2023/05/14 のログ
ご案内:「メグメール 自然地帯 森の洋館」にソアラさんが現れました。
ソアラ > 『メグメール自然地帯 森の洋館/夜』

メグメール自然地帯の何処かに存在する洋館。
一度足を踏み込んだモノは出ることは出来ない。
洋館には財宝が隠されていて見つけたモノはお金持ち。
洋館の主を満足させれば魔法の武具を授かる事が出来る。
噂は諸々あるのだが、事実は誰も知らない。

周囲は既に真夜中といっても差し支えのない時間。
しかし屋敷の窓には明かりが灯されており、窓には人が忙しそうに右往左往しているシルエットが見える。
耳を澄ませばメイドを叱咤する老人の声やメイドが客人に声をかけるその声が聞こえるだろう。

そして屋敷の広い庭では少年が一人お茶を飲んでいる。
白い大理石の石畳みと柱と屋根と俗に言う白亜の庭。
その中心にはアンティークの白いテーブルと白い椅子。
少年は其処に座り、白磁のティーポットにティーセットを使って優雅にティーターム。

それを明るく照らすのは屋根から吊るされる柔らかな明かりのランプ達、白いテーブルもティーセットも少年も其処だけを周囲の闇からハッキリと浮かび上がらせている。

もし今宵メグメールの自然地帯にある森で迷子になれば、洋館に誘われるだろう、誘われて少年のティータイムに招かれる。

それは誰かではなく自然と足が向くもの、或いは青白く輝く人魂に誘われ案内される、と方法理由は様々であるが、招かれる事に間違いはない。

怪しいはずなのに、怪しく感じる事は難しい。
危険だと考えても、安全だとそれを上書きするように何かが囁く。

――…此処は森の洋館。
東方で言えば迷い家とでも言うべき、それ自体が魔物や迷宮に良く似た存在である。

ソアラ > 悪意と害意には報復を。
善意と好意には祝福を。
少年は幾度もティータイムを繰り返し、幾月も幾年も来訪者を待ち続ける。

ゴーストだから朽ちることはない。
まだ若くして散った少年の幽霊は来訪者が無ければ、お茶以外にも焼き菓子を摘み、終わることの無い空腹を満たしながら、一人の時間を過ごすのだ。

王都と呼ばれる場所に遊びに行こうか。
港湾都市と呼ばれる場所も行ってみたい。
何て考える幽霊少年は永久の時間を持つとしても、退屈はしていないようだった。

ご案内:「メグメール 自然地帯 森の洋館」からソアラさんが去りました。