2023/07/01 のログ
ソアラ > ぐるぐるぐる繰り返す。
長い針と短い針が何週しても繰り返す。
太陽が昇り、月が沈み、太陽が沈み、月が昇っても。
訪れる者がいない限り、誰かが迷い込まない限り、少年は永遠のティータイムを繰り返す。

「……いい加減紅茶と焼き菓子以外を口にいれてたいものだね。」

ゴーストの少年はティーカップを置くと代わりに焼き菓子を指先で摘みあげ、ポイと口に放り投げて、咀嚼する。
――…美味しいことは美味しいのだけど、それをずーっと食べ続けるのだから当然飽きもくる。

甘い焼き菓子の香りがするため息を大きく吐き出して、まあ、この境遇には笑うしかなかった。

極稀に屋敷の敷地から出る事ができるのだけど。
その出る事が出来る条件がさっぱりわからない。
だから繰り返されるティータイムを過ごすしかないのだ。

あー紅茶が美味しい…お菓子が美味しい。

少年の楽しげな声が庭に響く。
半ば自棄になってると聞こえなくも無い声が……。

ご案内:「メグメール 自然地帯 森の洋館」からソアラさんが去りました。