2020/03/27 のログ
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。
その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。
なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。
「──はーいお疲れチャン。また来てくれたまへ」
そんな中の一室から、満足げに出ていく宿泊客を笑顔で見送る、スタッフ用の作務衣姿の金髪の男が一人。
今日も今日とて知り合いからの依頼で、臨時のマッサージ師として仕事に精を出しているのだった。
「ふぃー……こういう普通のマッサージも悪くはないのだが、そろそろ一発エロマッサージでもしたいところであるなぁ」
個室内に戻り、施術用のベッド脇の椅子に腰掛けながらそんな詮無い独り言を漏らす。
今日は現状、立て続けに男の『標的』にならない客の来訪が続いたため、男はごく普通のマッサージ師として
仕事をこなすばかりであった。
男としてはそれもそれでやりがいを感じなくはないのだが、やはり役得の一つぐらいは欲しいところであった。
「まああそれも時の運というヤツなのだが……──おっとと一息つく暇もなさそうだったな」
ボヤキを続けようとしたところで、閉じたばかりのカーテンが開く。
さて、やってきたのは男の『標的』になりうる客か、それとも……。
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にトモエさんが現れました。
■トモエ > この宿に身を預けて久しいが、マッサージ室を見つけたのは初めて。
迷宮のようなこの宿屋にすっかり閉じ込められるように長居しているうち、色々な「悪戯」を受けてすっかりくたびれてしまって、今は癒しを求めて。
「少しは…休めるかしら」
よもやマッサージ師の思惑など知らず、ふらりと足を向ける。
カーテンを開いて、部屋の中へ
「すみません、どなたかいらっしゃしますか」
と、少し遠慮がちに声をかけて。
■エレイ > 開かれたカーテンの向こうから現れた女性客の顔を認めれば、男は密かにキラリと目を光らせ。
「──おや。やあやあいらっしゃい、マッサージをご所望かな?」
と、気さくな笑みを浮かべて返答しつつゆっくりと立ち上がり。
おもむろに歩み寄れば、数秒顔をじっと見つめ。
「……ほむ。ちょっと僅かにお疲れの様子であるか」
と、眉下げて笑い、彼女の些かくたびれた様子を見抜いてみたりして。