2017/10/08 のログ
■ジード > 煙が完全に張れた所で口元を覆った手を離して大きく息を吸い込む。
かと思えば吸い過ぎた息をすぐに音を立てて吐き出す羽目になり。
「ぷは――っ!と、とりあえず落ち着いたね、薬作って失敗するなんて何時ぶりかなあ」
お世辞にも楽しそうとは言え無さそうな顰め面で先程まで溶液に満たされいた
手持ちのフラスコを見下ろし横に振る。
決して安いとは言えない薬の材料が一瞬にして消え失せたのだから儚さを嘆きたくもなる。
煙の四散して消えた空を見上げるが当然見分け等つかないし元に戻す手段などある訳がない。
「自分のミスでの損は他に責任転嫁のしようもないしね」
困ったと気のない様子で呟いて目の前で転がっている道具の類を覗き見る。
先程の大騒ぎのお陰で散乱したそれらを片づけるだけでも苦労しそうだ。
■ジード > 「ここで管を巻いてても仕方がない。片づけてふて寝と行こうか」
散乱した荷物を見下ろしていたのもしばらくの事。気を取り直すとフラスコを
手荷物らしい袋に放り込んで残りの荷物もまとめて片付け始める。
結局男がその広場を離れたのは空が白み始めたころになるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 夜の空き地」からジードさんが去りました。