2017/01/17 のログ
■ノーガルト > (オオカミと犬は、紙一重だという。
あまり辛いものを犬に与えると、舌がマヒしてしまってタ大変だという。
しかし、アンセルのような獣人だとどうなんだろうか、という素朴な疑問もある。
シンシアがいないときに、いろいろ試してみたいという衝動を抑えつつ。)
「(ガキか、俺は…。)」
(非常に子供っぽい考えをしていた自分に気が付いた。
なぜこんな考えに至ったのかはわからないが…彼女らといると、子供のころを思い出すからか。
そんな姿を、シスターが見たらなんというだろうか、などと考えてしまう。
軽いため息をつき、頭をかいた。)
「ん、そうだな…。あまり自給自足はしないようにしているからな…。干し肉も、作ろうと思うと3か月以上はかかるからな。」
(狩りをする場合は、どうしても食料は余ってしまいがち。
その場で食べきれる保証もないので、とりあえずはまず食べられるだけは食べておく。
そして、残ったものは日持ちするようならば持っていく。
保存食にするのは、大体残ったものを最後の手段として残しておくに過ぎない。
できる限り、その場で処理してしまうのだ。)
「各地に温泉のようなものも湧き出ているからな。それをめぐるのもいいかもしれん。」
(九頭竜山脈には、点々と温泉が湧き出ている。
それを楽しみながら登るのも、悪くはない選択肢だ。)
■シンシア > 表情がいい意味で増えたような彼との会話の中
この1ヶ月くらいでも気づくほど
いろんな感情と、いろんな表情を見れるようになったのはいいことだろうけど
いじめっ子の部分が、たまに悔しい…
「残りどうしょう…焼いちゃう?このままがいい?」
少しは焼いてしまってるけど生の固まりもまだある
下手に置いておくと肉食が近づいてきても危ないかと
アンセルや彼がいても危険回避はできるだけしたくて
「温泉いいねー好きー」
枝でつつき、焚き火の調整をしながら
話で聞いたことのある場所にいけるかもしれないという楽しみ
「ノル…この湖の底にあるかもなの?」
この季節の水は冷たい
潜るつもりなのかと、心配しながら
■ノーガルト > (信頼している証だろう、彼らならば素直に自分をさらけ出してもいい、と。
事実、人と会うとほとんど表情も動かさないし、喋ることも少ない。
だが、彼らと一緒にいるときだけは、「魔剣使いのノーガルト」ではなく。
「ただのノーガルト」として接することができる。
一番、心が安らぐのだ。)
「そのままにしておこう、焼いてしまうと食う時に困る。」
(できるだけ、生肉のままで置いておくのが好ましいか。
この寒さだ、しばらくはおいておいても大丈夫だろうし、見回ったときに肉食獣の姿はなかった。
それに、アンセルがいるというのが一番の理由だった。
肉食獣は、よほど腹を空かせている時ではないと、自分よりも大きいものは襲わない。
2メートルを超えるアンセル、それがいて肉食獣に襲われることは、まずないといっていいだろう。)
「…ディンによると、おそらくな」
(この話は、メモではなくディンに聞いた話だ。
かつて、ディンにはもう一本『5つの影の剣』以外に、兄剣があった。
それがもしかしたら、この湖にあるかもしれないというのだ。)
「……俺が潜ってくる。シンシア、お前はアンセルと一緒にここで待っててくれ。」
(ただし、くれぐれも触れないように。
くぎを刺しつつ、ノーガルトはしっかりと体をたき火で体を温めにかかった。)
■シンシア > 「ん、わかった。
じゃあこっちはこのままね」
焼いたものと生もの…分けて包んで食事も済ませて
この湖、水は澄んでいるし透明度も高い
ただ季節的にかなり冷たい…
「わかった、火を炊いて待ってるけど。無理しないでね」
傍にアンセルがいてくれるけど、一人潜るとなると
水温の心配もする、カバンの中にタオルを2枚くらいなら持ってきてるけど
足りるとはいえないだろう
魔剣の兄弟の話を今度、ゆっくり聞いてみたい
興味本位でなく、知って理解したいと思ったから
■ノーガルト > (さて、食事も済ませたしいい感じに休憩もできた。
後は、この透明度の高い極寒の水の中へ、身を投じるだけだ。
わかっていても、やはり冷たい水の中に飛び込むのは勇気がいる。
一応、確認のためにディンだけは背負っておこう。
もし、本当にディンの兄剣だというならば、彼が見ればすぐにわかるだろう。
黒い外套だけは脱いで、湖のほとりへと向かう。)
「ああ、しっかりと炊いて待っていてくれ。」
(アンセル、シンシアのことを頼むぞ。
ノーガルトはそう言い残し、冷たい水の中に潜っていった。)
「(~~~~~~っ!!!くそっ、わかっていたがやはり冷たい!!)」
『あんまり無茶すんなよ、ノル。…この湖、結構底が深いぜ。』
(透明度が高いために、視界だけは確保できた。
服を着ておいて正解だったと思う、もしこんな冷たい水の中で裸でいたら、30秒と持たない。
もっとも、一気に水を吸って重くなった服が張り付き、体温をどんどん奪っていく。
これは長くいるとまずいな、とノーガルトは思った。)
「(さて……とりあえず底が見えればいいが…。)」
(息が続くのはせいぜい一分程度、潜れるのはせいぜい5メートルほどだ。
それ以上深いならば、水の魔法を使えるものじゃないと確認はできそうにない。)
■シンシア > 見てるだけでも心配…
服を着たまま潜る気なことに余計心配は募る
アンセルは傍で座って湖に潜る彼を見守ってる
まだ昼前でもあり天気もいい
湖も透明度があるから、太陽の光も水を通し、ある程度までは見えてるだろうけど
焚き火の火を守り枝を近くで集めては、先ほどよりも大きく炎をつくりながら
水からあがってくるのをただ時間を長く感じながら待っている
■ノーガルト > (天気がいいのは助かった。
濁っていては、ここまできれいに湖が見えることはなかっただろう。
だが、透明度の高い湖は総じて、水温が低い。
季節的なこともあり、その冷たさは冷たいを通り越して痛みを覚えるほどだった。
息を止めたまま、ノーガルトは湖の底を目指す。
ディンの重さも加味して、潜水するのはそこまで苦労はしなかった。
息苦しさも徐々に感じ始める。
時折、口から泡を噴出しながら、水の中を突き進んだ。
と―――――――――。)
「(あれは……!)」
(ノーガルトは、とあるものを見つけた。
それを確認すると、ノーガルトは湖の縁を利用して、一気に水面へと浮き上がっていく。)
「ぷはぁっ!!はぁっ、はぁっ……!!」
(冷たいよりも、まずは息苦しさをどうにかするのが先決だったらしい。
淵に腕をつけ、ノーガルトは何度も大きく、空気を這いに取り入れた。)
■シンシア > 静かだった水面がいきなり出てきた彼の息遣いにビクッと驚いてしまう
「どうしたの?だいじょうぶー?」
湖のほうにいる彼に、湖畔近くまできて座って待ってたから
心配でオロオロしていると、アンセルが前足を膝に置いて落ち着くようにと促してるようで
「なにか見つかった?、噂だけだったー?」
声を少しはるようにして声をかけて
■ノーガルト > 「……大丈夫だ…。」
(ノーガルトは、肩で息をしながらゆっくりと陸に上がってくる。
たき火にあたりながら、心配そうに寄ってくるアンセルを制止した。
火のそばで暖まりながら、シンシアの疑問に答える。)
「…台座だ。剣の台座が、水の底にあった。」
(しかも、2本分のもの。
もしもここに、ディンが最初からいたとすると、もう一本も大体察しが付く。
まさかこんな近くに、あの剣が眠っていた痕跡があるとは、正直思わなかった。)
「…なんてことだ……。まさか、あの剣の痕跡がこんなところに…。」
(噂でしか流れていなかったというのも頷ける。
こんな森の奥深くの湖の底などという、物好きじゃないと探さないような場所だ。
ノーガルトの顔に、笑みが浮かんでいる。
それはまるで、新しいおもちゃを見つけたような、好奇心にあふれる顔だった。)
■シンシア > 「台座、だけ?」
上がってくる彼にタオルを2枚手渡しながら
体温の低下を気にしながら枝を入れて
心配そうに見上げながら
「服ぬぐ?タオルと私のコートでよければ…」
濡れたままでは体が、とせめて火の傍で服を乾かせられたら…
アンセルも彼の足元にスリついては、毛についた水滴をブルブル震わせながら
とりはらってるつもりのようで
■ノーガルト > 「ああ、台座だけだ。…当たり前だろう、あの剣がもしここにあったら大発見だぞ。」
(その剣が何なのかは、彼女に耳元で囁いた。
もちろんアンセルにも、その剣が何なのかを教えておく。)
「いや、着替えはある…俺のカバンの中に入っているさ。」
(ただ、濡れた服は手早く逃がせてもらおう。
下着もぐっしょりと濡れていることだし、少し恥ずかしいが彼女に見られないように。
まだまだ寒いが、木の陰の後ろで着替えさせてもらった。)
■シンシア > 「…でも、じゃあ…それってハズレじゃないの?」
嬉しそうな子供のような表情で話してくれるけど…対照的に自分は少しガッカリとしたように
肩を落として
「ここにあった、でも無いんだよね…誰かに持って行かれたのかな」
木の陰で着替えてる彼に声をかけながら、一応見ないように背中をむけて炎を見つめる
台座で喜ぶ彼と、台座と聞いて気を落としてしまった自分
目当てのものは、こにあるはずの剣なのにと…
■ノーガルト > 「まあ、外れと言えば外れだな。…だが、台座があったということは、少なくともここに剣はあったということだ。」
(台座だけでも残っていたというのは驚きだった。
おそらく、水の中でしかも微生物がいない、波もたたない場所だったからこそ。
風化せず、台座が残っていたということだろう。
木の陰でぬれた服を脱ぎ、着替えていく。
丹念に水気を吹き落としながらも、確かにあった剣に思いをはせる。
伝承では確か、最後には湖に投げ込まれたらしいが…どうやらここではなかったらしい。
もしくは、息苦しさに耐えかねてよく探せなかったのが原因か。)
「…………ああ、おそらく誰かに持ち去られたんだろう。」
(伝承が間違っていたという可能性も否定できない。
ともかく、今は冷えてしまった体を温めるために、濡れた体をしっかりとタオルでふき取る。
そして、下着を着て厚手の長そでシャツ、ジーンズに着替えると、火のそばへと歩み寄った。)
『兄貴は確かに、俺たちと同じタイプ魔剣だったからな。誰かが先に噂を聞いて、取りに来たんだろうぜ。』
「だとしたら、すでに持ち主がいるということになるな…。」
■シンシア > 痕跡だけでも見つけた本物の跡を喜んでる風だけど
欲しいのはその魔剣のはず、手がかりが途絶えたことに気を落とす
着替えた彼が焚き火に戻ってきたけど、服は変えても体温は低かろうと…
多少でもと正面から腕を伸ばし抱きつこうとして
早く温めたく
着替えてるから自分が濡れることもないだろうと
「持ち去られたんなら、今誰かが使ってるんだよね…」
台座だけでは、と次はどうしたらいいのか考える
誰かのものなのか、持て余すようにどこか別のとこにあるのか…
■ノーガルト > (おそらく、あるとしてもこの国ではないだろう。
それに、「あの剣」が持ち去られた事は、ノーガルトにとっては幸運だ。
ディンでもやや持て余しているというのに、さらに強力かもしれない魔剣など、もてるはずもない。)
「だとしたらどうする、まさか殺してでも奪い取る、なんていうんじゃないだろうな?」
(冷えている体に、人の体温は非常に心地よかった。
ほっと一息つけるかのように、ノーガルトは背中に感じる重さと暖かかさに、冗談の一つも言いたくなってしまう。
確かに、台座だけだった。
ただ、間違えてほしくないのは、決してノーガルトは魔剣がほしいから探しているのではない。
ダインやディンを、ほかの兄弟に合わせたいがために探しているのだ。
その過程で、もし自分が契約者になるならそれでもかまわない。
その程度の認識なのだ。)
■シンシア > ぎゅっと抱きつく、体温をわけるように
背中に腕を回しながら胸元で
「じゃあ…その持ち主がいるなら探そう?…一緒にいれなくても
ダインひと目でも会いたいだろうし…、どこでどうしてるか、わかるだけでも…どうかな?」
冗談の彼と真剣に考えてて、その冗談にも気づかないまま
アンセルも足元にくっついて
彼に1人と1匹でまとわりつく
■ノーガルト > 「……おい、お前ら…。」
(シンシアが後ろから抱きつけば、アンセルも前。
膝の上に乗り、まるで体温を分けるかのようにすり寄ってくる。
一人と一匹にくっつかれ、ノーガルトは少し苦笑した。
しかし、悪くはなかった。
こんな風に温められるのは、少し…いや。
かなり、心地よかった。)
「……いや。あの剣は探さない。俺が持っていい剣じゃないし、何より探している魔剣とは別のものだ。」
『…だな、兄貴にはあいてぇけど、あの剣はなぁ…。』
(だから、この剣を探すのはこれでおしまいだ。
これからすることは、まず街に戻ってもう一度、あのメモを見て次の魔剣を探すことだ。)
■シンシア > 「だってノルの体冷たいから…心配」
嫌がられても離れる気はないように、湖の冷水に体の芯まで冷えてるのを
少しでも早く温めようとしてるのだから
1つの団子のように挟み込んで温めながら
「いいの?会うだけでも…」
彼とダインの決めたことならそれ以上は言葉にせず
あとは帰って、別の場所をまたさがすつもりで
片付けて身支度を整えれば、帰りはアンセルに乗せてもらいながら戻ることになるのだろうけど
■ノーガルト > 「ああ、会うだけでも探さない。」
『それに、探しているのは俺ではなくディンだからな…。』
(ディンの兄が、ここにいたかもしれないというだけだった。
その痕跡だけでも見つかれば、うれしいことこの上ないらしい。
さっきから、ディンの嗚咽が聞こえてくるようだった。)
「よし……体も随分温まった。…シンシア、アンセル。荷を片付けて帰ろう。」
(魔剣探しは、今回も空振りに終わった。
しかし、それ以上に大事なもの――家族とのひと時。
それを味わえたのだから、今回の冒険は大成功と言っていいだろう。
アンセルとシンシア、二人とともに森を後にしていく。
途中、もう一度だけ野営することになったが――それはまた別の話。)
ご案内:「森の奥深く 湖畔」からノーガルトさんが去りました。
ご案内:「森の奥深く 湖畔」からシンシアさんが去りました。