2018/11/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
ジード > 貧民地区の住人たちの塒が多くある区画の一つ。
その裏通りに店を構えている露店があった。
並べられているのは傷薬類のポーションや気付け薬、病薬の類で
普段男が取り扱っている如何わしい類のものは表に出されていない。

「はい、気を付けて帰んなよ。
 …えーと、傷薬の減りが早いか。帰ったら少し作ったほうがいいな」

お世辞にも身なりが良いとは言えない子供に傷薬を手渡して
その後ろ姿を見やりながらぽつと呟く。
それなりに繁盛はしているものの、儲けの少ないものばかり取り扱っているので収益は左程でもない。

ジード > 「相変わらずこのあたりはどうにも、辛気臭いのはいかんともしがたいね。
 住んでる人間が人間だから仕方がないが」

貧民地区に住んでる人間は大半が事情のある流れ者か、
あるいはここで生まれ育った者達だ。
こちらをじっと眺め見てくる小さな人影を一瞥した後、
その気配がさっと消え去るのを感じて肩をすくめ。

「まあ、おかげで追い剥ぎに合いやすいのは死活問題だけどね」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にぼたんさんが現れました。
ぼたん > 貧民地区の裏路地に、灰色フードを被った小柄な影がひとつ。
(宛ては無かったから、当たり前なンだろけど…)
最近どうも、満月の辺りで色々ある…色々。心当たりがありすぎるので、誰にも相談ができない。
そういう時は、いかがわしいものでも頼ってみたいと思うもので、なんとなく「そういうもの」がありそうな貧民地区に来てはみたものの…

(また、迷った…かなァ…)

いちいち来た道を反芻していたはずなのに、帰り道が解らなくなりつつある。自信のない足取りを進めていれば、ふと露店が目に入る…
(店をやってるくらいなら、怖い人じゃァない、よね)
数舜、躊躇してから露店の男へ声を掛ける。

「あの、ちょいと、道訊きたいンだけど…」

ジード > 「はいはい、何の御用かなお嬢さん?
 なにか探しものでもあるのかな。薬の類なら御用のまま
 此処にないものでも作ることだってできるよ」

最初に視界に入れたときに思ったのは不思議な雰囲気だということと
この辺りでは見ない風体であるということだ。
たまに迷い込んできたものが通る事があるだけに声をかけられれば
切り替えは早かった。即座に売り込むように言を投げながら相手の様子を伺い。

ぼたん > 正直、男が何を商っているかは見ていなかった。ずばり、自分が探しているものが「ありそう」な売り文句に、一瞬、目を丸くして言葉に詰まる。

「…えッと……平民地区へ続いてる道、知ってたら教えてほしいンだけど…」

喋りながら、視線は商品を彷徨っている。更に少し、迷ってから
「あと…獣人むけの薬とか…あったりすンの?」

ジード > 「それくらいならお安いご用――と言いたいところだけど
 せっかくなら見ていってほしいのが本音ではあるかな。
 獣人向けの薬と言われれば色々と。興奮剤みたいな夜のお供から
 獣化を抑えるような薬まであるよ、どんなのが好みかな?
 それでなくても疲労回復のための薬や傷薬なんかでもいいけどね」

大それた物がほしいならば応じるがと軽い調子で告げる内容は
やはり商売人前とした物である。

ぼたん > 男の言葉に、いかにも心配事がありそうに少し眉根を寄せて、首を傾げる。

「…アタシ、どうも、満月の夜とか…なンかしてるみたいで。何かは、解んないンだけど…気付くと、森にいることが多くって…」

周囲には獣人であることさえ隠している。顔見知りじゃないことで逆に、相談がしやすくなっている様子で、少しとりとめのない話をし始める…

ジード > 「満月の夜?それはまた。獣人というかライカンスロープとかの
 後天的に病気になった症状だと聞くけど。
 夢遊病とかそういう類ならぐっすり眠れる薬を処方するところだけど」

ははあ、と声を上げて応じるのはなるほど確かに獣人固有の悩みだろうと納得した様子を見せる男。
さりとて思い当たる対処法というのはそう多くはない。

「後はそうだね。夢見の薬と言って自分の体の状態を寝ている状態でも
 夢の中から覗き見れるという薬はあるよ。使ってみるかい?」

ぼたん > 病気、と聞くと気だるげに笑ってゆっくり首を振る。
「まァ…満月ってェのは、ご先祖的に色々あるみたいで…」

薬の説明に何度も瞬きを繰り返して、次に考え込むように伏し目になり、次に男を上目で伺うように
「その薬…高いの?」

ジード > 「それは――何というか大変だね」

驚いた様子を浮かべながら目をしばたたかせて見せる。
そのまま告げられた言葉に少し考える仕草を見せ。

「そうだね、魔法的なものを使うからそれなりにお高くはなるかな。
 それでもそこまでの値段にはならないと思うけど」

こんなものかと掲示するのはそれなりのお値段。
それこそ1ヶ月分程度の食費にはなる額である。

ぼたん > 金額を聞けばうーんと眉尻が下がる。正直、店はほぼ自転車操業で余裕はない…まあ、食材にこだわる自分の自業自得ではあるけど。
兎に角、今払える額じゃない。

「えェっと…負からない、よねェ?」

負けてもらっても払えるかどうか、の所だが、こちらも商売柄。首を傾げて反射的に一応、訊いてみる。

ジード > 「分割とかでも別に構わないけど、負かるまからないでいうならそうだね。
 身体で払ってもらうとかかな?」

相手の言葉に少し考える仕草をしながら問い返した後
どこか悪戯めいた表情を浮かべてそんな提案をしてみせる。
からかうような色を隠しもしない。

ぼたん > 男の提案に数度目を瞬く。きょとんと、反対側に首を傾げて
「なァに…皿洗いとか、売り子とか、ってェこと?」
そんなことなら幾らでも、と言う雰囲気。