2015/10/31 のログ
■ルーキ > 「――――そうか」
身体がベッドに沈む。己の身を押し倒した、その手に掌を重ねた。
「…消えない痕を残すのは、この世界にか?それとも……とある誰かに?」
「そもそも、キスカが語る次の歴史にわたしはいるのかな」
「その前に壊されるかもしれない。壊れるかもしれない」
彼女に言われたことを思い出し、苦笑い浮かべた。
人間の頃よりは格段に壊れにくくなったとはいえ―――
「……欲張りか。なるほどね」
「かわいいかどうかはわからない。が――」
胸に埋まる頭を片手で抱きこむように。
「わたしが、キスカの人形になってもいいんだがな」
■キスカ > 「どっちもだよ! 私はたくさんの人生を狂わせた悪いミレーとして死んでいく」
「だけど、きっと笑って逝けるはず。君やほかの誰かに生きた証を託せたら、それ以上の幸せはないんだから」
ぴん、と獣の耳が立って、顔を上げる。
「……私のモノになってくれる? ほんとに!?」
「遊びすぎて壊しちゃうかもしれないけど、ううん、気をつけるけど、平気?? いいの?」
「うんっ、大事にする!! 手入れの仕方とかも勉強するし、わぁでもどこで教えてもらえるのかな!?」
耳がくしゃくしゃになるのも構わず、豊かな胸に押しつけられた頭をぐりぐりする。
ささやかな反撃とばかりに以前よりも色素の薄くなった頂きをつまむ。
「んぁ…これってサイズは前と同じかなー。大きくしなかったんだ?」
「そういうの、変えられるのか知らないけど」
生き人形の胸を仔猫みたいに吸い、ときどき牙を立てては、その痕をさらに強く吸って。
からだの起伏を手のひらに感じながら、おへその下までゆっくりと撫でていく。
■ルーキ > 「ふむ。……なるほどな。でも、キスカが死んだらわたしは寂しくなる」
その時にならないときっと実感なんて湧かない。
だから紡ぐ声はあくまで冷静。ではあるが。
「……あぁ。大丈夫、そうそうわたしは壊れない。自信はあるんだ」
「手入れとか…そういうのはいいんだぞ? まぁキスカがしたいなら構わないんだが」
胸の頂を抓まれれば、じわりと広がる刺激に小さく身を震わせた。
「……ん。変えたのは眼、くらいか」
「一応変えられるぞ?自分の好きなように、自由に」
胸を吸われ、牙を立てられる鈍い悦に、鼻にかかるような声が零れ落ちる。
下腹へとゆっくり下りていく掌の感触に、小さく腰を揺らして。
「……っ、キス…カ、……キミも……」
避けられなければ、伸ばした手は彼女の服を剥ぎ取り……
その肌を目にしたいという欲望のままに。
■キスカ > 「私だって、そんな簡単には死なないよ。今のルーキはすごいマジックアイテムみたいなものだって考えるとさ」
「道具は目に見えないとこから壊れていく。芸術品だってそう。道具には人の手がいるんだから」
「ルーキをボロボロにはしておけないし、目の前で壊れちゃうのも嫌。だから私に触らせて?」
もっともらしく言ってみたけど、肌を重ねる口実でもある。
見え透いてる? ノープロブレム。理由付けは大事なんだから。
着衣にかかる手のひら。その動きには生き人形と化した身に尚残る欲望と意志を感じて。
されるがままに身を委ねて、装いを変えていく。一糸まとわぬ姿へと。
胸に噛み痕を残して、ふとももの付け根あたりを撫でながら顔を上げる。
「ね。抱っこしてみてもいい?」
「すんごい重くたって大丈夫。一瞬だけなら持ち上げていられるはず!」
「絶対に落っことさないって約束するからさー!」
細腕に力をこめてみせる。気持ち程度の力持ちアピール。
■ルーキ > 「それは良かった。……まぁ、キスカがそう簡単に死ぬわけもないしな」
「―――仕方ないな。そこまで言うのなら…」
見抜いてはいた。しかし此方としても、理由付けからの肌を重ねる行為は求むるところでもある。
拒むことはしない。人形は欲望に忠実だ。
彼女の白い肌が晒されれば、口端が緩く持ち上がった。
基本、中身は変わっていないのだ。
欲望と意志、のみならず性格まで。まるで容器を移し変えたかのように。
「……抱っこ?」
「あぁ、構わないが。……わたしはそんなに重くないぞ」
ふっ、と顔を背ける。実際体重は以前と全く変わっていない。
むしろ彼女の筋肉をしてみれば軽いくらいだろう。
■キスカ > 「いきます! よいしょー!!っと」
自分より頭ひとつ大きな身体を支え、お姫さま抱っこの形で持ち上げる。
「ふつーに持ち上げられちゃった。思ってたよりずっと軽い。軽いね!!」
「実はおもちゃの人形みたいに中身がすっかすかってことはない?」
「ほんとにちょっと見ない間に不思議な身体になっちゃって…」
ルーキを抱えたまま窓辺に連れて行って、片手を空けて鎧戸を開け放つ。
素肌が外気にさらされてひんやりとした感覚が走る。
人が来れば、遮るものなど何もなく見えてしまう位置。
生き人形を頑丈なテーブルに乗せて、すらりと伸びた脚のつま先に口付けする。
「私の人形はこんなにきれいでかわいいんだから。もっとみんなに見てもらわないと!」
■ルーキ > 抱き上げられれば、片手を彼女の背に回して支えの手助けを。
「そんなわけないだろ? 中身だってちゃんとあるよ」
「……まぁ、確かに。何せ自分の意思だからな……」
等と言っていれば、ひやりと肌を擽る外気に驚いたような顔。
窓辺、テーブルの上に下ろされれば――
「ちょっ、と待て。キスカ、何を……!」
しかし、つま先に口付けが落ちれば中途で口を噤む。
恥ずかしさもあるにはある。人形には感情も存在する。
■キスカ > 「ルーキ。そういうの平気かと思ってたんだけど」
具体的には山中の秘湯とかに裸一貫意気揚々と浸かりにいってそうな、そんな剛毅さみたいな。
認識を改めなければなるまい。
「そういえばこんなの見つけたんだ! 見て見て!! 笑えるでしょ?」
荷物を漁り、ご立派な男根を模した銀の宝飾品の包みを解く。
大粒のルビーがこれでもかと埋め込まれ、ある種の禍々しさすら感じさせないでもなく。
緩やかな声を描く、双頭の線対称。滑らかに研磨された原石が不規則に突き出している。
エグいシルエットをじっくり見せ付けながら、一方の端に舌を這わせて唾液で濡らす。
「今度ルーキに会えたら試……使ってみようかと思ってたんだけど」
「思ってたんだけど?」
脚の間に顔を埋めて、太ももにキスの雨を降らせながら宝飾品の先端をあてがう。
入るのかどうか半信半疑で、ぐにぐにと入り口を擦る。
■ルーキ > 「どういう印象を持ってるんだ……」
山中の秘湯は確かに、知れば普通に浸かりに行くのは間違いないのだが。
さておき、荷物から取り出された禍々しいそれに目を瞠る。
「……そんなもの、どこで見つけてきたんだ」
ルビーが埋め込まれたそれは、売ればある程度の値になりそうな気もしたが。
そんな冒険者的思考を退かし、キスカの舌が這っていくその様に微か秘所が疼く。
「―――試す、って……、っ……っく、ぅ…!」
先端が膣口を擦り立て、入り口を広げていく行為は否応無しに痺れるような快感が襲う。
ひくひくと腰を小刻みに震わせ、テーブルを掴んで声を堪えながら。
■キスカ > 「えっと、あれはたしか…《血の伯爵夫人》のお屋敷だったかな」
「図書室の南東の隅の本棚に仕掛けがあってね。なんと声が絶対外に漏れない隠し部屋に続いてたんだ」
「でも安心して。一番痛くなさそうなのを選んできたから。それと、一度も使われてなさそうなのを」
肉体が物理的に元に戻れなくなる系のおもちゃも見たような、見てないような。
きれいさっぱり記憶を失くしてるということはそういうことなのだと思う。
「いけそう? よかったよかった。そう簡単には壊れないって言ってたもんね」
「この子にとってはルーキがはじめての人になるのかな。違う。はじめての人形…?」
先端が咥えこまれたような感触があって、内壁をねじって削りながら押し込んでいく。
「がんばってルーキ! まだ半分も行ってないよ?」
攻め立てる手を一旦止めて、異形の男根が生えた生き人形の周囲をぐるぐる回って眺める。
呼吸にあわせて上下するもう一方の先端に手をのせ、よしよしと撫でさすって。
「どう? 慣れてきた?? あともうちょっとだから、一気にいくね?」
子宮を押し潰すような長大な凶器に手のひらを宛がい、そして―――。
■ルーキ > 「伯爵夫人……また、大層なところに行ってきたんだな」
「―――となると。他にも色々とあったのか。その……隠し部屋に」
声が絶対漏れないというだけで、何をする部屋なのかは大体想像がついた。
さておき、内壁が削られるような感触と共に凶器が埋め込まれていく感覚に吐息が震えた。
「――っ、く……ふぅ、ん……」
「……もう、ちょっと……って、――っあ、ァ……」
端から見れば、男根が生えた人形は何とも奇怪に映ることだろう。
宛がわれた掌が、どのような動きをするのか――
紅潮した頬を晒し、瞳がそれを見据える。
■キスカ > 「しばらく悪夢にうなされてもいいなら話すけど。おすすめはしない…かな」
言いつつ目をそらす。幸いほとんどの記憶は忘却の彼方に押しやる成功したのだが。
生き人形の脚のあいだに突き出た、深紅と白銀からなる宝飾品。
起伏に富んだグロテスクな形を細指で包み、異性にするように先端を包んで弄ぶ。
「あっ、は―――ルーキってばすごいの生やしちゃって!!」
「これと同じだけ入っちゃってるなんて嘘みたいだね!」
「その顔は何? どうしてほしいの? 言ってくれないとわかんないよ」
負けず劣らずエグい先端を掴み、ごつごつと乱暴に胎の深奥を突き上げる。
壊れる心配があるどころか、打ち付けられる痛みすら甘美に味わっているようにも見えて。
「すごいなー人形ボディ…いいなぁ……」
気を取り直して、小さな口にはどうみても収まらないそれにちろちろと舌を這わせる。
どんなに濡らしても十分ということはなさそうで、ゾクゾクと身震いしながらテーブルに上がる。
外はいつ人が通りがかってもおかしくはない状況。鼓動は止めどなく高鳴っていく。
膝をすり合わせつつ、伏目がちに生き人形のまなざしを捉える。秘所に指を添え、くつろげて。
「―――――…ん……いいよ。ルーキ、きて………」
■ルーキ > 「―――遠慮しておこう」
つまり彼女は悪夢にうなされたということか。
目を逸らす様に何かを察して、かぶりを振った。
呼吸に合わせて上下する宝飾品は、先端を弄ばれただけでは抜けやしない。
「……っ、く…は、は……」
「……キスカ、も…―――…早く……」
乱暴に奥深くを突き上げられる、その衝撃に腰が震える。
確かに痛みはなく、甘美な悦がその身を襲う。
テーブルに上がってくる彼女の手を取り、ある程度距離を詰めに行って。
頑丈なテーブルは二人分の重さを乗せてもびくともしない。
「―――……あぁ。いくよ……」
指で寛げられた秘所に、もう片方の先端をゆっくり近づけていく。
膣口を軽く擦って、咥え込ませるように押し込んでいこうと――
■キスカ > 「…………はッ、ぁ……!!」
肉の裂けるような痛みがあって、深く深く穿たれるたび視界に星が散っていく。
痛みには強いつもりでいながら、拷問器具ばりの玩具の与える痛みに肺腑の空気が絞り出されていく。
「……ふっ…………ぅ、あ……ルー…キ…ぃっ!」
動きをあわせて腰をせり上げ、秘所同士がぶつかる寸前で深奥を突き上げられる。
「…………ぐ……ん、んっ…!!」
痛覚を断ち、神経に爆ぜる刺激の奔流の中から快楽だけを探しはじめて。
穿つ。穿たれる。頭蓋の内側まで衝撃が響く。熱い膚から汗が噴き出て止まらない。
目の前の彼女も同じものを感じているはず。
そう気づいた途端、胸が締め付けられるような甘美な感覚に襲われて―――。
「…………好……きっ、だよ……ルーキ………わた…し、の……ふ、にゃぁぁぁっ!!」
■ルーキ > 「……っ、ふ……う、ぁっ……」
秘所同士がぶつかり合うより先、玩具の先端が奥深くに突き当たる。
寸前で届かないもどかしい感覚が快楽と共に襲ってくる。
痛みはある。しかし甘美な悦はそれに勝って求めるような腰の動きは止まず。
「………っ、ん、んんっ、……キスカ、ぁっ…!」
肌に噴き出る汗が伝う。まるで人間のように。
人間のような人形は、いつしか眼前の彼女と同様の刺激を感じていることに喜びを覚えていた。
「………あ、ぁっ、……キスカ、……ふ、あぁぁッ…!!」
■キスカ > そして、何度目かの絶頂。
我に返ってみても尚、花開くような快楽の余韻と鈍い痛みに支配されたままで。
気だるさに抗い、深く繋がったまま身体を起こし、ルーキに両の手を差しのべる。
「………はぁ…っは……ぅ…けほけほっ………はぁぁ……」
「――――その身体になるために……君がなくした…かもしれないもの……」
「私、なら……分けてあげられると…思う、から……」
悩ましく熱い吐息をついて、肩で息をしながらつなぐ言葉。
口付けを求めて身を乗り出した刹那、開け放った窓の向こうから枯れ枝が踏み折られた音がした。
「――――――――あっ」
冒険者志望らしいまれびとの少年が慌てふためいて逃げていく。
その背にかける言葉もなく。
「うわああああぁぁあぁぁぁぁぁあぁああぁ!!?!」
■ルーキ > 何度絶頂を迎えたかも、霞がかった思考ではわからず。
繋がったまま、此方からも両手を伸ばして繋ぎ合う。
「……っは、はぁ……ふ、ぅ……」
「―――…そう、か。……なら、分けてほしい……な」
口付けを交わす直前、枯れ枝を踏む音に当然、目は其方へと。
見ていたのか、偶然通りがかったのか。
歳若い少年が走り去っていく、その背を見送って。
「―――……だから、言っただろ……?」
苦笑すれば、今度こそ邪魔者は消えたとばかり、仕切り直して唇を重ねに行く。
ご案内:「メグ・メールの宿」からキスカさんが去りました。
ご案内:「メグ・メールの宿」からルーキさんが去りました。