2020/08/24 のログ
ノウブル > (女が初心に不安がる事のどれもが、此方からすれば気にする様な事では無い
慣れぬ手管も、何処となく見守って仕舞う心地になるのは、己が性格の問題だろうか
決して上手い訳では無い、だが、良く頑張って居ると撫でる掌は其の儘
女の唇の中で、硬さを増し行く熱塊と共に、舌先へと
皮を被って居ては御目に掛かれぬ、雁首の凹凸を擦り付けて。)

「……何か、気になるか?
そう、咥える。 ……咽喉までとは言わん、そうだな…、……今は、此処まで、だ。」

(――咥える、と言う行為に困惑する女に、僅か間を置いて
誘導するかに、ゆっくりと熱塊を、苦しくならぬ程度に押し込んでみようか
咽喉までは先端を届かせずに、舌の上で裏筋が、前後に擦れ合う様に
女も知るだろう雄の律動が、ゆっくりと、其の眼前で繰り広げられるのを見せて遣りながら
其の鼻腔へと、濃い雄の匂いを充満させ、更に

とぷりと、鈴口より滲ませる、透明な蜜を舌先に滴らせた刹那
匂いが、脳髄へと染み付く様な濃さにまで。)

「―――――……続けて見ろ、其の儘。」

(するり――頭を撫ぜていた掌が滑り降りて行く。
僅かに、上体を傾けながら、延ばした両手の行きつく先は
女の豊かな乳房の重みを、柔らかく持ち上げ、鷲掴むモノ
根元からゆったりと絞り上げ、先端へ向けて充血を促しながら
叶うならば芯を捕らえ、大剣や大斧を奮う其の武骨な指先に反し
丹念に、解す様に、指先を沈ませ、悦を引き出そうと

小指が時折、先端を擽り、きゅうと捏ねて遣るなら
果たして其の刺激を、女は何処まで悦として受け止められるだろう
其れも含めて――試す様に、か)。

シンディ・オーネ > 「…ぁ、いえ? でも、えっと… こんな、だったかなと… 興奮、してるの…?」

お口でしてくれただけあって、されるのも気に入ったのかと。
しょうがないなあ、って口調が少し嬉しそうなのは、自分も良かったからなのだが、
だからといってそれを続けるかどうかには大きな葛藤がある。
…そんなの、ずっぽり咥え込みながら葛藤してみてももはやただのポーズかもしれないが。

「…っん、っん、っふ、っふぅ、っン… ん…?」

っふっふと鼻で息をつきながらちゅうちゅうと肉棒を頬張り、その脈動を感じ取る。
やがて異質な味が広がると『出した?』と戸惑うがどうもそんな様子ではなく、
幻惑のためか、あるいは雌としてクラクラさせられると、自然、この生殖器の機能に思い至れた。

任されるままに、おっかなびっくりといった調子で少しだけ自分から深く咥え込み、
そうする直前までの位置より手前にちゅるると唇を引いてみる。
ちょっと変な顔してしまうのだが自覚なく、こう?と見上げながらちゅっぽちゅぽ、
前後するだけの動きだけれど少しずつそれらしい体裁を整えていく。

「――んぇ? ろうしは…」

覆いかぶさって来る形の上半身に、おおう?戸惑っていたら、乳房に掌。

「――ッンぃっ…!?」

思わずちょっとだけ歯が立ってしまったかもしれない。
びっくくんと肩を跳ねさせたのは、刺激が強かったからではない。
雄のニオイに、味に、知らず昂らされていた体が、触れられてようやくそれを自覚した。

いつもされている事なのに、どうしてこんなにキモチイイのか。

触れ方も、恋人のがっつくそれとノウブルの緩急つけるそれは違う。
丹念な愛撫に身をくねらせてふーっ、ふーっと熱っぽい息をつく。
腰にしがみつくような形でまだどうにか肉棒を咥えてはいるが、すっかりお留守だ。

「ンっ!ンっ!ンんんッ…!」

先端を擽る刺激に喉をきゅうきゅうと鳴らすような声を漏らし、
痛いくらい勃起させられた乳首は、捏ねるような触れ方をされると更に痛むが、
それだけではなく痺れるような快感を確かに生んでいる。

ふがふがと口の中の肉棒に息苦しさを感じてしまうが、
それで奉仕していた事を思い出し、じゅるっと溜まった唾液ごと抽送を再開した。
快楽にとろけさせられた意識は、動きを少し大胆にする。
それでも舐めしゃぶって前後する以上のものにはなれないが。

ノウブル > 「―――それは、な。
するなと言う方が無理な話だ。 ……それに、頑張って居るのが見えるからな。」

(他人の努力を嘲笑う事はしない。 初めは誰だって拙いのだ。
雄の興奮を呼ぶ物は、何も熟練された雌としての手管だけでは無いと
其れを何より証明するのは、女の掌に、唇に、捕えられて居る熱塊其の物
次第に、其の透明な蜜が溢れ、濃さを増して行くのに合わせて
舌と熱塊とが触れる度、粘ついた感触が包み始める
抽挿と吸い上げる動きが僅かでも在るなら、自然と摩擦が淫蕩さを産み
舌で感じる刺激も、其れまでとは異なる刺激に変化しよう

――一瞬、女の歯が立てられた際に、熱塊が跳ねる
けれど、表情に変化はなく、腰を引く動作も無く動じず
女の身体が、己が愛撫に悦を得て居ると判れば――より、指先を滑らせる
痛みとならぬ様に、痛みとなる寸前をはかり、刺激を強めて指を沈ませ
充分に先端がとがり切った後は、絞り上げるのではなく、其の尖りに狙いを絞って指を絡ませ

――擦り、扱き、捏ねる。 鋭敏な其処を、快楽に浸す。)

「―――シンディ…、……次は、俺の番だ。
苦しかったら離して良い。 ……御前を抱く。 其の前に…、……御前も、構ってやる。」

(――とぷ、とぷ…次第に口内を浸す蜜が、慣れぬ女の呼吸を苦しくさせるだろう
抽挿、と言う形自体が、まだまだ慣れぬモノであるなら、此れ以上無理強いをさせる心算も無い
ただ――もし、女が。 其の言葉に従って熱塊から離れようとするなら。
其の間際に僅か、跳ねた熱塊が、舌の上に飛沫かせる、熱
射精と言うには程遠い、けれど、其れだけで或いは――彼女が想う男の、其の瞬間よりも
余程に濃い、雄の気配を遡らせる、か。

そうして――指先は、明確に愛撫へと切り替わる。
感じる先端を重点的に愛でながら、其れだけでは無い箇所までも、性感帯として仕込む様に。
感じられる個所を増やし、範囲を増やし、乳房其の物で悦を齎して
時折――痛みの側に踏み込みそうな、鋭い刺激、を
快楽で、女の中の「雌」を、呼び覚ます様に。

そうして、其の末に。 女へと、声が響く。)

「―――――……立てるか? ……俺に、背中を預けろ。」

シンディ・オーネ > 今きもちいい事をしてあげているのは私だ。
そんな意識で、上手くいっているらしい事にほっとしていて、
自分が興奮しているという自覚は、奉仕に集中していた事もあり分かっていなかった。

乳房への愛撫に驚いて歯を立ててしまえば、ここは急所、痛かろうと気遣うけれど相手は動じておらず、愛撫は止まらず、
私の恋人はいつだって私に優しいけれど、こんなにどっしり構えて丹念に触ってくれる人だっただろうかと――

「――ッんンぅっ…! ッんン! っふゥんッ…!」

今は私の番だったはずだと、懸命に肉棒をしゃぶり続けるものの、
尖りきった先端に重点が置かれてしまうと、全く集中できない。
もう不衛生がどうとかいう意識は全く頭になくじゅるるとただただ吸い上げて、吸い上げて、
背筋をゾクゾク震わせていたら強めの刺激と重なった拍子にむせてしまった。

けんけんと少し咳込んで、上げる顔はすっかり熱に浮かされたもの。
肉棒に押し広げられていたクセで知らず大きめに開いたままの口で深く長い息をつき、
その呼吸にもうすっかりこの男のニオイが染みついてしまっているのを感じる。
これが区切りでは間抜けだし、奉仕を続けなければと思うけれど、それは男の言葉で許されて。

「…ごめんなさい。でも、平気よ?まだ…」

そもそも口での奉仕で達することが出来るのかも分からないが、これで止めて良いの?とうかがうように。
しかし余裕は全く無く、抱く、なんて一言にさえゾクリと反応してしまうほどだ。

「――っはッ… ぁァあッ…!」

よりやり易い形で体を晒してしまえば、愛撫はより的確に。
昂らせるための奉仕として丁寧に行われるそれが、快感と同時に、感じたことのないもどかしさを覚えさせる。
翻弄されるまま身をくねらせ、もう隠しようもなく擦り合わせてしまう腿は、粘性の液にぬめっている。
押し出されるように熱を帯びた声が自然に漏れて、こんなわざとらしいと押し殺そうとするものの、
基本的に快楽とは我慢するものではなく積極的に探索するもので、そんな経験から我慢なんてきかなかった。

「――っふぅー――… っふぅー――…」

興奮しきって息遣いがおかしい。
荒くなっているはずなのに長く深い、熱いため息を繰り返し、
促されるままによろりと立ち上がる。
こんなに足元が覚束なくなるものなのかと頼りない思いで、たくましい身体に背を向けた。
どうするの?と言われるままにしたは良いが分かっていない感じで、そろりと寄りかかる。

ノウブル > 「――――……心配するな、そうじゃない。
俺が、触れてやりたいだけだ。 ……それと…、……御前の、此処が欲しい。」

(疑念は、決して消えた訳では無い。
だが、今は其の疑念が、違和感として形を成すより前に、もう
身体が、或いは雄としての本能が、其の「先」を求めて居たのだろう
女が、己が言葉に従ってゆっくりと立ち上がるなら
其の体躯を後ろから抱き支え、二歩、三歩、後ろへと後退して――木箱に、腰掛ける
女の身体を、己が膝上へと座らせる形で招けば、両膝で、女の脚を開かせて

――秘裂へと触れる、熱塊のカタチ
今まで口で咥えていた、其の砲身を濡れた膣孔へと擦り付けて遣りながら
女の目元に、そして、首筋に、唇を触れさせ、肌を柔く吸い上げて遣り。)

「――――ゆっくりしてやる。 ……胎の奥にだけ、意識を傾けて居ろ。
痛ければ言え…止めては、やらないがな。」

(掌が再び、女の乳房へと沈み込み、形良く豊かな重みを歪ませる。
そうして女の耳元で、声を響かせ、促す言葉を伝えれば
其の身体を、ゆっくりと己が体躯の上を抱え上げながら――熱塊の先端を、膣孔へ押し当てる
今まで、一度も触れて居なかった其の孔は、蜜こそ溢れさせてはいるが、未だ頑なやも知れぬ
亀頭の先端が、浅く沈み込んだ後で、直ぐに捻じ込まれず、緩やかな往復を繰り返しながら侵入を深めて行くのは
其れを予測して居ての、雄としての気遣いだろう

そう言った部分は――女の想い人たる男と、同じ。
されど、違う点が在るとすれば、其れが、決して中途半端で終わらぬ事、だ

熱塊が奥へと押し込まれれば押し込まれるほどに、きっと、違いは感じられるだろう
開き切った雁首が、膣肉を鮮烈に摩擦する刺激。
砲身の凹凸が、女の粘膜を押し開いて其のカタチを覚え込ませて行く感覚
そして何より純粋に――其の、長大さ。 雌を屈服させる為の威容。
果たして――実際に、女の反応は如何だろうか。
きっと、予感するのは直ぐの筈だ。 このままでは、間違い無く
普段、許して居ない深いところまで、暴かれて仕舞う、と。 届いて仕舞う、と。)

「―――――脚は、閉じるなよ。」

(響いた声音に、果たして女が応えられるかは判らぬけれど)。

シンディ・オーネ > シンディ、と呼ばれる事に、熱に浮かされた頭で違和感を覚える。
アニーは私をディオと呼ぶ。男女が逆のようなあだ名が今はお気に入りで、
けれどそんな違和感は、その他もろもろと合わせて認識災害を破るほどのものではなく。

「――あ、ぁ、何…?」

背中を向けた形で後ろへ。
膝に抱えられる形で腰かけると、小休止だろうかともどかしそうに。
しかし脚を膝で割られれば、尻で、あるいは股で感じていた怒張をどうするつもりか想像もつく。
…あれ、でも届くの?という不安は、秘所にあてがわれるのを見れば払拭された。

「…ッッッ!」

良く見えてしまう事にうろたえて、やっぱりこんな形はおかしくないだろうかと背後の恋人を振り返ろうとするが、
首筋を吸われて小さく鳴き、再び乳房の形を変える手に震えて、観念した。
…男と女の厚みの違いは触れ合う度に意識させられるが、背中で触れるとまたこんなに違うのか。
ほんの一時抱かれる感触そのものに安らいで、抱いてくれる手に手を重ねる。

今日はもうすっかりしっかり濡れてしまっているから、いきなり来ても大丈夫だろう。

…そう覚悟するが、侵入する先端は、優しくもどかしく。
緩やかに余裕を持って分け入る感覚に、大丈夫よ?と声をかけようとした喉が、詰まった。

「――っえ…? ぇ、えっ!?ぇひっ…!」

あれ大きくない?やっぱりおかしくない?
圧迫感が、熱が、これまでの恋人と全く違う。
加えて、しっかり準備させられた身体はその差異に苦痛を感じておらずそれどころか――

「…っま、待って!ちょっと、まって…!
 ま、ま、ままマズイの待って本当にちょっとまってまって!」

ゾゾゾゾゾゾと、ほんの少しの移動が膣を痺れさせ背筋を震わせる。
快楽ではあるのだが知らない信号強度は苦痛。
密着した膣の中、肉襞を雁首が引っ掻くと抉り出されるのではないかと思う。
恐怖に上ずった声は、しかし甘さを失わず。
脚は、言われるまま男の膝に頼らない開脚を続けている。
おそるおそる結合部に目をやれば、いやらしく吸い付き引っ張り出されている自分のそこが離すまいとするかのようで、
その興奮にきゅうっと内部をうねらせてしまうが、問題はその先に見える余白だ。

「――ァ、ぁ… ぁあああ…」

止めてと言っても宣言通り止めてはもらえなかったのか、
あるいは自分で動き出すことで再び許可を与えてしまったかもしれない。
少しずつ深くなる抽挿が、まだ奥までくる。
既にたまらないのに、動かれるだけで辛いのにどうなってしまうのかと、
恐怖と期待にいやいやするように頭が振られ、リズミカルに悲鳴が響く。

ノウブル > (当然だ――己は、アニーではない。
だが、アニーと呼ばれる事に違和感を感じる事も無い儘に
まるで、己がアニーの代わりを担って居るかの如くに触れさせた唇が
恋人であると言う女の違和感を、払拭するのに寄与するのだろう
熱塊を見下ろしてうろたえていた其の声が、けれど、程無くして変化する
制止を求めて素っ頓狂な声が、徐々に甘く蕩け、意味を為さなくなるなら
ずる、ずる、と捻じ込まれ行く熱塊が、挿入へと歓喜する様に跳ね上がり
粘膜を、其の襞を失う程に押し広げながら、奥へ、奥へ――

女の声に苦痛が混ざらぬならば、小休止すら与えず
其の砲身がついに、女の臍下までの侵入を果たした頃
ぐちり、と、亀頭が衝突した奥底の壁に、甘く口付けを果たす
熱情にぷくりと膨らむ奥の肉輪へ、其の穂先を嵌め込む様にして押し付けたなら
漸く一瞬、侵入が其の勢いを緩める、が。)

「―――――………舌を噛むなよ。」

(一言、囁く様な声で忠告が響いた。
直後、間を置いて、ずんっ、と熱塊が更に押し込まれ――
未だ、全てを押し込み切って居ない砲身で、女の子宮を甘く拉げさせよう
奥が、重く押し上げられる感覚が、女にも判るだろうか
深い深い挿入感が其の儘、骨盤を腰骨を通して刺激を齎し
抱かれる、という事が如何言う事かを、知らぬままだった女へと、教え込む

奥へと亀頭を押し付けたままで、敢えて、貫かれたと言う実感を強めて遣りながら
腰を揺らし、じりじりと子宮を揺すり立てて遣れば、其の瞬間から

乳房や、或いは拙い愛撫では決して知る事の出来ないコトを、知る筈だ。)

「―――――……覚えたいだろう? 期待して居るだろう?
一度知れば、もう戻れん。 ……御前の身体に、刻み込んでやる。」

(――但し、其れは女の想い人たる男の其れでは無く
其れ以上に雄でしかない、男によって、だ)。

シンディ・オーネ > 「――ッあああっ、っやあ、あっ
 ッうううんっ、ほっほんとにぃんンンッッッ…!」

――例えばこれが自慰ならば、絶対に手を止めている。
キモチイイが、キモチイイが怖いし辛い。ほんとうに辛いのと訴える声は苦痛とみなしてもらえず行為は続き、
声も抑えられなければ姿勢の制御も何も無い。未熟な感性に過剰な刺激はただ逃げるように身体を暴れさせるが、
逃走を意図したものでなければ抱きとめるのも容易だろう。

相手の顔が見えない事が、また少しあられもない姿を晒すのを手伝っていた。
取り繕った表情もなく、泣き顔のようにひいひいあんあん鳴かされて。
その中で何度かは、既に判別のつかない絶頂を迎えてしまっている。

仰け反る背を男の体に押し付けて、ピンと張ったつま先は床を引っ掻き宙をさ迷う。

「――っふッふぃいイイッー――ッッ!」

奥底まで満たされて、奥の奥にはまた違った刺激。
だが、どこがどうとか冷静に感じてはおらず、状況を理解せず、一際大きく鳴いて一時の息継ぎに喘いだ。
ひゅーひゅーと喉を鳴らして、男も達せたのだろうと深い深い余韻に――

「――っは!?!?」

浸る間もなく、不穏なささやきとともに、身体に知らない衝撃が走る。
自分の体が、肉が、こんな揺れ方をするのかと素面なら新鮮に思ったりもしただろうがそれどころではない。

「――――――ッッ~ッ!ッ!ッ―――」

チカチカと視界がおかしい。呼吸に音が付いただけといった、今度こそ声にならない悲鳴を上げて、叩き込まれる快楽に翻弄される。
汗に涎に鼻水涙と、全身ぐっしょぐしょにして男の腕の中。

覚えたい? 期待? やめてと言ったはずだと、言葉をかけられれば我に返って中止を求めようとするが言葉にはならず――

ここまでのどこで中止されてもおそらくは不満なんて残らなかった身体に、天井を押し上げる快感を覚え込まされ、
そんな感覚の嵐の中で、そう長くもたず意識を手放してしまう事になる。

行為による失神なんてフィクションだと、もう笑えない。

――幻惑が解けてもこの記憶は消えなかった。
ノウブルも同じ状況だったのだろうと思えば魔術系のトラップに気付けなかったのは自分の落ち度。
責めるような事は決してしないが、しかし事態は深刻に重大である。

ここから、どのようにして生還したのかはよく覚えていなかった。
ただ貴族の子息がここで紛失したという依頼の品は回収され、
二人で仕事を達成した事が冒険者ギルドの記録に残り、報酬を受け取る。

別れるまでノウブルとはこの事についてあまり話を出来ず、
非常によそよそしくなってしまうが、しかし防具作成をキャンセルしたり、これきりにしようとは言わない。
…これは卑劣な罠にかかった結果。私はノウブルを、アーネストと誤認させられただけなのだから。

ご案内:「ステッパーズ遺跡」からシンディ・オーネさんが去りました。
ご案内:「ステッパーズ遺跡」からノウブルさんが去りました。