2021/08/22 のログ
ご案内:「無人の地下神殿」に肉檻さんが現れました。
肉檻 > 其処は神聖都市の一角に在りながら、誰からも忘れ去られたかの様に、或いは意図的に秘匿された様に静寂を保っていた。

地下に広がる広大な空間に建てられた神殿の中。
規則的に立ち並ぶ石柱の間に続く道を進み、最奥の数段高い場所に設けられた白亜の祭壇の上に、
まるで祀られるかの如く置かれて居たのは、成人男性の拳程の大きさをした透き通る水晶玉。

表向きは清浄で、しかしながら皮一枚隔てた先には淫蕩と堕落の渦巻く此の空間で、
それは物言わず、祭壇の下に広がった今は参拝者の姿も無い無人の空間を唯見下ろしていた。

肉檻 > そうして、静寂に包まれた時間が暫く過ぎ去った頃。
祭壇の更に奥に設けられた小さな扉が開き、一人の男が姿を見せる。

金糸の刺繍に縁取られた法衣に身を包んだ、この都市の中でもそれなりに位の高い司祭と思しき中年の男は、
ゆったりとした足取りで祭壇の前へと立ち、水晶玉の中を覗き込む。

其処に映し出されていたのは、ピンク色の蠢く肉塊に全身を絡め取られながら、
白い肢体を煽情的にくねらせる、一人の修道女の姿だった。

今にも悲鳴と嬌声が聞こえてきそうな程に淫猥なその光景を眺めながら、
司祭の男はその装いとは裏腹に、ニタニタと好色そうな笑いを貼り付ける。

しかし、件の修道女がそうして囚われの身となってから既に数日。
その反応は日に日に鈍くなってゆき、彼女を犯す肉塊を、その光景を覗き込む司祭を飽きさせ始めていて。

――だからこそ、司祭の男は新たな"贄"を、蠢く肉塊は新たな"餌"を欲していた。

ご案内:「無人の地下神殿」にクル・コービンさんが現れました。
クル・コービン > 「司祭様……このお部屋は?」

学院から神学を修めるためにヤルダバオートに来た娘はそう問いかけて。毎日敬虔な見習い修道女として日々を過ごしていたのだが、修道服の下にあっても強くその存在を主張してしまう胸と尻は司祭に劣情を抱かせてしまった模様。
かくしてクルはこの部屋に呼ばれることとなったのだ。

肉檻 > 声を掛けられた司祭はすぐさま取り繕った様に、人の良さそうな笑みを貼り付けながら、
この神殿へと招き入れた見習の修道女の方へと振り返る。
その視線が一瞬、修道服の下に覆われた女性的な膨らみへと向けられたのを気取られぬようにしながら。

問われれば、ちょうど修道女と祭壇の中間に立っていた司祭の男は小さく笑い、
祭壇の上に置かれた透き通る水晶玉を彼女の視界にも入るよう立ち位置を半歩ずらす。
それ以上の説明は無く、見て御覧なさい――と水晶玉を彼女へと促すかのように。

クル・コービン > 「はい……」

少し声が震えたのは身体を苛む淫虫のせい。以前魔族に屈したときに刻まれた淫紋と淫虫はクルの事を絶え間なく責め立て続けていた。気が狂いそうになるほどの媚薬毒を打ち込まれてまだクルが正気を保っているのは奇跡に近いことかもしれなくて。

そんな状況なので特に疑いもせずに水晶玉を覗き込むと中には犯され続ける修道女の姿があって。はっと振りむこうとしたが視界が歪み意識も途切れて。

肉檻 > 修道女の内情を、司祭の男は知ってか知らずか。
或いは、気が狂いそうな程の快楽の中必死に耐えながら奇跡的に正気を保つその姿が、
男が彼女に目を付けた一番の理由であったのかも知れないが、その真意は定かではなく。

司祭の男に促される侭、修道女が覗き込んだ水晶玉の中に映るのは、囚われの身となった別の修道女の姿。
彼女が振り返ろうとするよりも早く、ぐにゃりと歪に形を歪めた水晶玉が、その姿を包み込むように飲み込んでしまい。

後に残ったのは何事もなかったかの様に祭壇の上で鎮座する水晶玉と、
人の良さそうな仮面を外し好色そうな笑みを貼り付けた司祭の男の姿だった――

ご案内:「無人の地下神殿」から肉檻さんが去りました。
ご案内:「無人の地下神殿」からクル・コービンさんが去りました。