2017/09/12 のログ
■ヴァルファルニフル > 「体、なっなにをいう、それはだめだ」
男の言葉は予想外で、あたしは息が荒くなっていく。
コートの中で用意していたレイピアを抜くと、鋭く研ぎ澄まされている鉄の甲高い音が響く。
男の体の前につきつけて目つきを鋭くしながらあたしは言葉をつなぐ。
「無礼なことをいうものではない。体を要求など」
言うと頬が熱くなって真っ赤になっていく。耳が垂直に勢いよくぴんと力強く立っている。
「わたしの体は安くなどない。そのような効果のあるかないかわからない薬のために……」
肩をぶるぶると振るわせると、耳がきゅっと後ろへと小さく曲がる。
■ジード > 「ならば俺はこの薬を君に渡すことはない。それでおしまいだ」
言いながら剣圧を間近に受けながらも全く動じた様子がない男。
どこからか取り出した小瓶をレイピアの切っ先の前に置き、静かに相手を見据える。
男の魂胆はある意味で非常にわかりやすい物だ。直に体を弄ぶ前に、
精神を折に掛かっている。勿論跳ね除ければそれで事足りる話である。
――やっとの事で探し当てた希望を、一蹴する覚悟さえあれば、だが。
「ならば先に飲んでも構わないよ。ただし、効果があったら――解ってるね?」
選ばせる体を取りながらも逃げ道を塞いでゆく。
正にそれは悪魔の囁きといった風情であった。
あくまで相手がそう選んだという事を相手自身に刻み込まんとするように、
レイピアを避けて薬瓶を空いた手の方へと差し出す。
■ヴァルファルニフル > 男の態度、そして言葉にこれ以上は無理なのかとすこし胸の中が焼けつくような痛みを感じる。
レイピアの前に男が腕を突き出すと小瓶がゆらゆらと揺れる。
これが解呪の薬、じっと視線がその瓶に向けて固まってしまう。
男の声がする。
「先に、先に飲んでもいいのか……」
レイピアを支えるだけで、攻撃する意思がなくなっている腕の前で男が一歩前にすすむ。
すこし前に出れば胸を突いて、この男を殺せる。あたしが殺したとしても、別に罪に問われることはないだろう。
しかし、男が腕を伸ばして、薬の入った瓶をわたしの前に突き出すと、一方の手でわたしは瓶を受け取った。
「効果がなければこの話はなかったことする」
すこし瓶を眺めるようにして時を置いてあたしは一気に飲み干した。のどの奥に熱いものが抜けていくような、味はなにもなかった。
ただの水ではないが、薬というような気がしない。
あたしはじっと男を見ている。
■ジード > 「交渉成立だね。それでよしとしよう」
選ぶのはあくまで相手である。
そう、ある種頑ななまでにい突き付けながらも瓶を手に取ったのが見えれば
思わず喉が鳴りかけるのを必死に抑え込んだ。そのまま嚥下されていく薬。
程なくそれは間違いなく効果を発揮し相手を元の姿へと導いていくはずである。
であるからこそ――男の伸ばした手からは逃れられないだろうが。
「名前を聞いておこう。俺の名はジード、君の名は?
では――約束通り、まずはここで相手をしてもらおうか」
レイピアを避けて体を寄せると相手のコートを弄りその下のスカートの中、下着をどけて秘所の中へと一気に指を捩じ込んだ。
手馴れた様子で反対の手で女性の乳房を鷲掴みにしながらも、コートを開けさせてゆく。
戦場で鍛えた女性になら周辺から先程まで感じなかった視線がさっと女性の体に集まる事が分るだろう。
この周辺の住人達が情事の気配に惹かれ、見物に来たのだ。
その中で衣服を落すという事は当然衆人環視の中で裸体を晒すに等しい所業である。
■ヴァルファルニフル > 男がジードと名乗り、名前を聞かれる。素直に名前を名乗りそうになって、すぐに止めた。あの店に潜入したときの名前をいうことした。
「リ、リリアです。」
あたしの言葉を待たず、ジードが体をするりと合わせてきた。小さく音を立てて、レイピアを落としてしまうと、いきなり男の手がスカートの中へと入ってきて、膣のあたりまで指がはいってきた。
びくりと肩を揺らして、腰が強張ると、ぎゅっと指が膣の中で存在感を持つように指の太さを感じる。
そのまま胸を掴まれて、コートが広げられて、男の魔法のような動きで白いブラウスの腕からコートが地面に落とされている。
ざわりと、音がしたわけではないが、視線が集まっているのを感じる。
ブラウスの間から腕がねじ込まれると、ボタンが音を立ててはじけるように、手のひらがじかに中に入ってきて、乳房を掴まれている。
腰をひねるような格好で逃げかけているあたしを力強く乳房を掴むことで押しとどめられている。
スカートの金具に手がかかる。
「まだ、薬の効果があったわけじゃない。離しなさい」
語気を荒げると、頭の上にあった耳の感覚がなくなっている。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からヴァルファルニフルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からジードさんが去りました。