2020/09/05 のログ
エレイ > そして、男は客を迎え入れ──
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」からエレイさんが去りました。
ご案内:「拠点の宿」にアーネストさんが現れました。
ご案内:「拠点の宿」にシンディ・オーネさんが現れました。
アーネスト > 二週間に渡る遠征も終わり、久しぶりに帰ってきた王都。
すぐにでも宿に戻って恋人の顔を見たかったが、ギルドへの報告や戦利品の処分など何だかんだとやることが多かった。
結局宿に戻ってこれたのは日が暮れた後。
お世話になっているパーティのほうも身体を休める目的で数日は休みにすることが決まっている。
思えばこれほど長い期間顔を合わせなかったことなど記憶にない。
旅の途中で何度も恋人のことを思い浮かべたし、帰りは足取りが早くなりすぎて怒られたりしたものだ。

「ただいま!ディオ、帰ってる?」

そんな抑えきれない想いを表現するよう思い切り扉を開く。
大きな音と共に部屋へと足を踏み入れた少年は、長旅のせいか日に焼け薄汚れ、そして、装備にもかなり傷が増えていた。
それは革鎧に大きな傷が入り、応急処置を施しているほどに。
しかし、少年は満面の笑顔だった。

シンディ・オーネ > 二週間の遠征だが、それは予定の話。出発してしまえば連絡の手段は無くどこでどうしているかも分からない。
ただ待つより他に無く、あまりにも遅いようであれば冒険者ギルドに問い合わせるがそれで何かが解決したりはしないのだろう。
捜索願いを依頼してもいいし、自分で探しに行ってもいいが、冒険者ってそういうもの。

そろそろ心配になってくる独りの夜に、勢いよく扉が開き心臓が跳ねた。

「ッ――! ああ、アニー、おかえりなさい。」

いつもなら開け閉めは静かにとたしなめたところかもしれないが、この日ばかりは安堵の笑みがこぼれた。
特にいつもと変わらないカーペンターめいた黒ずくめの普段着で、入り口に歩み寄り荷物や装備の取り外しを手伝おうかと。
怪我は無いわねと満面の笑顔から下に視線を移して、応急処置されている防具にぎょっとする。

「なにこれっ… 怪我した!?」

アーネスト > 久しぶりに見た恋人の顔に笑みが浮かんでいるのが何よりも嬉しい。
すぐにでも抱きしめたい欲求に駆られるが薄汚れた鎧で抱きつくのはさすがに理性を総動員して我慢した。

「ただいま、ディオ!
 まあ、少しね。
 でも、もう治ったから大丈夫。」

もう一度帰宅の挨拶。
そして、心配そうな恋人と対象的に少年は屈託のない笑顔を浮かべる。

「俺の傷がすぐ治るのは知ってるだろ?
 もうなんともないよ。
 でも、さすがに鎧はちょっと買い替えかな。」

バックパックを床に置き、鎧を取り外していく。
下のシャツに血が付着していないのは、さすがにそれは着替えたからだろう。

シンディ・オーネ > 「…どうせすぐ治る、とは思わないこと。」

治す間があれば良いが、慢心に殺されてくれるなというこのやりとりはきっと毎度のもの。
ひとまず大丈夫そうだと認識すれば、少し複雑そうにしながらも改めて微笑んで…
我慢してくれているなと感じるが、こんな時は良いのだとそっと身を寄せ首に手を回す。
防具にきゅっと身体を押し付けて、唇を重ねようと。

アーネストから見て私に、何も変わりがないといい。
ちょっと事件のあった二週間。それを伝えるべきかどうかずっと悩んでいたが、
伝えてどうなるものでもない。嫌な思いをさせるだけなのだから秘めておこうと、本人を前にすると逃げてしまう。

すぐに離れて、改めて荷物の解除を手伝おう。

「守ってくれたのね。鎧――」

そうだ、ノウブルに作ってもらったら?という言葉は、思わず飲み込んでしまった。
お願いしていけないことはないと思うのだが… 言葉を続けないままでも不自然ではないかなと、そのまま。

「お風呂、入るでしょ?」

ためておきましょうかと、そそくさ浴室へ。

アーネスト > 「わかってるよ、ディオ。」

身を寄せてくる恋人の様子に寂しがらせてしまったなと少し胸が痛む。
鎧越しでは感じられない柔らかな身体を抱きしめ、重ねるだけの優しい口付け。

「そういえば、ディオも防具を新調するって言ってたけどどんな感じ?
 もう出来た?」

鎧を脱いで楽な格好になり、ようやく一息。
恋人が何か言いかけたようにも思ったが、まあ、気の所為だろう。
話しかけている間にまるで逃げるように浴室へと向かった恋人の背中を何とはなしに見送る。

「お風呂か……。」

本当は今すぐに恋人の柔らかな身体を貪りたい。
もう顔を見た瞬間に勃ってしまってる。
二週間もの間禁欲したのだから、今晩は何回か求めても許されるんじゃないだろうか。

「じゃあ、一緒に入らない?」

二人別々に入ってから……なんて悠長に待っていられる自信がない。
少し上ずった声で浴室へと向かって声を掛けた。

シンディ・オーネ > 本当に分かっているか?と、キスから離れた目は少しジトっとしていたが、分かっていると思っておこう。

「――ぅえっ!? えっ、あっ、ぼ、私のは、結局まだ狩りについて行けてなくて。」

アーネストには、ノウブルに防具作成を依頼するつもりで、狩りを手伝えばお題をまけてもらえるという話はしてあった。
他の男と外泊の仕事になるが、アーネストは快く許可してくれて、今も予定通り行くつもりではあるが…

「採寸… だけ、してもらって。ノウブルが持ってる在庫から材料出してくれるという話だったかしら、
 それでも受け取りは、狩りに行ってからになるかもしれないけど…
 そうだ、ノウブルと別の仕事は受けたのよ。
 道楽貴族が遊び半分で立ち入った遺跡に忘れて来た武具を回収しろって話だったんだけど――」

やや多弁だがつもる話があるのは本当。
浴槽ざっと洗って湯を張りながら。
…一緒にと言われると少し気恥ずかしい気がするが、アーネストがそうしたいなら、今日は答えてあげたい気分。

「狭いわよ? …いいけど。」

ちょっと照れた顔で支度をしよう。

アーネスト > 「やった!」

恋人が一緒にお風呂に入ることを承諾してくれると嬉しそうな声が部屋から聞こえることだろう。

「二人で入るんだったらお湯も少なめでいいよね。
 あ、そうそう。
 今回結構稼げたからさ、一月分の宿代入れておいたから。」

上着を脱ぎながら浴室へと向かう。
以前よりも引き締まった身体には筋肉の筋が浮かび、一端の冒険者へと近づいていることが伺える。
そして、その肩から胸へと掛けてうっすらと残る三本の爪痕。
多少の傷なら家宝の剣の効果によりすぐさま治る少年の身体にまだ傷跡が残っている……それはすなわち多少では済まない傷を負った証拠。

「二人で遺跡入ったの?
 古い遺跡は罠が生きていることも多くて危険だって話だけど大丈夫だった?」

浴室でズボンと下着を脱ぎ捨てると下半身が元気に跳ね上がる。
下腹部に張り付くようそそり勃つそれはすでに先端が半分皮から顔を覗かせるほどにビンビンだった。

シンディ・オーネ > 「――あら、さすが二週間。上手くいったのね。」

もはや二人でお財布一つな感覚だけれど、そういう支払い方だとご馳走された気分になるのは何だろう。
おかしそうに首を傾げながら、しかしアーネストの稼ぎなのでどちらにしてもありがとうございます。

「……。」

パジャマなんて用意してないが寝間着とか出しておいて、
ちらちら目をやるアーネストの体つきが変わってきていると、何だか嬉しく、なぜかちょっとだけ寂しい。
二人裸で浴室へ。そこで既にアーネストがビンビンだと、お風呂入ってからよ?と微妙そうな顔になってしまうが…

「…ステッパーズ遺跡ね。掘り尽くされた遺跡だと思ってたけど、入った所が悪かったのかトラップ連鎖よ。
 死ななかったのが不思議なくらいだけど、案外切り抜けられるからステッパーズなのかしらね。
 でもメデューサまでいるみたいだし、あそこに行く時は要注意。」

…甘く見ると死ぬと真面目くさって言って。
その顔が妙に赤いのは、二人でお風呂でアーネストに照れているのだ。

また少し胸が苦しくなって、この話の流れで今打ち明けてしまおうかなとまた悩むけれど、
また逃げてしまう。そんな話をするよりも、そうだ、せめて…

「ぁ、あー… アニー、洗って、あげようか…?」

もごもごと。

アーネスト > 「ステッパーズ遺跡?
 どこにあるの?
 どんなトラップがあったの?」

冒険に憧れて冒険者になった少年は、恋人が経験した遺跡の話に瞳を輝かせる。
今回の冒険は魔物退治がメインだったが、いつか遺跡に潜ることもあるだろう。

「メデューサって……。」

恋人の思わぬ提案に思わず言葉を失う。
もう見慣れた恋人の裸身へと視線を向けるとさらに股間が跳ね上がる。
二週間お預けだった両手に余るほどの大きな胸、そして、その引き締まった足の間の魅惑の孔……。
それを想像し思わず喉が鳴る。

「あー、うん、じゃあ、お願い。」

期待に顔を紅潮させ椅子へと腰掛ける。
お風呂で身体を洗ってもらうってなんか……冒険者仲間に聞いた風俗のようだ。