2017/07/10 のログ
ご案内:「海岸」にルーフェンさんが現れました。
ルーフェン > 掌の中で暴れる蟹に木の枝で作った串を刺せば火の傍に突き立てる
串刺しになって火の傍に並べられているのは蟹ばかりでなく、王都の市場で見かけるような魚であったり、
鮮やかな色の魚であったり…如何にも硬そうな鱗を持つ魚であったり…種類は豊富であった

「~♪」

鼻歌交じりにパキン、パキン、と枝を折っては焚き火の中に放り込んでいく
ここより遥か北、高地内陸部で育ったドラゴンには海は珍しく、一日中、海に潜ったり、周辺を彷徨いているうちに、
日は暮れて…素潜りで取った魚を夕飯にすることとした
適当に食いでのありそうなものを捕えたから、味の保証はないのだが、未知の魚類に期待が膨らみ、
自然と鼻歌も出ようというものである

ご案内:「海岸」にアッシェさんが現れました。
アッシェ > 遥か彼方の空より訪問する様にそれはやってきた。

何かとてつもない大きさの存在が夜空を切り裂く様に通過し、重低音なる羽ばたきの音を立てた後に、
ずしん ずしん そんな音ではないのだが、大して軽い足音ではない気配が外をうろつく。
こっちにうろうろ あっちにうろうろ。やがてとある穴倉からもくもくと煙が伸びて出ているさまを見つけると、
その存在は目を細めてから 穴の大きさ的に入れない、と感じ取るや否や、瞬時に姿を人にし。

もくもくとその美味しそうな脂を含んだ魚煙、その香りに誘われる様に見た目人になったその存在は、
中の穴倉の様子を覗き込むようにじっと中の様子を見つめるのだ。

気配?いや先程まで図体デカい事やっていたから、気づかれていると思って でも 知らない気配の方だから
馴れ馴れしく寄るのも、と思って様子見を決め込む 心は臆病?なドラゴン一匹。

ルーフェン > 「んあ…?」

空を旋回する巨大な気配…地上に降り立ったか、辺りをぐるぐる、と彷徨いているのを察知する
……しかし、今は、蟹と魚の具合のほうが重大事。さっきを孕んだ気配でなく、此方に害意があるとは思えず、
赤く焼け始めた蟹の甲羅を木の枝の先でつんつん、と突いたりし、全く意に介さない様子であった

「知識としては知っとたが…甲虫のようじゃな、主…」

焼けていく蟹に話しかけながら、鼻先に僅かに香ばしい香りが掠めれば、串を取り、焼けた蟹をバリバリ、と…
味の方はと言えば、不味くはないのであろうが、身が少なく、噛み砕いた甲羅の欠片の舌触りがよろしくない

「まあ、食えぬこともないか…
 人ならば上手く調理するであろうな…主もそうは思わぬか?」

じっ、と海岸の岩場にぽっかりと空いた穴ぐらの入り口から此方の様子を伺う気配に話しかける
串に残った蟹をぱくり、と口の中へ放り込めば、次は魚、と焼けたカラフルな魚の刺さった串に手を伸ばす

アッシェ > 中の様子をじっとうかがう様に眺めていたドラゴン一匹。
気配そのものはヒトではなくドラゴンそのものだが、見た目はただの少女の様なもの。
気になるもの 気になる香 気になる…その魚の焼ける様。
要はお腹を鳴らす煙と香だったからこそ寄って釣れてしまったようなもの。

「焼くだけかい!!
 味付けは!? 醤油とかミソとかつけんの!?ありあわせのソースとか!
 ないんか!? うちやったら 持ってる調味料で味付けはしはるえ?」

気づかれたので 話しかけられたら ずんずんと中へと入り込むなり、
焼いているだけにしか見えない様に向けて ツッコミをし始めたり。
そこまで言うのなら うちが 捌いたる、とカラフルな魚の串焼きをちらっと見て。

「焼くだけなら 味付け 淡いやろ…」

塩しか味ついてへんやろ、と肩を落としながら項垂れて
何か残念そうな顔を向けたい。然し 喋りはかなり訛っていたという。

ルーフェン > ずんずんずん、と遠慮なく中へ入ってくる娘
何だコイツ…と、眼を丸くしながら彼女のやりようを眺める
醤油だの味噌だのソースだの、と調味料の種類を並べ立てて口にするので、なんのこっちゃ?とぽかん、と口を開けた

「…わしの魚をわしがどう食おうがわしの勝手じゃろ?
 確かにその…なんたらを掛ければ美味いのだろうが、別に無くとも不味くはないのだぞ?」

手に持っていたカラフルな魚を焼いたものにパクり、と齧り付く
見た目とは裏腹にタンパクな味わいであるが身は柔らかくほんのり塩気が利いて決して不味くはない
当然、王都の酒場で出すような手の込んだ物とは異なるが、これはこれで素材の旨味を活かしているとも思える

「…確かに、街で人間の作る料理は美味い
 複雑な味わいは、わしの舌を満足させるものであった…しかし、腹が減っていれば大抵の物は美味いのだ」

食ってみよ、と言いつつ自分の一口齧ったカラフル焼魚串を彼女に差し出してやる
残念そうな表情など全く意に介さず、ずいずい、と彼女の顔を所へ串を差し出し食え、と促してやる

アッシェ > 一度 勢いと言うのがついたら がんがん突っ走る方だった。
醤油も味噌もソースはアレとして、調味料の半分は東方地域のものだったことに言った後で気づく。
此方の文化的に 醤油はおろか味噌文化はあるんだろうか?…知らんわ。

ちらっと焼けている魚や蟹の足などを見た。もう一度見た
毒の魚まで焼いて居る!!…ヒトやったら食べて数分で幻覚見るで!それ、とツッコミはしたかったが、
こう握りこぶしを作って 指さす事は控えたが―その時の顔? ツッコミ不全そんな顔。

「そ、それ、…
 いや、大丈夫そうやったら うち もう何も言わへん。」

カラフルな魚 それ食べて居る…食べた事はあるけどあんまりこう ドラゴンの時はがーっと食べてしまうので
じっくり食べた事はヒトの姿以外ではない。こう一寸前まで王都の酒場で
捌いていた元調理人としては 手を加えたい、という欲が沸いたがすぐに収まった。

「 ぬ。あんさん ヒトちゃうな?
  ヒトとはちゃう気配と振舞やな。…いただきます」

くってみい、てカラフル焼き串 を受け取ると こう ばくっといった方がいいのかと
はむっと一口齧ってみよう。むしむしと咀嚼し飲み込む。串?一口齧っただけだが 其の串は丁重にお返ししよう。

「これはこれでうまい。…漁師飯やろか。」

ほう、と熱気にも熱にも負けないのか 息を吹きかけて食べるとかの動作を全くせずに食べた、
その味は 味わい深い大洋とは違う磯の香りが漂う食べやすい身だった。

ルーフェン > 何を食っても美味いか不味いくらいしか言わないドラゴンが味についてあれやこれや、と語るのは
恐らく人間になり、人の作り出した料理を口にして思う所があったのだと思われる
しかし、決して美食家というのではなく、美味かろうが不味かろうが、結局は食うのでどちらかと言えば
健啖家の部類に入るあたり、ドラゴンっぽいといえば、ぽいのかもしれない

「うむ、まずは黙って食うが良い」

彼女が串を受け取ったら、焦げては勿体無い、と別の串へ手が伸びる
人が食えば幻覚だか、痺れだか、出来物だかを発症するようなものでも細かい知識が無いので遠慮なく食っていく
そうして、美味いんだか不味いんだか、妙な表情を浮かべながらも、もぐもぐ、と食い続けるのだ

「ん…?ドラゴンじゃ、主も人ではなかろ?
 あんだけ派手に現れれば馬鹿でもわかるわ…」

彼女が齧った串が返ってくれば両手に串である
交互にむぐむぐ、と食べてそれこそ、頭だけを串に残せば、お裾分けじゃ、と岩場をてちてちと歩く
小さな蟹の方へと投げてやった

「そうじゃろ…?手の込んだ物も良いが、こうしたものにはこうした旨さがある……と、思う
 まあ、外で食うというのが良いのかもしれん…なにせ、さっきそこの磯で捕まえものじゃし…」

ひくひく、と鼻を揺らしながらそんなことを言えば、残ったやたらと硬そうな鱗の付いた魚の串を手に取り、
がぶり、とやる…バキバキ、と凄まじい咀嚼音が聞こえているが、問題ないらしく…硬い。と一言漏らすだけで、
彼女がいるにも関わらず魚を食い続けた

アッシェ > ドラゴンとして過ごすより ヒトの姿をして過ごす事が多い身としては
矢張り味付けは最低限つけてしまう、と。そう 醤油なり酒なり味噌なり持参して軽く調理する方が好むのだと。
ドラゴンにしてはそこだけ細かかった 仕方ない 番がいるのだから。
時折 料理番になるのだから 簡単な 焼くだけとか はあかんと。

「…」

黙って食えなら 黙っておこう。
とっくに人だったら 痺れたり幻覚見たり 死んだり そんな類なものを食べている彼。
信じられそうにないが 考えたら これは竜か人の轍を超えた様な存在だろうと…ドラゴンだった。
味的に だから淡いだろうという顔のまま 黙って食べてる。

「うちは 人の皮を被ったドラゴンや。
 古竜になるわな…前は…ん、気配 隠すのが下手なん。」

あの図体でステルスとか出来なかったという。隠してもにじみ出る気配。
寧ろ隠すより抑えるなりして最低限撒き散らそうと今に至る。
姿は仮初だが そう大食いでもないので そろそろお腹は一杯だった。

「磯のか。そか。…それ 歯割れる硬さやろ…食ってはる!」

バキバキって魚の音ちゃうで、と信じられないがそこで繰り広げられる状態を見つつ 
何処からか取り出した未開封の一升瓶を置こうか。

「これ 置いておくえ。 魚の礼や。年初めの祝い酒やけど あげるえ」

邪魔にならん場所に その瓶を置こう。

ルーフェン > 彼女もドラゴンだ、と聞けばそうじゃったか、と頷く
まあ、気配は伝わっていたから、そうなのだろうとは思っていたらしくあまり驚くこともなかった
ただ、人の皮を被った、というのだから、人の世には自分の何倍も詳しそうだと思える

「気配はともかく、なるほど、それで味をつけよと言ったか…
 人の姿ばかりでいたら確かに舌は肥えそうじゃな…」

ドラゴンの姿でいる時は大抵、食事は丸呑みであるから
細かな味付けなんか思い至ることも無かった、何よりそれ程、食事に重きをおいてはいなかったように思える
エネルギー補給、それ以上でもそれ以下でもなかった

「そりゃあ、そうじゃろ…食わねば味が判らん
 享楽の為に弱者を殺しても意味はなかろう…?
 捕まえた以上、食う…なんの驚くことがある…」

バリバリ、むしゃむしゃ
凄まじい咀嚼音に驚く彼女に目を丸くする
まあ、彼女が驚くのも判る…歯ごたえの割にその下の魚の身も水っぽく旨くはない
とはいえ、食うと決めた以上、食ってやらねば魚が可哀想である

「ん…礼か…そうか、大した饗しもしておらんが構わんぞ、そのあたりに置いておけ」

結局、硬い鱗の魚も食ってしまえば口元を拭って
ふう、と満足気に吐息を零した…と言っても、腹が一杯というわけでなく
もう少し、魚以外のものを採取なり捕獲なりしておくべきだったな、と内心思っていたりする

アッシェ > さてそろそろ帰るか…余り遅うなると心配かける。
気配はドラゴンでも立ち振る舞いそのものはヒトだった女は、
ヒトとしての食事の量を―食べ過ぎ厳禁と言われているのでそれを守り、
一期一会の様な出会いには感謝をしつつ 一升瓶をその場に置いて。

「此処に貝はなさそうやか、せやけど 貝に酒注いで焼くと上手いぇ。
 漁師飯の一つや、それは覚えとき。
 ヒトの姿でヒトがいそうな場所うろついて 食事処に紛れ込んで食べるのもええやえ。」

バキバキバリバリ…いや それ 魚なのか?
魚の音ではない龍魚的な音を立てて食べている彼の様子は見ていられない。
お暇すると言った手前、そろそろ本当に帰らないと間に合わない。
帰る前に言っておこう そして 帰ろう。

「うちは アッシェっちゅうもんや、またや」

一応名乗って そして 穴倉から出て数歩で
デカい図体になり重そうな羽ばたきを立てながら 瞬く間に上昇し飛び去って行った。

ご案内:「海岸」からアッシェさんが去りました。
ルーフェン > 「ほう…貝か、貝のぅ…」

細々とした貝を集めるのは大変そうな気がする
それでも一応、教えてもらったことを何度か反芻するように繰り返して気に留めておくことにする

「そうかアッシェな…わしはルーフェン、嵐の竜の一族じゃ
 うむ、道々、気をつけていくがよかろう…」

洞窟の主、というのではないけれど。酒を貰った手前、洞窟の出入り口まで彼女について行き見送ることにする
ふりふり、と手を振れば彼女は瞬く間に、竜の姿となり空へと駆け上がっていった
それを見えなくなるまで、見送るとぽりぽり、と頬の辺りを軽く掻いて

「あれじゃな、竜になると流石にケツの辺りがデカいな
 人の身であれだけ小さな成りになるのも何か納得したわ…」

可憐な姿から巨大な竜の姿に成り変わる彼女にそんな感想を零す
だからといってあの巨体を思わせるような、筋肉隆々とした戦士のような姿となっても
それはそれで、笑ってしまいそうなのだけれども
よもや、聞こえてはおるまいな?としばらく、空の上から雷や炎、或いは氷塊が降ってはこないか?と
自分の感想に対しての反撃が来やしないかと思って空を見ていたけれどもそんなことはなく…
くるり、と踵を返せば洞窟の中に戻っていく…ぽすん、と火の傍へ腰を下ろせば
彼女の置いていった酒を手元へ引き寄せ栓を抜き、折角なので一口、落ちていた貝殻を盃に見立て
注ぎくぴり、と飲んでみる。美味いのだろうが、数百年ぶりの酒の味にこてん、と首を傾げた

「…そもそも、わし、そんなに酒が好きでもなかったな
 まあ、貰ったものじゃし…飲まぬわけにもいかんわなあ…」

とくとく、と再び貝殻に酒を注げばクイッと一息
そんなことをしている内に段々と心持ちが良くなってきたような気がして