2023/04/13 のログ
ご案内:「中庭」にフィリさんが現れました。
■フィリ > 【お約束です】
ご案内:「中庭」に影時さんが現れました。
■フィリ > ほぅ。見上げていると自然、溜息にも似た吐息が漏れた。
見事な――それはそれは見事な、桜吹雪、という物を。少女は生まれて初めて目の当たりにしているのである。
事の発端は昨年、この王都マグメールにて。大々的に帝国文化が流行となった一件と。
その中でとある道楽貴族が、遙々異国より「桜」という樹々を取り寄せ、「花見」というイベントを執り行った所に有った。
海を渡って異国から、という所から。少女の両親どちらもがこの一件には関わっており。
縁と流れで内一本をこうして、拝領したという次第である。
斯くしてトゥルネソルのお屋敷にも、改めて今年、薄紅色の豪華な花が咲く事となり…それに。
以前ダイラスに暮らしていた少女としては。初めてお目に掛かっているのだった。
――さて。これが「花見」という奴であるというのなら。
物の本曰く。ただ漠然と視力を働かせているだけではないらしく。
「――…ぇと。笠木、さま…?
ぉ招きぃただき、ぁりがとぅござぃます、と…言ぅのでしょぅか。これは…」
くるり。漸く頭上から戻してきた視線の先には、少女の師――正確には師匠の師匠とでも言うべきか――の姿が有った。
帝国よりも尚遠く、彼の国にて行われる、より本来の意味での「お花見」という奴が。
彼の手で準備されている…らしい。
■影時 > 街中でこの手のような風景、眺めを得るというのは久方ぶりな気がした。
己の雇用主であり、何度も足を運ぶ機会のある場所だ。
其処に何の木が植えられている等の確認や質問を、家令やメイドに投げかけるということはしばしばあった。
だが、実際に通うたびに見やって、次第に顕著となる開花の予兆を見取れば少なからず興も沸く。
そして、港町や王都の舶来品を扱う店や、不用品として売りに出されている物が並ぶ古物商で。
幾つか“使えそうなもの”というものを見つけていれば、吟味の上で。
嗚呼、何より。これは必ず必要と言いうるものが商会が扱っており、購入できることが明瞭ならば。
こうしよう。
ああしてみよう。 ……と、行動を起こすのは最早必然のようでもあった。
「いやぁ、それはどうなんだろうなァ。
俺はあくまで軒先と厨房を借りているだけのモンだぞ? ちゃんと整備してくれていて助かった、とも言うべきかなこりゃ」
トゥルネソル家の屋敷の庭先に、立つ影が一人増える。正確には一人と二匹。
庭先に置かれたテーブルに塗り物の小箱や皿、器、水入れを置き、今は小脇に丸められた敷物、そして手提げ式の炉を提げる男が目を遣って口を開く。
ラフに整えた黒髪も丁寧に整え、後頭部で束ねた総髪の上に茶と黒のモモンガと栗鼠が掴まるように乗っかる中、見るものは他でもない。
花である。少女と並びつつ見やるそれは故郷で見るものと、どれほど違うか。否、違うまい。文句が付けようがない咲きぶりだ。
「よぉし、この辺りで敷いてみるか。悪いがそっちの卓の上に出したものを、持ってきてくれるかね?」
そんな爛漫たる桜を良く眺められそうで、かつ、日当たりも良い場所を見定め、抱えてきた敷物を広げる。
緋色の毛氈だ。その片隅に重し代わりに炉を置き、具合を確かめる。携行式の魔導機械の加熱炉に、たまたま形状があった鉄器の釜を乗せているのだ。
いわゆる茶釜というのもも、この辺りでは見かけまい。揃えてきた道具類も何もかも。
塗り物の箱の中に厨房を早い時間から借りて作り、並べた菓子だってそうだ。覚えている限り、揃えられる限りで用意したものだ。
物を置けば、テーブルの方に向かい、重そうなものを率先して運んでゆく。皿やら器など、軽いものは任せても大丈夫だろうか。
■フィリ > 「――ぉ庭につぃては。庭師様や家令様に感謝――なのです、はぃ。
ですがやはり、主催と言ぃますか――企画して、ぃただけたのは。あくまで笠木様、ですので。
…と、ぇと、わ――っ。はぃ、少々ぉ、ぉ待ち下さると――」
屋敷の庭には、さて。どれだけの種類の植物が植えられているのだろうか。
勿論王国に於ける植栽として標準的な物から。魔術の師である竜胆等が、触媒として用いる為に栽培している物や。
人にとってもしくは竜にとって、オカズになる家庭菜園的な物も存在しているかもしれない。
少なくとも少女にとって、その一つ一つ全てを把握するのは、まだ到底出来る事ではなく。
桜についても、「これが、春には綺麗な花が咲く、例の桜という代物なのである」という事を。
度々屋敷に訪れる彼から聴かされる機会が無ければ、果たして気付く事…というか、興味を持つ事が出来ていたかどうか。
而して、実際話半分に聴かされたから、には。得た知識を追求したくなるのが少女である。
一応彼女なりに、同じく港街やら異国の書物を取り扱う界隈やら。
去年あれこれ入って来ては売れたり売られたりで、商会に流れる品々に文献にお小遣いを消費したりして。
生半にある程度ではあれ、花見というシチュエーションの知識を集めようとしていた。
それでも、やはり。思い知らされるのは「百聞は一見に何とやら」という事実なのであった。
彼に頼まれる事が無ければ、少女の意識はまたすぐに、頭上に引き戻されていたかもしれない。
その位、実体験として視覚野に捉え、記憶野に刻まれる桜の美しさという物は…新鮮だった。
ぶわりと。春先の少々強めな風が吹く。
数多の花弁を舞い踊らせる、舞台演出の一環じみているのだが。それと同時に、野点という行事に対しては厄介だ。
厚手のカーペットを思わす異国の敷物が煽られるのを避ける為、一片の隅っこに膝を着き、押さえ。
捲れ跳んでいくのを妨げている間に、彼が重石を置いてくれた。
魔術で火を灯し続ける炉に、その上に置かれる小綺麗な――茶釜、という奴らしい。
物の本では爆薬が詰め込まれたり、脳髄に直結されたりしていたが、流石にあれ等は…創作だろう。うん、そう思いたい。
一つ重石の増えたに任せ、あれやこれや。彼と共に小物を運ぶ。
両手にすっぽりの丸い器や、木製に漆…以前色々語ったアレだ、でコーティングされた皿。
家令さんに頼んで作成して貰った異国のお菓子、等々。全て揃えれば改めて。準備が整う事となるのだろう。
■影時 > 「いや全く。土いじりは出来なくもねェんだが、造園となっちまうと流石に俺もからきしでなぁ。
ん、そうか? 寧ろ快く貸してくれた方にこそ感謝なんだが、と。あー、無理して全部運ばなくてもいいからなー?」
当地式の庭園は迷路のように植栽したものがあれば、さながら幾何学的なものまで多種多様だ。
様々な意匠を凝らしたものの場合、必然として広大な敷地が必要となるため、この辺りの地域でもそうは多くあるまい。
この屋敷の庭の場合、それなりと言える広さに雑多というカオスではなく、整備できる限りで植えられている――と見れるだろうか。
今回の主役と言える桜もそうがた、さながら家庭菜園めいたものも見えるのは、気のせいではあるまい。
とは言え、弟子の弟子ともいえる少女への実習、体験も兼ねて遣ってみる小さな催しには十分だ。十分すぎる。
権力者が広大な敷地を確保し、遣った茶会のような派手さは到底柄ではない。
小さなものでいい。質素なくらいでいい。花を見るにあたり、過剰にして余分なものは必要ではないのだ。
腰に普段帯びるものは家令長に預け、身軽な己が体躯をくすぐるように風が吹く。
微風ではなく、旗を大きく揺らすにも足りよう力ある風だ。
そんな風は敷物は攫われそうだが、そうもならないのは、用意してきた炉と茶釜の重み故だ。
火は使わないため、加減を誤って火災を引き起こすような心配はない。火薬の代わりに詰めるのは勿論、水である。
「あれは持ってきた、で、そっちはフィリが持ってきてくれた。ン、よし。何とかなるだろう。
茶の湯の心得はないワケじゃなあいが、気楽にしてくれていい。
正直、外で遣る野点という奴は、こっちで言うところの“ぴくにっく”のようなもんだ。肩肘張って遣るコトじゃなあい」
茶釜の周りに水入れ、お盆に乗せた茶碗と塗皿、抹茶入れと匙、そして茶筅に柄杓。
敷物の真ん中あたりには、家令が作った茶菓子と自分が作った茶菓子、それぞれを入れた重箱と。
諸々並べて整え終えれば「気楽に座ってくれ」と告げて履物を脱ぎ、敷物の上に挙がる。
着物の裾と袖を払い、正座しては茶釜に水を注ぎ、加熱を始めながら先に食べるものの用意をしよう。
先に開くのは、自分が作ったものの方の重箱の蓋だ。其処にきっと、見慣れないものがあるだろう。
何か粒状のものを潰したと思われる、黒く丸まったものが並ぶ。菓子であると分かるのは微かな甘い匂いから。
■フィリ > 「――はぃ。大変興味深くはぁるのですが、やはり…プロにぉ任せする、とぃぅのも。立派な選択肢なの――です、ぇぇ。
庭師様や、メイド様も、ぉ世話して下さる事ですし…と、と。ぃぇ、だぃっ…大丈夫、でして…!」
物凄く広い、という訳ではない。屋敷と分類される此処ではあるが、それこそ貴族屋敷等とは比較にならないだろう。
とはいえ手狭とまではいかない面積に、あれやこれやが効率的に植わっているのは。それこそプロの手際に違い無い。
日常業務をこなしてくれる方々が、手を付けていない可能性が有るとすれば。それこそ魔術に使われるような物位だろう。
…引っこ抜く度、耳栓が無いと命に関わるだとか。そういう危険な代物までは存在しない、と。思いたい。
無理はするなと言われたが。それでも、ある程度役立ってみせたいだの、頑張っている事をアピールしたいだのというのが。
師に対する弟子の心境という奴だ。
おまけに此処最近は少女も、少しばかり――火事場の何とやらな力の制御も、上手くなりつつあるのではないか。
偏に、師を得ての修行の賜物、或いは日常的な運動の成果という奴で。
お陰で力加減を間違えて、軽くも硬い筈の器を握り潰すだとか、そんな危険は無い筈だ。
念を入れて小分けに運びつつも、元々、参加者は二人だけである。荷物の総量も大した事は無いだろうから準備も直ぐだ。
支度を終えれば少女の方も履き物を脱ぎ、敷物の上にお邪魔して――
んー、と軽く小首を傾げてみせるのは。当たり前といえば当たり前だが、彼に倣う正座という座り方に。縁が無かったからだ。
何でも上手い事座らないと、経過時間に応じて電撃の如きダメージを受ける、素人にはお勧め出来ない作法であるらしい。
人竜も足が痺れるのか?と問われると。以前特訓開始して直ぐの辺りは、筋肉痛で悶絶したりしていた身の上なので。要警戒に越した事はない。
二度三度と彼の座り方を。着物に包まれた脚の置き方を覗き込み、確認し。
なるたけそれを真似するように…序でに、裾をきっちりと膝の下に折り込んで。見様見真似で漸く座る。
その頃には、さて…炉にくべられた釜の中。水から湯へと、沸きつつある頃だろうか。
「――そぅぃぇば。少し勉強させてぃただいた所ですと、ぇぇと――大別して。こぅぃった機会には、二つ有るそぅで…
…甘ぃ。苦ぃ。どちらの、ぉ茶なのでしょぅ――?」
忍者すごい。目の前でてきぱきと整えられていく準備。
すん、と鼻を鳴らし、見慣れないお菓子を興味深げに覗きつつ。何とは無しといった風情で問い掛ける。
…こうやって、茶席として振るわれる物。どうやら一番多いのが、甘味のテイストとしても聞きしに及ぶ抹茶という奴と。
次に一般的なのが茶の苦味と清涼感を、甘いお菓子とのコントラストで味わう煎茶という奴だ。
今回、用意されているのはどちらなのか――まだ。少女の知見では判別がつかなくて。
■影時 > 「適材適所――とはよく言ったもんだ。相応の報酬、謝礼を払ってどうこうできるなら、それで大体正解だろうよ。
ン、じゃぁ頼むか。極端に重いようなものはない筈だ。こぼすコトさえ無けりゃ大丈夫だ」
仮に持ち家を持つなら、否、持っても広過ぎる庭は要らない。間違いなく持て余す。
先例に倣うとすれば、そう。だいたいこの屋敷の庭位に広さがあればきっと、良いだろう。そんな気がする。
何せ、余るようなことがあれば、自家菜園位は遣りかねない。
ついで、に水田だって作りたくなる気さえしかねない。土地の広さがゆとり、余地に繋がるなら、そんな使い方もある。
引っこ抜けば危なさそうなものは、たぶん頭の上に載っている毛玉たちに聞けば良いかもしれない。
お気楽な小動物が近づかないものが恐らく、アブない類のものであろうから。
しかし――かつてよりも、ずいぶん良くなったであろうか。
手前味噌な感もあるが、ふと、そう思う。自分から買って出るというのは、良い傾向であろう。
荷物の残りは落下厳禁であるとはいえ、重いものではない筈。
運搬と支度を手伝ってくれた少女が敷物の上に上がるの見れば、頭の上に乗った者たちに「おい」と声を掛けよう。
ちょこちょこと髪や着物を伝い、降りてゆく栗鼠とモモンガが催促するように己を見る。
「……仕方ねぇなァ」
小さく息を吐き、袖口を漁れば小さなものを小動物の頭にちょこちょこと乗せておこう。
布を小さく丸めて作った、頭巾めいた帽子だ。それを被った二匹が喜ぶように身を揺らし、少女の傍に並ぶようにちょんとお座りする。
正座を見よう見まねでする姿に並ぶものたちは、身体の造りの関係上正座はできないが、参加者のつもりであるらしい。
「良く調べたなァ。苦い――の方、抹茶だな。とはいえ、思いっきり苦いってのはない筈だ。
まずは先に、こちらを味わってくれ」
ごぼごぼとと音を立てだす釜の様子を横目にしつつ、足指の動きで身を捌く。わずかな距離を動く。
黒地に微かに金箔を散らし、磨かれた塗皿の上に、ひとつ。箸で取り上げた菓子を出し、黒文字を添えてすっと差し出そう。
おはぎ、或いは牡丹餅とも呼ばれるものだ。
偶々見つけた米と小豆を屋敷の厨房を使って調理し、主だった人数分を仕込んだ。
家主に弟子、まだ会ったことのない人数分、そして話す機会の多い家令長等と。
食べきれなければ、見つけたものから先に食べてくれ――と、言伝を厨房に置いている。
白糖ではなく、蜂蜜で甘みをつけた味わいとは素朴ながらも、程よい味わいになったのではないか、と思う。
一個放り上げたら、食いつかねえかな――とまで、野生な弟子の反応までついつい考えるほどに。
■フィリ > 「――ぇぇはぃ、ぉ陰様で皆様に、良く、してぃただきまして―― ゎ。ぅ、ゎっ。
ぃ、今それを言われますと、それはそれで逆――に、気になって、きまっ…」
ひぃ。そんな悲鳴をどうにかこうにか。飲み込んだ。
勿論、雑に扱い落っことすつもりはない。珍しい舶来の品なのだ、仮にも商家の娘として、こういった代物は大事にしたい。
が、それとは別問題として。落とすだと零すだとか、いざ口にされてしまうと。変に意識してしまう…万が一を危惧してしまうのだった。
大丈夫、大丈夫、そう胸の内で自分自身に言い聞かせつつ、残りを運ぶ。
一度敷物の上へと並べた品々を、一旦座した上で改めて。彼と自分双方の前へと運び――やっと、一息。
流石に此処までくればと安堵した所で、改めて。桜と手元以外に意識を向ける余裕が出て来たのだろうか。
彼の頭に乗っかっていた小さな影が、此方へと下りてくるのに目を向けた。
二種類の齧歯類がちょこまかとした動きで敷物の上を駆け、少女の傍らで彼の方へと向き直し、座り込む。
々参加者という事になるのだろうが…どうやら。流石に着物等は用意出来ず、いつもの学生らしい服装な少女に対し。
頭の上に載っけただけとはいえ、かのお国らしい装飾品を身に着けた二匹は…何だか得意気に見えない事もない。
小さな、本当に小さな細工物めいたその細かさと。二匹の可愛さとに、ぉぉ…等と声を挙げてしまいつつ。
当然というべきか、それ等もまた彼がこさえた物という事になるのだろう。仕立ての端布でも用いたのか、それとも、何かしら特別な品だったりするのだろうか。
何れにせよまた一つ。師の多芸っぷりを思い知らされた、と言うべきか。
「――はぃ。幸ぃ、参考にさせてぃただける本を、見付けられた…の、です。
他にも幾つか有りましたが…流石に。ぁまりマイナーな物などですと、此方では準備も難しそぅです、し。
と、これは…む、む。早ぃ時間から、準備して頂ぃてぃたのが、気になってぉりましたが――」
…さて。少女は甘い物を好む。
脳味噌には糖分が必須なのだというテンプレ一号と、甘いものは別腹というテンプレ二号の豪華二本立て。
一時期魔術で無から菓子を生み出せないかだのという、真理の門に真っ向から喧嘩を売る所業に関しても。本気で悩んでいた程である。
そんな少女なので、甘さと苦さのコントラストだのハーモニーだのベストマッチだのにも大変興味をそそられており。
だからこそ、朝早い内から屋敷へと訪れた彼が、厨房で仕込んでいた某も。当然チェック済みなのであった。
豆類をおかずでも保存食でもなく、甘い菓子として仕立てるというのは。この国では聞かない代物だ。
煮詰めて潰して、それがどんな歯触り舌触りになるのかというのも。実体験してみなければ想像が尽きそうにない。
小さなナイフにも似た木製の篦、っぽい物を手に、黒く丸いそれを割ってみれば。外は黒に内は白の、それもまた対照的。
しゅんしゅんと湯の沸く音を耳にしつつ、一欠、それを口へと運び――
「 ……ぉ、ぉ。 …ぉぉぉ…」
何だか。思わず声が出てしまう、とはこういう事か。
柔らかな…本当に柔らかな、甘い味が。滑らかな舌触りと共に口中へと拡がった。
するりとその侭飲み込めてしまいそうな食感を、丁寧に舌の上で味わいつつ…
持ち込まれた材料から。この、牡丹餅という代物。どうやら結構な量が出来上がっているらしい。
厨房の皆様やら、他の執事様メイド様やら…勿論。両親や異母姉妹等の家族にも。適宜お裾分けが行っている事だろう。
…普段なら小さい方の叔母が、たくさん持っていきそうだが。
元来彼女の師である人物のお手製だから、流石に大丈夫……大丈夫だと良いなぁ、と。
期せずして彼と同じ人物の事を思い浮かべたりもしていたか。