2020/08/30 のログ
■獣魔目録 > 魔導書だけあって鑑定・翻訳は得意である。
魔導書であればいかに古い書であってもだ。
逆に魔導書と同じような文字を使っていてもそれ以外はできないわけではないが時間が掛かる。
感応と言うべきか対話というべきか、本を読む文字を理解することが出来るまでに時間が掛かるのだ。
まあ時間なら腐るほどあるので急くものでなければゆるゆるとやればいいので問題は無い。
という間に本日の返却分は全て検分と清掃を終えて籠に仕舞い、作業は終了。
残り時間は新たに迷い込んできた魔導書の翻訳を楽しむ事にする。
フード奥から零れる笑みの形を描く口元。
開くのは主である獣魔目録に感じが似ている緑色表紙の本。
早速ローブの袖から指先を少しだけ見せながら、本を開いていく――…是もどうも召喚系の本であるのは開いた刹那に香る魔力の反応でわかった。
実際に使いながら試しながら読み進めたいが……今宵は来訪者居らず。
残念であるが視線を目次に記述されている文字へと落すと、ふむ、と小さく呟いた。
■獣魔目録 > 暫くそうして翻訳解読作業に浸る。
きっと朝日がのぼり、己の姿を本に戻す必要のある時間まで。
ゆるやかで穏やかで凡そ魔導書には似つかわしくない時間が過ぎていくのであった。
ご案内:「平民地区/図書館」から獣魔目録さんが去りました。