2023/01/03 のログ
アシュベール > 「やー、まだまだ10代だよー。ただ、生まれた時からちょいと知識とスキルを持ってただけー。
 わかりやすく言えば、ギフト的な、ねー。」

実年齢自体は人間基準と同じなのだが、その生誕の仕方が異質であるが故、こうやってこの若さでも武器や防具を生み出す力を使いこなしている。
と言っても、全盛期(生まれたて)の頃よりは超絶弱体化してるので、彼女に伝える魔力の感じは―――クソ雑魚である。
寧ろその身に纏う魔具たちの魔力が色々とおかしいぐらい。

「おー、ありがたい。じゃあ、魔具店『シャイターン』を、今後ごひーきにー。あ、これチラシねー。
 って、これでいいのー?……見た限り、おねーさん。剣士ってよりも魔法使いだし……。
 ……や、これだけすっごい魔力なら、もう自前の杖とか道具も持ってそーねー。……んとねー。お値段はこのぐらいだぁねー。」

如何にも後衛!って雰囲気のエルフが剣を買う。
少々驚きの表情を浮かべたが、お客様に文句を言ったりはしないのが商人である。
差し出された貨幣は―――金貨多めだが、足りない。
何せミスリル製の剣に魔石を埋め込んだもの。所謂「エンチャント」がされた魔剣であり、強い闇属性の力を発揮するものだからだ。

「お値段はこれほどー。ちょっと足りないねー。
 勿論、取り置きもおっけー。じゃあ、前金として、金貨3枚貰っとくけど、だいじょぶー?」

アイバーニア > 「技術が凄いのか……そういう種族なのか……」

(とは言えドワーフとかにも見えない、よくわからないのでそこは保留シておこう。チラシを受け取りつつ場所を確認)

「シャイターンね……使うっていうか、こういうの集めるの趣味なの……意外と割安……」

(そう言うととりあえずとでもいうように持ってたお金を全部渡してから)

「あと、これと……これと……これも取り置き……宛名はアイバーニアで……」

(どうも買うのは魔剣だけじゃないようだ、丈や縄でできた恐らく東方の縁起物の飾りや、謎のピンク色の卵型の機械も。物珍しいものは欲しくなる、そして部屋が散らかる)

アシュベール > 「そういう種族なわけでーす。うへへ。」

笑って誤魔化す。此処で相手が踏み込んできたのなら、相手がハイエルフという存在故に伝えたかもしれないが―――。
此処で保留を選んだならそれ以上は語らずに。

「なるほどねー。蒐集家ってことかー。それなら納得。
 ―――まー。高すぎて売れずに埃を被るよりは、『まだ、少し突っ張れば手を伸ばせそう……』ぐらいのラインで販売するのが一番ってお話さー。
 ……おー、毎度ー。んー。」

此処で少し考える素振りを見せる。今並んでいるものすべてが珍しく見えるのか、全部買いかねない勢いの相手。

「―――剣以外は取り置きじゃなくて、持ち帰っておっけー。此処まで買ってもらえるなら、ねー。
 後、とっておきのアイテムがあるけど……どうどう?」

 提案は、剣以外のアイテムは今この場で譲るということと、とっておき。という言葉。
 同時に、近くにある宝箱―――賢い彼女が見れば、それがミミックと呼ばれる宝箱型の魔物だということに気付くかもしれないが、
 其処に手を突っ込み、何かを見せようと。

アイバーニア > 「ふ~ん……――――――商売上手だね……」

(今現在はアイテムの方に思考が行っているので返事は非常に適当な相槌になる。門松飾りを手にとって、さっきまで死んだ魚みたいだった目が輝いている)

「………ぅわミミックじゃん……」

(お宝に目がない身としてはミミックは天敵だ。何度食われかけたか。それでもとっておきと言われると「なになに?」とそっちに身体を寄せるからちょろい)

アシュベール > 「やー。というかー……一気にどばぁ!って送られても持って帰るの大変でしょー。なら、少しぐらい小分けてってねー。
 あー。ぼくはアシュベール。アッシュなり、ベルなり、好きなよーにどーぞ。アイバーニアさん。」

ということで、彼女が運搬しやすいように、それらの道具を一纏め。
相手の魔力量的に、マジックボックス系の魔法だったり、転移魔法ぐらい持ってるだろうと思って、少しだけ適当なのは秘密。

「あー。ぼくね、魔物使いでねー。使役して、アイテムボックス代わりに使ってるんだよー。」

一応、此処に彼が居ることの説明。同時に影の手が生え、ご挨拶するように揺れれば敵対する様子はないことがわかるだろう。
そして、身を寄せた彼女に見せつけるのは―――小さな瓶に入った飲み薬だ。

「じゃーん。その名もハーフエリクシール。
 材料はマンドラゴラとエルダートレントの茎。それらをアクアスピリットの魂から抽出した水で三日三晩煮込んで作ったお薬でーす。
 ……まー、死んで10秒ぐらいなら対象の蘇生とかができる回復薬だけど、どう?」

―――出したのは巷で売ってる回復薬より明らかにヤバげな材料と回復効果を持つおくすり。我が店舗の名物です。

アイバーニア > 「これぐらいなら一気に持って帰れるから心配しないで?……」

(転移魔法みたいなのはなにげに使えないのだけれど、風魔法でまとめて持っていく。微細な魔力操作が持ち味だ)

「そんな神をも恐れないような薬品を……君……なんかの上級種族でしょ?……まぁ買うけど」

(詮索は辞めたつもりだったけど思わず口から溢れる。自分もエルフの中でもかなりの希少種なので、自分がされて嫌なことはしないつもりだったが)

アシュベール > 「おー。……流石は上位の魔法使いさん。
 落とさないようにそれじゃ、ちょっと縛っとくねぇー……後、小物系は袋に纏めとくよ~。」

その言葉の通り、ローターや正月飾りを透明な袋に纏め、口部分を縛って、門松のもさもさしたところに埋めるように。
これで落下したりする心配はない。安全安心。

「うへへ。……やー。作りたい時ってあるじゃなーい?
 ……といってもねー。売れないんだよねぇー。やっぱり回復量が高すぎると気軽に使えない。
 エリクサー症候群っていうのでねー。―――あ、どーも。魔王種でーす。」

そしてぽろりと自己紹介。同時にフードを外せば、僅かに見える折れた角の意匠。
世間話のように自身の正体を告げつつ、先程のビニール袋に緩衝材と一緒にこの小瓶もそっと入れる……。いそいそ。

アイバーニア > 「ほら……気づいてる……」

(自分の魔法使いとしての位置も見抜いているような口ぶりにポツリとこぼして)

「……私は、死ぬときは死ぬって思ってるから蘇生薬ってあんまり好きじゃないんだけどね。成分は気になるよね……」

(使う気がそもそもないものをやたら買い込んでいるので、コレクション兼、研究素材の一環なのだと伝えつつ。彼の自己紹介には)

「……可愛い顔してるから、私がいる間に街で悪さしないなら見逃してあげる……」

(魔王種とは御大層なものが出てきたものだが、まぁやってやれなくはないとばかりに、ここで初めて笑みのようなものをこぼしつつ。フードを外すとはっきりと顔も見える。思いの外可愛い顔、男のコだとは思うけれど。まとめられた商品がふわっと柔らかな風をまといながら浮かび上がり。)

アシュベール > 「やー。此処まで強い魔力を持ってるなら気付くよー。
 魔力自体は少ないけど、感知能力ぐらいは、ねー?」

――それほどまでに彼女の魔力が強いのだ。ハイエルフという存在故に。
それにこれだけの荷物を一気に持って帰れる!と断言したことや、これだけの賞品を二つ返事で購入する!という時点で、推測は容易だ。

「まー。若し目の前で死にかけてる冒険者がいたら、ふと思い出したように使ってくれたりねー。
 ……成分はさっきの通り。後は、ちょっとぼくの魔力が必要だから、同じ素材じゃあ作れないけど―――いつかは本物を作りたいよねぇ。」

なんて、割と物騒な発言がぽつり。と溢れる。
本物のエリクシール。それはもう完全な死者蘇生を行える神話レベルの逸品である。

「あっはっはー。悪さはしないよー。
 魔王種だけどねー……生まれたてなんだよねー。それにこうやって自分の作った道具を買って喜んでくれる人を見る方が好きなわけー。
 所謂スローライフ?ということでー……今後とも、ごひーきにー。」

敵対心は欠片もないということを示すように――「おまけ。」と、先程の袋の中に入れ込むのは、魔石を漬けた魔力水を材料にしたマジックポーション。
魔法使いである彼女に相応しいアイテムを添えたなら、ゆるい笑顔を浮かべ――。

「あ、剣に関しては取り置きしておくから。さっきのチラシのところに来てくれれば、いつでもお渡しするよ~。」

アイバーニア > 「エリクシールね……調合方法のってる魔導書はいくつかあったけど……」

(言わずとも分かるだろうか、全部偽物だったのだと。しかもいくつかは実際に試していたりもして、世間話が物騒である)

「それじゃまぁ……近いうちに取りに行くよ……ありがとね……」

(そう言うと立ち上がり、風魔法で浮かせた荷物はアイバーニアの肩の高さぐらいで浮遊してついていく。この女、グータラな上に時間軸がちょっといアレなので、近いうちがいつになるかはいまいち不明だが)

アシュベール > 「そゆことー。本当の製造方法――知りたいよねぇ。」

と、その言葉の意味を理解し、肩を竦めてみせたり――。

「いやいやー。こっちも、在庫抱えることがなくて安心だよー。
 ありがとねぇー。またのご来店をおまちしておりまーす。」

そして、荷物を持ち上げる彼女の事を見上げ、お見送りスタイル。
そのグータラで時間軸がちょっとアレな彼女がいつ道具を取りに来るかはわからないが……。
少なくとも、商人として真面目なこの魔族は、彼女が再び其処にやってくるまで、ちゃんと魔剣を保管し――やってきたのなら、それを授けるのである。前金貰ってるし。
それがいつになるかは、また別の話――ということで。

ご案内:「王都平民地区・露店エリア」からアイバーニアさんが去りました。
ご案内:「王都平民地区・露店エリア」からアシュベールさんが去りました。