2016/08/28 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」にレティシアさんが現れました。
レティシア > (九頭龍山脈の奥深い山の中、獣道を辿った先に、知る人ぞ知る温泉が湧き出る泉がある。
そんな秘湯に、深夜だと言うのに、女がひとり、のんびりと浸かっている。
脱いだ衣装や靴は、直ぐ傍の岩場の上へと置いてあり。
月明りの下、温泉に浸かる女の周りには、瑠璃色の蝶がヒラヒラと飛んでいて。
女は、片手で乳白色の湯を肩へとかけつつ、歌を口ずさみ。そんな女の歌声が風に乗って、流れてもゆき――)

ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (人間、ミレー、そして魔族…異なる価値観を持つ其々の種族にも、時として共通する価値が在る
例えば、こんな場所もまた其の一つだろう、人間ならず長命である筈の魔族をも癒し
引き寄せて仕舞う温泉と言う物は、其れ自体が魔力を帯びていると言っても過言は無い、と、思う
そして、其処に偶々見かけたのが同族で在るならば、余計に、此処が其れだけの価値が在ると証明した様な物だろう
――女の視界の端にて、暗闇が僅かに揺らぐ。 影の中から沸き出る様に表れる人の輪郭が
来客の訪れを、伝える事と為るだろうか)

――――………こんな所で御見掛けするとは、珍しい事も在るね。
ご機嫌は如何かな、お嬢さん?

(響かせる声は、気配を現してから、程なくして
女の対面、岩場へと屈み込む一人の姿が、月明かりへと照らし出される、か)。

レティシア > (肩まで乳白色の湯に浸かった女の周りを飛んでいる蝶達が、不意にざわめく。
女は、人ならざる来訪者の気配を感じつつ、菫色の瞳はその姿を捉える。
かけられる声に、女はゆるりと首を傾げつつ)

――…そう?あたしは、こちらにはよく、浸かりに来ていてよ?今まで縁が繋がらなかったのかしらね?
ご機嫌よう、ミスター。
えぇ、とても気分は良くってよ。そもそも、温泉に浸かていて、不機嫌になる方なんていらっしゃるのかしらね。

(こちらも相手の気配から、同族だと察しがいっているのか、警戒をする様子も見せずに、
クスリと笑いながら、言葉を返し、「貴方も浸かりに?」と問いも重ねて

ルヴィエラ > (獣や人の類が、遠くから近付いて来たのならば、蝶達を驚かせる事も無かったやも知れぬ
影より産まれ出でたかの如くに唐突、突然、その場へと現れたならば
驚きや、警戒と言った反応と共に迎えられる事が殆どなのだが
既に同属で在ると察知したらしき彼女に、動じる気配は無く、為れば此方も謝意は向けずに)

……成る程、なら単純に巡り合わせが無かったと言うだけの事だろうねぇ
私も、特段頻繁に脚を伸ばすと言う訳でもないからね、此処へは

(ゆっくりとその場に立ち上がれば、女の傍へと向ける歩み
僅かに距離を詰め、けれど、一定の距離は保った儘に脚を止めては、彼女の姿を眺め下ろそう
美しき、魔性を隠す術は、今は無い。 男を惑わす其の美しさは、月明かりに照らされて一層に映える
同族と言えども、数多に埋もれる様な凡庸さではない、強き力を持つ一人だと感じ取るのは容易故に
再び其の場へと屈み込み、そっと岩の上へと腰を下ろして)

いいや、ただの散歩、と言った所かな。
温泉、と言うだけでは通り過ぎる所だったんだが…其処に、キミが居れば足も止めたくなる、だろう?

(くすりと、笑いながらに紡ぐ戯言。 足先をひょいと宙に浮かせれば
履いていたブーツは暗闇が散るかの如くに霧散し、晒された其の素足を、温泉へと着ける
今の所、見た目は足湯、と言った体では在るけれども
折角だからと、女と共に、少しだけ湯温を愉しもうとする、か)

レティシア > (警戒するように、忙しなく飛び回る蝶達を宥めるように、片手を振れば、
落ち着きを取り戻した蝶達は、再び女の周りをふわりふわりと飛び回り始め――)

…まぁ、あたし達のような種族は、どちらかと言うと、人間が多い場所に出掛けるからねぇ…。
こんな場所に来る方が珍しいわよね…。

(こちらへと男が近づいてきても、女の方は相変わらず、そのまま湯に浸かっている。
しかし、視線は男へと向けられて、遠慮なく、頭のてっぺんから爪先までを、まるで値踏みするように見つめていて。
岩の上へと腰を落ち着けた男を見上げるようにしながら)

本当にお散歩なのかしら?狩りではなくて?
……あら、お上手ね。…なぁに、あたしとお話でもしたくなって?

(相手の戯言に乗るように、笑いながら戯れめいた言葉を返し。
目の前で足を浸ける男に視線を向けたまま、女は片手を動かし、湯を掬い、己の肩へとかける。
女の周りを飛んでいる蝶達は、物珍しそうに、男性の元へと飛んでゆき、ヒラヒラと羽根を揺らめかせていて)

ルヴィエラ > (ただ、彼女に集っただけの蝶達なのか、或いは何某かの使い魔なのかは知れぬけれど
己に対しての警戒が、女の身動ぎ一つで霧散するなら、ふ、と微笑を僅か深めて
己が女へと遠慮せず視線を向ける様に、女が己へと向ける視線を嫌がる訳もなく
足先を湯の中へと鎮めれば、ゆらり、ゆうらりと湯面を揺らして)

―――……狩り、と表現するのは聊か言葉が強いかな?
私たちは、唯純粋に、美しさに惹かれる…人間よりも、もっと本質的に、ね
だとしたら、キミを見て足を止めた私は、若しかしたら惹かれて居るのかも知れない…と言うのは、少し気障が過ぎるかな?

(こうして言葉を交わしている時点で、話がしたい、と言う目的ならば叶って仕舞って居る
さて、如何だろうねと肩を竦めながら、ひら、ひら、と飛んで来る蝶達を視界の端に認めては、そっと指先を差し出して)

―――……まぁ、本音を言えば…狩れる物なら、と言った所かな?

(――そっと、舞う蝶の中の一匹へと、指先でちょこんと触れる
すれば、まるで何かに中てられたかの様に、再び女の元へと戻る蝶が
其の肩へと、一度停まろうとする、か。 ――もし、其れを拒まないなら
其処から淫魔で在る筈の女の体躯に、僅か淫気の様な物が広がる、か)

レティシア > (相手の姿を見つめていれば、自然とお互いの瞳が絡まる。
お互いの器と、その中に宿る魂、魔力さえも見透かすように見つめる菫色の瞳。
そして気が済めば、自然と湯の中で動かされる男の爪先へと視線が向けられる)


――…そう…では、出逢えたら良い…と…その程度の期待を胸にお散歩でも?
…とても、言葉がお上手なのねぇ…。
…出会ってまだ、間もないのに…あたしのどこに惹かれて?この器?魂?それとも、魔力かしら?

(湯で濡れた片腕を、まるで差し伸べるように、相手の方へと伸ばすと、その掌には女の魔力が集まりだす。
悠久の時を生き、魔王の花嫁リストにも名を連ねる女の魔力は、それは強大で。
「どう?」と笑いながら、首を傾げて)

――…もしかして、貴方、あたしを狩る気?
嗚呼、それは新鮮だわ……

(腕を戻し、指先で唇を押さえて、クスクスと笑う女。
狩る事はあっても、狩られる立場になるなんて、ここしばらくご無沙汰だとでも言うような言いぐさ。
男の指先で触れられた蝶がこちらへと戻り、己の肩へと停まる寸前に、女は右手でひらりと蝶を薙ぐ。
あっけなく霧散する瑠璃色の蝶は女が魔力で作った物だから、男が放った気には気づいてしまったらしい。
不意に女がその場から立ち上がり、白い裸身を男の目の前へと晒しながら、岩場へと上がり)

せっかく、同族の方とお会いできたのだけれど、あたしはそろそろ、戻らなくてはいけないわ。
お名前を伺っても良いかしら?

(岩場に置いたドレスを手にしつつ、相手へと問いてみて)

ルヴィエラ > そう、出会えたら良い――計算や打算など無く、ただ「偶然」出会えたら、ね。
―――そして、今夜は出会えた訳だ。 何もかもさ、キミの言うそれら全てが
私が興味を抱くに足ると言う事だよ。

(掲げられた女の掌、其処に集う魔力は矢張り、凡庸な淫魔の其れとは違う
魔族と言う大きな括りで見ても、強き力の一端を見せ付けられたなら
――余計に、くすくすと愉しげに笑みを深めて、女の問いへと答えよう
片腕を、僅か女の方へと向けて伸ばしたなら――ふわりと、微かな芳香を風に乗せる
其れこそが、距離を其れ以上詰めなかった理由、同族にすらも効き及ぶ
特異たる淫魔の、「同族狩り」の、力の一端――催淫の、僅かな香り)

大人しく狩られる気は…恐らく無いだろう?
中々無い体験だと思って貰えたら僥倖だ、が…、……ふふ、残念だね。
キミを狩るとしたら、またの機会にしようか。

―――ルヴィエラ、名前くらいは、覚えて置いて貰えると嬉しいかな。

(――紡ぐ、己が名前。
文字通りの『同族狩り』として名を知られる、一人の淫魔の存在を
果たして女が其の記憶の中に留めた事が在るかは知らぬけれど
何れにしても、此れで意思は伝わるだろう
其の裸身へと視線を向けながら、双眸を細めては
己もまた、影を開いて出入り口と為し、帰路へと着く準備を始め)

レティシア > ――何もかも…ね……欲張りな方…。

(己がそうしたように、男の腕もこちらへと伸ばされる。
その指先へと視線を向けて、そして風に乗り、鼻腔をくすぐる香りに菫色の瞳をスゥーっとを細め、
女も「嗚呼」と何やら合点のいったような声をあげ)

貴方だって、直ぐに狩りが終わってしまったら、詰まらないのでしょう?
えぇ、楽しみにしていてよ?
――でも、狩る立場から、狩られる立場にならないように気をつけて頂戴ね?

……ルヴィエラ……へぇ、貴方が……。
あたしは、レティよ……どうぞ、お見知りおきを……。

(悠久の時を生きていれば、同族狩の名前も耳には入ってくるもので。
女は、何処かで聞いた事があるようで、感心したような呟きを漏らしたかもしれない。
女の方はというと、愛称で己の名を告げた。
未だ、雫が光る身体を拭かぬまま、岩場からドレスと靴を手にすると、空いている方の片手で空間を裂く)


では、また…ルヴィエラ…良い夢を…。

(女が裂いた空間が、ぽっかりと口を開けば、女はその中へと身を躍らせる。
ヒラヒラと片手を振りながら、女の姿は消えてゆき――)

ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」からレティシアさんが去りました。
ルヴィエラ > 過程も結末も愉しみたいと願うのが、欲張り過ぎる…とは、私は思わないからね
ご心配なく、其の辺りはもう何度も聞かされた言葉だから

(其の手の忠告を響かせた者が、今までに何人居ただろうか
弱肉強食…言われずとも其の原則は忘れた心算は無いと肩を竦め
其れから、対価の如くに響いた、女の名に耳を傾けた
何処か覚えの在る様な響き、けれど、其の短い名前だけでは確信にまでは至れない
其の美しき裸身が空間の裂け目へと滑り込む最後の瞬間までを見送れば
己もまた影の中へと、するり、倒れ込む様に身を落として)

ごきげんよう、レティ、又逢える日を愉しみにしているよ。

(――そうして、後に残ったのは静寂だけ)。

ご案内:「九頭龍山脈 山中にある秘湯」からルヴィエラさんが去りました。
ご案内:「とある教会」にインヴィリアさんが現れました。
インヴィリア > 一人の神父が遅くなったというように森林を走り抜けていく。
長身のその神父は黒い宣教師の服を来て、風を切るようにかけていく。
暗かった森林を駆け抜けていけば、ようやく見えてきた教会
神父の目に見えるその教会は青い屋根に十字架が見える。
柵に覆われてはいるが、誰も簡単に入れるように柵の切れ目には鍵はなく、暗いためにここからでは、わからないが奥には西洋風の十字架の立つ墓がいくつかある。
壁は白塗りだが、少し薄汚れてしまっている。

「すっかり遅くなってしまいましたね。早く明かりをつけないと」

呟くようにそう言って、神父は木の扉を左手を伸ばして開けてから、中に入っていく。
中に入って見える景色それは、赤いカーペットが敷かれている石畳の床そして、白い壁中の方は外と違ってあまり汚れてはいない。
長椅子がたくさんおいてあり、その先には教会の十字架がみえて、前の方には飲み物が飲める一角も準備されていた。
外見からは全く分からないが、地下室も作られていた。

「さて明かりをつけないと」

そう言って魔光球に明かりをつけていく。
魔力を込めるとつけるそれは、ついていく途中ではまるで、ホタルの光が徐々に強く明るく光っていくといった感じで、ついた後は、昼間ほどではないものの建物の中はもちろん、外まで明るく見えるほど。

インヴィリア > 神父は建物明かりをつければ、十字架へと向かいある程度近づけば、右の膝を落としから左膝も床につき跪き両手を合わせて祈りを捧げていきます。

「今日も無事に健やかに過ごせたことを主に感謝いたします。この明かりで少しでも救われる人がいるといいですが」

祈りを捧げ神父はそれが終われば立ち上がり今度は窓のへと視線を向けます。
その窓は透明な窓で所謂ステンドガラスではなくどこにでもありそうなものだった。
窓から見える景色には星空と満月が見えていた。
床をよく見れば、窓に当たる月明かりで、魔法陣のようなものが描かれているようにみえた。

一見するとすぐに泥棒に入られても不思議のないほど不用心に見える教会がそんなこともなく無事でいるのは、そういった一見するとわからない用心が関わっているのかもしれない。

「なくなっているものは、ないかな。盗られるようなものもないのですが」

そう言いながら首を左右に動かしキョロキョロしておきます。
そうやって視線をキョロキョロさせていく中ふと視線を止めて)

ご案内:「とある教会」にエレクトラさんが現れました。
ご案内:「とある教会」からエレクトラさんが去りました。
インヴィリア > 「気のせいでしたか」

神父は目を擦って何度が見直しコップの数を数えて、そう言ってから、教会の奥へと姿を消していきます。
後に残るのは静けさのみで

ご案内:「とある教会」からインヴィリアさんが去りました。