2022/08/22 のログ
サロメ >  
「安く見られているわけでないのも理解っているがね」

クスリと微笑み、視線を再び合わせる
何か裏がある類の物言いでもない、ただの素直な言葉であることは伝わっていた

「──だが素直すぎるのも如何なものかな」

立ち上がり、顔の間横へと手を押されれば
その体躯の差はより明瞭となる
文字通り大人と子供ほどの体格の差がそこにはあったが

「"おばさん"は頂けない。──若いと言うつもりもないが」

それに臆したり、怯んだりする様子もない。…もっと言えばキュンときた様子もなかった
腕を組み、憮然とした表情を浮かべ、じーっとロンの顔を見上げ

「この歳で初心でもないが、誰にでも抱かれる主義じゃない。今日のところはフられてもらおう。。
 ───が。」

「こうやって真っ直ぐにそんなことを言われたのは随分と久しい。
 久しぶりにこの砦の中で自分が女だということを自覚させられたよ」

壁に押し当てられている巨躯の腕を軽く叩くように、ぽん、と触れて

ロン・ツァイホン > 答えを待つようなこともなく、すぐに彼女は自身へと視線を合わせて。
嫌悪感や侮蔑の感情、あるいは怒りの感情などが浮かんでいるわけではない金の瞳を受ける。

「はぁ……まぁそりゃそうですよねぇ」

なんて、半分期待通り、半分残念な気持ちを抑えきれないようで。
肩を落としながら、大きくため息を吐く。

「どんな理由があれば抱かれてくれるかだけでも聞いておきたいものですが――」

そう話して、軽く自身の腕を彼女の手が触れる。

「―――ふふ。じゃあ言質はとりましたよ、『今日のところは』って。
なら希望はあるわけですから、また次回に期待しましょうかね」

くす、と笑って、彼女から一歩離れて。
性欲発散は明日までお預けかぁ、とぼやきながら顔を手で覆う。

「いちおう諦めてはいないんで、もしイイと思ったら言ってくださいね。
あ、こっちからもアタック仕掛けるんでよろしくお願いします」

そこに恋愛感情はない、あるのは純粋な性欲というもの。
好意はあるのだろうが……そこまで踏み込むことを、彼女は許してくれないだろうと直感して。

サロメ >  
「欲に忠実、真っ直ぐなところは好感が持てるけども、な。
 さすがに顔を合わせたばかりの男に自分を抱かせるほどではないぞ」

苦笑を浮かべながら、自分から離れる様子を見て
諦めていない、という言葉を受け片眉を顰める

「それは…そうだな。貴殿の自由、だろう」

それはそう、と言いつつも内心はやや困り顔
なぜなら、そういった手合いから何度もアタックをかけられた経験が一度もない
それは別に相手が純粋な人でないからとどうこういう言うようなものでもなく…

「まぁ、あまり私のような女に期待は抱かないことだ。
 すまないが、今日のところは勝利の宴を楽しんで紛らわせてくれ」

そばに置いた空の盃を手に取り、いい加減自分も賑わいの中に戻ろうかと

「──…ああ、そうだ」

「貴殿の思惑を是とできなかったことは兎も角、
 話すことで少々重い気は紛れた。礼を言おう、ありがとう」

師団長ともなれば軽率に話しかけてくる者もそうそうはいないのだろう
彼の素直な物言いに倣い、こちらも素直な礼を言うのだった

ロン・ツァイホン > 「それもそうですね。交換条件とか付ければ、あるいはとは思ったのですが」

カハハッ、とまた笑って、ふぅ、とため息を吐く。
なかなかに感情表現が豊からしく、そこから彼女が眉をしかめたのを見て不安そうな顔を見せる。

「んまぁそうですね。第二の教義が自由であることですから。
自分の自由と相手の自由は両立する、それが二つ目の教えです」

顎に手を当てながら、ドヤ顔を浮かべる。
丸サングラスのシェンヤン風の服となると、胡散臭さは数倍だ。

「かしこまりました。今は素直にその命令に従っておきますよ」

酒瓶を煽り、その中身を空になるまで一気に飲み干して。
新しい酒瓶を手に入れようと、彼女に背を向けたが。

「っと――――」

呼び止められて、振り向き。

「…………ふふ、私はただ、自分の神の教義を解いただけですとも。
あなたは神を信じていなくてもいい、ですがあなたに神のご加護があらんことを」

そう言って軽く頭を下げてから、その場を離れ、受け取った報酬の使い道を考えながら両者はわかれるだろうか。

ご案内:「夜のタナール砦」からサロメさんが去りました。
ご案内:「夜のタナール砦」からロン・ツァイホンさんが去りました。