2020/07/01 のログ
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。
その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。
なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。
「──はーいお疲れチャン。また来てくれたまへ」
そんな中の一室から、満足げに出ていく宿泊客を笑顔で見送る、スタッフ用の作務衣姿の金髪の男が一人。
今日も今日とて知り合いからの依頼で、臨時のマッサージ師として仕事に精を出しているのだった。
「ふぃー……こういう普通のマッサージも悪くはないのだが、そろそろ一発エロマッサージでもしたいところであるなぁ」
個室内に戻り、施術用のベッド脇の椅子に腰掛けながらそんな詮無い独り言を漏らす。
今日は現状、立て続けに男の『標的』にならない客の来訪が続いたため、男はごく普通のマッサージ師として
仕事をこなすばかりであった。
男としてはそれもそれでやりがいを感じなくはないのだが、やはり役得の一つぐらいは欲しいところであった。
「まああそれも時の運というヤツなのだが……──おっとと一息つく暇もなさそうだったな」
ボヤキを続けようとしたところで、閉じたばかりのカーテンが開く。
さて、やってきたのは男の『標的』になりうる客か、それとも……。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエウロペさんが現れました。
■エウロペ > 何かと肌のべとつく今日この頃。
汗を流そうとやってきた旅籠の大浴場にて、初対面の他の客たちと親睦を深め、ありとあらゆる意味で良い汗を流して、すっきりとしたところ。
ただ帰るにしてもあまり天気も良くなさそう。
少し時間をつぶすには…とその豊満な身体を隠しきれない浴衣姿で練り歩いていれば、目に入るマッサージ室。
吸い込まれるように、女は入っていった。
「あら…!」
そんなわけで案内された個室の一つ、そこのカーテンをくぐってみれば見知った顔。
当然のように驚くが、彼の性格を考えればなんかいろいろと察することができるようで、あらあらあら…とばかりのいたずらっぽい笑みを浮かべて見せた。
■エレイ > 「へいらっしゃ──っておおう、エウロペではぬぇーか。よう久しぶりッ……ってなんですかねぇその笑いは」
開かれたカーテンの向こうから現れた豊満な人影、その肢体と、顔とを順に確認すれば、
見知った相手だと知ってこちらも驚いたようにその名を呼び。
笑顔で挨拶するも、何やら悪戯っぽく笑う彼女に文句有りげに唇を尖らせてみせる。
男としても彼女が何を考えているかは概ね察することはできているので、その態度も戯れのようなものだが。
「──まああそれはそれとして。ココに来たってことはマッサージのお客サン、っていう解釈で
エエんだよな。なら何か要望はあるかね? 特になにもないならお任せコースということになるが……」
それからオホン、なんてワザとらしく咳払いをして、とりあえずは従業員としての応対をし始めて。
■エウロペ > 「んー、フフフ…エレイにぴったりのお仕事だなぁって、思っただけ」
何をもってぴったりなのかなど、知れたところだ。
相変わらず表情豊かで愉快な男性の仕草に、気心の知れた態度で接して。
遠慮なく、個室に足を踏み入れる。
「うーん、しいて言えば腰…だけど、エレイのお任せでいいよ。
どうすればいいかな…服とか、脱げばいいの?」
直前まで大浴場にていろいろあったのだ、疲れている部分と言われてしまえば自然と腰に手が伸びて。
もっとも彼がそれを知る由もないが。
もちろんマッサージはしてもらうつもりで、ほとんど彼にお任せしよう。