2021/07/13 のログ
ご案内:「霧がかかった林道」にビザールキャリアーさんが現れました。
ビザールキャリアー > 巨木が生い茂る森林地帯。
その中を貫くように馬車一台は走れるかという幅の道が一直線に続いている。

本格的に暑くなる前触れのように激しく森の木々を打ち据えた豪雨。
止んで間もなく、気温差も相まって深い霧が立ち込めていく。

数m先も見えないような中、林道傍の茂みの中で蠢く巨体があった。

それは首も頭もない卵型の胴体に隆々とした手足を備えた出来の悪い悪夢のような造形の異形。

それは時折前面に走る亀裂から淫気を吐き出し、霧の中に紛れさせて獲物を待ち構える。

極上の雌。極上の獲物を。
触手で、淫液で、本能のままに犯し、時には孕ませ、精気を吸収し、
獲物を捕らえていく。

時には、心を淫獄に染めて。

ご案内:「霧がかかった林道」にレジナさんが現れました。
レジナ > 「参ったわね──」

フードを目深に下ろしたマント姿の女戦士が、雨の中でぼやいて。
この豪雨は、まるで水滴で大地を抉るかのよう。当分雨脚が弱まる気配すら感じられない。
完全に水を防げる大きな木でも……と探して、歩いている。
本当なら徒歩で森林地帯を抜けて宿場町に到着する予定だったのだけれど。

女の表情が更に曇ったのは、霧が濃くなってきたからだ。
濃霧の中、森歩きだなんて。とんでもない話だ。舌打ちのひとつでもしたくなる。

だというのに、意識しないままふらりふらり、歩き続けてしまうのは何故だろう。
何か空気に混じっている、と気付けない。気付けない内に、
女は異形の前にまでやってきてしまった。まるで吸い寄せられるかのように。

「──────ッッ」

ビザールキャリアー > 濃霧の中に肉色が浮かび上がる。霧を振り払うように、ゆっくりと異形は立ち上がり、
巨躯を誇る異形が威嚇する咆哮を上げる代わりに、気流を生むほどの淫気を浴びせかける。

吸い込めば理性が揺らぐほどのガスの中、亀裂から触手が素早く伸びて貴女の手首や足、首に絡みついていく。

それも貴女を獲物として認めると同時に、脅威と判断したため。

絡みつく触手が催淫性の粘液を肌に塗り込み、貴女を亀裂に、体内に引き寄せようと―

ご案内:「霧がかかった林道」からレジナさんが去りました。
ご案内:「霧がかかった林道」からビザールキャリアーさんが去りました。