2016/05/12 のログ
フィリオソリス > 「こら。なめるでない」

ねぶるように蠢く舌に背がびくんとなる。
さりとて抜き取るわけにも叩くわけにもいかずなされるがままである。

なにやら顔が赤らむ。
怒りだとかそういったものとは別の背筋をのぼるゾクゾクとした感官を感じながらも
それを必死に抑えようと身をよじる。

「んっ……ふ」

ここで発熱してしまっては少年の口を再度焼くことになる。
そうなってしまっては本末転倒だ。

恥ずかしいことをしているわけでもないのにそれを我慢しているかのような錯覚すら覚える。

そうやっていくらかもだえると気が抜けたようにへたっと腰を落とした。
それにともないちゅぷっと指が抜け唾液が糸を引く。

血をのませるだけがなぜこのようなことになったのか。

赤面しへたり込んだまま

「どうじゃ?」

と訪ねるのだった。

キルド・ニッヒド > ちゅぽんっという音。
手はもうきっとべたべただろう。どう、と聞かれれば。

「さいしょはにがかったですけど、あとからあまくなって、おいしかったです」

あれ、喋れてるときょとんっとしつつも。
感想を丁寧に告げていく。まるでさっきまでの行為を懇切丁寧に説明される羞恥プレイのような気もするが
少年は、聞かれたから答えただけで他意はない

フィリオソリス > まさか自分の味の感想を言われようとは。

先ほどの手を狐のような形にして顔の前に出す。
そして何か反応がある前にズビシッというかズベチャと言った感じにデコピンで頭を弾いた。

「大丈夫のようじゃの」

そしてそれを尻目にポンポンと裾をはらい立ち上がった。
ぷいっと顔を背けすました顔をしているが頬には赤みが差したままである。

キルド・ニッヒド >  
「あで……」

実際痛くは、ない。いや痛いはずだが感覚は鈍い。
そして結構の力だったか、ぺしゃりと地面に横たわってしまった。

「あれ、やぬしさま? どこにいくんですか?」

でもそれに気にする様子もなく立ち上がったのを見て、火の始末。キャタピラの食べれな部分もきちんと始末して。
じぃっと下から見下ろす。

「あ、そういえばやぬしさまでいいんです? よびかた。そうずっとよべばいいです?」

さっきの質問も、重ねて

フィリオソリス > 「もとより外に用事じゃよ」

もともと外に出る途中にたまたま立ち寄っただけである
匂いにつられたというのも今となってはそうだったかもしれない

「われのことはフィリオソリスと呼ぶがよい」

そう言えば名乗っていなかったかと。
自らの名を名乗り上げた。

キルド・ニッヒド >  
「……そと。おお、そと!」

すくっとたって、出る準備。どうやらついてくるつもりらしい。

「ふぃ、ふぃりおしょりしゅ?」

噛んだ。呼びにくいのかしかめっつら。
といっても、まゆが八の字になったくらいであるが。

「ふぃ、ふぃりおそりす、さま?」

フィリオソリス > 「おお、そうじゃよ。フィリオソリスじゃ。
 なんじゃついてくるのか?」

修行してるなどということもないだろうと思っておきながら
なかば好き好んで住み着きはじめているのかとさえ思いはじめていた。

以前助けないとも言ったが勝手についてくる分にも勝手である。
止める理由もない。

キルド・ニッヒド >  
「ん、ついていきます。ふぃりお、そりすさま」

たどたどしく、何度も名前を呼んでから剣を見て。
返すかどうか悩んでから、もっていくことにした。

「いっかい、かえってから、またきます」

フィリオソリス > 「何じゃ。もの好きじゃのう」

こんなに近くに出入り口があると知ったらどんな顔をするであろうか。
などと考えながら出入り口へと進むのであった。

キルド・ニッヒド >  
「いっぱい、またおしえてもらいたいので」

口元が緩んで、笑ったきがした。
てこてこと、少女に身長の高めに該当する少年が追従するのは
誰かが見ればほほえましい光景かもしれない。
そして――

「………………」

出入り口を見ればあんぐりとした表情をして。

「これ、ですか」

全身から疲れを表現して崩れ落ちた

フィリオソリス > 「……難儀な奴じゃ」

重い岩戸を仕掛けも使わずごりごりと開けると
そのままキルド・ニッヒド襟首をつかみずるずると外に連れ立つ。

連れ立つと言うよりは引きずっていったといった方がぴったりだったかもしれない。
そのまま外に出るとズンと扉が閉じるのであった。

ご案内:「ドラゴンズネスト 第二階層」からフィリオソリスさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンズネスト 第二階層」からキルド・ニッヒドさんが去りました。