2023/05/10 のログ
ご案内:「城塞アスピダ周辺」にハヴァン・グレイナルさんが現れました。
ハヴァン・グレイナル >
 城塞都市という籠城されている場所を攻めるには、数倍の兵力を要すると言われている。
 枯れ果てるのを待ち、飢えさせ、餓鬼に至らせるのが先か
 結界を打ち破り攻め入るのが先かもわからない。
 かのクシフォス・ガウルスと首魁を破ることを前提としているならば、所詮有象無象しか果てることもない。

 しかし今対応しているのは、山々の中で血の匂いに耐えきれなくなった獣らの討伐だった。
 人が群れれば獣は離れる。
 大まかな場所をこうして存在感溢れているならば猶更だ。

 しかし、中には剥き出しの桃色の肉の照り
 溢れる鉄の味を想起させる匂いに耐えきれず 死にゆく者が多ければ腐肉漁りも自然と出てきている。
 人間の味を覚えた者らが、人間を避けることをしなくなった場合はどうなるか。
 獣が離れていく中で肉喰らいが次に定めるのは角獣や穴兎ではなくなったというだけの事
 そうなると、事態の見方は変わってくる。


   「賊以外にこうも苦労しては、やり切れんな。」


 山刀型の肉厚な刃を握ったままハヴァンは、目の前の熊だった何かに対して呟く。
 周りも、山賊相手に来ているというのに、獣狩りをさせられている無駄な消耗を感じている。
 罠にハメる目的ではなく、突然で起きた戦闘だったせいか
 手早く仕留める為に放った脳天割りは、ハヴァンの数打ち物ゆえか
 頭蓋を半分に割ったものの、刃が半ばから折れてしまっている。
 熊一頭に対し、消耗品とは言えど、剣一刀。 決してつり合いは取れていない。
 溜息も出るというものだった。
 

ご案内:「城塞アスピダ周辺」からハヴァン・グレイナルさんが去りました。