2018/08/15 のログ
ご案内:「王城 / 客室」にユールさんが現れました。
■ユール > (ぽけら、と寝台に腰掛けていた。
今日の自分は、言ってみれば。客間に用意された備品だ。
此処に宿泊する客人が、如何様にでも利用する、その為に待機させられている。
それは道具としてかもしれない。荷物持ちや小間使いとしてかもしれない。
運が良ければ、枕元での話し相手、程度で済むかもしれない。
何れにせよ、下級貴族の娘でしかない身分としては。断る理由も術も無いのだけれど。)
「 おきゃく さま … 遅いね …? 」
(ことり。首を傾げて独り言。
…誰であれ、多忙や遅延は仕方ないかもしれない。昨日一昨日辺りから、城の中が騒がしい。
何でも、城の外で貴族の亡くなる事故が起きたとか。
ずっとずっと偉い貴族のお嬢様が手籠めにされたとか。
魔族の国への侵攻があって。その敗戦処理がやっと、落ち着き始めて。
そうすれば、外患の次は内憂の番。思い浮かべてしまうと気が重くて。そ、と溜息。)
■ユール > (それだけではない。
禍根を抱えた貴族達と軍兵達の対立は、止めようのない所まで来ている、気がする。
王族同士、貴族同士、軍隊同士。それぞれでもいがみ合っているのに。
何をどうすれば、纏まる…とまでは言わないものの。
諍いが減ってくれるなり、昔々の融和を思い出すなり、してくれるのだろう。
……考えても答えが出る筈もない。そもそも、選択肢を選べる程の力もない。
自分に出来る事は。取り敢えず立ち上がって。今夜の仕事の準備をする事程度。
もう一度部屋の中を確認し。腰掛けていたシーツを貼り直し。
髪を払い、自らの装いも検めて。自分も含めた備品類を完璧に。)
■ユール > (掃除の出来映えも再確認。…大丈夫、大丈夫。
安堵の吐息を零したところで。扉が叩かれた。)
「 は い。 おきゃくさま。今宵 は お疲れ様でした …? 」
(城に招かれ仕事を済ませた、客人が。本日宿泊する部屋へとやって来たようだ。
内から扉を開き、頭を下げ礼をして。荷物と上着を受け取り、奥へ招き。
…そして扉は閉じられる。長い夜、何が行われたのかは。客のみが知る事で。)
ご案内:「王城 / 客室」からユールさんが去りました。