2016/04/17 のログ
ご案内:「小屋」にオーベさんが現れました。
■オーベ > 深い森の奥、その一角だけポッカリと空が覗き、辺りは春の花々が咲き誇り、緑の新芽も眼に眩い
そんな樵小屋の庭先に、椅子とテーブルを出し、他にすることもないので作業中…今日は来客の予定もない
冬に摘んだ薬草類の乾燥が進んだので、椅子に座りそれらをゴリゴリと擂鉢で潰し、潰し終わった物がテーブルの上で
山となっていた
あらかた薬草を擦り潰し終えれば、別に用意しておいた獣脂をに混ぜ込んでいき、薬草の成分が獣脂に馴染めば、
魔法使い印の軟膏の出来上がりである…水場仕事で出来たあかぎれ、農作業中の切り傷、擦り傷もたちどころに
治ってしまう、1瓶80ゴートなりや…と、売り捌いても良いのだが、わざわざ街に出てまで売り歩くのも面倒で、
結局は周辺に住む樵、農民、猟師、等などと物々交換の材料にしてしまうのだけれども
木べらでコネコネ、と獣脂と薬草を練り合わせながら暑くなってくれば、外套を脱いだ
老犬は匂いが気になるのか少し離れた場所でこちらを時折伺うようにするだけで、伏せて眠っている
使い魔の鷹は飽きもせず春の空を満喫しているのか、当たりを警戒しているのか上空をくるくる回っている
ただ1匹、預かっている使い鴉だけが、つぶらな瞳をパチクリさせながら、邪魔にならないよう気を使ってか、
テーブルの端っこの方でこちらを眺めている
「君も遊んできたら良いのに…律儀だねえ…」
そんな鴉に語りかけながら、混ぜあわせた軟膏を指先に軽く掬えば口元へ―――当然、美味かろう筈もなく、
苦味とエグみ、独特の匂いに表情を顰めれば、もう少しかなあ…?と獣脂に薬草を足していく
■オーベ > 「こんなものか、な…」
しばらく獣脂と薬草を混ぜあわせ、全体的にまんべんなく混ざれば手を止める。手にとった木べらの先を鼻先に近づけ、
すん、と鼻を鳴らせば匂いに表情が歪む。この匂いもしばらく放っておくと不思議な事に消えてしまうので、
個別に密封できる容器に移し、物置に保管すれば仕事は終わり…まだ日が高く、どうするかな、とテーブルの上を
片付け終われば椅子に座り、掃除をしたものか、外套の解れを直したものか、ガタガタいう小屋の扉を直したものか、
色々と思い浮かべるうちに、くわ、と欠伸を零し結局は夕方近くまで昼寝することになるのだった
ご案内:「小屋」からオーベさんが去りました。