2023/03/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 温泉宿」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ > ◆
石材や煉瓦 混合材とは違う木造建築物の内部の匂い
使う材料にも依るものの、鼻腔に来るのは抵抗感のない何か。
普段の住まう場所や足を運ぶ場所とは違い、宿という別の空間に来ていると感じさせるだろうか。
木の華の香と呼べるような大浴槽の匂い
乳白色の独特な薬湯の匂い
体や髪を洗う香料交じりの石鹸。
いくつも交じり合う匂いの中で、お湯が動く音だけが響く。
長い黒髪をまとめながら、大浴槽の淵に畳み置かれた布を枕に
浴槽の中で足を延ばして全身を浸からせている。
その表情は力の抜けたもので、普段霞仕上げのような赤い瞳ですら、今はうっすら潤んでいる。
王都にいる間 雑務を除き 喰う 寝る 遊ぶ 以外で 癒す という行動を行っているように
メイラは体を整える為に訪れているのか、全身の増えた傷跡やいくつかの痣を撫でながら
パシャリと顔の前に湯から持ち上げ、両腕の刺青越しに感じる筋力を、ミシリと拳を握ることで表す。
その具合を確かめながら、また両腕を湯の中に下ろすと、今は人の気がない浴場
耳に湯音 鼻に木の華と薬湯の混ざり合う匂いを感じながら、再び肩の力を抜いて目を閉じ
淵でクッションにしている畳まれた布に頭を預け、唇からは気の抜いた声が漏れるだろうか。
「―――ふぅぅぅ。」