2018/09/30 のログ
カイン > 「…相変わらずここらの店は仕上がりが遅いと言うか何というか」

頼んだものをまだ用意しきれていない様子の店主を一瞥して困った顔で後頭をひっかき、
改めて周りを見回すとそろそろ店じまいを始める店も散見される。
そのかわりに増えたのは物陰でひそひそ話を人影だ。
今の王国に対する不満恨みを抱えた者たちが集まるのもこの界隈の特徴である。
そういった輩の依頼を受けることもたまにある。

「戦が長いからか、あんまり慕われてるって感じじゃないなこの国のトップは」

カイン > 「例の化け物事件のせいでまだ浮足立ってる所は浮足立ってるらしいからな、
 そういうあつらにとっては動きやすいのかもしれないが」

自分も戦闘要員として参加した事件を思い返しながら顎に手を当てる。
一体何がどうなってあんなものが現れたのかは、結局さっぱり分からないが。

「つくづくあの遺跡は何がでてくるのか判らんなあ。
 一体誰が何のためにあんな機械人形おいてたのか」

声を漏らしながらも、未だに出来上がらない店主を恨めしげに眺めながら壁によりかかり。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にぼたんさんが現れました。
ぼたん > せかせかと露天の店を見て回っている。
(まったく、なんだってこんなことに…)
今日の約束で卸業者に頼んでいたものが、よりによってすべて他へと売られてしまったらしい。それも、売った相手は貧民地区の住人だったとか…

カイン > 「…うん?」

人の気配を感じた所で聞こえた声。
その様子に相手に視線を向けてから、目を瞬かせる。
そこに居たのは、あまりこの界隈では見かけない風体の女性だ。

「いやあ、こんな所でなにか捜し物かい?」

それに興味を惹かれたのか軽い調子で声をかけ。

ぼたん > (まぁ、次の機会まで待てば良かったンだろけどねえ…)
見回ってない店は…ときょろきょろしたところで聞こえてきた声に、一瞬きょとんとしてから振り向いて
「あァ…アタシに声かけてくれたのかい?」
確認すれば、相手はそれほど恐ろしくもなさそうで、ほっとして微笑んで
「ちょいとね…たべものなんだけど」
アタシにとっては、と呟き

カイン > 「ああ、邪魔だったら悪かった。
 …ん?食べ物?室のいい食材を探すなら、
 この辺りはあんまりおすすめはしないけどな。
 何を探してるんだい?」

それこそ何でも良いのならそれなりに手に入るが、
相手の風体を見るに別にそういうわけでもなかろうと考えて言葉を返す。
最も、禁制品や故買としての高級品の取扱も別に珍しいわけではないのだが。

ぼたん > 露天の前に立つ、親切そうな青年に少し近づきながら
「なンか…内臓とか扱ってるお店、知らないかい?…人のとかってンじゃぁなくて、たとえば…イカとか」
喋りながらも、落ち着かなげにきょろきょろ

カイン > 「内臓?干物なら知ってるが、生となるとちょっと騒々しい所まで行かなきゃいけないな」

覚えはあると言いながらも、目を瞬かせる。
また珍しいものを欲しがるものだと考え。

「何か薬でも作るのに使うのかい?あんまりこの辺りに詳しいってわけでもなさそうだろうに」

ぼたん > 本当かい?とほっとしたように微笑うと、もともと下がり気味の目尻がさらに下がって
「生だと有難いねぇ…たぶん、今日手に入れたひとがここらに居るはずなンだよ…」
薬、と言われてうーんと首をひねり「どうなんだろ…アタシからすると、『漬物』みたいなモンなんだけど…」
漬物がわかるだろうか、と相手を見ながら更に首を傾げ

カイン > 「じゃあ案内しようか。…おい、今度取りに来るから取り置いとけよ?」

露天商に文句をつけながらも安請け合いをしながら、
聞こえた単語に少しだけ驚いた表情を浮かべる。

「その言い方は東国の言い回しかな?昔あちらに居た時に覚えがあるな。
 こっちの方でもそういう料理はあるが、ひっくるめての言い方ってはあんまりないからな」

昔訪れた地域のことを思い出しながらゆっくりと目を細め。

ぼたん > 青年が露天商にかけた言葉に、今更はっとして
「ああ、ごめんよ…邪魔しちまったねえ?」
でも助かるよ、と言いながらなんとなく、露天商にもお辞儀をして
「おや、行ったことあるのかい?珍しいねえ」うっそりと笑みをうかべて「向こう特有なのかねえ、やっぱり…こっちにゃ味噌も醤油も無いもんねえ…」そっと息をついてから
「悪いね。恩に着るよ。道がわかりやすいンなら、自分でも行けるけど…」

カイン > 「気にしないで良い、延々待たされたからなあ」

自業自得だと冷たく言い放って見せながら、肩をすくめる。
そのまま女の様子に言い返しつつも首を軽く横に降って見せ。

「漬け込むタイプの料理はいろいろあるんだがな、
 漬物なんて呼び方で総称はあんまり聞いた覚えがないな。
 調味料には大分さがあるのは違いないが…女ひとりで活かせるのは物騒だ」

気にしないでいいと笑って言いながら連れ立って歩き始めると、
少し歩いた場所に見える出口を示し。

ぼたん > 「そうだねえ。でもこっちにゃこっちの良さがあるしねえ…」
特に獣肉料理に関しては、とつぶやいてから、青年の指し示す方を見やって
「あァ…あっちだね?わかったよ。ありがとう」慌ただしく駆け出してから、はっとして戻ってきて
「これ…お礼っちゃァ何だけど」腰に下げていたらしい、暖かいお茶の入った竹筒を差し出す「何も変なモンは入っちゃいないよ」すこし人の悪い笑みを浮かべる

カイン > 「風土の違いででてくるものが違うのは、まあ仕方がないさ。
 旅をしてるとそのどっちもが良いものだと思えるようになってくるけど」

笑い飛ばして言い返しながらも、駆け出す相手の後ろを少し遅れてあるき出した所で、
戻ってきた相手に目を瞬かせて竹筒を反射的に受け取り。

「ん、ここで良いかい?貧民地区の露天は曲者ばっかりだからな、
 話をつけるくらいは手伝えるけど。…こいつは折角だからありがたく頂いておこう」

そう笑って言い返しながら軽く竹筒を持ち上げてみせる。

ぼたん > 竹筒を軽く持ち上げる相手に、しばし逡巡しながら出口方面と交互に見つめ
「…たしかに、ちょいとここら辺の仕来たりは分かンないからねえ…」来てくれると、ありがたいけど。世話になりすぎるのも悪い気がする。
「…兄さん、『シオカラ』って食べたことあるかい」
上目遣いに尋ねてみる

カイン > 「この辺りは色々と厄介な連中が多くてね。
 ……ん?また懐かしいな、確かに食べたことはあるがイカが材料だったか」

なるほどと納得した様子で頷きながら返して腕を組み。

「そいつを作るのが目的ってことかい?
 となると、王都だとたしかに手に入れるのが手間だね。
 ダイラスとかなら話が違うんだが」

じゃあ行こうかと軽く促しながら歩きはじめ。

ぼたん > どうやら知っている様子に少し嬉しそうに微笑んで
「そうだよ…ここらのひとだと、生臭くってダメってえひとも多いから」兄さん珍しいね、と歩き始めた青年の横に並ぶ。
「卸にちゃぁんと頼んで置いたんだけどねえ…身だけで大丈夫だと思ってたみたいでさ。ワタのほうは別で売っちまったってえ言うんだもの」いけしゃあしゃあとした相手の顔を思い出すと、口をとがらせてぶつぶつと

カイン > 「見た目通りの年ってわけじゃないんでね、色んな場所を回ったもんだ」

色々な意味で思い出すこともなくなったようなことを久しぶりに思い出しつつ、
クックと喉を鳴らしながらゆっくりと目を細め。

「そりゃこちらではあまりそういうのは使わないからね。
 基本的に内蔵なんて捨てるものだし、捨て値で渡すのも仕方ない気はするな」

よくある話といえばよくある話だと言い返しながら、
露天の並ぶ道に出てくれば少し視線をさまよわせて目当ての露天を探し出し、相手を案内し。

ぼたん > 「…ふうん?」一見親切な青年としか思えなかったが、くつくつと笑う様子に目を瞬かせる。ちょっと、見なかった方がよかったかもしれない…と思う。
青年が露天を指し示すと、ごちゃごちゃと考えるのは止めて露天へ駆け寄って棚をしげしげとにらみ
「……あった!」
瓶に入ったものがいくつか、並んでいるのを見つける。飛び上がって喜んだのも束の間、値段に目を丸くして固まってしまう

カイン > 「ま、この国では後ろ指さされる立場ってやつだな。
 あんまり大手を振って生活も出来ないからこんな所にいるわけだが。
 ……ふむ。なるほど」

まるでなんでもないことのように言い放って見せながらも、
隣の女性と一緒に値段を見て苦笑いめいた表情を浮かべ。

「全く、ぼったくろうというのにも程ってものがあるぞ。
 捨て値で買ったのは知ってるんだ、それに上乗せ3でどうだ」

そう言いながら店主に向けて指を立ててみせるが、
当然のように首を縦に振らない様子。少し億劫そうな表情を浮かべつつも、
更に追加して返事を貰えば幾らかの金子を相手に手渡して瓶詰めを幾つか入れた袋を受け取り、
それをかたわらの女性の方へと向け。

「な?この辺りの店ってのは基本的にこんなもんさ」

ぼたん > 「…まあ、アタシも故郷じゃ似たようなモンだけど…」
後ろ指、という言葉に気だるげに笑って目を細める。
それから青年があっという間に話をつけてしまうのを、いちいち首を動かして眺める。最終的に差し出された袋と青年をまた交互に見やって
「へえ…良く知ってるねえ…ありがと」呆然と受け取ろうと両手を差し出してからはっとして、いくらだったんだい?と首をかしげて手を引っ込める

カイン > 「この国にいる人間が全部そうとは云わないが、
 少なくともこの辺りにいる連中はだいたい訳ありさ。
 好奇心で聞くことはあっても無理に詮索しようってやつは居ないから過ごしやすいは過ごしやすいね。
 どういたしまして、っと…?」

そう言って渡そうとした所での反応に少し驚いた表情を浮かべる。
危うく取り落としかけたのを何とか維持し。

「大した金額じゃないから気にしないでいいさ、お近づきの印ってことでどうだい?」

どこかからかうように笑っていって見せながら目を細め。

ぼたん > 「そうかい…」どこか寂し気な言い回しに感じて、すこし切なげに目を細める。からかうように笑った相手をじっと見上げ
「…いいのかい?」実際、イカの身の方はしっかり正規の値段を取られていたので、ものすごく有難いが…再び両手をそっと差し出し

カイン > 「そういうもだよ。ま、その流儀はあくまでこの辺りだけだ。
 郷に入っては郷に従えって言うだろう?」

そっちの言葉だっただろうと笑って言いながらも、
相手の言葉には頷いてみせ。

「ああ、遠慮なく持っていきな。体で払えと云われても困るだろう?
 一晩相手をしてくれるって言うならそれで俺は嬉しいけどな」

セクハラじみたことを隠しもせずにあっさりと本気の様子で言い放ちながらも、
差し出された手に袋を渡し。

ぼたん > 「郷には郷に…ねえ」そうだねえ…と気だるげに微笑って頷く。
渡された袋をぎゅっと握り、ほっとしたのと嬉しかったのとで胸に抱くようにする。相手の軽口にあははと笑って
「悪いけど、アタシあんまそっちは上手じゃないからねえ…おすすめしないよ」
その代わり、と袋をすこし掲げて
「美味しく出来たら、おすそ分けでもしたげるよ…ねぐらはここら辺かい?」

カイン > 「それでも気が向いたら声を掛ける、そういう距離感は嫌いじゃないがな」

それは人によるだろう。ゆっくり笑ってから言い返しながらも、
袋を掲げる様子にクックと喉がなり。

「そう云われると俄然見てみたくなるのが男の性ってもんだがな。
 ああ、この辺りで聞けば大体わかると思うぜ?」

それなりに顔は広いほうだと笑って告げ返し。

ぼたん > くすくす笑って「いいとこどりだねえ…」
くつくつと笑う青年の様子がどうも親切な行動とちぐはぐで、何度が目を瞬いてから、見極めるようにじっと見つめる。
「そういや…兄さんの名前きいてなかったねえ?アタシは、『ぼたん』。平民地区で、居酒屋をやってンだ」
相手を促すように、首を少しかしげる。

カイン > 「何、そういうちょっとズルいのも良いんじゃないか?
 ソッチのほうが俺はやりやすいし面白い。
 俺はカイン、しがない傭兵だよ。よろしくね」

上機嫌に笑って言い返して見せながら存外堂に入った一例をして見せる。
そのままゆっくり笑ってうなずき返し。

ぼたん > 相手の大仰な一礼にくすくす笑って
「こっちこそ、よろしく…ほんとにありがと」
瓶を抱きかかえてお辞儀をする。じゃぁ、とくるっと踵を反そうとしてから、ぎくっと止まって
「…ごめんよ、平民地区に出るの、どっちに行ったらいいんだい?」ばつが悪そうに青年を振り返る。

カイン > 「どういたしまして、っと。…ハッハッハ、それじゃあ送って行こうか…と、
 言いたいところだけど此処から先は流石に別料金かな。
 案内するのは構わないが、ちょっとその先に付き合ってもらおうかな」

酒なり何なりとからかうように笑いながら並んで立ちつつ相手を見る。
それでも良いならと楽しんでる様子を隠しもせずに相手をみやり。

ぼたん > からかっている様子の相手に、申し訳なさそうな表情から少し釈然としない表情をへ変わる。が、すぐに気を取り直したようにふふんと気だるげに笑って
「お酒なら、商売するほどあるよ…丁度日本酒もこの間はいったばっかりさ」

カイン > 「それじゃあご相伴に預かるとするか。行こうかい?」

言質をとったとばかりに笑ってのければ、
そう問いかけがてら手を差し出し。

ぼたん > 差し出された手にきょとんとする。どう見ても年下に見える相手に手を引かれるのは気恥ずかしかったが
(毒をくらわば、ってやつかねえ…)素直に甘えることにして、差し出された手を取る「悪いね…頼むよ」気だるげな笑みを向ける

カイン > 「ああ。ま、任せておきな」

軽い調子で安請け合いしながら連れ立って貧民地区を抜けていく。
道中の厄介事を大凡目線で黙らせながら、無事に貧民地区に付いた後、
二人がどのような時間を過ごしたのかは二人のみの知る所になるだろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からカインさんが去りました。