2018/04/27 のログ
ご案内:「設定自由部屋3」に紅月さんが現れました。
■紅月 > [1d20→2=2]
ご案内:「設定自由部屋3」から紅月さんが去りました。
ご案内:「ステッパーズ遺跡」に紅月さんが現れました。
■紅月 > 「此処が『ステッパーズ遺跡』…駆け出し冒険者オススメの遺跡かぁ」
ダンジョンの入口を見上げる、一つの影…黒と紅の女。
大きな鉄扇を持っている以外は手ぶら同然のその姿は、もしこの場に他の冒険者がいたら『ダンジョン嘗めてるだろう』と言われるようなもの。
だがしかし…スタスタと迷うことなく中へ進む彼女にそんな親切なツッコミを入れてくれる人どころか、偶然人っ子一人居ないのである。
[1d20→2=2]
[あなたはスライムの巣にうっかり足を踏み入れてしまった。大小様々なスライムがあなたに襲い掛かってくるだろう。]
「…おい誰だ、最初に『ココは初心者用だから★』とか言い出したのは」
入口から少し進んですぐ、分かれ道…ふと紅月はある心理学を思い出したのだ。
『人間というのは、分かれ道で無意識に左を選んでしまう』のだとか。
確か右利きの人が多いから左を選ぶ人が多いとか何とか。
…では、右の道は?
その好奇心が仇となった。
「何で入口すぐそばに魔物の巣があるんだ!
おっかしいだろごるあぁああ!!」
殺気も愚痴もダダ漏れに、ぐっちょぐっちゃとスライム達を凪ぎ払う。
幸い、ここのスライムは核持ちのようだ。
だがしかし…入って早々に粘液濡れになれば、そりゃあ怒りたくもなるというもの。
「だぁああっ、こうなったら根こそぎ駆逐してくれるわぁぁあああ!!」
ダンジョンに女の咆哮が響いた。 [1d20→9=9]
■紅月 > 「…え、もしかして誰も来てないルートとか?
………いや、まさかねぇ?」
[1d20→9=9]
[通り道を塞ぐようにゴーレムが立ちふさがっている。怪力で物理防御が高く、耐久力がある。反面動きは鈍く、魔法には弱い。
…次の道へ進むためにはゴーレムをどうにかしなければならない。]
「…なんでゴーレム居んのよぅ、粘液の次は土まみれになれってことなの?
そうなの?ねぇ?」
ジト目で目の前を真っ直ぐに睨みながら、視線の先…ゴーレムに思わず愚痴る。
が、当然土人形が物を言うはずもなく…ギギッ、ドォオオン、と拳を降り下ろして来るのだった。
大振りな分、回避もしやすい。
後ろにトン、ト、ト…と飛び退いて、鉄扇をヒラヒラと振り回し大きな鎌鼬を2~3繰り出す。
「何だったっけねぇ、ゴーレムの逸話…
えぇと、確か…額に何か書いてあるんだ、絵雌?と、雌?だっけ?」
emeth(真理)とmeth(死)である。
とりあえずゴーレムの額を見てみるものの…そこにあったのは『אמת』という記号のみ。
「・・・。」
無言、無言である。
誰かがそれを見ていたならば、ふるふると怒りに震え俯く姿を見れた事だろう。
静かにスッと横に手をやると、虚空からズルリ、と、巨大な太刀を引きずり出す。
「…、わかるかぁあああ!!」
咆哮、すぐ後に下段から上段へ振り上げるよう、居合いのような形で刀気を飛ばす。
それはゴーレムの丁度上半身をとらえ、額のXのような記号を削り取った。
ガラガラと崩れ去る土人形…土埃が舞い上がる。
結局正しい倒し方が解らないままだが、もういい。
地底湖とか何か水場は無いだろうか…色々流したい。 [1d20→8=8]
ご案内:「ステッパーズ遺跡」にグライドさんが現れました。
■紅月 > 「…うーわ、怪っしい。
あからさますぎる程に怪しい…」
[1d20→8=8]
[小さな小部屋の中央に机が一つ、その上に飲み薬の小瓶が置かれている。ラベルには『私を飲んで!』との表記が。
怪しんでそっとしておくのならば何も起こらない。]
「………、怪しい、よな、うん怪しい」
どう見ても罠だ、とわかる様なこの小瓶。
腕組みしてジッと見つめ、口許に手をやる…こうあからさまだと、逆に気になるのだ、効果が。
■グライド > (――駆け出し冒険者御用達の遺跡で、腕利き冒険者の捜索?
初め其の依頼を聞いた時は、何言ってんだコイツと思わなくも無かったが
成る程、遺跡の事を詳しく聞いてみれば、駆け出し冒険者が気軽に挑んで返り討ちに逢う
所謂『意外と危ないんだぜ』な場所だと言う事が良く判った。
そも、其の依頼が出るに当たっての理由が、ちょっとうっかり気軽に勧め過ぎた、だとかな物だから。)
―――……本当に駆け出し冒険者だったら、今頃スライムに溶かされてても不思議じゃねぇぜ…。
(全く、と、ぶつぶつ言いながら進む回廊。
回廊、と言っても人工の廊下と言えなくも無い程度の物だが
此処が何らかの意図を持って建てられた場所なのだとは、推測出来る。
視線を先へと向ければ、丁度拓けた、何らかの部屋の入り口が見える
手にした盾を構えながらに、ゆっくりと、部屋の中へと脚を踏み入れれば
――部屋の中央に、テーブルと何かがちょこんと乗った、不可思議な其の様子に
ついでに、其れを興味深げに覗き込んでいる人の姿に
思わず面食らって、訝しげに片眉を跳ね上げたけれど。)
……何してんだ、御前さん?
■紅月 > 「うー………うみゃっ!?」
び、ビックリした…飛び上がるほどビックリした。
何故か小部屋に魔物が入ってこないのをいいことに、油断しすぎた…人がいた事に気付かないなんて。
「…あー、えっと、コンニチハ?
なんかねーコレ、私を飲んでーとか書いてあるのよ」
まだ心臓をならしながら小瓶の事を説明し、また、どうしたもんか悩んでいる事を伝えてみる。
さて、どうしたもんか。
意見を聞いてみよう。
■グライド > (―――気付いて居なかったのか、驚かれてしまった。
一応は、多少なり緊張感を持って此処までやって来た訳だが
何処か気の抜けた声が響けば、やれやれ、と若干肩の力を抜いて。)
――…此れを飲んで、だぁ?
ンな怪しいモン、十中八九何かの罠に決まってんだろうが。
(かつかつと、硬質な足音を響かせながら、テーブル傍へと己もまた歩み寄る。
私を飲んで、と言う単語に、何だそりゃ、と同じ様にして覗き込んでは
全く違わず其の儘の言葉が記されているのに、思わず眉根を寄せた。
如何足掻いたって怪しいだろ、とは、あくまで正論で在ると思いたい。
無論、其の内容に知的好奇心の様な者が擽られない訳でもない、が。)
……こんな所に、こんな物仕込んで置いてく様な奴がだぜ?
マトモな物を残すとはなぁ…、……御前さん、こういうの飲みたくなる性質か。
(――己は少し引き気味だが、相手は何だか違う。
そも、こんな所まで訪れる位だ、こういう物こそを求めていても不思議じゃない)。
■紅月 > 「デスヨネー…」
うわぁ、とでも言いたげな空気を漂わせている目の前の男…鎧で表情は伺えないが、何かもう十中八九呆れられてる気がする。
恐らく冒険者なんだろうな、あらためて見ると随分と物々しい。
それにしても…
き、気まずいというか、アレだ…変なトコ見られて恥ずかしい。
「そりゃまぁ、私だってアウトofアウトだと思ってる、んだけど…こう、好奇心には勝てないと言いますか。
昔童話でこういうの見たことあるから変に興味が…ね?」
ぽりぽり、と、頬をかきながら言って。
■グライド > ……まぁ、俺以外の奴に聞いても、大抵同じ答えだろうさ。
面白がってけしかける奴は…まぁ、居るかも知れねぇが。
(でも、自分から飲んでみますと言う者は余り居ない筈だ。
己も、余程知的好奇心が擽られでもしない限りは。
或いは何らかの情報や伝承が在れば別かも知れないが
此処は、己にとっては少々突飛に過ぎる。)
おう、飲むってんなら止めないが、俺は責任持たん、其れだけだ。
――嗚呼、でも、もし嬢ちゃんが俺の探し人だってなら
最終的に、連れて帰るにゃ連れて帰るがなぁ。
(積極的に勧めはしないし、恐らく自分は飲まないが。
飲むのなら止めないと言う辺りが、ちょっと見てみたいというアレだ。
其のついで、己が受けた依頼主の事――『ココは初心者用だから★』の奴だ。
ソレの事を伝えては、多分相手が所謂被害者なのだろうとか確かめつつ
――小瓶のひとつ、指で摘み上げ、軽く瓶の中を覗いて見た)。
■紅月 > 「うん?探し人?
あんさん人探しにこんなトコまで?」
首を傾げて話を聞くに、その探し人とは完全に自分の事である。
「あ、あんにゃろう…やっぱり!
やっぱりダメなやつじゃないさ!!
もう壁中びっしりスライムプールかってレベルのスライムの巣とかゴーレムとか、嫌がらせかってくらい大変だったんだからなっ!?」
擬音をつけるなら、ぷんすか、であろうか。
依頼主とやらに対して非常にムスくれている。
「…後、コウゲツ!
私の名前!
……ありがとうね、来てくれて、さ」
まだムスくれながら一応名乗る。
そして、小さく感謝を付け加える…仕事とはいえ御足労かけてしまったには違いあるまい。
「あーあーもうヤケだ、飲んだるっ!」
なんかちょっと照れ臭くて、つい…男から小瓶をぶんどりグイッと一息に飲み干した。 [1D6→2=2]
■グライド > (元々、初心者向けである理由はひとつ
如何しようも無く凶悪と言える魔物は、極一部だけだからだ。
其れでも、己の感覚からしてみれば、どちらかと言えば此処は
初心者向け(に冒険の厳しさを教える)遺跡、では無かろうか。
実際――どうやら、色々と在ったらしい。
怒り心頭な様子に、思わず肩を揺らして笑い。)
あっはっは…! ま、そんなこったろうとは思ってたがよ。
話を聞くに、入るたびに中身が変わる場所って言うじゃねぇか
「大当たり」を引いちまったんだろうなぁ、嬢ちゃんよ。
(己も、この場所へ訪れたのは初めてだ、が
話を聞いた分には、所謂曰く付きには違いない。
紅月、と紡がれた名前には、ほう、と納得した様に声を響かせ。)
コウゲツ…そうかい、其の響きはコッチの生まれじゃねぇな?
なぁに、構いやしねぇ、こっちも依頼出来てる訳だからな。
ま、此れでもし御前さんが、其れを飲んでお陀仏…とかだと困っちまう訳だが。
(――だが、其の言葉を言い切る前には、もう相手は勢い任せに小瓶の中身を飲んでいた。
おーおー景気良い事、と呟きながら、取り合えず己は様子見の構え。
――一応、もしもの為に、効くかも判らない毒消しの薬草を懐から探りつつ)。
■紅月 > 「こんな『大当たり』嬉しくなーいっ!!」
ダンダンと地団駄を踏み、ぷんすか…中々のご立腹である。
そうしてグイッと飲み干した小瓶の中身であるが。
「プハッ!…、……?」
あれっ、何も起こらない…?
不発かと首を傾げたその直後…
「…ぅ、ぐ、いっ痛っ、頭…あ、っ…っあああ…!!」
[1D6→2=2]
[体の一部が巨大になってしまう。箇所は自由に決めていい。]
突然の痛みに頭を抱えて悶える。
ちょっともう人間に化けている場合ではない痛みに、尖った耳と黒い爪、ガーネットの角がひょっこりと…しかし角はひょっこりでは終わってくれない様子。
海老反り声をあげる女の角は伸びに伸び、焔の魔神イフリートと見まごうような有り様である。
…何も知らない者には突然魔人化したようにも見えたかもしれない。
「はぁっ、はぁ、っは、っ…もうサイアク、踏んだり蹴ったりだわ」
膝から崩れ落ちた彼女は顔に片手を当てて息を乱している…その声はまさにゲンナリと言ったところか。
■グライド > クックッ、まぁ良いじゃねぇか、命あっての物種だ。
取り合えず無事なら、良い授業になったって事でよ。
(何はともあれ五体満足、無事であるなら其れで良い。
己としては相手を無事連れて帰れるなら良い訳で
盛大に悔しがる様も、良い笑い話だ。
さて、ただ問題は此処から、其の小瓶の効用だ。
飲み乾した相手に、暫し何事も変化が見られなければ
此方もまた、或いは唯の飲み物だったのかと一瞬思ったが。
――頭を抱えて、痛みを訴え蹲る様子に、思わず隣へと寄って屈み込み。)
……! おい、おい、どうした!
ったく、だぁから止めとけって言っ…、……!?
(毒か。 始め、そう推測しては、咄嗟に毒消しを取り出した、が。
其の異常に気づいたのは、直ぐだった。 其の身体に起こる変化、人では無い姿
爪が、角が、大きく伸びて其の容貌を変化させれば、暫し声を失い見守るのみ
唯一毀れた言葉といえば、マジかよ、と言う一言位で。)
…………確かに、踏んだり蹴ったりだな。 ……嬢ちゃん…いや、紅月と言ったか。
まさか、オーガだったとはなぁ。
(――己も、大抵の事にはもう動じなくなって来たと思ったが。
目の前の光景は、流石に少々驚きを禁じ得なかった。
ともあれ、少しばかり遅れてから、其の背中へと己が片掌を置く
未だ、呼吸を乱し苦しげな様子を伺いながら――『大丈夫か?』と)。
■紅月 > 「うぅ、厄日、だ、絶対厄日だ、今日…だいじょばないわーもー……」
不満タラタラ、といった有り様である。
「…オーガなんて、ただの人喰い脳筋と一緒にしないでよね。
東の果てでは『鬼神』っていって、人間の守り神やってたんだから。父上の一族は。
そりゃあ人の肉喰いたくなる事もあるけどさ。
ついでに言えば、私は精霊との混血、混ぜ物なの。
ちゃーんと人族とは、ずーっと善き隣人として接してきたんだからね」
むっすり、身バレした事よりもオーガと言われた事の方が御不満らしい女は、ジト目で男を見ながら言いたいことを言うだけ言うと座り直して。
「もうっ、ホントついてない!」
乱れたひとつ結びを纏めている髪飾りを引っ張り解くと、軽く頭を振って髪を手櫛でとかしはじめた。
黒い爪が少々伸びているというのに、慣れたものである。
■グライド > まぁ、此処に来ちまったのは確かに運が悪かったろうにな。
……でも、最後のは自業自得って奴だと思うぜ?
(慰めつつ、容赦無い。
オーガ、と言う呼称に対して不満らしい相手の説明に
成る程、と存外興味深げに聞き入っては。
取り合えず、本性が露となった以外、問題無さそうな相手の様子に
取り出しかけていた毒消しを、再び袋へと戻した。)
……嗚呼、済まんな、こっちじゃあ他に適当な呼び方ってモノがねぇんだ。
名前から何と無く予感はしてたが…東方の出だってなら、鬼、て呼ぶのが良いのかい?
(大陸では、そもそも余りお目に掛かることは無い。
伝え聞いた知識程度では在るが、果たして、其の認識で合っているかと問うては。
――少しばかり、ふむ、と何やら思案した後で。
己が兜に手を掛け、ゆっくりと外してテーブルに置き。)
……ふぅ、やれやれだぜ。
嬢ちゃん、其の様子じゃ迂闊に街にゃ戻れ無いだろ。
(呟いて、腰の布袋より取り出した水筒。
二つ持ち歩いているうちのもう片方を
全身何かの粘液でベタベタな相手へと差し出しては
せめて、顔か頭くらいは流せば良い、と)。
■紅月 > 「……あー、ね。
それについては何も言えねーや、いつもの事っちゃいつもの事だし」
自業自得である自覚はあるらしい。
すっぱり認めて肩を竦めてみせる…あくまでも『好奇心には勝てない』のスタンスを曲げる気は無いらしい。
不満にまかせて色々個人情報ぶちまけた気がするが、そんなナニヤラを吹き飛ばすくらい驚き。
「…あんさん鬼なんて良く知ってたね…てっきり、こっちの人には全く知られてないのかと思ってたよ」
ぽかーんと相手を見つめながら言う。
気も間も毒気も抜けたような表情で男を見ていれば…脱いだ兜の下に存外整った顔が出てきて、これまたビックリ。
「…、西洋鎧も悪くないけど、あんさんは今の方が格好いいね?
なんかお伽噺の騎士みたい」
ありがとう、と水筒を受け取りながら首を傾げ、水筒を両手で持つと男の顔を見詰めながら何気なく言って。
■グライド > は、好奇心が猫を殺すたァ良く言うが、案外鬼も殺すかも知れんぞ?
(ただ、其れは忠告と言うよりは、面白がっての言葉だろう。
人間よりも、鬼であるならば余程の事が無ければ平気そうだ。
色々の個人情報については確り聞いていたが、特に茶化す訳でもなく
――鬼、の認識で、如何やら間違っていないと判れば、僅か肩を竦めて見せよう。)
知ってるだけで、本物に出くわしたのは此れが初めてだ。
偶に見かけるらしいがな、早々お目に掛かれる訳でもなけりゃ
そう言うのが居るって聞いてた位さ、好奇心の賜物、て奴だな。
(――昔は、其れこそ伝説の様な扱いで、話すらも無かった様に思う。
王都の情勢が斜陽を迎えると同じくして、東方の情報もまた増えた。
とは言え、あくまで己も知識だけだ。 寧ろ驚いたのは此方だと
相手の顔前で片掌をひらりと振って見せつつに。)
……うん? ……はっは…! そいつは嬉しいね、嬢ちゃんみたいなイイ女に言われると格別だ。
残念ながら、御伽噺の騎士なんて高尚なモンじゃない、一介の傭兵だがな。
(水筒を渡せば、後は袋から小さくは在るが、手拭を出して相手に投げよう
格好イイ、との言葉には、口端吊り上げて笑い声を響かせ
鬼さんのお墨付きか、と愉快げに呟くんだろう)。
■紅月 > 「それで死ぬなら疾うに御陀仏してるよ、怪奇現象の類いにはよくよく巻き込まれるんだ」
ふふ、と少し笑って言うと、次いで相手の『本物は初めて』との言葉に…
「あっはは!初物がコレとは、そりゃ何か申し訳ないねぇ?
件のスライムの巣を壊滅させてたらグッショグショになっちゃってさ、今サッパリさせるからちょっと待っとっておくれなぁ」
手を正面に伸ばせば、虚空から大きめの瓢箪を引きずり出し。
よいしょ、と立ち上がると机に彼の水筒を起き…部屋の極力隅っこまで、男から離れた所へ行って瓢箪の中身(ただの真水であるが)を頭からバッシャバッシャとかけてザックリと粘液を落とし。
それが終わるとトンと軽く跳び、ゴウ、と炎に包まれた。
2~3拍の後に炎が消え、中から出てきた彼女の体は綺麗に乾いており…男にへにゃりと笑いかけるのだ。
「これでちゃんと『イイ女』になったかねぇ?」
…と。
粘液濡れだったのは飲み水を使いたく無かったからであって、男がそれを提供してくれるなら話は別だ。
スタスタと再び男に近付き、机の水筒を手にとると…男の隣に腰掛けて。
■グライド > そりゃ、怪奇現象ったら御前さん自身がなぁ?
だが、其の好奇心じゃ巻き込まれてるってより、首突っ込んでる方が多そうだが。
(さて、違うかと、笑いながら問いかけては。
頭からざんばら水を被った上で、部屋の隅、焔に包まれる女の様子を
――純粋な、鬼と言う種への興味含み、驚嘆と感心と、様々な感情で持って眺めていたろう
生憎ながら、其処で視線を外している、だなんて事はしない性格。
炎に包まれたのが、身体を乾かす為であったと遅れて理解すれば
戻ってきた相手に視線を向けて――其の姿を改めて、上から下まで、じっくりと眺め。)
―――……おう、初物がこんなイイ女なら、自慢話にもなるってモンだ。
水も滴る何とやら、てのも間違いねぇが、真っ当な格好は、より良い女だぜ。
(世辞では無い、其れが女を前にした、率直で正直な感想だ。
隣へと腰掛けるなら、其方へと身体を傾けつつ、先刻此処へ訪れるまでに
軽く刈り取ってきた木苺の実を、布袋の中から取り出して、相手に掲げ。)
齧るか? ……食うのが人の肉じゃ、腹ごなしにもならんかも知れねぇが。
■紅月 > 「ふふ、良くわかっておるわ」
大正解だと笑って返す。
さて、面白半分に『イイ女になったか』なんて訊いてしまったのだけれど…西洋の男はどうしてこう、真っ直ぐ豪速球で返してくるのか。
何だか照れ臭くて、
「そ、そう…かな?」
と、そっぽ向きながら頬をかく。
頬が熱い気がするのは気のせいだ、たぶん。
「?…わあ、木苺!
ふふ、木の実は好きよ?
山育ちだからねー、木苺に山葡萄に花の蜜、色々オヤツにしてたなぁ…」
木苺を大事そうに両手で受け取る。
ほくほく、にこにこ…そりゃあもう嬉しそうに。
「人の肉っつっても毎日食べる訳じゃないのよ?
たまにこう、発作的に血に飢えるというか…ソレだって人族に少しばかり血を飲ませてもらえば満足出来ちゃったりね」
混ぜ物だからそんなモンよ、と笑って。
■グライド > (嘘を返す必要も無い、返す理由も無い。
何処か照れた様に視線彷徨わせる相手に、思わず可笑しそうに咽喉奥震わせては
何処か紅くなった其の横顔を、頬を眺めて、そっと片腕を伸ばして見せよう。
木苺を渡す其の掌で、指先で、叶うなら離れる前に
無骨な金属鎧の腕手甲を外し…素指で其の目元を柔く撫ぜよう、と。)
―――……そうかい、なら良かった。 生憎、持ちが良い物しか持ってきちゃ居ないが
コッチの山にも、其の辺り探せば色々見付かるだろうさ。
アケビやらは、俺も随分と齧って食べたもんだぜ。
(無差別に人を食う鬼であれば、其れは少々厄介だが。
そうでないのなら、無闇に恐れる理由は無い。
木苺を齧る其の姿を夜で見ながら、小さく笑えば
――どうやら、魔物の類は入って来ない部屋の中、他の鎧も、ゆっくりと一度外して行こう)。
■紅月 > 木苺を舌にのせ口に含めば、甘酸っぱい爽やかな果汁が広がる…まさかこんな場所でオヤツタイムを満喫することになるとは。
十数分前には考えられない事だった。
精々魔物の肉でスープを作るか、はたまた香草焼きにするかくらいだとばかり思っていたから。
それも、スライムやゴーレムといった喰えない系ばかりで諦め半分に思っていた訳だが。
この男には感謝しきりである。
…そういえば、名前、教えて貰ってないなぁ。
隣をチラリと見てみれば何やら上機嫌で鎧を外しているらしい。
見るからに重そうだもの、ねぇ?
一緒にのんびり休憩しようか。
そんな事をつらつらと考えながら、またひとつ木苺を、ぱくり。
「…ねぇ、お兄さん?
あなたのお名前きいてもいーい?」
ふわりと笑んで、訊ねてみる。
■グライド > (ごとり、ごとり、鎧を外してテーブルの傍へと丁寧に並べ置く。
一つ一つが重量在る其れ、けれど其の中でも、特に異彩を放つのが
極端に巨大な盾の存在、だろうか。
鎧の下は薄い肌着、随分と身軽となった姿で一度、肩を回しては。
最早、然程大した物も入っていない布袋を床へと置いて。
――そんな折に、隣から響く声に。 そっと視線を向けては、嗚呼、と頷き。)
――――……そういや名乗ってなかったか、色々在って飛んじまったな。
俺はグライド、さっきも言ったが、しがない傭兵なんかを遣ってる。
依頼を受けたり、戦に出かけたり、だ。 王都周りでふらついてるなら
顔を合わせる機会も在るだろうよ、宜しく頼むぜ、紅月。
(改めて、だ。 己の名を紡いでは、己もまた木苺の粒を口に放り込み。
潰れて痛んだ実を摘んで避けながら、粒の大きい身を見つけては
ほれ、だなんて。 相手の口元へ差し出してみるんだろう。
ちょっとした、からかいも含めて。 其の唇へ、触れさせて見んと)。
■紅月 > 思ってたより薄着だったのね…何だかこう、女性の下着姿とかそういう、あんまりジロジロみてはいけないような気がして正面を向く。
肌着から筋肉の形だとかが透けて、何とも男らしい色気が出ている気がする。
いやいや落ち着け、気を逸らすんだ。
「き、木苺美味しいなー…?」
なぁんて言いながら。
それでも彼の声が耳に響けば彼の方を向くのだ…やっぱり、顔を逸らしたまま話すのは失礼だし。
そうして名前を聞けば少し考える素振り…唇を触るように口許に手を当てて。
「ん、ぐらいど、グライド…イドさん!
うん、改めて宜しくね?」
呼び名を決めて楽しげに、そして満げに笑んでみせる。
そして木苺を口許に差し出されれば、パクっ…意外にも自然かつ照れもない様子で餌付けされる形となって。
当然彼の指に唇が触れたりしているのだが…モグモグと口を動かしながら、どーしたの?きょとり、とばかりに首を傾げている。
…この鬼娘、良くも悪くも女扱いされ慣れていないのだった。
■グライド > (相手が、果たしてどんな認識で居るのかは判らない。
共に同じ物を眺め、そして口に運んでは
一度逸らされた視線を追いかけて、瞳の中を覗き込んでみよう
鬼と言う其の本性を露にした後も、恐れる様子も無く。)
今在る分しかないしな、ある内に喰っちまいな。
……イド、か、其の呼び方する奴は珍しいな。
(其の唇へと、木苺の実が触れれば、意外と慣れた…いや違うか
どちらかと言えば頓着し無い…良く判っていない、と言うていで
容易く口の中へ受け取ってしまう相手。
基本、好きに呼べば良いと言うスタンスの己が名前だが
珍しい音の取り方だと、そんな事を感じては。
――女の唇が触れた指先で、己もまた木苺を摘み、其れから。)
……よう、紅月。 こっち、向いてみな。
(一言、ふと、そんな言葉を掛けてみる、か。
もし、女が其の言葉に応えて振り向くなら
其の刹那――ひょい、と。 顔を寄せ、其の唇に己が唇を重ね
――口付けを、奪ってみようとする、か)。
■紅月 > なんだろう、もしかして冒険者っていうのはこう、皆物怖じしないんだろうか?
それとも西の民が女扱いに長けてるが故?
私が魔族みたいなものだろうが角が厳つくなっていようが、お構い無しといった雰囲気。
え、故郷ならいざ知らず…西の人間って魔族嫌いなんじゃなかったっけ?
いや、そのはずだよな、戦争中だしなぁ…あれぇ?
逸らした視線の先に彼がうつり込めば、さすがに動揺せずにいられる訳もなく。
「…、な、なぁに?」
再び頬を桃色に染めて。
「あー、うん、ありがとうね?
いやぁ…何となく2音くらいが親しみ安い感じで、呼びやすいかな、って」
ぽりぽり、頬をかく。
頬の赤みはまだ引かず、今度は視線を斜め下へ逃がして。
けれども『こっち向いてみな』などと呼び掛けられれば。
どうも人間種に対して警戒心の欠け落ちた彼女が、振り向かない訳もなく。
…ふに。
「………ふぇ?」
刹那の事に頭が追い付いていないらしい。
ぽかーん、と、固まってしまっている。
たっぷり3拍程おいて、ボッ…耳まで真っ赤に染めてあたふたと慌て出す。
照れるなんてモンじゃない、もうそのまんまパニックである。
「ち、ちょ、な…い、今……なぁあっ!?」
■グライド > (愛が、色々な動揺を頭の中に巡らせている事を知ってか知らずか
覗き込む様子に躊躇は無く、ついでに言うなら、距離感も随分と近い。
逸らされる視線に、何処と無く面白がる様な笑みが一瞬浮かんだのが
きっと、悪戯めいた口付けの予兆、みたいなものだったろうか。)
放って置いても悪くなるだけだからな、ナマモノは直ぐダメになる。
――しかし…そうか、流石にキスは判るか。 どの辺りまで初心なのかと思ったが、なぁ?
(口端吊り上げ、そして、悪戯っぽく笑って見せよう。
思考停止後、理解が及ぶまでたっぷり硬直していた相手が
遅れて慌てだすのを見守れば、可笑しそうに声上げて笑い
其れから――片掌で、女の頬を包み込む様にして触れれば
再び、其の極端に近い顔同士の距離で、其の瞳を覗き込み。)
……イイ女には、手ェ出して見たくなるのが性ってモンだ。
しかし紅月、御前…、……口説かれたり、なんて事は無かったのか?
(鬼、とは言え。 例えば同族であったり、他の男と交友が無かった訳では無いだろうと。
問いながら、僅か首を傾げれば。 相手の動揺がまだ続いているなら、其の内に
とん、とその身体を軽く押して――叶うならば、部屋の床へと、軽く押し倒してみようとするだろう。
さて、どんな反応を見せるのか、先ずは其処を楽しみながら
唇が、触れそうな距離で)。
■紅月 > 悪戯っこのような少し幼く見える笑みを見せる相手をよそに、紅月は混乱し通しであった。
「え、わかる、って、そりゃ…え?ぇえっ!?
…………いやいやいやいや、近い近い!」
ああもう気恥ずかしい、体ごと熱い気がする…息が止まりそうだ。
やたら楽しげな男の掌が湯だった頬を滑れば、おそらくしっとりもちもちとしたさわり心地だろうか。
「く、くど…?
う、ん?えぇと、なんか本気じゃ無さそうなのは力業で薙ぎ倒してたし?
自分より強い人がいい、みたいな…?
後は、なんかこう皆兄貴分っぽいというか?…うぅん?」
何とか回らない頭と語彙力を総動員し言われた質問に答えようと…というか、思い出したようにこの状況から脱しようとするものの。
自分に怪力の自覚があれば、人間相手に強く出る事も出来ず…また、手慣れていそうな彼相手には力業以外でどうにか出来るはずもなく。
そして…フワ、トサッ。
キラキラと髪が床に広がり、彼女の上には彼がいた。
「……う、えぇと…っ、ぅぅ」
ここまで来てしまえばもう混乱もひとしお…尖った耳はへにゃりと下がり、目尻にうっすら涙が溜まっている。
■グライド > そりゃそうだ、近付いてるからなぁ。
……しかし、そうか…環境の問題か、鬼って種族の問題か知らんが…。
…随分とまぁ、可愛く育っちまって。
(触れたほっぺたが、すっかりと熱い。
動揺と混乱と羞恥とで、判断力すら鈍っていそうな其の様子
実際もう少し冷静なら、実力行使で抵抗されてしまいそうな物だが
其の辺りは、先ずは喧嘩から、と言った事にならずに済んで幸い。
鎧は全て床の上に並び、触れて、痛みを与える事は無いだろう。
ゆっくりと押し倒す事かなった相手を、己の下に組み敷く形となれば
すっかりと、借りてきた猫みたいに大人しく、目尻に涙を浮かべる様に。)
―――……鬼を泣かせた、なんて言葉だけなら、武勇伝のひとつにでもなるかも知れねぇなぁ?
(ふ、と、そんな戯言を紡いでから。 再び女の視界へと影を落として
――重ねる口付け、もう一度。 今度は、先刻よりも深く――長く。
其の豊かな乳房を押し潰すようにして、己が胸板を重ねれば
同時に、そんな混乱を、ほんの少しだけ鎮めるかに、片掌が女の頭を柔く撫ぜては。
片膝で、其の両脚を緩く割り開かせ――己が体躯を、割り込ませる、か)。
■紅月 > 彼の声色は優しく甘く、心地よく響いて。
変に扇情的でない戦士らしい爽やかさとでも言うべきか…落ち着く雰囲気に何となくほだされてしまったのが敗因だろう。
そんな声色で可愛いだなんて言われるとは思ってもおらず、本当にどうしたらいいかわからないのだ。
視界は再び彼でいっぱいになり、ゆっくりと味わうように重なる唇…歯列を割り開いて入り込む舌にビクリと肢体が震え、それでも彼の肉体に押さえ込まれて上手く抵抗することも出来ず。
「…っ、ん………ふ、…っぁ…」
今の紅月には彼の衣服を恐る恐る、震える指先できゅっと掴む事しか出来ずに。
それでも髪を撫でられれば少しばかり震えも落ち着き始め、密着する身体の熱に安堵のようなものを抱き。
しかし、彼の指が偶然、いつのまにやらいつもの…握り拳2つ分くらいの長さであろうか、頭の角を掠めた瞬間。
またビクリと身体を震わせて。
■グライド > (未だ、抵抗は無い。
其れでも、受け入れているというよりは、未だ戸惑っていると言うのが正しいのだろう
故に、口付けだけ。 いまは、ただ、深く交わす口付けにだけ、委ねれば良い。
滑り込ませた舌先が、次第に女の舌を捉えては、ゆったりと絡め取り、擦り上げる。
いま、自分が何をされているのかを意識させながら
ざらつく舌表面を、互いにこすり合わせ。 次に舌裏の筋を丁寧に擦り上げては
それが、熱と悦とを交わす為の行為であると、少しづつ教えようとする、か。)
………、……? ……如何した…?
(その、最中に。 ふと、不明瞭に跳ねた女の身体。
小さく声を掛け、何が原因かと思い返せば――偶然触れた其の角
先刻よりも大分小さくなった――といっても十分に立派な其れを見て
試しに、まるで女の身体を愛でるのと同じ様に、根元から先端へ向けて撫ぜ上げよう
もし、其れが「当たり」ならば、跳ねる身体は己が体躯で抑え込み。
次には、ゆったりと掌へ握り込んで熱を伝えながら――上下に、擦り立ててみようか、と)。
■紅月 > 唇の柔らかい感触に、くち、くちゅ、と響く粘着質な音。
体がざわざわと震えて腰が浮くような…あぁ、彼の舌にじわじわと浸食される。
夢中になっていく。
「…あ……は、っん、っぁ……ぁ、んっ、はぁ………っひぅっ!?」
ぞくぞく、と体が震える。
自分にとっては角というのは魔力の塊で、そこに触れられると言うことは体内の魔力に直接触られているようなもの。
やわやわと撫でられれば頭がボンヤリしてくる程の違和感とザワつき。
「…あ、……嫌…っだ…角、やめ…っ」
ふるふる、と首を振って抵抗し。
■グライド > (次第に、其れまでのただ、戸惑い受け入れるだけの姿から、見える変化。
瞳が、蕩ける様な色を帯びて、口付けの悦を貪ろうとするなら
ただ受け入れるだけでなく、自ら…と、誘う様に舌先を、今度は己が口内へ招きいれよう
舌と言う粘膜を、じっくりと時間を掛けて――犯して行く為に。)
―――へぇ、角が弱いのか、御前さん。
嫌だ、と言う割には…随分と、悦さそうな顔してるがな?
(――性感帯といわずとも、其処が鋭敏な器官だと言うのなら
先刻小瓶の中身を飲んで、角が巨大化した時、苦痛に呻いて居たのも理解出来る
その、先刻の痛みを労い、和らげてやるかのように、首を揺らす抵抗を気に止めず
両掌で角を掴み、ゆっくりと扱く様にして愛でてやれば。
――其れは図らずも、女の身体に巡る魔力の流れを乱し、奮わせる事となるか。)
なら…紅月、何処なら悦い?
自分の身体は…良く、判ってるか?
(果たして、此れほどまでに初心であるこの鬼娘に、どれほどの経験が在るかは知れぬ。
敢えて問いかけたのは、意地悪以外の何物でも無いけれど
応えても、応えなくとも、角への愛撫と口付けと、其処に重ねるもう一つ。
女の下胎へ、己が腰を押し付けては、其の引き締まった腹筋の上へ
衣服を破らんかと押し上げ、膨れ上がる熱の硬さを擦り付けて
――意識させようか、ゆっくりと先端を押し付ける其の胎の奥に
己が求める、女としての証が眠っている事を)。
■紅月 > 瞳が蕩けていく程に、蜂蜜のような黄金を帯びて…おっかなびっくり、といった様子でグライドの背に手を伸ばし。
ようやっと抱き合うような形で、熱に浮かされたように緩やかに舌を自ら差し出して。
次いで角をくりくりと弄られれば…やはり違和感を感じるのか呼吸を荒くし嫌がって。
けれども段々と違和感にも慣れ始めたのか、僅かずつ甘さが混じってきており。
「……は、んぅ……よ、わい?…よ…っい……?」
「すき、な…とこ……?」
言葉の意味がよくわかっていない様で、ぎゅっと目を瞑り快感を堪えるように彼の服を握りしめて、また時に少し虚に目を開いて問い。
下肢に、下腹の辺りにグリグリと当たる熱いに、また困惑。
けれどもその奥にキュウ、と、腰と共にざわざわする何かを見付けては、また小さく息をはいて。
■グライド > ―――嗚呼…いや判った、気にすんな。
……ふ…こんな鬼も居るもんだな…。
(決して、悪い意味では無い。
ただ、純粋にそう思っただけだ、余りにも無垢で、余りにも初心であると。
其れまで、押し倒していた其の身体を、不意にゆっくりと抱き上げる
逃さぬ為に組み敷いたが、今はもう其れも必要は無い
ゆっくりと、互い抱き締める形で、己が膝の上へと抱え込むように招いては
――改めて、其の黄金の瞳を覗き込み、絡め取りながら、己が胸板へと閉じ込めて。)
―――紅月…、……。
(そうして、其の耳元へと唇を寄せたならば
女にのみ聞こえる声音で一言、何事かを囁き告げる。
――もう、涙は浮かんでいない其の目元へと、口付けを触れさせてやれば
口付けを額へ滑らせ、角へと滑らせて舌先を絡め。
――そんな折、に。 ふと、其れまで潜んでいた、この小さな部屋に
何時の間にか、出入り口たる通路への扉が、閉じている事に気が付く、か
まるで、客人の姿を魔物達から隠すように)。
ご案内:「ステッパーズ遺跡」からグライドさんが去りました。
ご案内:「ステッパーズ遺跡」から紅月さんが去りました。