2017/12/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
ジード > 整備された街中と言っても貧民地区ともなれば路地を一つ跨ぐと誰からも手入れをされず、
年季の入った道が姿を現す。左右を建物に塞がれ、時折ある隙間から貧民地区らしい怪しげな言葉や、
野次、或いは喧嘩らしき音が聞こえてくる様はまるで洞窟か何かを思わせる。
そんな中を大ぶりな鞄を片手、片に荷物を背負いながら古ぼけた石畳の上を歩く男の姿がある。
時折足を止めたかと思えばその場に屈みこみ道の様子を確かめ。

「このあたりは…どうだろうね。人が通りがからないわけではなさそうだが」

傍目に見れば旅行者か何かの様に見える所作はその実、
見た目よりも大分隙の無い物で男もこの地域の一員であることを伺わせる。
通りの人の気配と人の通った後を検分しながら思案するのは店を出す場所の事だ。
そのためにこうして下見に来ているのだが、思ったような場所というのはやはり早々見つからない。

「あんまり騒がしくなくてそれでいて人の結構通りがかるような場所が理想なんだけどな、っと」

ぼやきと共に立ち上がり手を打ち鳴らして払いながら嘆息を漏らす。

ジード > 「ここの所イマイチ実入りが少ないからな。商人としては実によろしくない」

渋い顔で洩らしながら首を横に振って見せると、自然と目に入る表通りの喧騒。
その先で喧嘩か何かだろう露店が一つ、吹っ飛んでいった人に押しつぶされる様を見て肩を竦め。

「この街はあの手の血の気の多いのがいるから困るね。
 クスリの類があんなになったら店仕舞わざるえないし」

潰れた店の不幸な店主にそっと黙とうをささげてから見なかった振りをして、
背負った荷物をポンと叩く。中にはポーションを始めとして麻薬や媚薬といった
怪しい薬まで何でもござれの薬品類が詰まっている。
当然平民地区などで売ろうものなら官吏がすっ飛んでっ来るのは想像に難くない。

ジード > 「んじゃま、そろそろ本格的に場所を決めるとしようか。
 今夜は早めに準備しないとな」

検分を終えた後にひとまずこの場所は使わない事にして、
別の目星をつけていた場所を地図を広げ確認する。
この場所では地図というものもあっという間に使い物にならなくなるが、
それでも確認しないよりは大分とマシである。
手早く確認した後に懐に地図を仕舞い込み、表通りへと姿を消していくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からジードさんが去りました。