2018/04/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」にカインさんが現れました。
■カイン > 深夜。騒々しい繁華街の中でも一層騒々しい酒場の一つで、
幾度目とも知れない乾杯の号令が響き渡る。
「はいはい、乾杯乾杯」
一拍遅れて酒場を包むヤケクソ気味の声に追従し、
投げやりな声を上げる男の姿がカウンター席に腰かけていた。
手にしたグラスの中に入ったエールを一気に飲み干し、
息を吐きながら店内を見回してみれば酔いつぶれている人間も散見される有様。
何せただ酒が振舞われるというので、知人友人が押しかけ出入りが多く、
当然の様におこぼれにあずかろうとする無関係な連中まで入って騒いでは去っていく。
その中心にいるのは一人の女性。要するに引退するという娼婦の送別会である。
「顔が広い奴が人を集めると騒々しくなるのがよく解るな、こりゃ」
■カイン > 「…女って怖いというか強かというか。大したもんだ」
客としてお世話になった事はないものの、
護衛対象としては良く一緒になった気風の良い女性の姿を遠目に見、
彼女が捕まえたどこぞのボンボンだという男に一瞥くれてみると、
調子に乗ろうとした所を先手を打たれて潰されている様子が目に入って肩を竦める。
そのおかげでただ酒が飲めるのだから無論、文句など言う気は更々ないのだが。
「ま、それ以上に顔が広い奴が人を集めると騒々しくなるのは仕方ないか」
■カイン > 「それでなくてもなんかの切欠で女は変わるとは言うけどなあ。
それは男でも同じといえば同じなんだろうが」
切っ掛けと言われればそれまでではあるが、
種族的なものもあってかその手の変化に疎い身の上としては新鮮に感じる事柄。
未だ騒いでる方に酒を掲げてから一杯空にして追加を注文しがてら、
頬杖をついて外に視線をやると酒場や娼館の客引きで別の喧騒が広がっているのが目につき。
「こりゃ外に行っても大差がないな」
■カイン > そのまま夜通し続いた酔っ払いたちの大騒ぎは、
結局火が高く上がるまで終わることはなく渦中にあった男も、
悪酔いに苦心する羽目になるまで酔いつぶれたのだとか。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からカインさんが去りました。