2021/07/16 のログ
ご案内:「集落近くの洞穴」にテイファーさんが現れました。
■テイファー > 近くの集落で力を蓄えるべく入り込んだのがつい先日。
正体を早く表し過ぎて討伐の為に訪れた人物との闘いで傷を負った後、何とか洞穴を見つけ逃げ込んだのは先刻の事だった。
灯りは無くとも夜目の応用で闇に慣れている。洞穴はいくつかの分岐路があり、適当に逃げ込んだ先で体の傷を癒していた。
「クソっ、あのアマ……!恩寵の中でさえなければぁ……!」
悔しまぎれに毒づく。
自分の技能は元々長期戦寄りの物だ。会うなり問答無用で叩きのめしに来るような相手では、相性が悪かった。
逃げる事が出来た理由は、美味しい思いをさせていた村の男を上手く肉壁と目くらましにしたからだ。
血の雫が道を濡らしていたが、それは考えても仕方がない。
追いかけて来ない事を期待するしか無かった。
毛皮の表面は、普通の剣くらいなら弾ける硬さだが、普通じゃなければ容易く切り裂かれる。
幾つもの切り傷は、相手が普通の刃ではないモノを使っていた証拠でもあった。
■テイファー > 指先から伸びる爪、その先端から生み出されたのは赤黒いスライム。
治癒の力を簡易的に付与してから傷口に伸ばしていく。
何もしないよりは回復力が増す。今はまだ、暗闇の向こうに人影は見えない。
そして足音も聞こえてこない。回復を急ぎつつ――リベンジの為に策は講じる必要があった。
力ある物から力を吸い上げてしまい、自分を強くするのが手っ取り早い手段だが。
そもそも自分の力は長期的に見た場合に強さを発揮する物であり、短期的にどうこう出来る程の力は恩寵の中では発揮しきれない。
拠点を作り、拠点で力を蓄える為に造られたのが自分と言う存在だから。
微弱な防御力、微弱な魔力。外見だけは魔族特有の禍々しさがあるので、目の敵にされてしまう。
変装を行い村や集落に溶け込み少しずつ支配下に組み込む為。その為に選んだ場所だったが――自分の知性と知能が低すぎた。
■テイファー > 知性と知能が低い事を自覚した事で、次は同じ手は食わない。
力の差はどうしようもない事だから、と。
ぶつぶつと悪態をつく傍らで、学習を始めた。最初から獲物を狙うのではだめだ、と。
変装する魔法があるのだから、ゆっくりと家屋1つ。集落1つと自分の影響、支配する範囲を広げていけば良い。
「次会ったら――。」
その後に続く言葉は闇の中。目を閉じて回復に詰めた魔族が洞穴から姿を消すまでまだ少し猶予はあるだろう。
復讐に向かうのか、それとも別な拠点作りに他所へ向かうのか。
まだ現時点では明らかになっていなかった
ご案内:「集落近くの洞穴」からテイファーさんが去りました。