2018/09/19 のログ
ご案内:「ナイツ家」にクリス・ナイツさんが現れました。
ご案内:「ナイツ家」にリスティさんが現れました。
クリス・ナイツ > 富裕地区某所にある小さなお屋敷。
といっても貴族にしては小さいだけで、普通に大きい屋敷である。
庭園も小さいながらついており、手入れが行き届いた草花が綺麗に咲いている。

屋敷は3F建てと大きく、部屋も1フロアに10個前後あり、それなりに立派。


~ナイツ家1F当主部屋~

ダグラス「そうだ、クリス。今日はお前に家庭教師がお見えになる。
お前に魔法を教える手筈になっている」

熊のよう大きく筋骨隆々の大男が椅子に座り、机越しに、華奢な青年にそう語りかけた。
ダグラス・ナイツ。ナイツ家の現当主にしてこの青年、クリスの父親である。

クリス「えっ!?そんなの聞いてないよ!」

ダグラス「今朝まで忘れててな。何気にするな、きっと俺が教えるより本職のが上手いだろう。」

悪気もなくそう返すダグラス。
基本的には細かい事は気にしないタイプなのだろう。

クリス「そんなこと言われても困るって!僕はもう教えてもらう約束した人がいて……」

ダグラス「そんなものは知らん。もうそこまで来てるのだ。
さあ、入ってもらうぞ。おーい、連れてこい!」

反論の言葉にはそんなも都合は知らないと聞く耳は持たない。

そして部屋の扉が開かれ、初老の執事風の男性が先に入ってくる。
「さあ、どうぞ、お入りください。」

リスティ > そろそろ仕事を探さなければとギルドに顔を出して探した所、知っている屋敷が募集先のものを見つけ申し込んだのが昨日。
そして数日後に向かった先は富裕地区某所にあるお屋敷で。
周囲と比べれば小さくは見えるが、普通に大きく立派な屋敷。
よく手入れのされた庭園の綺麗な草木に見惚れていれば、出迎えの初老の執事風の男性に呼ばれて慌てて後を追い。

広い屋敷の中を案内されていき、おそらく目的地に近づいていけばよく知った声と知らない声、恐らくは雇い主との言い争いになっているような声が聞こえだす。
大丈夫なのかと視線を向けるが変わった様子も見られずに今は大丈夫なのだろうと考えることに。

そんな言い争い?の声を耳にしながら歩き着いたのは立派な扉の前。
これからと深呼吸をしてはやる気持ちを押さえて姿勢を正し。

そして部屋の扉が開かれ、初老の執事風の男性に続くように執務室へと足を踏み入れて一礼し。

「失礼したします。この度お坊ちゃんの魔法の講師を受け持つことになりましたリスティ・ホワイトアウェイと申します。
よろしくお願いいたします」

きっと驚いているはずの少年に視線を向けて微笑を浮かべ。
筋骨隆々の男性は父親で雇い主だろうと直ぐにわかり、もう一度頭をさげて見せる。

クリス・ナイツ > クリス「なっ、えっ!?」

講師として入ってきた女性が見知った女性で、狼狽える少年。

ダグラス「ほう、魔法使いだからきっと老人だと思っておったが、これは若い。」

入ってきたが思ったより若く、父親のほうは、ほうで、多少驚き、女性をじっと眺める。

アル「旦那様。」

ごほんと咳払いをし、主人を促す。

ダグラス「これは失礼した。見目麗しき魔道士殿。
本日はわざわざご足労いただき……」

クリス「ちょ、ちょっと!なんでリスティさんが!?」

親父の口上を遮り、今更驚きを口にして彼女に問いかける。
恋人として付き合う事になった女性、それはまだ当人同士しか知りえない事で、突然の邂逅で驚きを隠せない。

ダグラス「なんだ、邪魔をしおって‥…知り合いか?
ならば話が早い。息子を頼みましたぞ、魔道士殿」

言葉を遮られ、少し不機嫌そうな顔をしたが、最後にはよろしく頼むと女魔導師へとお辞儀をした。

リスティ > 狼狽える姿に驚かせるという試みが成功したと喜ぶが顔には見せず。
恋人である少年から雇い主であるその父親に視線を向け、見詰められる事に首を傾げて見せる。

「魔法は年齢よりも才能で左右されるものです。若いとご不安でしょうか?」

出来れば女性、若いという理由で追い返されたくはない。
そう思えば見た目と腕前は関係がないというように微笑と共に静かに告げ。

「いえ、見た目で不安に思ってしまうのは仕方ありません。
私こそご徴用いただきありがとうございます」

父親の言葉を遮り問を掛ける少年に笑顔を向けて何も語らず。
よほどに驚いたのは今の姿でよくわかり、引き受けてよかったと。

「えぇ、この街に来た時にお世話になりまして。
お任せください、旦那様。お坊ちゃんにしかりと魔法の扱いを学んでいただき、ご期待に添えるように尽くします」

息子を頼みました、と告げられると尽力を尽くしますと頭を下げて。

クリス・ナイツ > ダグラス「いや。問題ない。しかし……、この不肖の息子が役に立つとは……」

見た目に関しての不安はその一言で否定される。
その後の息子に世話になったといった部分を訝しんで、クリスへと視線を向ける。

クリス「なんだよ。僕だってやるときはやるんだっ。リスティさん、いこうっ!」

アル「坊ちゃまっ!」

反発するようにそう返すと、女性の手を引いて部屋から出ていき、しばらく離れると、足を止め女性の方へと振り返る。


「まさかリスティさんが講師だったなんて……。
なんだが恥ずかしい所見られちゃったな」

先程のうろたえぶりと、親父との口論のためか、恥ずかしそうにしながらそう語りかける。

リスティ > 「私がこの国、王都に来た時に本当にお世話をしていただきました。
本当にできた息子さんをお持ちですね」

問題なし、その言葉に内心安堵をして僅かに肩から力が抜け。
訝しんで少年に視線を向ける様子に心から思っている言葉をかけて。

「あの…喧嘩はできれば……ク、クリス君…!」

突然に手を引かれたことに余所行きの猫が剥がれて驚いたままに部屋から連れ出され。
屋敷の作りが分からないので引かれるままについて歩き、しばらくして足を止めて振り返る少年に笑みを向けて。

「約束を果たすにはこれがいいかと思ったのよ。
クリス君があんなに怒るのって凄く新鮮だったわよ」

恥ずかしそうにする少年をそっと抱きよせて背中を撫で。
そんなことはないというように優しく告げていく。

クリス・ナイツ > 「あ、いきなり引っ張っちゃってごめん。親父とはその……馬が合わなくて……」

抱き寄せられれば、再会を喜ぶように抱きしめ。

「でもまた会えてよかった。リスティ。
では前の約束通り、魔法の先生お願いします」

抱き寄せられた身体を離し、いつもの微笑みが戻る。

「場所はどうしますか?剣のものですが、修練場もあるし……。僕の部屋でもいいですけど、どうしましょうか」

リスティ > 「大丈夫よ、少し驚いただけ。私にはいいお父さんに見えたわよ?」

言い方はあれだが少年の事を思っている父親に見えたことを告げ。
抱きしめ抱きしめられ、少年の温かさを感じれば安堵の息を吐き。

「私も会えてうれしいわ、クリス。
勿論任せておいて良いわよ。大魔法使い…までは無理でもクリスが必要って思う魔法は教えるわ」

身体が離れると少し残念そうにしてしまい。
それでもいつもの微笑みが見れると釣られて微笑み。

「そうね…最初はクリスの部屋でどうかしら?先ずはどの程度基礎ができているか見たいの。
そのあとはどういう魔法を使えるようになりたいかで教える内容も変わってくるからね?」

それでどう?と少年を見下ろして問いかけて。

クリス・ナイツ > 「まあ、僕が目指すのは騎士だからね。
必要な魔法ってなんだろう。」

魔法に疎いので何が必要で、なにが必要ないかがわからない。

「は、はは…‥期待しないで置いてよ。魔法ももれなく苦手だからね」

苦笑いを浮かべながら答える。

「じゃあ、僕の部屋はこちらです」

引き続き手を引きながら案内をし、ひとつの部屋に辿り着くと扉を開けて中に入り、「どうぞ」と促す。

部屋は広いもののベッドと机に本がいくつか積まれてるだけで、あまり私物のない部屋になっている。

リスティ > 「騎士だったら……怪我を治したり、武器の切れ味を増す魔法とかかしら?」

他にも鎧の強度を増すや一時的に体の動きがよくなるものなどを挙げていき。
少年がどういう騎士を目指すのかで必要とする魔法も変わってくる。
まずそこから決めていくべきかと思案をして。

「私も最初は火も起こせなかったのよ。だからクリスも根気よく続ければ大丈夫よ」

苦笑いを浮かべる少年に自分もそうだったと秘密を暴露して笑って見せて。

「案内お願いね。初めてのクリスのお部屋訪問ね」

そうして手を引かれて案内されていき、一つの部屋につき促され「お邪魔します」と一声かけて中へ。
入った部屋を見回せば、ベッドに机、そこに積まれた本が目につくがあまり荷物がない光景に少年を思わず見てしまう。

クリス・ナイツ > 「なるほど、そんな魔法があるんですね。」

ひとつひとつ真剣に話を聞いてうんうんと頷いていく。

「ふふ、それでよく魔法使い目指しましたね。
何かきっかけとかあるんですか?」

火も起こせないという失敗談つい笑ってしまう。
自分みたいになにか目指す理由があったのかと気になり。

「はは、僕はもっぱら中で勉強するより、外で実際動くほうが好きで……」

座学はどうやら苦手なようで、部屋にとどまることも少ないのだろう。あんまり使用感はない。

リスティ > 「魔法は本当に色々とあるわよ。今度魔導書を持ってくる?」

真剣に話を聞く少年にそういうのは興味があるのか気になり提案して。
持ち歩いていたものや、この街で購入したものを持ってこようかと。

「誰でも最初はね…私も才能がある方じゃないから頑張ったのよ。
そうね……凄い魔法使いになりたいって憧れね」

目指した理由はそんなものと笑って答え。
好き物が上手になった例がまさに自分だというように。

「クリスは勉強が苦手なのね…。でも今日は座学からだから頑張れる?」

その言葉になぜか納得してしまい。
使用感があまり感じれない理由もよくわかる。
しかしの所…運動では少年と同じか、体力では負けるかもしれない。
なのでまずは座学と少年を机にと誘導をしていく。

クリス・ナイツ > 「うーん、でもまだ書物が必要な位の魔法は無理じゃないかなぁ」

やはり自身の腕の悪さは自覚しているため、控えめにそう告げる。

「魔法かぁ……。好きになれるかなぁ。」

上手く言ったことがない分野に少し不安を覚える。
もっとも、剣の方でも上手くいってはないのだが。

「うっ……。頑張ります。」

ちょっと嫌そうだけど大人しく机へと着席する。

「それで魔法なんですけど、回復魔法がいいかなって。使えれば便利ですし、怪我した人も助けられるので……」

誰かを助けるために使えれば便利。そう考えたすえ、回復魔法が使いたいと結論を出した。

リスティ > 「簡単な魔法でも書物がある方が覚えやすいのよ?教科書みたいなのもあるから」

控えめに告げる少年に首を左右に振って見せ。
簡単なものもあるからと教えていく。次にはそれを持ってこようと決めて。

「クリスは難しく考えすぎなのかもしれないわね。
魔法を私だと思えば好きになれない?」

どうやらうまくいかない事で苦手意識を持ってしまった様子。
そんな少年に、自分と思えばと告げてみて反応を伺い。

「頑張ったらご褒美もあげるわ。だから一緒に頑張りましょう」

いやそうに見えるが大人しく机に座ってくれれば、まずは何の本が積まれているかを確認していき。

「回復魔法ね。うん、優しいクリスにはぴったりかしら。それに…誰かを傷着ける魔法よりも覚えやすいわ」

その結論にそうしましょうと微笑み。
腰のポーチから…どう見ても入らない大きさの魔導書を取り出し机に置いて。

クリス・ナイツ > 「そうなんだ。じゃあ、今日の出来があんまりにも酷かったらお願いしようかな?」

まあ、恐らく最初からそんなに上手くいかないだろう。

「魔法をリスティ…‥。うーん…うーん…、そう考えられたら楽なんだろうけど。」

そんなに上手く置き換えて考えられなかったのか、頬を唸った後にポリポリと頬をかき。

「ご褒美……、いや、リスティが一緒なら頑張れるよ。
ん、この本?大した本じゃないよ」

ご褒美という言葉に少し考え走らせるが、頭を振り。一緒なら頑張れると。

積まれた本は剣の手入れや、薬効のある雑草などの真面目な本が積まれているが、あんまり読まれてないのか、ほこりがうっすらとかかっている。

「うん、まずはそれから覚えれたら便利だよね。…ってどうやってその本入ってたんだろう。それも魔法なのかな。」

明らかにポーチより大きい本に驚く。

「じゃあ、先生、まずはどうしましょうか!」

膝に手を置き、教えを得る態勢を取る。

リスティ > 「むしろそういうのを無しに覚える方が難しいと思うわよ?
何事も基礎を覚えるのに我流は無理だもの」

これは思っていたよりも大変そうだと少年を見て。

「やっぱり難しいかしら?でも、今日からは私が教えるのだからきっと好きになれるわ」

うなり頬を掻く少年、流石にうまく置き換えれない様子に息を吐き。
これからは自分が教えるのだから好きになってくれるはずと前向きに。

「一緒だから頑張ってくれるのは分かってるわ。でもご褒美がある方が頑張れるでしょ?
そう……て、殆ど読んでないみたいね」

一緒なら頑張ってくれるのは分かっている、その上でご褒美があればもっと頑張れるでしょう?と微笑んで見せて。
詰まれた本の内容に騎士に必要なものや薬草になる雑草の本などまじめな項目に驚くが…よく見れば埃がかかっている事にあきれてしまい。

「そうね、私は順番的に後になったのだけど。先に覚えておけばよかったって後悔したのよ。
これ?これも魔法の一つ、ポーチの容量が増えるのよ」

大きい本に驚く様子に簡単に種を明かし。

「先ずは魔法を扱うに当たっての心得と注意事項かしら」

少年の真面目に受けようとする姿に頷き少年の隣に。
本を開き先ず教えるのは本当に基礎的なこと。
必要ないと思われることだがこれも大事だというように真面目に説明をしていく。

クリス・ナイツ > 「はは、必要だと思って買ったのは良いんですが……
そうですね、ご褒美期待しちゃってもいいですか?」

苦笑いを浮かべ、本を端へと追いやる。
ご褒美はどんな内容かはわからないが期待して先生の顔を見る。

「魔法って本当に便利なんだなぁ。
とと、注意ですね、魔法で逆に身体に悪影響出たらダメですもんね」

全く慣れない分野で、気をつけながら話を聞いていく。

リスティ > 「クリスはまずは机に向かう持久力を鍛えないといけないかしら…。
ご褒美はクリスがどういうのを欲しいか聞いてからになるわね」

追いやられる本を目で追いかけ、まずは机に向かい本を読ませる方がいいのかとふと考え。
期待をしている少年に、少年の好きなことというように返して。

「本当に便利なのよ。腕がいい人だと記憶を奪ったり人を操ったりもできるから。
そういうことよ。風邪に回復魔法をかけて悪化させることもあるの。
だから使いどころも考えないと駄目なのよ」

慣れない分野の説明を真面目に聞いてくれる少年。
褒めるようにそっと頭を撫で、そうしてここが大事と肩が触れるほどに身を寄せて丁寧に説明を続ける。

クリス・ナイツ > 「そうですね……やっぱり座学は苦手で……。」

頑張るとは言ったものの、今にも我慢出来ないとうずうずした様子である。

「ご褒美……どんなものでもいいのかな……。でもまずはその前に頑張らないとですね。」

ご褒美の内容を考えを巡らせるが、その前に今の勉強を考えなければと、途中で考えるのをやめる。

「洗脳ですね……悪い事にも使えそうですし、色々知っておくのも良さそうですね。」

将来騎士として魔法を使った悪事に会わないとも限らない。
その対策として知っておくのも悪くないと。

「り、リスティさん……っ。ちょ、ちょっと近くないですか?」

肩と身体が触れれば、ドギマギした様子で指摘をする。
集中力も途端に途切れてしまう。

リスティ > 「クリスが目指す騎士はきっとこういう事はが必要になると思うのよ。
だって…クリスはただ剣を振るい敵を倒すだけの騎士にはならないでしょ?」

我慢できない様子に時折見せる大人っぽさとは逆に子供っぽく見えてしまい。

「クリスが頑張るなら私が出来る範囲なら叶えてあげるわ。でも頑張らないと無しだからね?」

ご褒美の事を考えている様子であったが直ぐに気持ちを切り替えた姿。
やっぱり真面目だと少年を見詰めてしまい。

「かなり難しい魔法ではあるけど使える人はいるから。知っておくと対処できるようになるわね」

少年に知っておくと便利と同意をして。
これから教えていくに当たってそういう魔法に効果のある護符を持たせるべきかと考え。

「クリス……私たちね。もっとすごい事をしたのよ‥。だから大丈夫でしょ?」

少年の指摘にはっとして頬に赤みが差し。
それを誤魔化す様にそう言って、説明を続けていく。