2020/02/26 のログ
■エレイ > その後どういった展開になったのかは、当人たちのみが知る話で──
ご案内:「九頭竜山脈 山中の温泉宿」からエレイさんが去りました。
ご案内:「森林地帯」にイディオさんが現れました。
■イディオ > (今回の依頼は、ゾス村からの物で、村の肉を供給する役割の狩人が怪我を負ってしまったそうだ。それで、村に肉を持って来る者がおらず、貯えの少ない村では此の侭では食料が枯渇してしまうそうだ。
急ぎ、国の商人に買い付けを行ってはいるが、それが届くまで時間がかかるそうで、数日分の肉を狩ってきて欲しい、という依頼を受けた。
依頼料に関しては安めではあるが、他に受けるような冒険者もいなかった模様、なので、男は引き受けることにした。)
さて、とは言った物の……どのあたりが良いだろうか。
(さく、さく、と森の中、草を踏みしめて歩く男は、右手にはクレインクインクロスボウを、左手には盾を持っている。全身を包むのは、普通のコンボジットアーマーで、髪の毛は、青髪で短髪。どこにでも居そうな冒険者然とした男であった。
町長に話を聞いて、肉はどんなのが良いか、と聞けば、シカでも、イノシシでも、ウサギでもいいらしい、取りあえず、大量に欲しいとの事だった。
とは言え、一人でどれだけ狩れるかも判らないし、男には野伏の技術は無い、クロスボウが扱えるからと、引き受けたのだ。
一応けがをした狩人に、何処でどんなものが取れるのかを聞いて、それをメモにして、目的地まで歩く。
きょろり、きょろり、と、青い瞳で周囲を見回して。この辺だろうか、と、当たりを付ける。)
ああ、やっぱり、此処か。
この辺で、待てばいいのか。
(狩人に訊いた目印と、泉を見つける、男は良し、と頷いて、泉の近くに盾を設置する。杭を地面に打ち込んでしまえばそれは簡易的な壁になり。その壁の上にクロスボウを置けば、射撃台になるのだ。
後は、獲物が来るのを待ち、着たら、引き金を引けばいいと、男は静かに得物を待つ。)
■イディオ > (息をひそめる、狩人の様にはいかなくとも、此方は冒険者だ、色々な状況を、知っている。息を潜める方法も、隠れる方法だって。
此処に水を飲みに来る動物を狙い、弓で―――自分の場合は、クロスボウか、其れで仕留めればいい。
幾つか仕留めてから、それを村に持って帰れば良いのだ、狩人のケガが治るか、町から食料が届くか、どちらか迄の間の拘束で、それ自体は男に否は無い。
依頼の期間としてそう指定されているのだから、だ。男は静かに泉を見つめている。
暫くの時が過ぎて。)
―――!
(来た、鹿が一匹、水を飲みに来たらしい、それを静かに見ながら男は、クロスボウにクオーレルを番える。ギリギリ、と引き絞られる弦。
引き金を引いてしまえば、クオーレルが、飛んでいくのだ。鹿が油断しきるまで、じっと男は待って。)
―――シュカッ!
(男が引き金を引けば、空気を切り裂く音が響き、クオーレルが放たれる。その一矢は狙い違わずに鹿の頭に命中し、頭蓋を砕く。一撃で絶命する鹿。
男は、鹿に近づいて、それを引きずり、盾の陰迄持って行く。
そして、鹿の血を抜く作業を始めながら、クレインクインの弦を再度引いて、クオーレルをセットする。
次の得物を、待つことにするのだ。)