2017/09/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 森林地帯」にラピスさんが現れました。
■ラピス > 薄靄が包む森の中、鬱蒼と茂る木々の合間を縫って注ぐ明るい陽光は、毎日見ていても美しい光景である。
―――ただ、その光景以外を知らないけれど。
木々の根が不思議な形を成して、大地を這い、時に周囲の木々の根と絡むような中でも、
フードをかぶった少女の脚は軽く、時に根を飛び越えながら進んでくる。
ほどなくして、少し開けた場所へと出た。
ぽっかりと、と表現できそうな、鬱蒼と茂る木々が消えて、空から見ればそこだけ穴でも開いたみたいな場所。
中央に清らかな水を湛えた小さな泉があるから、そこは動物たちにとっても休息の場だろう、
少女が近づいたことで、水浴びをしていた小鳥たちが羽ばたいて飛んで行った。
それを視線で追うも、薄靄のために遠くまでは見渡せない。
視線を泉に落とすと、そのままゆっくりと近づいて行き、携行している武器を一旦地面へと置くと、サンダルを脱ぐ。
ここは飲料用ではない泉だから、そのまま足を浸けるのは可能だ。
泉の縁に腰を下ろし、ひんやりとする水に足を浸すと、哨戒へと出た緊張感を解くようにゆっくりと息を吐く。
■ラピス > ゆらり、ゆらり。しなやかに両脚を水の中で動かすと、それに合わせて波紋が広がる。
昼間の森は、「迷いの森」と言われても長閑なものだ。
小鳥の囀りも聞こえるし、どこからか、何かの動物の声も聞こえる。
暫く冷たい水で脚を労わった後、ぱしゃり、と音を立てて泉から脚を抜く。
濡れたままの脚ではあったが、そのままサンダルを履くと腰を上げて、再び弓を手にすると脚を踏み出し。
薄靄広がる森の中へとその姿は消えていく………。
ご案内:「九頭龍山脈 森林地帯」からラピスさんが去りました。