一応、イディオ的には、遠慮もしていたところがあるが。
彼女の言葉と、あきれた口調に、失礼した、と。)
「はは、店長。……奥手を辞書で引いてみたいな、俺。
彼女に手を引かれて連れられてきたし、とは言っても、残念ながら、彼氏ではないんだ。
という事で。
今は楽しく飲み食いしたいのでよろしく頼みます。」
(あわあわしてるので、必要な分だけをお渡しして、最高級セットで宜しく、と。
お酒は、控えめ、と言うのはその後の事を考えての事。酔いつぶれる訳にもいかないだろう、と)
■シャルロッテ > 「んっ…私も…出会えるといいなぁ…」
なんて、ぼそっと呟いて…
黒魔術の研究はともかくとして…(といっても相当危ないが)、魔道具に類すると思われる盾となれば
研究中にその効果をかき消してしまったり、割れてしまったりしかねない。原理が分かってる研究でも、
失敗して何十万ゴルドが一瞬で消え去る事だってあるのだ。下手に手出しはできない。
「うん…イディオ、わかりました…っ」
シャルロッテは若干違和感を覚えるのも無理はないか…でも、やっぱりお相手様が求めるならばと…
「ん~でも、私、いままでゾンビ相手で噛まれたり引っかかれたりしたことないですからねぇ…
でも一応? 調べておきますね?」
とコクっと頷いて答えるシャルロッテ、一言でゾンビといっても製法一つでその性質も変わる。
何か罠のようなものがあるとすれば、教会にいけば、不幸を起こさずに、治すことができるだろう…
「さて、ミユ。最高級のエールと、最高級の料理を…彼のいう様にもってきてください…
最高のおもてなしをしないとね…?」
ミユは大きくお辞儀をして…
「ご注文、ありがとうございますです!」
と、恭しく頭をさげたのであった…
―――――。
ミユは「あっ」と声をあげて…
「か…カウンター席へ…どうぞですよっ! 今日は…お二人の貸切…というかんじなので…」
と、少し短い簡素な呪文を唱えるミユ…単に、店の木札をひっくり返して、カーテンが閉まる程度の魔法であるが…
ミユは楽しそうに鼻歌を響かせながら、ジョッキに最高級エールを二杯注ぐ…その二杯をそれぞれ二人に渡し…
ミユもまた、二人よりも小ぶりなジョッキで乾杯を促すか…
カウンターの裏からは、とてもジューシーな肉と香草が混じった香りが漂ってくる…
■イディオ > 「はは。流石に……遺跡に行くには、シーフがいないとだし、其れにはついて行けるかどうかは判らないけれど。いいアイテムが見つかると、良いな。」
(出会えると良いという言葉に関しては、きっと、アンゲロスの名前を出したから、其れに関してなのだろうと思う。そして、遺跡群に行くには技能が足りなさすぎる、シーフが居るなら、付いていくもいいけれど、とは思う程度。
自分の盾は、既に研究候補からは、切り離して考えている、と言うか、出す気は余り無かった。)
「でも、シャルロッテ……礼儀正しいんだなぁ。」
(冒険者は基本平民で、礼儀とかそう言うのは疎い物が多い。貴族から冒険者に成ったもの、とか、有名になり、貴族に覚えが良くなった冒険者は、礼節を学ぶと思うが、彼女はそれが普通のようでもある、となると、貴族なのだろうか、と、様をつけようとする彼女を眺める。
魔術師にはそういう、裕福な所の出が多いとも聞いたことがあるので、そうなのかも、程度。)
「そうすると、良いよ。何が怖いって、気が付かないのが、一番怖いから。」
(ゾンビの事に関して理解と、確認をしてくれるという言葉に男は安心した。大丈夫だ、が、一番危ないと思うので。この辺りは、男の性来の気質にもあるのかもしれない。
自分の身を、命を守る事には細かくなる、仲間の安全も、自分の命に直結するものだ、冒険者は一蓮托生が多い。)
「―――有難う。」
(店長……ミユと言っていた彼女、親しげに話しをしているので、仲の良い友人なんだな、と思いつつ、友人と言うには、一寸ばかりの違和感、なんか、主人と従者みたいな、雰囲気も感じられるが、どうなのだろう、と二人のやり取りを眺めていたりもする。)
「っと。……良いのかい?」
(カウンター席へ、と言われて、男は、あ。と理解したように移動する。そういえば、と。
その次の貸し切りの言葉に対しては、確かに隠れ家的場所らしいが、ミユ店長と、シャルロッテを交互に見て問いかける。
ジョッキを受け取りながら、しかし、もう店はカーテンが閉められているようなので、まあ、良いか、と考えて。)
「まずは、成功に、乾杯。」
(肉が焼ける匂いを感じながら、男は、受け取ったジョッキ、軽くシャルロッテと、ミユのそれに、当てて乾杯を。)
■シャルロッテ > ―――――乾杯ー!
カーンと木の当たる音が響き渡る店内。
シャルロッテは、そのままぐびっと一口飲んで…緊張した一日を無事終えれた安心感からか、頬を緩ませる…
ミユもまた、そのマスター用の安いエールにちょびっと口をつけて…
ミユ「良いのですよ…だって、この居酒屋…というよりは、豪華なお宿の一階を改装したお店なのです。
このお店はですね…とあるお偉い方が趣味のようなもので建てられたのです。豪華…といっても、
三階以上の部屋だけ、ですけどね…二階は普通に平民さんが「致す」ような部屋ばかり。
ですから…利益重視というよりは~…このお店の上の階に用事のある男女がまずその雰囲気作りに
来るような…そんなお店でも、あるのですよ…?」
と、ミユが解説しているうちに、次々と運ばれてくる肉料理の数々…それぞれは少量ながら、とても香りが
引き立ち、いかにも豪華なお肉や香草を使っているのは、平民でも分かる程度のクラス。豪華だからといって
富裕層の料理を出しても、お店の立地条件からして、口に合わないのはよくよく理解していた。
ミユ…青白の簡素なメイド服を着てるミレー族の彼女は、とても上品に見えるかもしれない。
それは主様から徹底して調教されているからだろう…そんなことはイディオには知る由もないかもしれないが…
「はーぁ…終わりましたね~ それにしても、今までで一番酷い依頼だったかも…しれません…」
イディオに顔をむけながら、そう呟くシャルロッテ…
その気配を感じたからか、ミユも「今日はご苦労様…だったのですね~ がんばったのですよ?」と内容も
聞かずに労いの声。そこに、ミユも昔は冒険者だったということをイディオに感じさせるかもしれないが…
■イディオ > 「乾杯!」
(ジョッキがぶつかり、エールを飲み干す。シャルロッテが、ミユが言うだけあって、上等のエールだ。のど越しもよく、深いコクに、良い香り。
その辺の酒場では、もう一・二段高い値段でも十分安いと言えるようなエールである。ぐび、ぐび、と遠慮なく男はエールを飲みこんだ。
店長も飲んでいるし、シャルロッテも頬を緩ませているのが、見て取れて、良い場所だな、と思う。)
「………なる、ほど?」
(ミユの解説に、酒を飲みながら、目を瞬く。どちらかと言えば、目的は二階の場所のようにも感じられるし、それは間違いなさそうだ。
それは、寧ろ言葉にしないだけの、彼女のお誘いではないのだろうか。エールを一口、二口、煽りながら、ちらり、とシャルロッテの方を見る。
とは言っても、彼女が他意なく――――と、其処まで考えて思い出す。
先程、飯の前に彼女の呆れ顔と、その言葉。なるほど、と。)
「上は、幾らなのかな?」
(一泊する、と言う意味を込めて、ミユに問いかけてみる。そんな折に、並べられていく肉料理、目新しい物は無いが、それでも肉も良い物だし、香草もまた、良い物だ。
一人で依頼を受けることが多いから、そういう薬草採取や、狩猟の依頼をよく受けるから、肉も、香草も、野菜も、見る目はそれなりに在った。
美味そうだな、と男は思うのだ。彼女の見立て通りに平民なので、舌は、平民の舌である。)
「はは、そんな依頼に巻き込んで済まなかった。でも、かなり助かったよ、シャルロッテ、ありがとう。」
(彼女のボヤキに、パーティの募集をして、今回連れまわしたのは男だ、お金の謝意だけではなく、ちゃんと、言葉でも、礼と謝意を表すことにして。
脇からのミユの言葉に、あぁ、成程、と冒険者だという事を、理解した。そういえば、先程の話、一週間の臨時みたいなことも言ってたっけな、と。)
■シャルロッテ > 本当に美味しそうに呑むイディオを見て、ミユはにこにこ微笑んで、シャルロッテは目を細めて、
愛しそうな表情を浮かべる…
飲み干しながらミユの説明を聞くイディオ…飲み干してからの少し疑問符がついた言葉に、なんてこと
なかったかのように、ミユも更に一口…次は小さいジョッキながら半分ほど飲み干して…シャルロッテもまた
何事もなかったかのようにちびちびとあまり慣れないお酒に口をつけている…それにしてもエールと肉料理が
とてもあってて美味しいねーとか、そんな事を言いそうな素振りで…
ミユ「んっ…うえ~ですかぁ?三階以上はさすがに、値が張りますよ~」
と、またお酒に口をつけながら、メモ用紙に書いた金額は…出せない金額ではないが、今回の報酬が一晩で
飛んでってしまいそうな金額…
ミユ「ぷはっ…まっ、二階なら、二桁は下ですけどねぇ…?」
と、シャルロッテに目配せをすれば…シャルロッテは頬を真っ赤にして、俯いてしまう…
ミユ「ところでなんですけどっ…何故二人でパーティを? シャルロッテが誘うとはおもえないです…
きっと、また、ナンパされたみたいに、断れなくてついていった…って感じだとおもうのですよ?」
と、まだ名前も聞いてない男性の方をみて、じと目…
「あう…ちがいますよっ…私が募集に応募しただけです…」
パタパタと手を振って、話すのはシャルロッテ…お酒のせいなのか…はたまた恥ずかしさなのか…
更に頬を染めるシャルロッテであったが…
ミユ「ふうんっ…それはめずらしいです。遠征前は半分男性恐怖症だったシャルロッテが男と二人で、
パーティ組んでるなんて…戦場で何かあったとしか考えられないのですよ?」
何百もの冒険者が集まった、黒龍討伐隊。その旅路も含め、一年くらい街を離れていたシャルロッテ。
ミユにしてみれば、それはもう本人と疑いたくなるほどの心の変貌である。
そこにイディオの声が…
シャルロッテは手を左右に振りながら、
「そ…そんなっ…お礼を言われるような事…してないですからぁ…」と少し焦り気味…
「でもっ…頼もしかったですよ…イディオの背中…」と小さく呟いて…少し肩を近づけて…
ミユ「今日はちょっと暖房かけすぎかな…熱いのですよぉ?」
と、ちゃちゃ入れしてくる…
■イディオ > 「――――。」
(こう、二人の事を見ていると、姉妹のように見える。似ているわけではないが、気心知れている、昔からの友人と言うべきなのだろう。お互い近しい性格でないので、ちょうどよくかみ合っているようにも。
美味い料理を平らげて、酒を美味く飲む。そんなことをしている間に、彼女らも酒を飲み、料理を食べて、楽しそうにしているのを眺めていた。
とは言え、ミユもシャルロッテも、此方が食べている様子を眺めているので、皆、食事に集中しながら相手を観察している状態となる。)
「……流石に、三階は無理だな……と。二階なら、か。」
(書き出された金額、その額にうわぁ、と軽くつぶやく男。高い。シャルロッテの事を考えて、三階も選択肢に入るのだけれど、しかし、だ。それは高すぎると、認識する。
諦めた方が、良いか、と。
無理は、良くない、冒険も、日常も。そう考えているところで、彼女―――ミユからの質問が。
その視線は、態度は、大事な友人を守ろうとしているようにも見えた。だから。)
「あぁ。それは―――」
(返答しようと口を開きかけた所に、シャルロッテからの言葉。彼女の言う通りだ。だからこそ、男はフォローをしなければ、と。)
「最初に、一人でも、複数人数でも受けられる依頼があってさ。簡単なゾンビ退治の触れ込みで。
1~4人との事だったし、ソロパーティの限界を感じていたから、募集を掛けたんだ、そこに、シャルロッテが応募してくれた。」
(彼女の言葉をフォローするように言ってから、男性恐怖症と聞いて、え?と視線を向ける。会話をしていたが、依頼を受けていたが。そんな素振りは一切なかったように思える。
とは言え、ミユの言葉から、態度から、それは正しいのだとは思えるが。先日であったばかりの男では、彼女らの掛け合いを眺めていて。)
「シャルロッテの魔法も、凄かったし助かったよ。本当にありがたかった、不測の事態も潜り抜けられた。
おごりに関しては、その例もあったからさ。
それで……ミユ店長?
俺は、イディオと言うんだけども、シャルロッテと、二階の部屋を一晩借りたい。
シャルロッテが、良いと、言うなら、という前提だけど。」
(なんとなく、ミユが今現状、彼女の友人兼保護者にも感じられたので。男は、ミユに、部屋も併せて貸してほしい、と自分に肩を寄せてくれた彼女の頭をそっと撫でて問いかけた)
■シャルロッテ > ミユ「ふむふむ~それなら納得かなぁなのですよ…」
目を閉じて腕組みしながら、コクコク頷くミレー店長。結構滑稽かもしれないが…
楽しい時間は速いもので…そろそろ他の店も店じまいを始めてる所もある…
ミユ「二階ならね…お二人さん、相性いいとおもうのですよぉ?」
と、ミユは営業トーク。
ミユも余り物のお肉をちょいっとつまみながら…
「おニ階でしたら、お店の入口の横に階段がありますので~ご自由にどうぞなのですよ?
お代は十分に頂きましたから、お好きな部屋へどうぞ…鍵は内側からならかけられますのでー」
二人を交互に見て、営業スマイルを浮かべるミユ…
「イディオ様ってお名前ですね。覚えておきますよ?シャルロッテを垂れ込んだ紳士として…ね?」
ミユはこれくらいのお酒では全く酔わないが、茶化す癖がでてくるようで…
店の入口の横の壁を見れば、普通は物置かな?と思わせる様なドア1つしかない…
シャルロッテは、ちょっと出来上がってる様で…イディオの肩に躰を預ける様にして、
髪を撫でられて、気持ちよさそうな顔をしながら…いいよと言う代わりなのか…顎にちゅっとキスをする…
それを見たミユは「ほらほら、いまのうちだよー」と言わんばかりに、イディオに目配せをする…
■イディオ > 「―――。」
(自分の事を吟味しているのか、それとも。納得かなぁ、と言う言葉、どの懸案に対しての言葉なのだろうと思う。判らない事だらけなので、今は、様子見とばかりに、彼女を眺めることにした。頷いている、と言うこと以外は、良く判らなかった。
しかし、次の言葉に、何となく許可が下りた、と感じることができた。)
「じゃあ、二階を、借りるよ。………相性」
(なんの、とは聞かない、野暮な気がする。パーティの相性としては、問題はなかった、彼女の言いたいことは、違う気がした。
つまみをパクリパクリしているのを眺め、其れから、自分とシャルロッテを交互に見て、スマイルしている。
二階への階段の場所を聞いて、視線を動かしてみれば、其れらしい扉がある、ああ、あれなのか、と。)
「まあ、依頼とかでかち合う時は、どうぞよろしく、と。返答に困るな、その覚え方。」
(垂らし込んだ紳士と。そんなつもりは、無くも無いが正直、依頼を受けている間は下心はなかった。少なくとも。依頼が終わってからは、彼女から連れてこられてからは、下心は燃えたが。
それを茶化されて、ムキになって反論するのも違う気もするし。苦い笑いを零すしかない。
とは言え、頬に当たる柔らかな唇の感触、その高位を見れば、垂らし込んだ、と言うのも間違いではない、気もするし。)
「シャルロッテ、ちょっと、失礼するよ。
では、ミユ店長、また。」
(目くばせに、軽く目礼で返礼をしてから、挨拶をし、シャルロッテを横抱きに抱きかかえて、扉の方へと。
階段をのぼり、二階へ移動し、適当に空いていそうな扉に手を掛けて、開いて、その中へと。)
■シャルロッテ > ミユ「あはは…まあっ…がんばってね~♥」
出した料理の皿を片しながら、見送るミユ…
・・・・・
「はうぅ…」
部屋に入るや否や、恥ずかしそうな呻き声と共に躰を硬直させる…やはり少しはまだ怖いようで…
また、こういったお店の部屋など一度もはいったことがなかったのも災いしたか…
「ちょっとだけ…こわいです…」
と正直に小声で…耳元で囁く…
部屋は普通の連れ込み宿で、ベットにソファー…トイレとお風呂があるだけ。といった具合で…
でも、綺麗に掃除してあり、平民街にある連れ込み宿としては、上等かもしれない。
イディオ様の腕の中で、プルプル震えるシャルロッテ…
でも、勢いとはいえ、誘ったのは殆どシャルロッテであって、イディオにはこれっぽっちの罪はない。
ここまで来れば、することは一つにきまってるのだから…と心では覚悟しているシャルロッテではあったが、
耳まで真っ赤にして恥ずかしいって事くらいはイディオに伝わっているだろう…
「お、下ろしてくれますか? イディオ…」
このままお姫様だっこされているのも、少し困るので…そうお願いするシャルロッテであったが…
下ろされれば…恥ずかしさを誤魔化すようにその場で抱きついて顔を隠すだろう…
■イディオ > (最後の頑張ってね、は、一体誰に。背中にぶつかる声に思考を這わせ―――辞めた。色々考えすぎても良いことはない気がしたからだ。
彼女を抱きかかえたまま、二階に上がり、扉を開けて部屋に入れば、彼女は酒の酔いが収まったようだ。
然程飲んでいないので、酔いも軽かったのだろう。)
「そう、か……。シャルロッテ。」
(耳元に囁かれる声は、弱々しく、吐息が耳にくすぐったい。それでも、正直な声音に、男は一つ頷く。経験がないのだろう、というか、先程のミユの男性恐怖症が思い出された。
それなら、彼女の恐怖は、思っている以上ではないだろうか、とも。
部屋の中は、普通と言うか、そういう目的のために有る物は一通りそろっている、余り変な事をしなければ大丈夫と言う感じの場所だ。
綺麗に掃除されていて、安心して使える、と言うのは男の感想。)
「ん。」
(下ろしてほしいという彼女、降ろすのだけれども、彼女は抱き着いてくる。なので、男は彼女を優しく抱きしめながらベッドに腰を掛けて。頭をなでよう。
怯えている少女を無理に犯すような趣味もないので、落ち着くまで其のままで待って居よう。)
「シャルロッテ、無理はしなくても良いから、な。」
(それに、依頼を終えて戻ったばかりで疲れもあるだろう、体力は兎も角彼女は魔法を使い続けたから、精神的な疲労もあるはずだ。
それを鑑みれば、このまま何もせずに眠りに落ちても仕方がないと思う。
決めるのは彼女だから、今はただ、優しく抱きしめてその頭をなでているだけで居よう。)
■シャルロッテ > いくら怖い…といっても、誘ったのはシャルロッテだ…
それには明確な理由があった…そう…使いすぎた魔力の補給である…魔力の器が大きい分、満たすのもまたそれなりの魔力の素が
必要なわけで…勿論自然回復という手もあるが…大地からでは何ヶ月かかるかといった感じで…さらにスライム分の補給の必要も
ある…一番効率のいい方法は、もちろん…夜伽であって…躰の中に半分使い魔として動いてくれるスライムも空腹状態では、制御
できずに…
「あ…ありがとう…イディオ…」
ベットに座らされて…ふうっと大きく吐息を継げば、少しづつ落ち着きを取り戻すシャルロッテ…
ここぞとばかりに催淫性強い液体をシャルロッテの躰の中に吐き出すスライム…
シャルロッテの躰は、それが回っていくに連れて火照りが増し、オトコを求める躰になってゆく…
イディオの顔を見つめながら、震えが止まった躰で優しく腕に抱きつくと、ローブの中に腕を招き入れる…
直接触れる躰…それが、イディオにローブしか着ていない事を伝えるだろうか…
見上げるシャルロッテの表情も落ち着きを取り戻してはいるが、頬の赤みは増し…瞳の潤いが増し…目尻から涙を零す…
「ねぇ…おねがいっ…」
それは、決して悲しいわけではない…ただ…ただ…この疼く躰を抑えて欲しいという欲望の表れである事は
シャルロッテの積極的な行動を見れば明らかであったか…
■イディオ > (彼女の選択は、もしかしたら、彼女の中にある存在の選択なのかもしれない。
イディオには、魔法を使う力はない、しかし、魔道具を起動する力は持っている―――魔力がある。
そして、過去の人間だからなのか、現在の人間と比べても、その魔力の最大値の器が大きぃ、内包する魔力は高い。
言うなれば、魔力タンクとか、電池の様な物としての適性がある。)
「気にするなよ、せっかくするんだから、お互い気持ちよく、やりたいからさ。」
(乱暴にするよりも、可愛らしい姿が見たい。泣きわめくよりも喘ぎ、啼いて、快楽に身悶えする姿がみたい。だから、そのくらいの我慢は問題がない。
自分に抱き着く彼女は、男の手を、ローブの中に忍ばせていく。触れて欲しいという動きを感じて。)
「な……へ?」
(そして、気が付いた、彼女のローブの中には、何もない、下着すら、無い。出会い、依頼の準備をしたりしている間着替えをするほど離れた記憶はあまりない。
魔法でそうしたのか、それとも最初からだったのか。彼女の肌を、滑らかな肌を、擽る様に触れて、撫でていく。
柔らかな乳房も、滑らかな腹部も、撫でまわして、一度、ローブの下から、手を引いた。)
「少しだけ、待ってくれ。」
(自分を見上げる彼女、赤く成る頬、発情しているのが判る、雌の顔、と言うやつだ。零れている涙、甘く開き、熱を吐き出す唇。
蕩けそうな、誘惑しているような、そんな表情を見ながら、一度制止を。
嫌という訳でもなく、彼女は男の行動を見ればわかるはずだ。
鎧を、服を、脱ぐためだ。
流石に、脱いでいる暇はなかった、だから、彼女の前に、まずは、自分から。
細いと思えるだろうがしっかりと鍛えられて、割れている腹筋、必要な所に必要な分だけしっかりと付いた筋肉。
そして、彼女の姿を見て、興奮して居る事を隠さず、そそり立つ肉棒も。)
「シャルロッテ、遠慮せずに、抱くから。」
(彼女の伝えてから、男は手を伸ばし、今度こそ、彼女のローブを脱がしてしまおう。)