2015/12/04 のログ
ご案内:「ヤルダバオート/宿屋」にヴァレリィさんが現れました。
ご案内:「ヤルダバオート/宿屋」にツァリエルさんが現れました。
ヴァレリィ > * ロードしました *

地下売春施設『神の左手』を客・従業員もろともに虐殺し、
修道士ツァリエルを救出した女騎士ヴァレリィは、
彼を連れて神聖都市ヤルダバオートの宿屋の一つに身を潜めていた。

宿二階に取った部屋、そこの寝台にツァリエルを寝かせ
意識を取り戻すのをその傍の椅子に腰掛けて静かに待っていた。
表情は気だるそうだ。“食べ過ぎた”せいである。

ツァリエル > 寝台に寝かせられたツァリエルの体がごろりと寝返りをうったあと
そっと瞼が開かれた。
青い瞳は売春施設で嗅がされ飲まされた薬のせいかいまだにぼんやりと濁ってはいたが
傍の椅子に誰かが座っているのを見ればけだるそうにそちらを向いた。

「だぁれ……?」

とろんとした幼い口調でそう問いかける。

ヴァレリィ > お姫様は未だ夢心地にいるらしい。
あまりにも無防備な姿に暴力的な衝動がふつふつと湧き上がるが自制した。

「おはよう。ツァリエル。
 もう少しで地の底から這い上がれなくなるところだったな」

女騎士は唇を穏やかに歪めて笑い、温かいスープとパンを用意してやる。
微笑んではいるものの、その表情の奥底の非人間的な冷たい眼差しは隠せない。
ツァリエルの勘が働けば、表情や声や視線、それに漂う気配から
この女騎士の正体について気づくことは可能だろう。

ツァリエルが落ち着くのを待って、状況の説明を行う。
騙されて宗教都市の地下売春施設で働かされそうになったこと、
そこに自分が赴いて救出したこと。
その二点についてのみを簡素に。

ツァリエル > 女騎士の挨拶にのろのろと寝台の上で身を起こす。
ほとんど裸に近い姿でぺたんと座り込んだ状態。

用意されたスープとパンにも手をつけず、ぼんやりと
聞いているのかいないのかわからない表情で
女騎士の話す内容をおとなしく聞いていたが
ふいにその体が動いて彼女の顔へと両手が伸びる。

頬へ両手をそえれば何かを確かめる様にさわさわと触れて
じっと濁った青の目が彼女の顔を覗き込む。

「冷たい……」

肌の冷たさがなんとなく誰かを髣髴とさせる。
対照的にツァリエルの体と吐息は火照り、そっと体を摺り寄せようとする。

ヴァレリィ > 「…………」

小さく嘆息する。
売春施設に叩き込まれた遠因が目の前にいるというのに呑気なものだ。
どうやらすぐにはまともな話ができる状態ではないようだ。
次にこの少年と出会った時にはもっと重要なことを告げる予定であったのだが、仕方ない。
どうせ時間はたっぷりと余っている。焦る必要などないのだ。

サーコートを脱ぎ、ブラウスと脚衣だけの楽な服装に。
女性らしいめりはりのあるボディラインが露わになる。
椅子から腰を浮かせ、ベッドへと座り直す。
紅い瞳がツァリエルを覗き返す。

「きみが温かいんだよ、ツァリエル」

そう囁いて、寝台の上で擦り寄るツァリエルを抱き返す。
豊かな胸の膨らみが彼の身体へと押し当てられる。
慰めるように背中を撫でた。

ツァリエル > 自分の火照った肌を相手の冷たさで冷まそうとするように
抱きしめ返されればより一層体をくっつける。
ふるふると微かに体が震えている。明らかに情欲の炎に焦れている様子だ。
その証拠に彼の股の間を隠していた薄布が窮屈そうに内側から持ち上げられていた。

女の体の、首筋に顔をうずめる。くふんと甘えるような声。
だがそこから先はどうしていいのかわからず、腰をかくかくと彼女の太ももあたりに擦り付けるだけで決定的な何かには至れない。
撫でられる背中が気持ちいい。背筋を滑る冷たい手にゆっくりと体が緩んでゆく。

ツァリエルは母親を知らないが、女というものがみなこのように柔らかく温かいのだと思うとそこに母親の影を見るような気がする。

ヴァレリィ > ツァリエルの熱が、ヴァレリィを名乗る女の肌へとうつる。
ただ思考は冷たいままで、ツァリエルの焦れた様子を遠くから俯瞰するような気持ちで観察していた。
近くなった首筋に、噛みつくようなことはせず――ちろりと汗を舐めとる。
ツァリエルが腰や身体をこすりつけてくるのにはされるがままに、
しばしの間優しく彼の身体を抱きしめた。

そののち、ツァリエルを抱くのをやめ、自分の身体をベッドに倒れこませる。
衣服を緩め、脚衣を下ろし、ほとんど全裸に近い格好に。
しみひとつ無い肌は、白磁の陶器を思わせる。
寝そべった体勢で膝を折り脚を開き、熱く濡れたほとを淫猥に見せつける。

「ほら。ここにきみのそれを挿れるんだ。
 できるだろう?」

曲げた脚、その爪先でツァリエルの股間を薄布の上からちょいちょいと軽くつついて弄ぶ。

ツァリエル > 女の冷たい視線に晒され少しばかりツァリエルがためらう。
善くない行いをしていることは思考の濁った頭でもなんとなく理解できている。
だが、彼女にちろりと首筋を舐められれば、それだけでためらいが跡形もなく吹き飛んだ。
いつかヴァイルに血を吸われた時のような恍惚が体を襲い、それだけでくっ、と喉が反り返り熱い吐息が零れた。
もっともっとと、ねだるように寝そべった彼女の体へのしかかりその柔らかい体を堪能する。

恥じらいもなく割開かれた女のそこに、改めてまじまじと視線を落とす。
そこがどうなっているかというのは今初めてここで見知ったのだ。
男とは違う形の、ただ少し割れ目があり、へこんで濡れた何か。
じっと、見るうちに少し不気味だと感じたが惹きつけられるように
そっと彼女の太ももを押してよく見つめる。
指で恐る恐る触れようとして見た。

足の先で自分のものをいじられればはぁと身をよじって喘いだ。
嫌がっている様子はない、むしろもっとというようにおずおずと足を開く。

ヴァレリィ > そこに触れられればくすぐったそうに身をよじる。
指先に、男の先走りほどには粘度の強くない湿り気が与えられる。

悪くない、とでも言いたげに喘ぐその様子に自制していた嗜虐趣味が疼く。

「ふふ、いくじなしめ。
 ……足で果てるのは少しもったいないんじゃあないか?」

にぃと口の端を歪めて、爪先で薄布を剥がし、
幼くも立派に突っ張った男性自身を足の甲や指の間、足裏を器用に使ってねちねちと捏ねる。

ツァリエル > さらさらと濡れるそこと差し入れた指を不思議なものを見つめる様に指先をすり合わせて確かめる。
もっとどうなっているのかを知りたくて、そっと指を彼女の割れ目の奥へとくぐらせた。
狭く湿ってそこだけ熱く、うねるような感触が指に絡み付いてくる。
こんな感触を味わったのはただの一度だけだ。心地が良かった。

布を剥がれ、先走りに濡れたツァリエルのそれがヴァレリィの整った足指に責められるたびに左右に逃れる様に揺れる。

「は、あぅ……ん、きもち、い……もっとぉ……」

常に抑圧していた欲望が、今は歯止めがきかないというようにねだる。
どこか舌っ足らずの幼い口調で甘える様に足に自身を擦り付けていたが、
やがて彼女の割れ目に自分の先端をこすり付ける様に体を移動させるとくちくちとぬめるそこに合わせはじめる。

ヴァレリィ > 女性経験がないことが明らかな、拙い腰の動かし方に小さく笑う。
それでもヴァレリィがツァリエルの動きに合わせ腰をひねると、
次第に彼のものは女の秘裂へと飲み込まれていく。
熱く柔らかい粘膜が、ツァリエルの先端をにゅぐと締め付ける。

「しっかりと腰を振りなさい。奥まで届かせるようにね」

寝そべって余裕ある笑みを見せる。
胸を反らせて、少年の目の前で双丘をゆさりと揺らしてみせた。

「こっちも触って」

ねだるような視線を向ける。
清純そうな淡い桃色の尖りは、淫蕩に慣れた様子の彼女には似つかわしくなくも思える。

ツァリエル > 幼い幹がヴァレリィの秘所に飲み込まれ、その柔らかな刺激に
ああ、と背をそらして声を上げた。
うっとりするような心地の良い締め付けに、なれぬ襞の刺激。
気を緩めればすぐに射精してしまいそうになるのを、必死にこらえ
言われた通りゆっくりと奥へと入ってゆく。
奥までたどり着けばぶるぶると快楽に蕩け、力なくヴァレリィの体にのしかかる。

少し休んだ後、言われたことを素直に実行するためゆっくりと腰を動かし始めた。
顔の近くにある双丘にも、言われれば手のひらを這わせむぎゅむぎゅと赤ん坊のように揉んでみる。
小さな桃色の先端がこちらを向けば熱に浮かされた顔で、そっとそれを口に含み吸った。ちろちろと子供のような舐り方だった。

ヴァレリィ > 「そう……そう。いい感じだよ。頑張った、えらいえらい」

竿が奥まで入れば、はふぅ、と熱い息を吐く。
よしよしをするように、ツァリエルの頭を撫でてやる。
されるがままに、上に覆いかぶさる彼の重さを楽しむ。
情交のさいに男が女にするには満足とは言えない胸への愛撫ではあったが、
それでも女は心地よさそうに目を細め、舌が動けばん、と小さく声を漏らして身を跳ねさせる。

「ふふ……おいしい?」

淫らな水音が響く中、乳房を口に含むツァリエルの小柄な身体を両腕を回し、
胸に顔を押し付けるようにして抱く。
汗の浮く素肌同士がぴたぴたと貼り付く。
ツァリエルの身体に折り曲げた脚を絡め、ぎゅうと股を締め付けた。

ツァリエル > 「ん……あっ、わかんな……でもっ、これ、すきっ……きもちいっ……」

乳首を舐め、女の中へ自身を必死に突き入れる。
その心地よさを素直に口にした。
抱きしめられる体も抱きしめた女の肌も中も、ふくよかな胸も
何もかもが温く甘ったるく心地が良い。
夢見心地のままツァリエルは懸命にヴァレリィの体をむさぼった。

ふいに彼女の足が自分の体に絡められぎゅうと締め付けられれば
より深く奥へと自身が飲み込まれた。
先端がこつんと女の最奥へと触れ、その刺激にとうとう耐え切れず

「あっ、ああ!で、ちゃっ……くるっ、きちゃうっ……!」

ぎゅうとヴァレリィにしがみつくようにその最奥へと若い精液を吐き出した。
熱くとろとろとした白濁の液体を彼女の中に染み込ませる。
その反動のように射精の快感に背を震わせ、蕩けた様にだらしなく体を震わせた。

ヴァレリィ > 「ふ……っ」

しがみつくツァリエルに応えるようにヴァレリィもぎゅうと抱きしめる力を強くする。
彼と同時にヴァレリィも静かに果てた。
自身の裡に、突き入れられたツァリエルのものの律動とともに
欲望が注がれていくのを感じ、満足そうに表情をゆるめた。
快感を吐き出すツァリエルに愛おしげに頬ずりし、
背をあやすようにぽんぽんと叩いた。

「……どう? 気は済んだかな、ツァリエル」

暫しして、竿を自身のうちに咥え込んだまま
ツァリエルに寄り添うように寝そべり、金の髪を撫でた。

ツァリエル > はぁはぁと射精後の倦怠感にひくひくと震えていたが
やがてヴァレリィにあやされ気が済んだかと問われればこくりと頷いた。
本当のところはもっとこのままぬるま湯に浸かるように
彼女の腕の中、体の中でもっと溶け合っていたかったが
そうすることはひどくわがままで欲張りな気がしたので気後れしてしまったのだ。

惜しむようにヴァレリィの頬に唇を押し付けるだけのキスをすると
ふわふわとその胸に顔をうずめる。
冷たい肌に暗い花の匂いが香るような気がした。

「きもちよかった……」

ヴァレリィ > 「そりゃあよかった」

ツァリエルを抱いていたヴァレリィの声色が突如として突き放すようなものへと変わった。
身を起こし、ずるりと自らの身体からツァリエルの肉棒を引き抜く。
愛液と精液の交じり合った濁った液体がとろりと股の間からシーツにこぼれ落ちる。
急速に失われていく温かさ。

ベッドの傍に裸体のまま直立すると、
ぐにゃりとその身体がぼやけ、形が溶けるようにして変わっていく。
長身だった彼女の背丈は少し縮み、輪郭から曲線が失われていく。

「そろそろ目覚めちゃどうだ、お姫様」

数十秒後、そこには女騎士の代わりに
きちんとチュニックに身を包んだ焦げ茶髪の少年――ヴァイル・グロットが立っていた。
一糸まとわぬまま寝台にうずくまるツァリエルを、冷たく見下ろしている。

ツァリエル > するりと身を起こして自分から離れて行ってしまう女騎士の体を
名残惜しそうに追いかけるが、その姿が変じてしまい
見覚えのある少年の姿に変わると、やや表情を強張らせた。

「……別にお姫様なんかじゃない……」

そう言い張ってみるもののその口調には力がない。
自分を守っていたぬくもりが失われ、空気の肌寒さに体を震わせると
ヴァイルの視線から身を守るようにシーツを体に巻きつけた。

「……助けてくれたことにはお礼を言います。
 けれどもあれは神から僕への罰でしたから……
 それにあんな、たくさんの人が……」

そこまで言ってようやく薬に漬けられていた頭の中から
あの惨状が思い起こされたのかうっと口元を押さえて蹲る。

ヴァレリィ > 強張った表情をにやにやと厭らしい表情で眺めていたが、
まだ神からの罰と言い張るツァリエルにはつまらなさそうに眉を顰めた。

「あんなもの、買う側にも売る側にもろくな未来はない。
 地を這う虫ほどにも価値のないやつらだ。

 羊は羊でも、めくらの羊か。
 姦淫の罪への罰で、さらに姦淫の罪を重ねることに何の疑問もないのか?
 罪などただの口実にすぎん。おれとの一件がなくても、いずれはああされていた」

はぁ、とかすかないらだちの混じった溜息を吐く。

「おまえを命がけで生き延びさせた両親も、
 むざむざ身体を売らせるためにそうしたわけではあるまいに」

ツァリエル > 「だからといって!何もあんなことしなくたって良かったのに……」

顔を覆ってぽろぽろと涙をこぼし始める。
命を容易く奪ってしまうヴァイルの冷酷さが恐ろしいし
彼のいうことの正しさも思いのほか自分には突き刺さっているのだ。
だがそれを認めては今まで信じていたものがぼろぼろと崩れてしまいそうになる。

だが両親のことを口にされた時さっとツァリエルの顔が青ざめた。

「そんな、両親って……あなた、一体何を言っているのです……?
 僕の両親は僕を捨てたと司祭様が仰っていて……」

ヴァレリィ > 「探すには人の多さが邪魔すぎた。
 おまえ以外を始末するのが一番手っ取り早い手段だったのさ」

しれっと明白な事実のようにそう告げるが、これは真実ではない。
《夜歩く者》は格下の存在を自由に操る邪視を持っている。
これを用いればもっとスマートに消耗少なくツァリエルを救出することは可能だった。
しかしヴァイルはなぜかそうはしなかった。そうする気になれなかったのだ。

「おまえが自身を軽視するのは、捨てられたと思い込んでいたからか?
 哀れで滑稽な奴だ。おまえは両親に愛され、望まれて生を受けたというのに。
 ……は、盲目の羊には過ぎた真実だな。
 いつ破られるとも知れぬ、かりそめの安寧に包まれて過ごすのがおまえにはお似合いだ」

強い嘲弄に表情を歪め、言い捨てる。両親についてはそれ以上口にしようとしない。

「……このあとどうする?
 もとの修道院に帰るか? 罰についてはおれが適当にごまかしてやってもいい」

指が部屋の隅を指し示す。ツァリエルのために用意された替えの衣類が積まれていた。

ツァリエル > ヴァイルが両親について何かを知っていることは悟ったが
何より彼の嘲笑がいやに気に障った。
自分を助けたことも、両親について仄めかすのも何かの思惑があって
そうして自分を惑わしているようにも思う。
何より彼は魔性の者だ。ツァリエルを何のかんのとからかって
盲目の羊だなんだとあざ笑うのが彼の性根なのかもしれない。

これ以上話してはもらえなさそうだとわかるとベッドを降りて
むっとしたままの表情で指された衣服を手に取る。

「これはお借りして帰ります。あなたにこれ以上借りをつくるなんてまっぴらごめんです。
 洗濯してお返ししますので後日受け取りに来てください」

そういってのそのそと衣服を着るが、このまま帰ったところで
また同じ罰が待っているのではないだろうかとか
そういえば戦地でも誰一人自分を守ってはくれなかったなということを不意に思い出して
このまま帰ることにためらいが生じる。
だが行く先は他にないのだ。衣類を着る手がのろのろと鈍くなった。

ヴァレリィ > 「ご随意に……」

むくれた様子のツァリエルに、やれやれと言わんばかりに
薄笑いで掌をひらひらとさせる。

ツァリエルの着替える間、寝台に腰掛けて水差しのぬるい水に
直接口をつけたりしながら退屈そうに時間を潰していたが……
ツァリエルの表情に憂鬱そうなものが差すと、無言で立ち上がり、
つま先立ちになって一回転する。
そうすると少年だったヴァイルの姿は神官服に身を包んだ
四十代ほどの精悍な顔つきの男に変わった。

「殊勝な態度は評価してもいいが、
 自身の身ひとつ満足に守れないようでは、逆に恥ずかしいぞ」

厳かな様子で戒めるようにそう言った。
もとの修道院に向かうなら彼は無理にでも同伴するだろう。
邪視による魅了の術を使えば、ツァリエルの贖罪について誤魔化すことは容易だ。

ツァリエル > ヴァイルの姿が男性の神官に化けるとうろんげにその姿を見やって
それから俯いてすねたような顔をする。

「……どうしてヴァイルさんは僕のことなんか構うのですか。
 何にも返せるものがないのに……変なことばかりして……」

もごもごとそのあとも何かつづけたようだがはっきりしない言葉ばかりで
結局それきりヴァイルには視線一つ向けず、しっかり衣服を着こめばそのまま黙って宿の部屋を後にした。

ヴァイルのおかげで贖罪を誤魔化されたツァリエルは無事に修道院へと戻れたのだが。

ヴァレリィ > 「借りを作るのはそんなに嫌か? 今更気にするな。
 それに、お前からはもっと大きいものをいつか取り立てる予定だ。
 このおれが投機する価値があるということ、誇りに思えよ」

ツァリエルの問いには、そんな手前勝手な言葉を返した。

誤魔化すついでに、怪しげな連中にツァリエルを安易に引き渡さないよう
言い含めておいたが、ツァリエルが無菌培養されているあたり人のいい連中なのだろう。
あまり期待はしていなかった。

ご案内:「ヤルダバオート/宿屋」からヴァレリィさんが去りました。
ご案内:「ヤルダバオート/宿屋」からツァリエルさんが去りました。