2020/09/20 のログ
獣魔目録 > 解読の難易度が高い魔導書との睨めっこは暫く続く。
幸いこの身体は睡眠を必要としていない、事もないが常人よりは丈夫である。

欠伸を噛み締めながら獣魔目録以外の魔導書の協力を得て、解読は続く……。

ご案内:「図書館」から獣魔目録さんが去りました。
ご案内:「重く空気の澱む場所」にアマンダさんが現れました。
アマンダ > 質素なワンピースに身を窶し、厳重に目隠しを施されて、
後ろ手に金属の枷を施された両手首を、頑丈な鎖に繋がれて。
素足で歩くことを強いられているのは、冷たく湿った石畳の上。
恐らくは何処かの地下なのだろう、風の流れも無く、日の差す気配も感じられず、
歩きたくないと足を止めれば、後ろから乱暴に小突かれる。

背後から鎖の一端を持ち、歩いてくるのが男であるらしいことは分かるが、
何処へ向かわされているのか、誰かが其処に待ち構えているのか、
虜囚の身である己に知る由は無い。

やがて、辿り着いたのは一枚の扉の前。
背後に立つ男が、連れて参りました、などと声を発し、
其れに呼応するよう、正面で重い扉が開かれたと思しき、
重く軋むような音が聞こえたが――――――
其の奥に何があるのか、誰が居るのか、己には未だ分からない。
分かっているのは、此れが歓迎すべき事態ではないということだけ。
ただでさえ湿って重苦しい空気が、ますます澱んでくるようだった。

アマンダ > もたもたするな、と肩先を小突かれた、其の瞬間だ。

其処まで、少なくとも表面上は大人しくしていた虜囚が、
大きく身を捩って抵抗を示す。
ワンピースの裾が捲れるのも厭わず、振り上げた脚で背後の男を蹴って―――――

不意を突かれた男の手から鎖が離れ、虜囚は裸足で駆け出した。
靴も履いていない小娘の足で、視界も遮られていては、
とても逃げ切れるとは思えない。
其れでも、虜囚は逃げる。捕まればもっと恐ろしいことが待っている、としても―――――。

ご案内:「重く空気の澱む場所」からアマンダさんが去りました。