2019/09/04 のログ
ご案内:「九頭竜の離れ温泉」にエルディアさんが現れました。
■エルディア >
夏というやつは実に厄介だと思う。
まず暑い。地域によっては湿度まで上がってしまって
廃熱効率が下がってしまう。
そんな中、お気に入りをモフモフすると表面温度の高さに少しだけ驚いてしまったりするのだからたちが悪い。
加えて騒がしい。
そうでなくともいろいろ騒がしいのに、夏ともなると色々と活発になるのは何故なのだろう。
朝から晩まで虫から始まり精霊まで活発になっている為
明らかに眠りが浅くなってしまっている。
「……ぅー」
そんなこんなで見事に”夏バテ”をやらかした幼女は
ぐったりとしながらお気に入りの露天風呂で完全に蕩けているという訳。
流石にこの時期は夜ともなればほど良く涼しい風が吹いている。
■エルディア >
黒曜化している腕に頬を乗せる。
こういう時だけは冷たくなりやすい今の腕は便利。
夜風にひんやり冷たいそれは程よく頭を冷やしてくれる。
「……ぃみふめー」
寝不足気味でボーっとした頭で夜の虫の声に耳を傾ける。
今夜は良く晴れていて月も見えるし、風もあまり強くない。
秋の気配がし始めた事もあってか、辺りの精霊も落ち着きつつある。
蛍のように明滅しながらゆっくりと舞うそれらを横目で眺め、ようやく一息。
最近は寝ることが趣味の一つになりつつある。
別に寝ないこと自体はそう辛くはない。
とは言え明らかに環境に影響されやすくなっている事を表すようで少し面白くないのも事実。
最も、最近まで数百年単位で眠っていたのだから
眠るのが趣味と言っても誰も不思議には思わないかもしれないけれど。
■エルディア >
実は季節の影響というのは意外と大きい。
地域性や環境があるため一概には言えないが
その季節ごとに活発になる精霊というのは大体傾向がある。
雪が多く降る地域ではやはり火の精霊は少なくなるが
逆に水や冷気に関係する精霊は活発化する。
そんな場所に居れば勿論形質だって其方側に偏るし
場合によっては反発反応だって起きる事さえある。
本来であればそれらの場所にあった形質を纏う事でバランスを保つのだが……
人が多いこの場所は空気を変調する魔術や仕組みがたくさんある。
それらは流れを無理やり乱し、同時にそれらの熱を偏らせる。
人の多くはそれらを認識しないけれど
見えている側からすればそれらは無視できない要因の一つだ。
暑い場所と寒い場所に不規則に交互に入れられると想像してみて欲しい。
暑いと思っていたら寒くなり、寒いと思ったら熱くなる。
全くもってせわしないし、体内のバランスが著しく乱れている状態でそんな状況になれば……
「……みゃー」
体温の調整が上手くいかず見事に”夏バテ”する羽目に。
なので暖かい場所であるお風呂に入り込み、強制的に温度を一定化させているという訳。