2017/05/30 のログ
■オーベ > 菜園に水を撒けば一仕事終えた気分
雑草を捨てに行ったゴーレムものそのそと戻ってくれば、ご苦労さん、と肩をぽんぽんと叩いてやる
すると、ぼろぼろ、と土くれが崩れて落ちた。ゴーレムにも幾らか水分を与えてやったほうが良さそうである
「休憩する前に、君にも水をやらなきゃなか…」
おいで、と命じればゴーレムを伴い井戸の方へ
肩の修復もすませてしまえば、後はのんびり過ごしたそうな…
ご案内:「小屋」からオーベさんが去りました。
ご案内:「小屋」にオーベさんが現れました。
■オーベ > 庭に出した揺り椅子に揺られて昼寝の最中
少年時代、自分の生まれた国にまだ住んでいた頃の夢を見ていたような気がするがぐい、と強くズボンの裾を
引っ張られる何者かによって眼を覚ませば、寝惚けた瞳が足下に向けられる
「…お昼は食べたばかりだと思ったが…?」
犯人は以前に拾ってきた狼の雌の子供であった
子供と言っても拾ってきて数ヶ月…軒先でうたた寝をしている老犬ともう、大きさに違いは殆ど無い
「森にでも行っといで…幾らでも遊ぶ方法はあるだろ…
狩りだって存分に出来る…君もずいぶん、大きくなったからな…」
そんなふうに言い聞かせれば座り直し、落ち着きのよう場所に収まれば再び目を閉じる
昼寝を続けようとすれば、ふたたび、ぐい、と強くズボンの裾を咥え強く引かれる
すっかりズボンの裾は穴だらけである
「…判った、俺の負け。どうしたいんだよ…」
ぐらり、と身体を起こして立ち上がりマジマジと狼を見下ろす
こちらが起き上がると警戒しているのかすぐに後ろに飛び下がってこちらを見ている
この狼と暮らし始めて数ヶ月するが、あまりスキンシップを取らせてはくれない
撫でたりしようとするとひょい、と飛び退いて手をかわす。素直なのは餌を与える時くらいなものである
「…の割には、出ていったりしないんだな…お前さん」
コミュニケーションが取れないのは不便だな、と思いながらマジマジと狼に視線をやれば、そうだ、と
物置に向かい、水桶を持ってくる…小屋に戻り、湯と水を桶に張り、適温にすれば
その作業を一定の距離を取って見ているらしかった狼を手に持った干し肉で誘い
「ほら、オヤツだ…美味しいぞ?ん?」
自分でも一口、齧っては平気な事を教えてやる
中々に賢いこの狼はこの儀式をして見せないと与えた餌を食べようとしない
餌を食っている間だけは、撫でたりしても怒ったり逃げたりしないので助かるのだが
―――しかし、オヤツを見せつけられてしまえば我慢できない辺りは獣である
慎重に近寄り、はぐっ、と狼が干し肉を銜え、手ずから食べ始めれば、湯を掬って掛けてやり
生え変わりの済んだ毛並みを洗ってやることにする。夢中で干し肉に齧り付いている隙をみて、なんとか終わらせたい
「食ってる時はほんと大人しいな…」
湯をかけながら手で毛並みを梳いて洗う
石鹸を使うべきか悩んだが、鼻が効かなくなったりすればかわいそうだと思いそのまま洗う
干し肉が小さくなっていく、それを見れば手を素早く動かした
■オーベ > かなり急いで洗ったつもりだが、結局、干し肉を先に食べきってしまう狼
ダメか…、と思ったが意外なことに狼が暴れないのでそのまま、恐る恐るであったが洗ってやる
唸るようなこともなくどこか、心地よさげにさえ見えた…
「(―――勝ったな)」
と、何に勝利したのか冷静になれば判らないのだが、そう思ってしまう。ズボンに穴を空けられた時点で、
どちらかと言えば敗北していたのではないだろうか、とも後になれば思ったりするが、これは数分先の事である
「うーし、綺麗になった…中々、美形だな、君…」
狼に美醜の感覚があるのか、自分にはわからないけれど、中々によい風貌に思える
おわり、と狼から手を引けば、じ、とこちらを見ていたす、と僅かに身体を沈めて…全身を震わせて水滴を払った
「―――ま、まてっ……」
当然、狼を洗ってやるため身をかがめていた自分は逃げる時間もなく飛んでくる水滴やら抜けた毛やら、なんやらを
至近距離で食らってしまい、全身がしっとりと濡れてしまった…ついでに、服の所々に抜けた毛が付着している
水滴をあらかた飛ばした狼は、衣服に付着した毛を忌々しげに取り除いている様を見て、フンスッ、と鼻を
鳴らして気分良さげに歩いて行く
「…たまらん…やられたな…」
衣服から狼の毛を取りながら去っていく尻尾を眺める
小屋の裏の方へ歩いていったが、たぶん、そのあたりで昼寝でもするのだろう
衣服から見える限りの毛を取り除けば、自分も着替えようと、小屋に桶を持って引き上げていく……
ご案内:「小屋」からオーベさんが去りました。