2016/05/11 のログ
ご案内:「ドラゴンズネスト 第二階層」にキルド・ニッヒドさんが現れました。
キルド・ニッヒド > 不慮の事故、から一月がたった。

「――ふっ!!!!」

生きるのに必要と、借りた剣を振るう。
剣は、コボルトから。幸いうまくいった。
寝ている好きにこっそりと拝借。後ほど返しにいかないとな
なんて思いながら。
相手は、芋虫――いや、キャタピラ。
もう何度も見たし、何度も戦った相手だ。
急所は、覚えた。何回も死にかけた。けどもう”なれた”し”覚えた”。
戦い方が、身についたと言っていい。最近の”ごちそう”だ。

(あのちっちゃな獣人が集まる前にっ)

力を振るう。最初は、躊躇いが見えたが今ではもうお手の物。
――死角に入り込み、背中を一刺し。
バックスタグ、というんだったか。
そんな名前の、”スキル”のようなもの。もちろん、この一月で独学に覚えたから
そんなこと、彼が知るはずもないのだが。

「……いただきます」

ずるずるずるずるっと、いつもの場所に引きずって。火をおこし、じゅーっと焼く。
身が溶ける前まで、焼いて。とろとろの状態で食べるのがこつだ。

(……結局また、道に迷ったまんまだ)

ご案内:「ドラゴンズネスト 第二階層」にフィリオソリスさんが現れました。
フィリオソリス > ぺたぺたと素足で歩く音がする。
ダンジョンの中と考えれば異様な音とも取れるだろうが何のことはない
ここの主である少女のものである。

ダンジョン作りに足りないものでも取りに行くつもりだったのだろう
外に出る道すがら通りかかったといったところか。

「なにやら肉の焼ける匂いがするかと思えば……ぬしか
 まだ生きておったということよりもまだ迷ってることに驚きじゃぞ」

心底驚いたように声を上げる。
己の実力を見誤るか、実力が足りないか。進退ままならず命を落とす者は掃いて捨てるほどいる。
だがそこにとどまって生活をしているなど100年以上生きる彼女でも今まで聞いたこともなかった。
とどまって生活できるほどの実力があるならば脱出など容易であるはずだからだ。

みれば以前ひもじそうにしていたときに比べると何ともたくましくなったようである。
しかしまさか修行していた、などということはあるまい。

軽く首を捻り不思議そうにするばかり。

加えてダンジョンの出口はそこの角を曲がった先にある階段を上ってまっすぐ直進
それだけでたどり着けるのである。

彼女の疑問は深まるばかりであった。

キルド・ニッヒド > もっちゃもっちゃと、キャタピラの肉を咀嚼すること数秒の間。
何も彼とて、無闇矢鱈と迷っていたわけではない。
この時のためだ。彼女は無礼が嫌いだ。嫌われるのはなんか嫌だった。
なので――

「こ、このあいだはしつれいしました!!」

ゴクリと飲み込んだ後、ふわり飛び上がり膝を折り頭を下げる。
そう、これが目的の一つ。
どうやって謝ろうかと考えていたら、結局元の位置に戻ってきてしまう。
そんな生活が一月”続いてしまった”

「あ、わびのしなはだせませんが、たべますか」

何度か、話し方の練習もしたのだろう。
拙いが、確実に敬語がうまくなっていた。

フィリオソリス > 「失礼・・・?」

正直覚えていなかった。
本当に失礼なことをしていたとなれば確殺であろうし
こうして生きているのだからきっとたいしたことではなかったのだ。

このジャンピング土下座にどういう意味があるのかはわからないが
おそらヒトの謝罪のポーズなのだろう。
ちがったならあとでぷち殺せば良いし。

「うむ。許す」

覚えていないのに実に尊大であった。

「いや結構……しかしぬしいつもそのようなものを食べているのか?」

彼の顔にはこれはごちそうと書いてある。

キルド・ニッヒド > まぁ、許されなかったとしてもけじめの問題ではあるので
これは、あくまで人としてのあれそれだ。
なにせ、粗相をかけてしまった。するつもりもなかったのだが
まさか、尿意をあのタイミングで催すとは。それにしてもまったく、全長はなかったのだが。

「ほかにたべれるもの、ありませんし。けっこう、おいしいですよ?」

食べるのを続けてもいいですかと首を傾げる。
冷めてしまってはおいしくなくなるのは何でも一緒だ

フィリオソリス > 温泉でなにやらあったような記憶がかすめるがとりあえず置いておく。
置いておくったら置いておく。

「ふむ……」

顔には早く食べたい。ごちそう。とかいてある。
最初の悲壮感はどこへ行ったのやら。

しかしこのような顔をみるとこれは本当においしいのではないかと思えてくる。

「……やはりいただこうか」

そういうとキルド・二ヒットのすごよこにちょこんと座るのだった

キルド・ニッヒド >  
うずうずとしていたところで、隣に座られてしまった。
いただくということは、食べるということで。

「……ちょっとまってくださいね」

切り分ける。ちょっと大きめに。
キャタピラの先っちょはおいしくない。最も美味しいのは。
中央のど真ん中。そこが一番やわらかく、クリーミーで
熱を通せばトロトロになる。ちょっと焦げ目がつくくらいに焼いて。そのあとに、マンドラゴラ、に似ている香草をかければ
塩コショウににた、ぴりっとした塩辛さがまろやかさに刺激を与える。
さて――

「どうぞ」

お口にあうだろうかとおもいながら、串を口元に運ぶ。
手をわずらわせるのは、謝罪にならない。

フィリオソリス > 「ん」

体操座りのような格好のまま体ごと向きを変えると

「あーん」

少し前かがみになり串にかぶりつく。

薄手のワンピースでそんな格好をしているのだから胸や太ももかちらちらしているのだが
本人はあまり気付いていないようである。
それほどまでに夢中であった。

ぴりりとして意外においしい。
香辛料や調味料といった概念があまりないドラゴンにとって新感覚ともいえるものである。
料理というのもヒトの優れた能力・文化であると脳内辞書に書き加えるもやぶさかではない。

目を輝かせながらほおばるその姿は小動物のようである。
言葉はなくともおいしいと思っているのは一目瞭然であった。

キルド・ニッヒド >  
その様子は目の保養に本来ならなるのだろうが
肢体、女の部分に少年が反応したということは”意識”のなかではなかった。
気持ち、の部分では美味しそうに食べて、喜んでくれたということが
きちんと謝罪にこの行為がなっているという事実がほっと”人”としての部分に安堵を抱かせ。
そして、どこか暖かな気持ちになる。

「……? あ、まだたべますか。あつくないですか」

身体がぽかぽかするのを不思議に思いながら、せっせと次の準備をしようと

フィリオソリス > 「あーん」

そのままの姿勢で待つ様子はエサを待つひな鳥のようである。
あんに早くよこせと言っているようにも見える。
竜体時には全長30m程にもなる彼女である。
人型時の彼女の胃袋はブラックホールめいていた。

思い返せばクッキーというのもわるくなかった。
ヒトの食事も悪くないと思う今日この頃である。

キルド・ニッヒド >  
「……はいはい」

真ん中の部分はあと2、3切れといったところか。
極上のもてなしはそれでオワリだ。
丁寧に、しっかりと焼けば。ひとつ、ふたつ――
なくなるまで口に運んでやる。あつあつだ。

「あついの、とくいなんですね」

そんなことを思いながら――そうこうしていると。

――あれ?

いつもならこんな風に長時間ここにいれば、襲ってくる魔物も襲ってこない。

そういえば来た時そうだったと懐かしさを感じる。
ほんと、不思議な家主様だと思っていると。

くーきゅるるる……

少年のお腹が、なった

フィリオソリス > 「この程度熱いのうちにもはいらんのじゃ」

常人なら軽く火傷するような焼きたてをモグモグとほおばる。
上機嫌でほおばっていると盛大な腹の虫が聞こえてきた。

「我ばかりがたべておったな。これはすまぬ」

本当にすまないと思ったのかお返しとばかりにまだ焼いている途中の肉をもちあげ

「ほれ」

食べやすい位置に差し出した。

見よう見まねだが途中ふーふーするのも忘れない。
彼女の吐息からカゲロウが立ち上ったり
息を吹きかけられた肉から一気に肉汁が滴ったりした気もするが
気のせい―――ではなく事実である。

キルド・ニッヒド >  
「あついの、すきなんですね」

きっと得意、ということなのだろう。満足そうな様子と
見事な食べっぷりは、ほんとに気持ちがいい。

そして差し出されたそれは、ちょうどいい位置。
でもなんか焼けてる、気もする。
けど、無碍にするのはよくないし、おなかすいてるのも事実だ。
なので――

「あーん……」

そのまま、食べた。うん熱い。熱いが、やはり美味しい。

「お。おいひいれふ」

火傷していないわけではない。やけどは間違いなくしてる。
だが”熱さ”と”痛み”が鈍い。そういう体質だ。
だから舌っ足らずになるし、口ももぞもぞしてるが、喋れるし
痛いとかそういった様子もない。
なんとも”不思議”な光景だった

フィリオソリス > なんだかしゃべり方が変な気もするが
火傷などしたこともなくヒトのきびにも疎い彼女が気付くわけもなく

「うむうむ」

自分が作ったわけでもないのにたいへん満足気にしているのであった。

キルド・ニッヒド >  
「……あ、ほ。ほういえは(そういえば)」

満足気にしている少女をみて、改めて記憶を掘り起こす。

「ぼふ、ずっとやぬひやまってよべばいいんれふか?(ぼく。ずっと家主様ってよべばいいんですか?)」

なんて告げて。べっと舌を出す。
うん、やけどしてるような気はしたので正解だ。
口の中が変になるのはそれしか原因がない。
舌を晒せば冷たくていい感じ、がする気がする

フィリオソリス > 「??……なにをいっておるかわからんぞ?」

そこで思い至る。
ヒトは自分ほど熱に強くない脆弱な存在なのだと。

これは自分の不手際である。

思い至るやいなや人差し指の腹を歯に当てるとひと思いにビッと引き切った。
表皮が裂け血が滴る。

そのまま指をまえにだすと

「口に含むがよい」

と有無を言わさず告げるのだった

キルド・ニッヒド >  
「ふぇ?」

突拍子のない行動。流石にいろいろ乏しい少年だが
理解が追いつかない。口に含めと言われても血だ。
血を飲めと言われても、理由も何もかもがわからないから
首をかしげる、だけで。

「な、なんれれふか?」

フィリオソリス > 「いいから。ほれ」

訝しむ様子を見ると無理矢理指を口につっこむ。

そうすれば口の傷は言うに及ばず身体中の傷だとか
疲れ痛みといったものがたちどころにスーッと引いていくのがわかるだろう。

キルド・ニッヒド > 「んぶっ!!?」

突っ込まれれば突然のことに吐き出そうと舌がうねる。
指を押しこむようにするのだが、突っ込まれればうまくいかない。
それに、やけどを治そうとしているのか口の中は唾液でいっぱいだ。
ぬちゃぬちゃして、少女の指から少年の液が落ち腕まで滴る。

「むぐっ」

自然とれろれろと舐めるように舌が動いてしまって結果として
血が、口内に溶けていく。

「あむ、ちゅぱ……」

観念したのか、まるで消毒をするように丹念に指が舐められる。
どこかうまい舌使い、指だというのに悦を若干感じるかもしれない。
熱、がこもった龍の血。それにこの場所は熱い。
そういった意味合いはないが、顔は赤く見えるし。どこか少年にそういった奉仕をさせているようにも視えなくもない。

時間をかけて、指をしゃぶれば――